徒然日記
2009年4月分

 日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。

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先月の日記          来月の日記


4/30(木)晴れ 外来 市保健所と打ち合わせ 法人新インフ対策会議 院内新インフ対策会議 AKT取材 DPC入力説明会
2:15起床、文献チェック、事務処理。5:10病院着、6:30回診、患者関連書類。8:00救急カンファ、8:45-13:15外来。市保健所と打ち合わせ、15:00-16:15法人新インフ対策会議、16:30-17:35院内新インフ対策会議、18:00AKT取材、DPC入力説明会は欠。21:30帰宅、夕食、22:15就眠。


ブタインフルエンザ(4)WHOフェイズ5に格上げ 帰国修学旅行生疑い濃厚
 今朝WHOの会議が開かれたとのニュースがあった。新型インフのフェイズ5への格上げが話題になると予想された。

 7:00am病棟のTVでマーガレット・チャン事務局長の緊急記者会見を見た。彼女は「I decide・・」と比較的分かりやすい英語で状況を説明したが「We decide・・」ではないのか?と違和感を覚えた。WHOの機構がそうなっているのかもしれない。
 日本では誰の責任の下で最終決断がなされたか分からない。主語が会議等の名称になっていることが多いが、欧米では合議制であっても代表者が最終的に決定するのが欧米の文化なのかもしれない。かつて香港だったと思うが、強毒型鳥インフルエンザが家禽間で流行し始めたとき、彼女が全家禽を処分することを決め蔓延を防いだことは有名であるが、この様な対応に固有名詞が残っているがやはり「I decide・・」の文化なのかもしれない。

 短期間に新型インフルエンザはフェイズ5に格上げされた。ことの深刻さがましている。感染拡大は13ヶ国、死者は疑い例を含め170人以上になっている。
 徐々に深刻さが増して来ているが、一方では死者がメキシコにほぼ限局していることから、毒性は意外と低いのではないか?というイメージでもある。

 昨日成田の検疫でチェックされた疑い女性は新型インフは否定された。
 一方、横浜在住の高校生が帰国後発病し、新型インフ疑いで感染症指定病院に入院検査中である。未だ何とも言えないがインフルエンザであることは確定している。季節性なのか新型インフルエンザかまだ分からないが、この例の如く発病前のインフルエンザ感染者を検疫でピックアップするのは困難である。

 私どもの法人でも、病院でも緊急の対策会議を開催した。

 昨年の今頃、十和田湖畔でオオハクチョウの死骸から、強毒性のH5N1型鳥ウイルスが検出され、折しもゴールデンウイークで観光客が大勢訪れる時期でもあり、地元ではいろいろな不安が広がった。その後も世界的には強毒性のH5N1型鳥ウイルスの人への感染が広がっており、私も講演会等では鳥と鳥ウイルスについて、人との関係について何度も述べてきた。おかげで鳥類に関して渡り鳥とか、鳥の感染症とかについていろいろ勉強できた。

 今度はブタである。ブタの感染症に関する勉強も少しずつ始めているが、この一年は生かじりのにわか動物のお医者さん的立場である。


4/29(日)昭和の日 超快晴 病棟拘束 県感染症部会新興感染症部会
4:00起床、ドック総括x1、新聞チェック。事務数件処理。8:00病院に。8:30救急カンファ。16:00-18:00県感染症部会新興感染症部会。司会担当。終了後1時間ほどマスコミ関係者から取材を受けた。病院に戻る予定であったが疲れて県庁から直接帰宅、20:00夕食、20:45就寝。
 4/30早朝、WHOフェイズ5と認定した!!!

縦書き、横書きの文化
 最近、縦書きの手紙を戴く機会が随分少なくなった。
 もともと日本の文化としては縦書きが通常であった。いつ頃に変わったのか分からないが、殆ど全て横書きである。医学論文も然りであるが、古い古い論文を取り寄せてみると縦書きのものもあり、内容以上に古さを感じてしまう。

 日常で縦書きが残っているのは新聞である。
 新聞は最近時が大きくなって読みやすくなったが、縦書きのためにかなり情報が制限されているように思える。横書きの場合は字数がある程度多くても充分目で追っていけるが、縦型だと少ない字数の中で折り返えさなければ読み難いからどうしても行を増やしていかなければならない。

 新聞は今後も縦書きなのだろうか。
 新聞は目立たせるために見出しを大きく横書きに入れるが、これは左から右である。記事は縦書きで右から左である。歴史的事件を扱った古い新聞、戦前のものなど、が時折雑誌等に掲載されるが、これの見出しは右から左である。今の感覚で見るとむしろ目立ってしまう。
 例外的と言っていいが、私が幼少のことから親しんできた週刊の日本医事新報は医学関係の学術誌であるが、ずっと縦書きで貫いている。最も、名前からそうだがこれは学術誌の中では新聞として扱われているようである。

 我が国では何時頃から横書きで左から右に書くようになったのであろうか。横書きの普及にはワープロとかコンピューター文化が関係していると思われる。私が使っているワープロソフトには縦書きのもあるが、これで文章を書くと著しく能率が低下する。

 何で今、縦書き文章のことを考えているかというと、私はカルテとかは滑りの良いボールペンを厳選し、今はFaber-Castell社製のみ、を用いて横書きで書くが、日常の文章やメモは縦書きで、かつ万年筆や筆を用いる。万年筆はインクがたっぷりでる太めのタイプを好むし、筆の場合も筆先から墨がこぼれるほどたっぷりつけて書く。
 これで右から左に縦に大きな文字で文章を書くのだが、乾かないうちに行を変えざるを得ないが、インクや墨が手に付くだけでなく、時には文字がすっかり乱れてしまうから書き直さなければならず、実に不便でならない。
 万年筆や筆でも左から横書きにすればこの問題の大部分は解決するが、これらの筆記用具は縦文化用に作られているから敢えて縦書きにこだわっている。

 源氏物語、枕草子等の写本のサンプルを見るとすごい。古い筆文化の頃、よくマア、サラサラと右からの縦書きで長文を認めたものだと感心してしまう。これらの作品の原本は残っていないので分からないが、式部らはどうやって文章を推敲し校正したのか、と思う。あるいは、モーツアルトのように筆先から完成品がサラサラと流れる如くに出来上がっていったのだろうか。


4/28(火)雨→晴れ 患者家族面談、外来 常務会 さきがけ新聞取材 DPC入力説明会 県健康推進課と打ち合わせ 患者死去
2:30起床、新聞・文献読み他徒然。5:10病院。6:30回診他。8:00救急カンファ、8:45-14:10外来。14:45-16:10 常務会、17:00-18:00さきがけ新聞取材、18:30 DPC入力説明会。19:30入院患者家族面談、21:00帰宅、21:30就眠。0:00病棟より電話、再出勤、患者死去、3:00見送り、3:30帰宅。若干微睡見、後はいつもの如く。通常起床時間前に起こされるのは辛い。

ブタインフルエンザ(3)WHOが新型インフ、フェイズ4と認定 慌ただしい動き
 日本時間の深夜に開かれたWHO緊急会議の結果が朝7:00のNHKニュースで報じられた。
 WHOがブタインフルエンザを「新型インフルエンザと認定」し、感染レベルを「フェイズ4に引き上げ」した。これを受けて国も県も慌ただしい動きを始めた。
 やや遅かったような印象であるが、政治的、経済的影響が考えられるため軽々には判断できないだろうから、やむを得まい。国際関係とは元来そんなものだ。理屈だけでは通らない。

 午前中から早速、国、日医、県医、県等からファックスやメール、電話がかかってくる。
 折しも連休前の特別な時期である。私は重症患者、新入院患者をかかえ外来の予約数も多数、午後も隙間なく予定が入っていて集中的対応が困難な状態であった。NHKの取材申し込みがあったがお断りした。明日は休日であるが午後に県の新興感染症部会を急遽開催し対応を検討する。

 ブタから新型が発生することは想定されていたことではあるが、虚を突かれたというのが感想である。
 ブタは鳥インフルにも、ヒトインフルにも感染するため、ブタの体内はウイルスが混合して変異する最も可能性の高い場所であることは分かっていたのだが、過去の例と同様にブタの体内で鳥型の新型インフが生じるだろうと想定されていた。今回はブタインフルとヒトインフルが同時に感染し、遺伝子が交換されて変異し、ブタ型と人型の双方の特徴を備えた新型ウイルスとなったと考えるのが自然だろう。
 
 我が国の準備状況が遅れている中で時期的にも早すぎたと思う。県、市の準備も、病院として、法人としての準備などの面から見れば正直なところ準備不足は否めない。しかし、今更そんなことを言っていても何ら解決にならない。とにかく最善を尽くすしかない。

 なぜ同じウイルスとされているのに、メキシコだけで死者が出るのか。このなぞが解けないと感染力やウイルスの毒性については分からない。米国でも死者が出そうだという報道もある。それにしても差が大きい。医療レベルが問題だとしても、ここまでは偏らないだろう。何か仮説を立てるとすれば、H5N1鳥インフが親子、兄弟間でしか感染が生じないのと同様に人種的な感受性の差なのかもれない。ただ、またたく間に7ヶ国にも伝播したことから見て、感染力は強いと思われる。
 
 もう既に不顕性感染の状態、あるいは症状発現前の方々が当該地区から帰国しているかもしれない。この様な人たちに出歩かないで10日間ほど自宅待機するよう呼びかけるべきである。
 如何に検疫を重装備してもすり抜けは生じる。帰国を申告し、行動規制に協力頂くことはそれ以上に意味がある。数日中には日本国内で感染例が報告される可能性は高い、と危惧される。

 タミフルやリレンザが効果的だというのは朗報の一つである。
 
 今の段階では、いたずらに恐怖感を持たず冷静に状況を見守るべきだろう。県や市はあらゆる手段を駆使して住民に正確な情報と今何をすべきか、ということを広報すべきである。

 今の段階で県民にできることは、一般的なインフルエンザ同様、手洗いやマスクなどでウイルスを自分に寄せ付けないことが第一である。情報は刻々と変化するから、新聞やテレビなどからしっかりと情報を得て、自分としてどう行動すべきかなどの知識を得ておくことである。食料品、日用品の備蓄も必要だろう。

 心当たりがあって不安になった場合でも、勝手に医療機関へ行くのではなく、まずは県や保健所の窓口に相談してほしい。身勝手な受診行動は対策の砦の一つである医療機関の機能を大きく侵害する事になることを理解して欲しい。


4/27(月)雨 管理会議 外来 療養病棟判定会議 長副会議
2:30起床、ドック判定総括、新聞・文献チェック、雑誌など。5:20病院着、6:30回診等病棟業務。7:45-8:25管理会議,8:45-14:50外来、超混雑。16:00-16:45療養病棟判定会議。17:00-19:00長副会議。21:00帰宅、夕食、21:30就眠。
 WHOは本日深夜の会合で「新型インフ」「フェーズ4」と認定したようだ。これから国も県も対策本部を立ち上げて動き出す事になる。

定額給付金の話題をひさびさ 病院に寄附するという方も
 麻生政権が若干持ち直している。結果として麻生氏の粘りは評価すべきなのか?

 麻生政権が史上最低の支持率にまで落ち込んだ因子は挙げるのにいとまは無いが、その一つに追加経済対策に盛り込んだ定額給付金問題があった。昨年12月のことである。新聞のアンケートでも評価出来ないとする意見が過半数であった。

 給付金のアイデア自体にも問題があったが、給付制限とかの判断を市区町村任せにし、高額所得者は受け取るべきでない、と言ったかと思うと直ぐに撤回したたことも反発を食らった要因である。
 それが小沢氏の献金疑惑を契機に自民、民主の立場が逆転した。民主はまたたく間に攻勢の立場から守勢にまわった。麻生首相はこの件について特にコメントはしていないが、下手なコメント出すと自民側も疑惑の件を穿られる可能性があるだけ、政治的な視点からは良かったと思う。この点はさすがである。

 もう一つ、最近の麻生首相の支持率を若干持ち上げているのは、皮肉であるが例の定額給付金だった様な気がする。
 給付金が国会で可決された以降は議論が殆ど無くなった。3月から開始された給付は、比較的小規模な自治体から開始されたが、特に高齢者を中心によろこびを持って迎えられた。それを取り上げたマスコミの影響もあってか給付金自体は社会にスムーズに受け入れられつつある。

 外来で患者との間でも時々この給付金の話題を出る。
 「こんな程度ではね」と言いながら、顔は嬉しそうで、「定額給付金」と言うより「低額給付金」と言う感じであった。「今でも納得できない・・」とじょっぱる方は一人もいなかった。

 私はこの政策の理念には賛同してはいないが、実際に給付が始まると世の中は変わってしまうものだと思う。それは半ば当然である。私は道端でたまたま10円硬化を拾ったとしてもとても嬉しくなる方である。だから、12月初旬の世論と現状の食い違いは受け入れよう。

 この定額給付金に関して嬉しい話題があった。
 何れも私が担当する外来に通院されている中年と高齢の女性から、「この次の受診時には給付金は振り込まれているはずだから、それ病院に寄附します・・」と申し出があったからである。
 決して経済的に豊かと思えない方々であるが、日常から私共の病院に対して感謝の気持ちは聞いていたが、この様な申し出に結びつくとは思っていなかっただけにとても嬉しくなった。当院で募集している基金として有り難く戴くことにした。
 岩手県や秋田県で医療機関への公費の補助金が話題になっているが、公費の補助の対象にならない私的医療機関にはそれ以上に価値のある、この様な暖かい気持ちのサポートがあるのだ。
 今回、そのよろこびを感じることが出来た。とても嬉しい、良い気分である。


4/26(日)雨 病棟拘束 第32回秋田青少年オケ定期演奏会
2:30起床、ドック総括x1、新聞チェック。紹介状返事等、持参の事務数件処理。6:10病院、回診、文献整理。8:30救急カンファ。11:30帰宅。14:00第32回秋田青少年オケ定期演奏会は会場に行ったが、当日券購入に待ち時間あり、かつ混みそうなので病院に向かい業務。18:00帰宅、夕食、20:40就眠。

米国、メキシコのH1N1ウイルス集団感染は「新型インフルエンザ」と思うが
 米国とメキシコで発生した豚インフルエンザ(豚イ)は人から人へと感染し、メキシコでの感染者は1.300人以上、死者が80人以上と増加している。米国でも10数人、カナダでも数人発生している。
 米国、カナダ例は軽症の様であるが、メキシコでは未だ情報は十分でないが、6-7%の死亡率とかなり高い。この差異は何なのか、と思う。また、死亡者以外のウイルス検査の結果が出ていないのも不思議である。

 感染者は直接豚に接していないと言うし、これだけ一気に発生しているから、人から人への感染と考えられる。
 
 人に感染しがたい動物由来のインフルエンザウイルスが変異して人への感染力を獲得し、かつ人から人へと感染している現状から見て、危惧されていた新型インフルエンザ(新イ)の発生と判断すべきと考えられるが、WHOは何故かまだ新イと断定していない。今までの迅速な対応から見てちょっと理解しがたいが、何か決断し得ない情報があるのかもしれない。

 その後、英国、仏、イスラエル、ニュージーランドに飛び火しそうなニュースが飛び込んできている。まだ断続的で何とも言えないが、短期間にカナダでも確定されているから可能性は高い。

 メキシコ政府は豚イの感染拡大抑止に向け、感染者の隔離や行動制限などの緊急措置を発表した。
 娯楽施設の臨時閉鎖、陸海空の交通規制など13項目を即日実施した。感染が集中している首都メキシコ市とメキシコ、サンルイスポトシ両州では、公私立とも全ての学校を5月初旬までの休校措置としている。
 日本で2月に公表されたガイドラインにも記載されている措置である。

 我が国では国際空港の検疫のレベルを上げ、成田空港周辺では10日間の帰国者を滞在させる宿泊施設の確保を始めている。今程度の、国や地域が特定できている状況なら水際作戦も効果あると思われるが、これ以上各国に飛び火すれば我が国へのウイルス侵入の阻止は困難になっていく。

 いずれにせよ、厚労省当局の正確な情報の収集と分析、情報提供が待たれるところである。


4/25(土)晴天 病棟拘束 No5卯月の会 
2:30起床、昨年の今頃は家内がほぼ連日午前様でいろいろ心配していたが、間もなく退職となった。ドック総括x1, 徒然等。5:50バイク病院へ。寒くて隅々まで冷えた。事務処理、6:30回診その他病棟業務。8:30救急カンファ。以降は終日患者関連書類の整理。医局文献整理、廃棄。18:00-21:10卯月の会View、21:30帰宅、22:00就眠。

昨年、秋田で白鳥からH5N1が、今日、米国、メキシコでブタ型H1N1ウイルス集団感染
 昨年の今頃、十和田湖畔でオオハクチョウの死骸から、強毒性のH5N1型鳥インフルエンザウイルスが検出され、ゴールデンウイークで観光客が大勢訪れる時期でもあり、地元ではいろいろな不安が広がった。

 新聞やTVが一斉に取り上げ、私も新聞社、TV取材を受けた。県民への感染の可能性についてが主な取材の趣旨であるが、これに関して殆ど心配はないとコメントした。この問題は特に新しい感染鳥も発生せず終息した。

 折しもまたゴールデンウイーク直前のこの時期である。
 米国とメキシコで発生した豚インフルエンザは人から人へと感染し、メキシコでの感染者は1000人以上、死者が60人以上とされている。未だ情報は十分でないが、危惧されていた新型インフルエンザ(新イ)の発生と判断すべき状況と考えられる。この件についてはWHOが判断することになっており、昨夜あたりからいろいろ動いているようである。

 ただ、結論としては世界的に注意すべき状況であるが、新イとは認定せず、フェーズ分類も変えない方針と報じられている。
 新イは、鳥ウイルスが変容することで発生する可能性が高いとみられていたが、突然のブタインフルエンザウイルスの感染の報告である。いささか驚いた。

 豚は、人と鳥のインフルエンザウイルス双方に感染するが、豚インフルエンザウイルスそのものは本来、人には感染しないとされている。しかし、米国ではここ4年余りの間に12人の感染が報告されている。このように、本来、絶対に感染しないと言う組み合わせはないようである。

 とにかく未だ情報は少ない。

 厚労省ではワクチン製造のために米国の豚インフルエンザウイルスの一部を分けてもらえるよう交渉を始めていると言う。米国衛生局によると、タミフルやリレンザが効くことが確認されている、とのちょっぴり明るい?情報も入ってきている。


4/24(金)曇り晴れ バイク初出勤 外来代診 ドック結果説明・診察 法人理事会 レジデントフォーラムin Akita(欠)
 2:20起床。5:15病院着。6:30回診、病棟業務。8:00救急カンファ。8:45-12:00外来代診。13:30ドック結果説明、14:30ドック診察。入院患者対応、書類処理。17:3018:30法人理事会。20:50バイク帰宅、すっかり冷えた。21:30就眠。

SMAPメンバーは全裸で丸出し、総務相、マスコミはバカ丸出し
 人気グループ?SMAP?のメンバーの一人が泥酔し公園で全裸になって騒ぎ逮捕された。
 今朝のNHKラジオ、テレビのニュース、新聞はこの話題を大きく取り上げた。「草なぎ容疑者・・」と頻繁に固有名詞を出しながら全く関係の無い、要らぬ事まで報道している。総務相のバカ丸出しのコメントも大きく取り上げられた。

 この程度の事件は軽犯罪法違反レベルだと思う。逮捕自体はやむを得なかったと思うが、この件の、マスコミにしろ大臣にしろ、扱いは大いに問題がある。

 人気グループ?なのか、SMAPについては私は殆ど知らない。ただ、10年ほど前に一度、横浜の関内駅で電車から降りたものの、予想外の人混みの中に埋まって身動きも取れず、約束の時間に到着できず、ある方に迷惑をかけた、という経験をした。
 電車から降りた時はこの混雑の意味が全く分からなかったが、この近くでSMAPのショウがあり、先ほど駅前に彼らが着いたのだという。サングラスに革ジャンと、それらしい人物が数人いたがそれがSMAPだったらしい。これはすごい人気と驚いたが、今でも解散もせずに活動していたとは、これも驚きである。

 キムタクと言われるメンバーについては化粧品のコマーシャルで見たこともあるが、今回の当事者であるメンバーについて私は今回初めて聞く名である。種々のキャンペーンに登場していると言うが、私は顔を今日初めて見た。清楚な顔立ちの方で、中性的イメージの方ある。

 本人も、逮捕し家宅捜査までしたという警察も、大げさに報じるマスコミも、国民を簡単に最低の人と称した大臣も、またそれを見てあーだ、こーだと言って喜んでいる大衆もバカだねと思ったが、夕方のニュースで本人は釈放されたとのことで、NHKも呼び方も「草なぎさん」に変えていた。大臣は発言の一部を撤回した。

 私はこの件は報道する価値も起訴も必要のないレベルのミニミニ事件だと思う。
 この事件に接して、またもやマスコミは恐ろしい裁判官だ、と思った次第である。ここまで大々的に報じたと言うことはもう完全に社会的断罪を下したのと同じでもう取り返しはつかない。マスコミにはそんな権利はあるのだろうか。

 「有名なSMAPのメンバーだから、彼らには社会的責任があるから、大衆が注目するから・・」がその理由であろうが、本来そんなことは関係ない。犯した罪の内容だけが問題のハズである。また、彼らはファンの前だけで良いかっこうしていればいい存在なのだ。彼らはそれ以外の時間は酒を飲もうと何しようと自由であって良いのだ。彼らに幻想を抱くでない。別に税金を用いて養成されたわけでもないし、国家資格を持って生業としているわけではない。

 一方、私は総務大臣の方を許し難い。
 ロクに実態を把握しないうちから、聞くに耐えないほどの最悪のコメントを出した。これは大臣の本音なのだ。国民蔑視、軽視の本音が口を継いで出たのであろうが、私はこちらの方が為政者として罪が重いと思う。偽政者だね。「女性は産む器械だ」と言った柳沢厚労相と同じ発想だ。こんな事くだらないことで、時間を浪費してしまった。


4/23(木)雨 外来 ドック説明 来客 内科病棟歓送迎会
2:30起床。ドック等業務ほか,徒然。5:10病院着,6:30回診。8:00救急カンファ。8:45-14:30外来+ドック結果説明2名。16:00マイライン製薬スタッフ来訪。19:00-20:50内科病棟歓送迎会。21:10帰宅、21:30就眠。

日本医師会(18)日医は勤務医の意志を集約できるのか?
 今回の第120回日本医師会代議員会で「勤務医問題」「医師不足・医療崩壊」が大きな論点となった。
 質問された代議員の方々は共通して日医が対策不十分であることを述べられたが、私はこの問題については重要性に関しては同感であるが、対策は極めて困難な領域と思っている。しかし、無理だと諦めてはいない。

 勤務医会員として日医に対してはずっと不満を持っていたので、私は第104回日医代議員会(平成13年3月)で「病院医療のあり方を検討する部門の強化を求める」と題して個人質問した。あれから約7年経過したが、その当時と今の状況は全然変わっていない。以下はその時の論旨である。
 『先に、NHKニュースにおいて「開業医の団体である日本医師会は・・」と紹介され驚いた。日医の会員数中の勤務医は最近48%に達したとされるが、日医代議員に勤務医が20名足らず、という現実をみるときそう思われてもやむを得ないかもしれない。
 病院医療の立場から昨今の医療情勢をみると、
在院日数の短縮による診療報酬上の締め付け、長期入院患者の診療包括化、受診抑制による患者減と大規模病院外来規制、施設基準・人員基準の見直し等、次々に施策が行われつつあり、病院経営は厳しさを増してきている。
 また、
介護保険、消費税損税、医療廃棄物、卒後研修必修化等も過小に評価できない問題である。
 これらの施策の前には、基盤整備、診療報酬による対応などが必要であることは論を待たないが、すべて財政的保障はなく、医療機関の自助努力が求められている。
 日医では勤務医委員会、病院問題委員会が一定の活動している。しかし、日医の主張や活動をみるとき、病院医療がかかえる諸問題への対応が乏しいように思われ、勤務医会員としては不満が残る。
 医療の円滑な推進のために、病院問題を扱う部門の強化を図っていただきたい。また、病院四団体との連携を密にし、共に問題解決に当たられたい。』

 その後、私は縁あって6年間ほど続けていた『日医医療関係者等対策委員会』から『病院委員会』に変わり、4年間委員を務め、後半の2年間は何故か副委員長となった。
 私にとって病院委員会はかねてから参加したいと望んでいた委員会であったが、同時期に病院院長にもなったために多忙で委員会活動を十分出来たとは言えなかった。特に2期目には副委員長としての責務も充分果たとは言えず、委員長には多大なご迷惑をおかけした。そのこともあって3期目は残念であったが辞退することとした。

 この病院委員会で交わされた議論を通じて分かったことは、日医にとって約半数を占める勤務医会員の意思を吸い上げ、まとめ上げるという事は極めて重要であると同時に、極めて困難な問題と言わざるを得ない、と言う現実であった。
 総論的に理想を語ることはとても易しい領域であるが、実行はとても困難である。


4/22(水)雨 外来 県医師会理事会 
3:00起床。さすが眠い。文献検索、徒然ほか。5:10病院着,6:30回診、病棟業務。8:00医師面談で救急カンファ(欠)、8:45-14:00外来。16:30-19:00県医師会理事会。21:20帰宅、夕食、22:00就眠。

日本医師会(17)代議員会は病院問題・勤務医問題で討論
 第120回日本医師会代議員会は3月29日に開催された。全国から代議員354人中、開会時点での欠席は2名のみ。秋田県医師会からは私を含め4名の代議員が出席した。

 唐澤会長は昨年1月に開頭手術を受けられたが、特に身体的に問題はなさそうであったが、かつての様な覇気なかった。お疲れになっていたのか、あるいは2期目と言うことで守りの姿勢に入ったのかな?と言う印象をうけた。
 会務報告はいつもの如く冗長、予算関連の議案は大きな異議も出されず全議案は可決・承認された。

 日医代議員会は議案の討論議決は勿論重要であるが、それ以上に代議員と執行部間で交わされる質問・答弁にこそ価値がある。

 今回は代表質問は以下の6題。
■レセプトオンライン請求のもたらすもの■保健医療機関指導■日医の政策提言のあり方について■消費税について■医療崩壊の今こそ日医が医療の対価を決めるべき■次期診療報酬改訂について

 個人質問は以下の14題。
■勤務医会員の声を反映させる方策■医師会共同利用施設の行方■新型インフの医療体制■診療関連死の第3次試案について■医師会敷地全面禁煙について■母体保護法指定医師の指定について■在宅医療の推進■後期高齢者医療制度■医療保険の動向■目に見える勤務医対策を■有床診療所の入院基本料■医師不足対策について■地域を支える中小病院支援■がん健診受診率低下について。

 質問と答弁の詳細はメディファックス、日医HP、日医ニュース等で読むことが出来るし、後日日本医師会雑誌に特集される。

 質問、答弁、会場から出された関連質問をまとめて大別すると「勤務医問題」「医師不足・医療崩壊」と「その他」に3大別出来るほど前2者において議論が集中し、今回の日医の代議員会は特に「勤務医対策代議員会」と称しても良いような様相を呈した。

 「勤務医問題」「医師不足・医療崩壊」について質問された代議員の方々は共通して「今の日医の対応は不十分であり、日医は勤務医問題に、ひいては医療崩壊の問題解決に充分な働きをしていない」、と述べ、あるべき姿について提言していた。これに対する執行部役員は総花的、総論的答弁に終始し、その渦中にある私にとっては満足できる内容ではなかった。
 日医は外部からは今でも開業医の組織と見なされている。実態はそうではないのだが、日医にとっては「勤務医問題」「医師不足・医療崩壊」問題はとても対応が困難な領域である。

 私は、日医は大きな機構改革をしなければこの問題にまともに対峙できない、と感じている。


4/21(火)雨 外来 常務会 医学生と面談 医局MC 入院患者家族面談2件 患者死去
2:30起床、新聞・文献読み他徒然。5:10病院。6:30回診他。8:00救急カンファ、8:45-14:10外来。14:45-16:10常務会、17:30-18:45医局カンファ。19:30入院患者家族面談2件、20:30帰宅、21:00就眠。21:15病棟より電話、再出勤、患者死去、23:00見送り、帰宅、0:00再就寝。寝込み直後に起こされるのはさすがに辛い。

オールド・ボロ・ハーレー(13)突然ツーリングに出たくなった
 先日の日曜、時間を得てやっと車庫の奥からハーレーを引きだした。

 埃が積もってひどい状態、マフラー等ハーレー売り物のクロームメッキ部分も錆がさらに広がった。最初の10年ほどは大切に乗ろうと思って磨いたり錆落とししたこともあったが、それ以降は自分の方を大事にするために、一切洗ったり磨いたりしていない。バイクライフの主役はあくまでも私なのだ。だから自分流にやっている。
 結果として見るも無惨な19年目のオールド・ボロ・ハーレーに仕上がった。ここまで来れば世界に一台だけのドブネズミ調のマイ・バイクである。私の好みにじっくりと仕上がった。キズ一つ一つに良い思い出がある。今年は5月末に車検である。メカそのものは問題無いので多分無事通るだろうと思う。

 腰掛けるシートだけは丹念に拭いた。充電をしながらしげしげとバイクを眺めていて、初めて、かつ突然、脈絡もなく、このバイクで長期間のツーリングに出かけてみたい、と言う思いが沸いてきた。この19年間、通勤と県内の健診や講演などの際に何度か遠出した程度で、いわゆるバイクツーリングと言われるものは一度もやっていない。そんな気すらも今まで一度も生じなかったのに、何が背景で先日こんな事を考えたのか、と考えてみたが、先ずはずっと心待ちにしている定年が間近に、射程距離に近づいて来た事が第一の理由なのかな?と思う。

 バイクの長期のツーリングの際最も困るのは荷物である。かといって背負ったりはしたくない。どうせ私はスピードは出さないから、小さなキャリアカーを曳いて行くのが良いだろう、と思う。良い季節のある日が「良い日、旅立ち」である。
 南に向かって体力とバイクが持つ範囲で、自由気ままに、予定も一切立てず、天気やその地の状況に合わせて適当に走り、夜はきちんと宿泊する。何日か、何週か、あるいはそれ以上になるのか一切決めないで出かける。誰にも会わず、あるがままに、バイクが走らなくなったら、体力が尽きたらその日で終了とする。

 そんな夢を先日いだいた。これで私の楽しみが一つ増えてしまった。
 体力・気力が要るだけ実行は、出来るだけ早いほうが良い。

 最大のブレーキは家内だろうし、社会的な立場をクリアできるか否かにかかっている。前者は??だが、後者は何とかしなければならないし、なんとかなる範囲である。


4/20(月)曇り・雨 管理会議 安全管理者・事務長と打ち合わせ 療養病棟判定会議  長副会議 
1:45起床。ドック総括x1等。5:10病院.天徳寺ガードの桜、一昨年23日は五分咲き、昨年は葉桜、今年は本日が満開と1週ほどと一定しない。それがまた良い。それにしてもズレが一週間程度の範囲に収まるのも自然の偉大な妙技だと思う。6:30回診等病棟業務。7:45-8:15管理会議。10:00-11:00安全管理者・事務長と打ち合わせ。16:00-16:30療養病棟判定会議。17:00-19:50長副会議。21:00帰宅、次男夫婦来訪、夕食、22:00就眠。

機能を終えたわが家のオーディオ、ビジュアル関連の配線を整理
 昨日、家内は南秋方面に花見とイチゴ狩りに出かけた。私は一日自由を得た。
 持ち帰った業務をザッとこなし、バイクを小屋から引っ張り出し充電後、私はかつて多人数で暮らしていた頃の名残である、オーディオ、ビジュアル関連の配線の整理に充てた。

 わが家は8LDKなのだそうだ。私はこの表示はよく分からないが、かつては家族、同居人併せて9人が居住していた事もあった。私の父は盛岡での独り暮らしを終えわが家に同居後、僅か3ヶ月ほどで急死したので8人で暮らしたという方が相応しい。それが、今は、夫婦二人となってしまった。かつてのみんなの居室は物置同然になっていて台所と居間だけで事足りている。

 2大別すれば、私はオーディオ派、私以外はTV派であった。
 私が利用した2階の一室を含む4室にはいつでもメインのオーディオ装置から音楽がその部屋に相応しい音で聴ける様にオーディオケーブル、スピーカーケーブルを張りめぐらせていた。風呂場にまで、である。一方、家族達のためにはTV画像のための配線を張りめぐらしていた。

 機器を増やすのは無駄、と例えば一台のビデオから3室で同じ映像が見れるようにした。
 私はこんな工夫や細工をするのが好きなのだが、場当たり的に次々と機能を増やしていったからケーブルも複雑怪奇に入り組んでしまった。

 わが家では家電製品は近所のお店から購入する。アフターサービスが良いからである。TV関連の装置も何度か取り替えたが、専門家である店主も私の配線には呆れて手も触れず、新たな配線を加えて行くから、さら配線は複雑に錯綜した。
 やがて、家族が一人、二人と独立して行き大部分の生活は一室で済むようになりこれらの配線はほぼ用いられることはなくなった。この配線を何とかしなければと常々思っていたので良い機会と昨日手を付けた、ということ。
 はがした配線はゆうに100mは越えるだろう。大変な長さ、重さであった。整理したオーディオピンコードは22本もあった。これらをどう選別して廃棄するか新しい悩みとなった。

 加齢と共に私の趣味も変わってしまった。
 かつてあれほど聴いていたメインの装置はここ10数年は年に1-2回しかスイッチを入れることはなくなった。メインアンプの真空管、MCカートリッジのダンパーなどかなり劣化していると思われる。今はノイズキャンセリングヘッドフォンと数ヶのiPod、それに居間のミニコンポと小さなFM・AMラジオで事足りている。

 それでも、再びメイン装置で1970-80年代にせっせと集めたレコードを聴き直したいという夢は捨てていない。


4/19(日)快晴 病棟拘束 今期バイク初乗り 自宅の配線整理
2:00起床。ドック判定総括、新聞・文献チェック。徒然。7:30病院、回診、8:30救急カンファ。10;30帰宅。以降は自宅で業務、医師会業務、室内配線整理。バイクを引き出し充電整備、初乗り。オーディオその他配線整理、文献や書類廃棄。19:00夕食、20:30就眠。

ひねって考える(2)映像班は主役よりも大変なのだ
 動物や自然界を取り上げたドキュメンタリー番組の中には撮影条件が厳しく、とても困難と思われる状況で得られたと思われる見事な映像の記録が放映され、何時も感心して見ている。

 私はこれらの映像を見る度に結果として得られた見事な映像は勿論素晴らしいと思うが、それ以上にこの記録を撮影した映像関係のスタッフの苦労を思い浮かべてしまう。かなりの技術、勇気、体力、綿密な計画性、忍耐力がなければ到底到達できない世界である。

 特に登山隊とか、秘境の探索隊等の活動も詳細に記録されてドキュメントとして放映されることも多いが、この場合の撮影は一層困難を極めるのだろうと思う。この様な時には何人くらいの撮影スタッフが参加するのか、彼らの映像が表に出てくることがないだけによく分からない。
 少なくとも5-6人のスタッフは必要なのでなかろうか、と思う。撮影班自身のための食料とかビバーク、野営の道具の他、重いハイビジョン撮影装置、記録媒体、電池などを少なからず持たなければならないだろうから私など予想できないほど大変だろうと推定している。

 また、迫力ある画面構成にするには時には先に登って上から見下ろす様なアングルも必要となる。この時、雪原ならば足跡が映らない様に別ルートから先に登らなければならない。それこそ重い撮影装置を担いでの登山だから、隊員に匹敵する様な技術、と体力、登山技術を要すると言うことになる。この様な場合の撮影班はどのようなキャリアの方々から構成されているのだろうか。見事な映像を見る度ごとについ思いを馳せてしまう。それに、経費についても大変な額になるのだろうとも思う。

 この様な撮影班のスタッフが事故に遭遇したという様な話も聞くことがないのもすごいことだと感心する。この様な労苦を伴う、優れた映像がふんだんに家庭まで届けられると言う現実もすごい。今はすごい時代に生きているものと実感している。

 TV番組の多く、特に娯楽番組はつまらないと思う。しかし、一部であるが、時間があればもっと観てみたい、スタッフの苦労が偲ばれるも様な、優れた番組も少なくない、と言うのも本音である。


4/18(土)快晴 病棟拘束 書類・文献大量破棄 花見 
2:30起床。ドック判定総括、文献検討。6;10病院着、6:30回診、8:30救急カンファ。書類・文献大量に破棄。14:15散髪。17:30千秋公園で花見、ちょっと不満足。外食、20:15帰宅。20:45就眠。

ひねって考える(1)ホントに動物の楽園?? ガラパゴス諸島 スマトラ島など
 私はTVを好まずあまり見ない。情報は殆どラジオと新聞である。

 TVのくだらない娯楽番組がスイッチ一つで我が家に入ってくることさえ不快である。見なければいいのだが、そう言うのを好む方も同居しているし、私がいないときは自由にしているが、帰宅時にチャンネルが変えられていないと嫌悪感さえ覚える。

 例外はニュース、ドキュメンタリー番組で時間的に折り合えばあれば見る。
 先日、「動物の楽園 ガラパゴス諸島 スマトラ島」というのをやっていて見事な画像に見入ったが、解説では盛んに「動物の楽園・・」と何度も繰り返していた。確かにガラパゴス諸島 スマトラ島等は一定の季節になると多くの鳥や魚など、大きな動物等も集まってくる。この時期島々は動物たちで溢れ、多くはここで繁殖する。

 しかし、この時期を「動物の楽園・・」と称するのは人間の勝手な思いこみである。動物たちはこんな呼ばれ方に迷惑しているのだろうと思う。いや、そんなことを言う余裕もないはずである。

 これら諸島周辺は長年の歴史の中で島付近の海底には栄養豊かな沈殿物があり、強烈な太陽熱と季節風で海水が移動し、対流により海底の沈殿物が攪拌され、植物性プランクトンが大発生、次いで動物性プランクトンが大発生、小魚、中魚、大型魚、海鳥、動物達と次々と集まってきて一気に繁殖する。

 繁殖すると言うことは食料が豊かであると言うことである。要するに旺盛な捕食活動が繰り返されると言うことで、食物連鎖の中で自分があるいは子供達が餌になる可能性も高い、実に厳しい環境である。

 こんな状況を「動物の楽園・・」と称する背景には人間社会の毎日繰り返される厳しい生活があるのだろう。確かに厳しい状況にある。そうはいってもわが国の社会は働かない、働けない人でも最低限のレベルながら何とか生きられる。

 自らの体力で食料を得ないで暮らせるのは人間とペットだけである。動物達の生死をかけた生存競争から見ればなんたる「楽園」なのではないのだろうか、と私は思う。
 ただ確実に言えることは、地球史上最も獰猛な動物である人間がいない環境が共通して「動物の楽園」と言えることは間違いのないことの様である。


4/17(金)快晴 桜六分咲き 入院患者対応 県医務薬事課員来訪 
2:30起床、ドック総括検討など。徒然、6:00病院着。6:15回診、病棟業務。退院患者総括、生命保険関連書類処理数件。11:00入院患者対応、14:00人間ドック診察、重症患者対応、16:00県健康推進課スタッフ来訪、新型インフル・PPE関連打ち合わせ。21:00帰宅、夕食、22:00就眠。

人と人を埋める言葉  偉業を達成したイチローの言葉
 特別な人を除けば、人は社会の中にどっぷりと浸かって生きているし、そう簡単に社会から逃れられない。私はいつか時期を見て一度は社会や人との関係を可能な限り希薄にして生きてみたいという願望を持っている。一般的にこれは困難なことだろうから、実際には夢物語に終わるかもしれない。

 通常私共は様々な物や人と「あいだ」を意識し、一定の間隔を意識しながら生活している。距離感中でもとくにエネルギーを持つ物体との近すぎる距離は危険である。時に事件が起きるがJRのプラットフォームなどはその意味に置いては理解できないほど危険な区域である。横浜駅でのぞみが高速のまま脇を通り過ぎて行った時は言いようもない恐怖感を感じたものだ。歩道のない道路、歩道ありと言ってもガードの無い道路は同様である。先日、倒れてきたクレーンによって潰され方々に対しては見舞いの言葉も出ないほど気の毒としか言いようがない。

 されど、距離という面では、人と人との距離感が一番難しい。
「人間」は人と人の間と表現されるのだが、社会というのは人間関係の場、と言い換えることが出来る。そこで発する様々な人間関係をうまくこなせないと、悩みや困難が生まれることになる。私などは人との諍いを嫌うあまり、食い違いに関して意見は出すがそれに固執するわけでなく、主張をすることなく、本心とは異なる妥協の中で生きているから、とても消耗する。あちらをたてればこちらが立たないが、自分を立てることなど始めから諦めている。

 だから、私の周りには矛盾、軋轍、摩擦、衝突、すれ遣いなどが絶えないが、余所からは一件平穏に見えているのではなかろうか。
 これらの不自然な距離を埋めるなら、それはやはり、言葉なのだと思う。互いに理解し得る様な適切な言葉を見つけることなのあるが、それが私にとって殊の外難しい難題である。

 またイチローが偉業を達成した。
 WBC最終戦の見せ場を最高のかたちで締めくくったかと思えば胃潰瘍で一線を離れ、復帰第一線で3085安打を満塁ホームランで達成するあたりすごい。
 また、インタビューへの答えがまた良かった。不調と病の中での焦り、達観、そして大きな喜びが端的に表現されていた。そのインタビューの場面を放送で見ていて、遙かに遠い彼方にいるはずの彼がグッと身近に感じられた。スーパースターの彼もやはり感じるものがあるのだろうか、最近の彼の言葉はだんだんに暖かい感情のある心情が吐露される様になってきている、と思う。
 それによって距離感が変わってきた。


4/16(木)曇り・雨 通勤路の桜1-2分咲き 外来 
2:30起床、ドック、文献チェック、徒然他。6:05病院着。通勤路脇の桜がほころび始めた。6:25回診、病棟関連書類、8:00救急カンファ。8:45-13:30外来。16:30-17:20入院患者・家族面談。20:40帰宅、夕食、21:30就眠。

出張時にエレクトロニクスの恩恵を味わう
 私は決して新しもの好きではない。新製品には飛びつかないが、最近は遅ればせながらエレクトロニクスの発達の恩恵を味わっている。

 子供達に言わせると、特にエレクトロニクスに関して言えば、私が新機種の購入を決める頃にはもうその製品はもうそろそろ時代遅れで間もなく無くなるのだ、と半ばバカにされている。確かにそうだった。
 顧みると、CDに替わりつつある時もLPレコードをせっせと購入していたし、MD時代にカセットを、DVD時代だというのにVHSやLDに固執していた。パソコン関係ではMacOSがとっくにOS-Xにリニューアルしたというのにまだ使い切っていないと68系Macに、記憶媒体は今となっては非実用的になったZipとJazzを使用し続けていた。

 そんな私も遅ればせながら少しずつ新しい機種に置換されつつあり、旧機器のの廃棄にも相当苦労した。ただ、先を見るともう時代は遙かに先に行っていて、定期購読しているMac関連の雑誌を理解できず時々入門書を購入している。

 古い機器に拘っていた時には宿泊を伴う出張時などは荷物が多くてキャスター付のバッグを持っていったが、最近は随分小型化・軽量化した。何しろ、大学で勉強中には地域の病院日当直のアルバイト時にはレコードプレーヤーその他小型の再生装置迄車に積み込んで出かけたものだし、つい昨年頃まではCD、MD、カセットプレーヤー、Zip等を運んでいた。

 先週の内科学会総会は愛用のディバッグとMacBookを入れたケース一つで済んだ。その中に以下の機器を持った。MacBook+電源+マウス+小型外付けハードディスク録音機Roland R-09HRCasioデジカメFM/AMラジオiPhoneWillcom PHSNoiseCancelingヘッドフォンiPod Shufflex2。

 これだけあれば自分の仕事場のデスクそのものを持った様なもので、病院間や家族間の通信、学会場での画像や音声の記録、ホテル内でのドック等の事務処理、新聞・文献のチェック、移動時にも音楽や講演記録を楽しむことが出来るので全く不便は感じない。さらに本も買い込むもんだから、あれもこれも、と欲張って病院にいる時よりむしろ忙しいほどである。

 良い時代になったものである。便利になった時代を私は充分味わっているが、機器に使われている、と言う様にならない程度に、身の丈にあった程度に、とセーブしている積もりである。


4/15(水)雨  入院患者家族面談 外来 院内感染症対策会議 秋田市内科医の会(欠)
2:10起床。新聞・文献検討、徒然。5:10Taxi病院着、事務処理、6:30回診等。8:00救急カンファ。8:45-14:00外来。16:00-17:10院内感染症対策会議。20:55帰宅、夕食、21:30就寝。

盗聴器、盗撮器 こんな機器で何をする?(2)犯罪抑止効果と誘発効果?
 先日の内科学会総会時、ホテル・会場間はパソコンなど重いためにタクシーを利用した。
 見るとタクシーのミラーの脇にフロントガラス越しに外の様子を撮す小型カメラ、即ち、ドライブレコーダーが装着されていた。交通事故の責任をめぐるトラプルを防ぐのが狙いの小道具で、最近タクシーを中心に急速に普及している。機器には加速度センサーが組み込まれ、衝突、急発進・停車などに反応し、その前後の数10秒の映像が保存される。一部の事故には威力を発揮する可能性が高く、これは今後一般にも普及していくだろう、と思う。実は、私も欲しいと思っているがまだ決断していない。

 このタクシーのドライブレコーダーには車内に向けたレンズもさりげないデザインで付いていた。これは事故ではなく、最近増えつつある乗客とのトラブルを解決する際に役立てるもので、車内の様子を映像と音声で記録する仕様で、ドライブレコーダーと異なりドライバーが危険や異常を感じた時からフットスイッチで作動させるもので、多くの機器は同時にタクシー会社にも車内のデータが送られる仕組みになっている。噂では知っていたが、現物を見て感心した。

 最近、タクシーをねらった犯罪やトラブルが増えている。タクシー業界でも運転席後のプラスチックの仕切版を大型化するなどの対策も進めている。その一貫で室内の状況を記録し発信する機器も普及して来ているという。これも一種の盗聴・盗撮器であるが、社会的にも容認出来る便利で必至なアイテムだと思う。
 一方、数日前の新聞に動画・静止画・録音可能なボールペンの通信販売の広告が出ていた。「会議に、後援会の記録に、商談・・に最適」とのキャッチフレーズが付いている。画像や音など、どのレベルか全く分からない。2GBのメモリーで6時間記録で1.5万円と言う。また、何のためにボールペンなのかと私は訝ってしまう。私はまともな利用と言うよりいたずら誘発の効果の方が大きい玩具かな、と思ってしまう。

 私のiPhoneも静止画・録音は可能であるが中途半端であり、まず用いることはない。中途半端なデータは殆ど役立たない。必要な際には相手方に断って専用機器で良い条件下でばっちりと記録し、希望があれば相手にもデータとして差し上げている。


4/14(火)曇り→雨 外来 常務会 医局歓迎会
2:15起床,ドック判定総括x1、文献検索etc.5:15病院、6:35回診他。8:00救急カンファ。8:45-13:40外来、14:45-16:00常務会。18:30-20:20医局歓迎会、中座して病院経由で21:30帰宅、22:15就眠。

総合病院の医療 自らの限界を知って互いに連携を
 1ヶ月前は送別の会が続いたが、4月になり新年度を迎えると共に新人を迎える行事が次々と開催される。
 その度ごとに挨拶の機会が回ってくる。本日は医局の歓迎会で11名の新しい医師を迎えた。今年は特に月並みであるが院長からの言葉としては「挨拶」、「笑顔」の意義を強調してきた。

 総合病院とは、内科・外科その他複数の診療科をもち、病理などの臨床検査の設備もある、入院ベッド100以上備えている病院を指していた。かつては総合病院というと一種のステータス的意味もあり、その名をこぞって病院名に冠したものである。しかし、1996年の医療法改正により法的には総合病院と言う分類は消滅している。今は、病院は担う診療分野によって機能的に急性期と慢性期病院とに二大別されている。その分類では中通総合病院は急性期病院に相当する。

 総合病院という呼び名は一般的に浸透しているのでそのまま残されているだけだが、私は総合病院という呼び名そのものを気に入っているから何時までも残して欲しいし、機能的にも重要な存在だと思っている。また、患者やその家族にとっても総合病院という呼び名の持つイメージは相当な安心感があるはずである。

 私がこんなに長く総合病院に勤務したのは何故か、と問われれば、自分の専門分野の性格もあるが、「自らの限界を知っているから・・」と答える。私は常に自分だけでは解決し難い患者を受け持っている。だから、私よりも優れた技量を持つ仲間が大勢いる病院でなければ医師として責任を果たし難いからである。総合病院の医師であり続けるには困難も伴う。その殆どが医師間の人間関係に由来する。それと立場に応じて診療以外の責任が大きくなることである。それらはとても辛くてイヤなのだが、医師としての責任を果たす意義はそれを凌駕する。だから、何とか耐えられる。

 私は多く仲間達の知恵を借りる。一人だけであれこれ考えていても、なかなかいい結果を得ることができない。勿論、いろいろな本や文献から学ぶことも忘れてはならないが、多くの入たちと話をしていると、その中に啓発されるものが、かならず出てくるものだ。要するに、すぐれたヒントやアイデアは、間題を積極的にオープンにするという手法によって生まれてくる。

 総合病院の勤務医ならば常に「総合的な」医療を求めよう。患者達もそれを望んでいる。
 そのために医師は互いの垣根を低くする必要がある。そのためには「挨拶」、「笑顔」の意義を強調した、と言うことである。


4/13(月)雨後晴  管理会議 外来 療養病棟判定会議  長副会議
2:20起床、ドック判定総括他。5:15病院着、6:15回診、病棟業務、7:45管理会議、8:45-14:10外来、16:00-16:35療養判定会議。穿刺事故を起こした。17:00-19:20長副会議。20:30帰宅。家内が珍しく帰宅していた。夕食、21:15就眠。

秋田県知事選、秋田市長選
 知事選は12日に投開票が行われ、4新人の中で前秋田市長の佐竹敬久氏が前小坂町長・川口博氏に約5.7万票の差をつけて当選した。
 また、同時に行われた秋田市長選は前県議会議員穂積 志氏が丸野内胡桃氏に約4.6万票の差を付けて当選した。

 秋田県、秋田市の県、市勢が低迷している中、今後4年間の本県と秋田市のかじ取りを託された佐竹氏、穂積氏には、秋田の再生に向けて持てる力を発揮して頂きたい。と言うか、この4年間の県政、市政の動きで秋田の将来が決まるかもしれない重要な時期だと思う。

 投票日は日本内科学会総会で東京出張であったため家内は土崎支所で、私は秋田駅に設置された期日前投票所で投票を済ました。また家内は市長選の初日にはある候補の選挙事務所開きにも顔を出した。今回の選挙は共に私にとっても関心の高い選挙であった。

 12日は21:10頃秋田空港に着き、帰路ラジオで時折報じられる選挙速報を聞いていたが、その時点では川口氏11万票、佐竹氏は10万票程度で、間もなく佐竹氏の当選確実と判断された。地方の開票が秋田市の結果よりも早く集計されるためで、秋田市の開票が進むに連れ両者の開きが大きくなって結構大差となった。

 私は県医師会を通じて前記4人の候補のうち、川口氏以外の方々とは何度かお話しする機会もあったことも今回の選挙にいつもよりも関心が高かった理由の一つである。

 佐竹氏は、12年前の知事選で苦杯をなめたが、その後秋田市長として活躍された実績は4候補の中では知名度充分で、下馬評通りの当選である。
 県知事には、大きな権限と責任があるが、もともと食料費問題で職員同士による醜いかばい合いが全国的に失態をさらした時期に県庁職員であったことを問題にする意見もあるし、私もどうしてもその頃のイメージをぬぐえない。勿論、佐竹氏個人へ、と言うわけでなく現在それなりの地位におられるベテランの県庁職員に共通に抱いている感覚である。

 世界的な不況により県内経済も大きな打撃を受けている、と言う考えもあるがそんなことはない。確かに追い打ちになったのだが県勢の低下はそれ以前からであり、その深刻さはただごとでない。むしろ、世界経済低迷でその深刻さにヴェールを被された状態に見えていることが大問題である。

 新知事には秋田再興として秋田の特長を生かした政策を進めて頂きたい。企業誘致も大事であるが、前知事が努力しても殆どが空振りに終わっている。秋田県は企業からもそっぽを向かれている様だ。だから、農林業、医療福祉の分野も是非活性化して欲しい。需要は充分にある。



 秋田市長の穂積氏にも同様の期待をしたい、中核市になって自由度が増した市政であるが、医療・福祉分野の市政がよく見えない様な気がしてならなかった。その市長が当の佐竹氏であったわけで複雑な気持ちである。穂積氏には前市長が知事になったというメリットを充分生かして欲しいと思う。佐竹氏は市町村重視の姿勢も打ち出しているあるが、ご両人の新たな協力関係の構築にも期待したい。私が投票した方は当選できなかったが、今はお二人の活躍を期待したいと思う。


4/12(日)東京・秋田快晴 日本内科学会総会最終日 
2:30起床。オークラHにて起床。新聞チェック、本読み他。7:15葉っぱとコーヒー朝食。9:30-16:50東京国際フォーラムで終日学会演題聴講。極めてリッチな気分に。18:00長女・家内と合流。夕食。20:00ANA、767-300満席で苦しい。21:20帰宅、22:30就眠。

TOYOTA Prius(6) 最近また喧しいが、Priusの省エネ効果は大きくない?
 あまり知られていなかったが、ホンダにもハイブリッドカーがあった。宣伝も地味であったこともあり知名度は低く、ハイブリッドカーと言えばPriusのほぼ独壇場であった。

 先日、ホンダが比較的廉価で新しいタイプの新型ハイブリッドカー、「インサイト」を発売し、200万円を切る値段設定であったから大きな話題となり、予約も数ヶ月分受けているという。その反響があまりにも大きく、対抗的にトヨタは新型 Priusを30万円も値下げした等の話題が盛んである。

 新型のPriusはエンジンも1.51.8Lに大型化し、各種の新機構を導入している。恐らくトヨタは新型 Priusを大幅に値上げして発売する予定であったと推論するが、対抗上30万円も値下げできるのなら今までの価格設定は一体何だったのか?と思ってしまう。

 先日発表された経済対策の目玉の一つが省エネカー購入時の補助金である。さらに13年以上経った古い車からの買い換えの場合は30万円ほどの補助がでるという。省エネと温暖化対策としては実に分かり易い政策である。多分買い換えは進み、業界は活性化するかもしれない。

 私は4年ほどPriusユーザーである。車自体かなり古くはなったが、私は15年ほど使うので私にとってはまだ新車の様なもので、特に不満はない。しかし、私は省エネ効果はたいしたこと無いと感じている。
 ただし、私はこの一台しか知らないから私の感覚は一般的でないかもしれない。

 私の通勤往復10Km、早朝と夜間走行だから渋滞無し、長距離と言えば年一回盛岡往復と年20回ほどの秋田空港往復程度で年間5.000Km程度しか走らない。急減加速はしない。こんな条件下で厳寒期は10-11Km/L程度、他の季節は16-18Kmである。カタログ値は36Km/Lである。恐らくもっと長距離を走るのなら条件は異なってくるだろう。私の使い方ではエンジンも電池も暖まって効率が上がる頃に着いてしまうから特に効率が悪いのだろうが、長男が使っている1.3Lのホンダフィットと大差ない。フィットより大きいから確かにハイブリッドの効果は発揮されている、とは思うが、私程度の使用範囲ならガソリン垂れ流しの旧大型車からならいざ知らず、わざわざ買い換えるほどのメリットは乏しいと考える。

 フル充電状態で電池のみでの走行は私の車はせいぜい1Km程度である。

 改良され効率は高まったとされるがハイブリッドに積まれている電池の実力はまだこんなものだ。これにエンジンを回して蓄電し、ブレーキ時にエネルギーを回収するだけだから、私は著しく省エネになるとは購入時から思っていなかった。


4/11(土)秋田・東京快晴 日本内科学会総会二日目 
2:30起床。八重洲富士屋Hにて起床。新聞チェック、本読み他。7:15葉っぱとコーヒー朝食。9:30-17:00東京国際フォーラムでほぼ終日学会演題聴講。極めてリッチな気分に。18:00前にホテルオークラに、持参のドック他本読みなど。長女夫婦、家内も合流。20:30長女誕生日で祝いの夕食。22:30就眠。

第106回日本内科学会総会(東京フォーラム)
 昨日から日本内科学会総会で東京にいる。
 この学会は認定医更新のための出席も兼ねているが、皆勤していれば意識せずとも更新出来る。

 この学会は3日間に30編以上もの講演を集中的に聴くことが出来る。講演内容はその分野の専門でなくてもどうにか理解できるレベルの総論的、教育的内容が多く、広い領域の趨勢を知ることが出来る。この学会の魅力である。

 だから、昭和48年以降、万難を排してほぼ皆勤してきた。会場では前列に陣取ってひたすら聴き、微睡む。今年から録音もとることとした。

 4月上旬の時期は病院の医師が多数入れ替わる時期で、開催がウイークデイの場合には外来の代診医がなかなか見つからない。一昨年は大阪であったが若手外科医師が代診してくれ2日目から何とか参加出来た。昨年は週末で東京であったが、業務が錯綜していて直前に全てキャンセルした。航空券、ホテルともほぼ全額無駄にした。業務の関係でキャンセルの場合、その費用は負担してもらえないものなのだろうか?

 前回から開催日は週末に、会場は東京国際フォーラムにほぼ固定したようだ。学会長が何処の教授であろうと大都市で開催するのは良い。今回の会長は東北大学教授であったし、来年は島根大学? 再来年は東大教授であるが会場は全て東京国際フォーラムになっている。

 私は学会や出張の時しか秋田を出ることはない。四国以外は各地をいろいろ見聞できたが、遠方の地方都市での開催はアクセスが不便、宿泊場所確保も困難で、学会場とホテルしか用のない私にとって良いことは特にない。せめて、東京近郊、名古屋、大阪、京都あたりに限定して欲しいもの、と常々思っていた。ただ、地方の活性化のためとすればやむを得ないのかもしれない。

 会場の東京国際フォーラムのメインホールは広くて実に立派、座席のクッションもほどよく、幅も足下にも余裕があって8時間座り続けていてもそれ程苦痛ではない。ただ、マイクの音が大きく、かつ低音が豊かすぎて聴き難かった。ノイズキャンセリングヘッドフォンをずっと利用して聴講した。


4/10(金)秋田・東京快晴 乙部火災記念日 日本内科学会総会初日 法人理事会(欠)

2:20起床。ドック判定総括、他。5:15病院着。6:30回診、病棟業務。出張準備、書類処理、患者対応他。9:30病院発、10;35ANA 767-300 41C、前席は満席状態も後部座席15%ほど。バランスは大丈夫かと思うような差だが私には実に快適。13:00-17:00東京国際フォーラムで聴講。18:00八重洲富士屋Hに、持参のドック他本読みなど。19:30夕食。21:30就眠。

超大型バラマキ経済対策  麻生さん、「医療・介護」「農水林業」を忘れていませんか??
 政府・与党は10日、財政支出規模で15.4兆円にのぼる「過去最大規模」の追加経済対策を決めた。私は経済面のことはよく分からないが、大型の財政出動は景気底割れを防ぐ必要な措置なのだ、という。
 しかし、財源は無いから赤字国債発行は避けられず、結果的に国は国民一人あたり400万円ほどの借金を抱えることになりそうである。

 今回の対策の目玉の一つは「低炭素・循環型社会」を目指し、環境配慮型の需要創出策を盛り込んだことで、太陽光発電の促進、環境対応車への買い替え促進、省エネ対応家電の購入支援などを打ち出し、環境対策という長期目標にも即し、かつ不振で苦しむ産業界を支援する対策といえるが、対象が一部の企業に偏りすぎていないのだろうか。例えば、低燃費車対策であるが結局はトヨタ、ホンダであり、エコ家電はパナソニックあたりに目が向いているような気がしてならない。

 ただ、過去の景気対策は、全国に金と事業をばらまくことに主眼を置いていたが、今回のはより国民の消費活動誘発の姿勢が具体的で分かり易い。

 しかし、本当に景気対策として有効なのか??と思う。子育て支援はそれこそ何年間か必要なはずなのに何故一年限りなのか??公共事業は羽田空港の国際化促進、東京外環道の整備、整備新幹線の拡充などの項目も潜り込んでいるが、より雇用対策と密着する医療・福祉面での対応が乏しい。農林漁業への配慮も少ない。

 上記の如くの一時的な需要追加では線香花火のようなもので、中長期的には日本の経済力を立て直し、成長力を高めるには、介護、農業分野などでの雇用創出、食糧自給率の向上につながるような大胆な改革が必要である。

 すでに巨額の財政赤字を抱えているから財源調達はどうするのだろうか??今年度補正予算では国債を10兆円増発する見込みだというが、増発した国債をどう安定的に消化していくのか、そのヴィジョンも同時に提示して頂かなければ心から納得し難いプランである。門外漢であるが、心配である。


4/9(木)快晴 外来 入院患者家族面談2件 医学生面談 不在者投票
2:30起床、ドック総括他。5:15病院。6:20回診。7:00入院患者家族面談、8:00救急カンファ。8:45-14:30外来+入院患者家族面談。16:00医学生と面談。新入院患者対応他。21:00帰宅、夕食、21:40就眠。昭和24年わが家が消失した日。

眼瞼にヘルペス 家内は私に先に逝って欲しいと願っているらしい
 体調不良の事などは楽しい話ではないが、4月4日朝以降微熱感と共に左の眼瞼が痒くなった。翌日は、北朝鮮が発射した日であるが、左眼瞼が腫れ始め、翌々日あたりからは局所的にヘルペスによるらしいことが判明した。全身倦怠、発熱感、右耳介部と右頸部のリンパ節が腫脹、顔も左半分若干浮腫状となった。

 医局の廊下で眼科科長に相談したところ、無自覚症の合併症もあるので、と受診勧められた。結果的に角膜も結膜も病変無かったようで安堵した。

 今週はこんな状態で、倦怠感と顔面違和感でちょっと辛い状態で業務をこなしたが徐々に軽快しつつある。一安心である。

 私の腫れ上がった顔面と何となく気怠そうで動きの鈍い私を見て、家内がポロッと「最近の様子を見ていると、私より先に逝くかもしれない様な気がするけど、ホントはその方が良いのよね・・」という意味のようなことを口に出した。たかがヘルペスで何でそこまで考える?とは思ったが、最近わが家ではこんな話題が気軽に出る。共に還暦も過ぎたし、それ用の写真も撮ってあるし、身辺も整理し始めているから、なのだろう。

 私は当面直ぐに逝くような状況には無いと思っているが、生活を共にしてきた家内にとってはそれが実感なのだろうな、と思う。私自身も家内より生きながらえるなんて考えていなかった。独りで生きていくための最小限の方法・技量も無い、ひ弱な私を見て、家内は心底そう思い心配しているのかもしれない。

 かつて講演や講話の中で、「この高齢化の中、なかなか死ぬ機会は来ない。だから男性も独りで生きていく生活技術を身につけなければ大変なことになる・・」と言い続けてきたが、その言って生きた本人が実は何も準備していないこと、場合によっては順序が逆になって私が残る可能性も無いわけではないだけに、私自身も正直なところ最近些かの焦りを感じている。

 外来に通ってきている高齢の女性達は強く、しぶとく生きている。生きる強さのルーツは何かと尋ねると共通に挙げるのが「亭主を残してはとても逝けない」と言う言葉である。女性って偉いもんだ、と常々感心しているが、さらに感心するのはその亭主が逝っても、やはり同じように強く生きていく姿である。そのルーツは「亭主を充分世話した」という満足感のように思える。

 私共夫婦には残念ながら、その様な生きていくしぶとさ、強さは見いだせないように思う。眼瞼ヘルペスが徒然と考える良い機会を与えてくれた。


4/8(水)快晴 外来 中通高等看護学院入学式 県健康推進課スタッフ来訪 県医師会常任理事会
2:30起床、起床が辛く左目不調。ドック総括、5:10病院着、6:15回診他
8:00救急カンファ。8:40-13:00外来。13:30-14:30中通高等看護学院入学式。在校生代表の迎える言葉、入学生代表の誓いの言葉、内容が良過ぎて違和感。16:00県健康推進課スタッフ来訪打ち合わせ。17:30-20:10県医師会No1常任理事会。21:30帰宅、誰もおらず22:00就眠。

北朝鮮のミサイル打ち上げ 誤報に馬鹿騒ぎするバカ
 北朝鮮のミサイル打ち上げは5日の昼前に行われ、衛星かミサイルか、前者なら失敗だったのでは、等々の不明な点はあるがとにかく秋田に被害もなく「一段落」した。ミサイルの一段目が秋田沖に落ちた事から語呂も良い(笑)。

 4月4日は10:00頃に打ち上げ予告があって緊迫した雰囲気の1日だった。私もNHKラジオを終日ならしながら業務処理をしていたが、その間2回誤報があり耳をそば立てた。結果として数分後には誤報と言うことでホッとした。
 私はこの種の情報には誤報はあり得るという風に思っているので特別の感慨はなかったが、夜のTVやラジオ、翌日の新聞等は誤報は国民の不安感をあおる形になったなどとこの誤報を巡るバッシング記事で溢れていた。

 誤報について大騒ぎして国民の不安感をあおったのはむしろマスコミや、こんな時にしか登場しない軍事評論家達である。

 1回目の誤報は自衛隊の連絡官が、県側に伝え、県から連絡を受けた9市町村が防災行政無線などで住民に広報し、誤報と分かって訂正した。パソコンの不具合だったらしい。2度目は12:16に政府発表、5分後に訂正された。航空自衛隊弾道ミサイル監視用レーダーが何かを日本海で探知し、米軍の早期警戒衛星が発射を探知情報が重なったのだという。米の情報は担当者の勘違いだったらしい。過ぎた今から見ればなんとマアくだらないミスと言えるが、リアルタイムに現場で関係していたスタッフには一つ一つの真偽など分かるはずはない、規定通りに情報を伝達したためにこの様なことになったと言うことである。

 マスコミは万全な態勢で臨んだはずの危機管理体制に問題、等と書き立てた。待ってましたというばかりの食らいつきである。マイクを向けられた学識経験者、評論家、野次馬の土素人まで同じ事を言う。当然である。別なことを言った人は無視され登場しなかっただろうから。

 危機管理上情報の獲得、評価、伝達は基本であるが、早い情報ほど不確実性が増す。これはやむを得ない事実である。今回の問題は不確実レベルの情報を確定的内容として末端に伝達したことにある。この部分に問題があるのだろう。

 第一報は不確実レベルでも伝達すべきである。この場合「未確認情報」であることを明示し「次の情報を待て」として「第2報」「第3報」・・と出せばいいのだ。
 水も漏らさぬような完璧な危機管理対策など無い。今回の誤報は我が国の防衛上の危機管理の問題点が明らかになったことは大きな進歩であった。対策すべき事が分かったじゃないか。「ない方がよかった」という事はないのだ。
 マスコミの姿勢はハチの目と同じである。ハチは同じ物体でも制止している物体は認識出来ないのだそうだ。マスコミも同様で、動きがないとどんな重要なことでも取り上げない。妙な動きがあると寄って集って食らいつく。
 医療問題の報道など見ればハチの目と同じであることは明らかである。


4/7(火)曇り 外来 常務会 医局会
2:30起床,ドック、医報代議員会報告原稿着手。5:10病院着。6:35回診+病棟業務。8:00救急カンファ、8:40-14:10外来、14:45-16:00常務会、17:30-18:20医局歓迎会。21:15帰宅、21:45就寝。

応招義務について(5)「新イ」対策に全医師、全医療機関が参加を(2) 
 まず、県病院協会では会員である病院の「新イ」対策への参加を合意して足並みを整えて頂きたい。各郡市医師会でも会員に対しての対策への参加の合意を得て頂きたい。その上で、各保健所を中心に作成される危機管理対策に持てる機能の範囲で参加して頂きたい。

 ただし、これすらも実は簡単ではないだろう。医療関係者の安全確保と保障について不明瞭なままでは組織として責任ある結論を出すわけにはいかないからである。

 地震などの自然災害では地域の医師会、隣接地区の医師会、DMAT(災害医療派遣チームDisaster Medical Assistance Team)等の他、いろいろな団体、個人が支援に駆けつける。この場合、二次災害の危険性は勿論ゼロではないが、これについては現場で十分に配慮される。DMATの場合は身分保障もある。

 一方、「新イ」対策の場合、蔓延期には誰でも感染しうるが、少なくとも蔓延拡大期には診療に従事した医療関係者が感染する危険性はかなり高いと考えられる。

 厚労省は2月に改訂した「新イ対策行動計画」には死亡者数を最大64万人と想定したが、専門家からは感染力も死亡者数の見込みも甘いとの指摘を受け、被害想定を上方修正する方向で検討を進めることになった。一層感染の危険度が高まることとなる。

 「新イ」対策は国が主導して行う危機管理対策である。協力者である医師や医療機関、医師会に対策の責任を負わせ過ぎていないだろうか。

 国では、感染は普く生じるのだから医療関係者や医療機関を特別視できない、との考えで医療機関や医療関係者への保障は全く考えていないようであるが、感染し、時には死亡することもあり得る危険な業務へ無防備のまま参加を呼びかけること自体に疑問を感じてしまう。

 ここで繰り返すが、医師や医療関係者は何と厳しい環境に置かれているのだろうか。
 私は国や県に対し、協力医の一人としてプレパンデミックワクチン、パンデミックワクチンの優先投与、充分なPPE材の配給、抗インフルエンザ薬の予防服薬、労災認定を要求したい。

 「新イ」対策を進めるにあたって、医師の参加の意義についてやぶ蛇にならないことを願いながら、疑問点の一つを応招義務に絡めて記述した。
 本稿の結論は、以下の如くである。「新イ」蔓延によって予想される甚大な健康被害と経済や社会の大混乱は医療面や疫学面の対策で大幅に軽減できる。医療分野の対策は医師でなければ出来ない。応招義務などの法的義務は及ばないが、国民・県民の健康を護り、社会を護るために「新イ」対策には全医師、全医療機関が持てる能力、機能の範囲で参加する必要がある。県医師会ではそのための環境整備を進めて行く。


4/6(月)晴れ 管理会議  安全管理者・事務長と打ち合わせ 療養病棟判定会議 長副会議
3:00起床、ヘルペスで全身ボーとする。医報巻頭言に呻吟。5:20病院着。6:45回診。7:45管理会議、10:00安全管理者・事務長と打ち合わせ。午後外来若干。臨床書類処理。16:00-16:40療養判定会議。17:00-21:00長副会議、長かった。21:50帰宅、夕食、22:45就眠。

応招義務について(4)「新型インフルエンザ」対策は誰が?(1)
 
 私は県医師会の感染症等危機管理対策担当として県の新型インフルエンザ「新イ」対策に関与している。「新イ」対策の医療分野は医師でなければ出来ない。かつ、対策は系統的でなければならない。「新イ」は人類が迎えるであろう最大の感染症の一つであり甚大な健康被害と経済や社会の大混乱が予想されている。 

 今は、世界で4.000万人死亡したとされるスペイン風邪の時代とは大きく異なる。対策は出来る。「新イ」被害を軽減するためには医療面や疫学面でいろいろ対策が考えられている。
 私は医師会員であろうと無かろうと、医師の多くは「新イ」対策に参加してくれるはず、と期待しているが、本当に対策にはせ参じていただけるものなのか、実際には不安がないわけではない。医師としての勤務・業務形態は多様であり、しかも、高度に専門分化している。日常、中等ないし重症の呼吸器感染症、全身感染症を診療していない医師も多い。

 「新イ」対策への参加は医師として吝かでないが、ちょっと待てよ、これは医師の責務・責任なのか?倫理観なのか?好意なのか?と言う疑問が生じてくる。勿論、「新イ」患者、疑い患者から診療を求められればそこには応招義務が発生するが、この辺のことが論じられないまま「新イ」対策が進められている。これで良いのだろうか。

 私が得た結論は、「新イ」対策の場合、少なくとも応招義務などの法的な縛り、義務はなく、唯一、拠り所を見出すとすれば、医師が「新イ」対策に参加しなければ「医師としての品位、品格」が問われる、と言うところだけの様である。

 勤務医は雇用者・管理者との間に業務契約が結ばれているから業務への指示系統は明かであるが、肝心の雇用者・管理者が「新イ」対策にどのように対応しようとしているのか不明である。さらに、被雇用者は納得できない業務へ就くことを拒否できる事になっている。

 診療所医師に対しての業務上の指示系統は見いだせない。会員ならば医師会を通じて、と言うルートがあるが、医師会は任意加入の団体であり、会員に対する業務上の指示は協力要請のレベルで留まらざるを得ない。病院の管理者・勤務医も診療所医師も「新イ」対策について温度差が著しいのも問題である。


4/5(日)快晴 病棟拘束 北朝鮮ミサイル発射 
2:30起床、ドック判定総括、医報巻頭言、徒然、新聞チェック。7:30病院、8:30救急カンファ。11:30帰宅、北朝鮮ミサイル発射した。ドックなど処理。17:00-19:00病院、20:00夕食、21:00就眠。左眼瞼の腫脹がありヘルペスらしい。何となく体調不良。

北朝鮮ミサイル発射 人工衛星と発表
 昨日は10:00頃、NHKラジオで北朝鮮が間もなく衛星を打ち上げると通告したとのことで、終日ラジオを低くかけながら過ごした。緊迫した雰囲気の1日だったが、結局、通告日の4日に発射されなかった。その中で11:00頃と12:00過ぎに誤報が2度あった。何れも5分程度で訂正された。何れも初歩的ミスだったらしい。 
 本日は病院から戻りラジオをつけた途端に発射したとのニュースが飛び込んできた。既に日本上空を通過したらしい。事故は生じなかったらしい。なんか肩すかしを食らった感じであった。

 米国の観測では太平洋に着水したらしいとのことであったが、北朝鮮は中央通信の報道で「人工衛星打ち上げ成功」と伝えている。報道要旨は次の通り。

■3段ロケット「銀河2号」で衛星「光明星2号」の打ち上げに成功した。
■午前11時20分に打ち上げられ、9分2秒後に軌道に正確に進入させた。
■衛星は地球から最短で490キロ、最長で1426キロの軌道を1時間44分12秒の周期で周回している。
■衛星から「金日成将軍の歌」と「金正日将軍の歌」の旋律、観測データが電送されている。
■衛星は実用衛星打ち上げのための科学技術的問題を解決するのに決定的な意義を持つ。わが国の技術の誇らしい成果だ。

 国連では日本の呼びかけで緊急安保理委員会が開催されることが決定した。たとえ北朝鮮が衛星と主張しても3年前の安保理の決議違反であること明らかである。国際的には一層孤立していく行動であるが、内外に力を誇示する何らかの事情があるのだろう。理解し難い国である。
 まずは、無事秋田・岩手県北部を通過し、事故が生じなかったことは良かったと言うべきである。軌道を逸れ、危険になりそうな際の自爆装置などを備えているものだろうか。


4/4(土)曇りのち雷雨 病棟拘束 患者家族面談
2:30起床、ドック判定総括x1。医報巻頭言他、6:10病院、6:30回診他病棟業務。11:00患者・家族面談。19:30帰宅。夕食、21:00就眠。

アトリオン室内オーケストラ(ACO)第30回定期公演「協奏曲の祭典 (2)」
 2008年8月31日(日)ACO第29回定期公演は 郷土が生んだ若き音楽家たちによる協奏曲の祭典(1)であったが、去る3月22日はACO第30回定期公演「協奏曲の祭典 (2) 」が行われた。

 出演は指揮がACO音楽監督の四反田素幸氏、■サクソフォーン独奏・横手出身の成田徹氏、■マリンバ独奏・大館出身の布谷史人氏、■クラリネット独奏・横手出身の鈴木菜穂子氏、■二十絃箏独奏・秋田出身の市川慎氏で、何れも20代と思われる方々。

 演奏曲は■グラズノフ作曲「サクソフォーン協奏曲」、■セジョルネ作曲「マリンバと弦楽のための協奏曲」、■フィンジー作曲(アシュモア編曲)「5つのバガテル」、■四反田素幸作曲「カラヴィンカ(迦陵頻伽) 」。私にとってはすべて初耳の曲であった。

 ■サクソフォーン協奏曲は比較的歴史の新しいこの楽器にとって重要な曲としての位置づけがあり、頻繁に演奏される重要な作品の1つとされている。楽器の音そのものが全音域にわたって太く、音色も一様で単純に聞こえた。
 ■マリンバはもっと打楽器的な音がするかと思っていたが、共鳴管のためか音域も広くとてもソフトな音で、弦楽のバックとよくミックスした。
 ■5つのバガテルは変化に富む曲で、クラリネットが持つ多様な音が楽しめた。
 ■カラヴィンカ(迦陵頻伽)は25弦または20弦箏と弦楽器と打楽器とハープのための協奏曲で、今回が初演なのだそうだ。迦陵頻伽とは極楽浄土に住む霊鳥として仏典に現れる美しい人面鳥のこととのこと。箏と弦の対話が幻想的な響きを生み出していた。

 昨夏の「協奏曲の祭典 (1)」の時から楽しみにしていた演奏会である。珍しい曲、不思議な響きを味わうことが出来た。4人のソリスト達の演奏は何れもすばらしいのだろう。私は評価できないが十分楽しめた。

 県民市民にとって馴染みの無い曲が並んだこの演奏会はどうせガラガラだろうと思っていたが、何とほぼ満席で息苦しい演奏会であった。
 この会場は終わってから客がはけるまでに時間がかかるのは難である。私はいつも終了ちょっと前にサッと出るか、じっくり座って待つ。
 空いた会場出口でマリンバの布谷史人氏のCDを購入した。家で聴くと静寂が意識される響きで鳴るのがとても良い。


4/3(金)曇り晴れ 患者家族面談・患者対応 ドック診察 栄養うサポートチーム学習会
 
2:30起床、ドック判定総括x1。徒然ほか。秋田医報巻頭言準備等。5:50病院、6:20回診。8:00救急カンファ。9:00病院協会スタッフ来訪。11:00患者家族面談、患者対応。14:00ドック診察、14:30-15:20病棟患者対応。18:00-19:20NST主催栄養管理学習会。20:45帰宅、夕食、21:30就眠。

小児の心臓移植について
 難病を抱える子どもたちの姿を目にするたぴに心が痛む。

 今朝、NHKラジオで、長野のある病院で拡張型心筋症の5例の乳幼児にペースメーカーを埋め込んで治療した結果4人に効果が得られ、難病である当疾患の治療に明るい展望が開けつつあると言うことで、学会もガイドラインを作って普及させる方向だというニュースが流れた。

 この疾患は最終的には心臓移植しか治療法がないとされ、我が国では小児の脳死臓器移植が出来ないことから欧米で移植を受ける例が散見されている。つい先週あたりにも移植を受けたばかりの幼児が直後に死亡したと言う残念なニュースが報じられたばかりである。だから、移植を免れるような治療法の開発の意義は大きい。新しい治療法として発展していって欲しいと思う。

 秋田でも子供の心臓移植の話題は少なからずある。
 1999年8月に米国で心臓移植手術を受けた方は順調で高校に進学したとのことである。「支援の会」には全国から9.215万円が集まったとのこと。家内も感じるところがあって○○万円か送金したらしい。

 いま、次の方が待機中で、「救う会」を結成して1億円を目標に募金活動している。既に目標に達したと言うが、まだ駅とか市内の各所に「○○くんの心臓移植のための募金をお願いします」というパンフレットが置いてあるし、県医労連関連の印刷物にも掲載されていた。先の「支援の会」は残金600万円ほどをこの「救う会」に寄附する、と新聞でも美談調に報じられていた。

 私も人の父親である。前途ある我が子の大切な命を、何とかして救いたい、と言う気持ちは十二分に理解する。だから、今回もうまく事が運んでほしい、と思っている。しかし、一方、我が国の移植医療の現状を打破しなければならない時期に来ている、と思う。何時までもこの様な方法で募金を集めて移植を受けに旅立つのは異状である。

 心臓移植しか手がないとされる病を持つ患者の中で、この様な活動によって治療を受けることが出来る方はどれだけなのか、恐らく一握りだろう。私は実情は知らない。しかし、支援など受けられず諦めている患者達は決して少なくないと予想する。その様な患者や家族、関係者はどんな気持ちで耐えているのだろうか。すごく辛い出労と思う。私はそちらの方々にも同じように思いを馳せる。

 もう一つ、米国の子供が一人、日本人の患者ために移植の機会を失うことにもなる。このことで、当然、米国でも批判の対象になっている。

 だから、いかに好意であっても、いたたまれ無くて支援の手を差し伸べた方々であっても、患者間の格差の助長と、一人の他国の患者の権利、場合によっては命を奪う事にも関与しているのだという事実は決して軽くはない。是非ともそのことを自覚して欲しいと思う。

 私は全国の同じ悩みを持つ関係者、賛同者が連帯して運動を起こし、日本の移植医療そのものを変えるのが最良の道だと思う。少なくともその動きを同時に進めなければ片手落ちである。その時には私も協力したいと考えている。

 上記は、2月27日に開かれた県の移植医療推進委員会の席で、担当者から知事も募金に協力した、と話されたので、それに対して私見として述べた内容である。


4/2(木)快晴 外来 新人医師オリエンテーション
2:30起床、ドック判定総括x1。文献検索、メール対応ほか。5:10病院着、6:15回診。8:00救急カンファ。8:40-14:00外来、16:00-17:00新人医師オリエンテーション。20:50帰宅、夕食、21:30就眠。

法人が特定医療法人から社会医療法人に変わりました
 私共の法人は2月1日付けで秋田県より県内初の社会医療法人として認定され社会医療法人明和会となった。

 社会医療法人制度は07年4月に制定され、咋年から実施された新しい法人制度で、「救急医療」「災害時における医療」「僻地医療」「周産期医療」「小児救急医療を含む小児医療」の5つの医療分野のうちのいずれかで一定の実績があること、透明性の高い経営、などが条件になっている。

 もともとこれらの医療は採算性が低く、主として自治体病院が担ってきたが、民間医療機関の参加で5事業を充実させようという事で設けられた制度で、法人の公益性を認め、税制面や資金の調達方法などでも優遇される事になっている。

 当法人では認可申請にあたり「救急医療を行う病院」として中通総合病院を申請した。長年にわたる24時間体制で救急医療に努めてきたことと、健全な経営などが評価され、無事認定された。

 厚労省が3月31日に発表したデータでは、20年度の社会医療法人の認定は全国では21道府県34法人で、これからさらに認定法人が増えていくものと思われる。 
 認定された医療機関で特に目立ったのは岡山県新見市にある医療法人哲西会・哲西町診療所で、診療所としては全国で初、また、「へき地医療」の区分でも初の認定となった。これからの診療所のあり方に一石を投じたことになる。

 初年度の認定区分で最も多かったのは私共も提出した「救急医療」であった、とのことで、しかも、内容的にばらつきが大きかったのだそうだ。その中では私共の病院は要件には充分な余裕を持ってクリアしている。
 私共の病院では、創設後50年余にわたり救急医療に力を入れてきたが、一昨年には救急診療部を発足させ、専任の医師の配置、救急支援チームの立ち上げ等で一層の強化を図り、1次から3次救急までのすべての患者を受け入る北米型ERを充実させてきた。

 今年度はさらに、救急観察入院病床を新設し、さらに安全性の向上に努めて行く。地域の医療機関との連携を一層深めながら、地域医療に貢献していきたい。


4/1(水)快晴 外来 法人入社式 配属任命式 厚生連院長来訪
 
2:30起床、最近起床が辛いが、歳だ。ドック総括、5:10病院着、6:15回診他8:00救急カンファ。8:40-14:10外来。14:30-15:30法人入社式、16:00-16:45配属任命式、17:30救急対応について厚生連院長来訪。21:30帰宅、22:00就眠。

「エイプリルフールでした」、と笑いたい(9)「エイプリルフールでした」
 昨年の3月下旬から4月初旬は私自身が深刻な懸案をかかえていた。
 「エイプリルフールでした、と笑えれば最高にハッピーである」、と題して昨年の4月1日に、私の状況をこの欄に記載したが、この券に関して言えば本当にハッピーエンドになった。

 一年後のこの日を、恐らく良い状態で迎えることは出来ないだろうと覚悟していただけに、今日このような健康状況であの時期のことを振り返ることが出来ていることに、何ともいえない感慨がある。「そうか、あれからもう一年か」である。

 昨年の今頃、私は「肺ガンを否定できない胸部異常陰影」をかかえて経過観察中の身であった。職員健診結果「健診で肺レントゲン像に異常影があるので先行してお知らせします」とあり、「肺ガンを否定できない陰影あり」という項目にチェックが入っていた。

 胸部3方向写、胸部CTの所見も「陰影の特徴から肺ガン疑い濃厚」であった。肺ガンとすればかなり進展が早く、この陰影では予後は悪そうであったが、いつか来るであろうことがたまたま肺に、しかも予定よりちょっと早く来ただけ、と事実を淡々と受け入れた。悪性か否か、もう体内では決まっていることだからジタバタしてもしょうがない。検査を受けても変わるわけでもない、どちらでも良い、と比較的冷静に受け止めた。家内の病気が判明した時の驚きの方が遙かに大きかった。私自身、家内より長く生き延びる設定は殆どしてこなかったからである。

 検査し、白黒をはっきりさせて手術をすべきか、放置すべきか、どうせ結果に大差ないだろうから、私は後者を選択するつもりでいた。そして、求め続けてきた自由な時間を少しでも味わいたいと一切の職務から離れようと少しずつ準備し始めた。 

 呼吸器科科長の総合的判断でしばらく様子を見ることとなった。昨年の今日は粛々と2回目の判定を待っていた時期であった。
 6月中旬まで、何度か経過観察のCTを撮影し、陰影は残っていたが、結果的に「シロ」と判断して良いだろうと判断され、大きな開放感を味わった。

 その後、一切検査していないからあの陰影が今はどうなっているのか、私自身は知らない。昨秋と本日届いた職員検診の胸部レ線の項には異常なしとあったから大丈夫だろう。
 「昨年の4月1日の記載はエイプリルフールでした。お騒がせして済みません」、と言う結果で最高である。これに関連した大きな副反応は家内が私のためにあわてて退職したことだが、今はそれなりに良い生活を味わっているようで決して悪くはなかっただろう、と思う。

 本年は「エイプリルフール」として挙げるような話題はありません。


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   年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
  月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。
  日曜・祭日もほぼ同様ですが、病院には午後出かけます。時間的に余裕無いのが悩みです。


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