2009年1月分
日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。
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1/31(土)降雨、晴れ 病棟拘束 地域に安心を与える医療を考える会
2:00起床、ドック処理x1、新聞チェックなど。5:15病院着。積雪3-4cm。6:15回診など病棟業務。8:30救急カンファ。書類処理など。9:40病院発、10:40秋田空港発ANAで東京。14:00-18:40「地域に安心を与える医療を考える会」。良い企画であった。19:10羽田に、20:00ANA、21:00秋田着、21:55帰宅、21:00就寝。
今年初の東京出張 雑感
昨年から日本医師会の委員会委員を辞めたこともあって年間の東京出張の頻度は2/3程と大きく減少した。何となく落ち着く感じである。本日は12月13日以来の久々の上京である。
いつものことであるが、秋田を離れる時になると何故か受け持ち患者が重症化したり、突発的に懸案事項が発生する。だから、病院を発つまで代理医に申し送りを書いたり、急遽カルテ記載をしたりとか、患者家族面談を設定したりしなければならず、事前準備に忙殺されてなかなかすっきりと出かけられない。先日29日の湯沢市での講演の日も同様で、主催の医師会の好意で宿泊予定で計画していたが、急遽変更して帰宅し患者の急変に備えた。ここまで準備すると逆に平穏に過ぎる。これも不思議である。ただ、今日は帰宅してから病棟から電話で数回起こされている。ちょっと厳しいかも、と思う。
本日の往路は10:40am発ANA AirbusA320型機。9:45am発のJAL便があるのでガラガラを期待したがほぼ満席で、狭く苦しかった。気流が悪いとのことで途中も結構揺れた。機は例のハドソン川に不時着水したのと同型で、今日は客が降り始めるまで随分時間がかかったが、不時着の際に良くマア150人もの乗客が短時間に降りられたものだ、と改めて感心した。
帰路は20:00発ANA B767-300型機で後部座席は20%程と快適であった。空港に先に着いているはずの秋田・伊丹間のIBEXの機が見えないのが気になった。運休なのだろうか。
ザッと見た範囲では東京の活力は落ちていないような印象であった。会場のホテルニューオータニも活気豊であった。帰路タクシードライバーは不景気です、と言っていた。そうは言っても秋田の沈滞した静かな雰囲気とは全然違う。尤も、東京とかの大都市が目に見えるほど経済活動が停滞したら日本は大変な事態、と言うことになるだろうから活気があるのは良いことだろう。都会の方々の、それなりの立場の方々の消費活動に期待、である。
ちょっと垣間見ただけの様子から感じとった無責任な印象である。
1/30(金)曇り 県DV防止基本計画改定委員会 ドック診察
2:30起床、文献チェック他。5:40Taxi病院着。病棟業務。6:30回診、8:00救急カンファ。11:00病棟患者対応。13:00-15:30「秋田県配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する基本計画改定検討委員会」、と言う長い名前の委員会。16:00ドック診察x4。文献整理他、重症患者対応。20:50帰宅、夕食。21:30就寝。
人の人格を中傷してはならぬが、これもひどい
社会生活の中で絶対にしてはいけないことの一つは、他人の人格を中傷することである。例え家族間であっても良くない。
個人の中傷は流石にそんなにマスコミ等を通じて表に出ることは多くはないが、・・と言いたいところであるが、最近の新聞の政治欄は麻生総理に対する個人的中傷と思える記事で溢れている。総理という立場であればある程度はやむを得ないと思うが、些か度を超しているのでは?と思う。
これが職能集団を相手にしたひどい中傷の表現は時折見られる。その中でも医療人は良くいろいろなところに引き合いに出される。
古い話であるが、10年ほど前に国際通貨基金IMFが上手く機能しないことがあって世界の経済が多少ギクシャクしたことがある。この時、IMFを批判した朝日新聞の解説記事の中見出しは「やぶ医者、IMF」とあった。新聞記者がIMFを批判するのは別に構わないが、なんでそこに「やぶ医者」と書く必要があったのか。当時私はこの記事を見て憤慨し県医師会を通じて新聞社に抗議すべき、と提起したが、当時の副会長の一言で取りやめになった。新聞社は他職種を引き合いに出さず、自分たちのことを引用して「ヘボ記者、IMF」等と書けばいい。しかし、違和感があまり無いから誰も注目しないだろう。
もう一つ私のメモに残してあるのは、ある医療系の作家による随筆集の宣伝文である。誰の何というタイトルの本であったかなどは忘れた。
メモには「内科医は何でも知っているが、何もしない。外科医は何も知らないが、何でもやってしまう。精神科医は何も知らないし、何もしない」、とある。どこの誰が書いたのか知らないが、こんなことを書いて本の宣伝に使うなど実に不快である。書く方は特定の個人を示しているわけでないから気楽に使ったのだろうが、納得いかない表現である。こんなことで溜飲を下げていると国民の医療人に対する考え方が変わってくる。これも医療崩壊の遠因の一つになる。
尤も、そのように表現されてもやむを得ないと思われる同業者はいないわけではない。しかし、あくまでも例外的である。それを一般論的に表現されては困るのだ。
1/29(木)晴れ 外来 No380秋ノ宮CC 講演「新型インフルエンザ」
1:30起床、ドック判定総括他、5:20病院着、6:30回診。8:00救急カンファ。8:45-14:00外来。講演準備。16:00こまち、迎えの車で湯沢市に。18:15-20:00講演、情報交換会、中座して20:30に湯沢発ち逆コースで秋田へ。22:30帰宅、23:00就寝。
「雑」と言う漢字(2) コンビニ受診を語るとき
漢字「雑」は差別用語である。医療界で患者を差別したりするのにこの漢字が使われていることはないが、最近のコンビニ受診論議を聞いていると、もう使われている、と感じてしまう。「正当な患者」と「雑患者」、と言うイメージである。これはかなりマズイことだと思う。
確かに、最近勤務医の労務環境は劣悪になってきている。その背景の一つには救急外来への受診のあり方が問題の一つとしてあげられている。最近、ちょっとした下痢やカゼ、擦り傷などで診療時間外に、あるいは深夜に救急外来を受診する患者は決して少なくない。やはりゆゆしき状況であることは確かである。
この悪しき状況の改善が叫ばれているが、その際、コンビニ的安易な受診をする患者は医療関係者の側から総じて軽症者、救急外来に来るまでもないような患者、と言うレッテルが貼られ、「雑患」的イメージで論じられている感じがしてならない。
救急外来を受診する迄もない様な病状の患者が受診することは救急担当医にとって大きな負担である。しかし、患者本人は、その多くは真剣な気持ちで受診している。受診した結果、医師の説明を聞いて安堵して帰る患者の姿を見ると担当医もホッとする。
しかし、ホンの一部ながらどっと疲弊感を増すだけのリピーター患者もいる。医師をやっていることに空しさを感じてしまう。こんな患者は論外である。
救急外来を受診する迄もない様な病状の患者、と受診前に評価してはならない。診察の結果、思いがけない重大な疾患が見つかることも決して少なくない。診察前の患者には「雑患」的患者はいない。
救急患者とはどんな患者を指すのだろうか。私共の病院は先々代院長が時に言っていた「患者本人が急患と判断して来院したら、急患として扱う」と言う考え方を踏襲している。
私もそれで良いと思う。私は救急担当医にはどんな患者でも先ず診察、その後に必要ならじっくりと受診指導をするよう指示している。
受診前に患者を差別してはならないのだ。
1/28(水)快晴・寒波緩む 外来 県医師会理事会 新型インフルエンザ学習会
2:00起床。ドック判定総括x1、新聞・資料チェック、徒然。5:20Taxi病院着、6:30回診他。8:00救急カンファ。8:45-14:10外来。16:30-18:20県医師会理事会。中座し、18:40-19:20新型インフルエンザ全体学習会に合流。20:30帰宅、夕食、21:30就寝。
「雑」と言う漢字(1)俗人は差別が好き
毎年『今年の漢字』というのが決まる。前に「愛」のこともあったし、昨年は「変」だったと思う。
私自身は最近「雑」という漢字、語句にちょっとだけ関心を寄せている。切っ掛けはコンビニ受診論議である。
数年前のお盆の墓参の時に菩提寺の住職から戴いた仏法に関するパンフレットの中に「雑用」に関する小文があった。それには、仏法の世界では「雑司」と呼ばれる仕事の役割があり、奈良市内には雑司町という地名もある。恐らく、東大寺の雑用を司どった人達がまとまって住んでいたものと考えられる。
ただ、ここが重要なのだが、仏法で言う雑用とは私共が考えているような「つまらない仕事」のことではない。「雑用などこの世に一つも存在しない。用を雑にする時にそれを雑用と言う」、と書いてあったように思う。素晴らしい仏の言葉である。脱帽!!である。
岩波国語辞典で漢字「雑」をひくと(1)入り交じっている(2)多くのものが統一無く集まっている(3)主要でないいろいろのこと。上級の役目を持たない(4)有用でない。等と記されている。「雑用」はいろいろな、ちょっとた用事、と記載されている。私共が思う浮かぶイメージそのものである。
漢字「雑」は俗世間ではあからさまな差別用語である。俗人は横に分類して対等に区別するのではなく、縦に分類して差別化することが好きなのだ、それで溜飲を下げている様なものだ。だから、「雑草」「雑役」「雑巾」「雑学」「雑誌」「雑談」・・と枚挙に暇がない。区別ではなく、明らかに差別である。
「雑草」は誰が雑草と呼んだのか分からないが呼ばれた側からしてみれば良い迷惑である。自分たちは決して「雑草」などと片づけられる存在ではありません。必死に生きています。炭酸ガスも吸収してます・・と言う悲鳴が聞こえてきそうである。身分の卑しいヒトを意味する「雑人」という驚くような単語もある。
流石に医療界で患者を差別したりするのにこの漢字が使われていることはないが、最近のコンビニ受診論議の中では患者の区別としてもうイメージ的に使われているのではないか、と感じてしまう。これはかなりマズイことだと思う。
1/28(火)曇り 外来 常務会 県健康作り審議会感染症部会エイズ部会 DPC全職員学習会 報道関係者と県医師会との懇談会
1:30起床、ドック判定総括、文献チェック。5:10病院着、 6:30回診、定期処方、紹介状等。8:00救急カンファ。8:45-13:45外来、何とか声出た。16:15-17:30県健康作り審議会感染症部会エイズ部会、中座し帰院。17:45-18:55DPC全体学習会、中座。17:00-22:30報道関係者と県医師会との懇談会、中座し22:50帰宅、21:45就眠。
全体学習会出席の職員の方々に(2)今後の課題
最後に、当院の今年の動きと課題を3点あげて、簡単に述べます。
第一にはDPCへの参入です。その詳細は本日の学習会でつかんでいただきたいのですが、一言で言えば、「急性期病院としてあり続けるためにはDPC参入なしにはあり得ない」と言うことです。DPC参入には病院のハード面、ソフト面でまだまだ越えるべきハードルが多々ありますし、診療のあり方も変えて行かねばなりません。本日の学習会を通じていろいろ学んで頂きたい、と思います。
第二は昨年から改正された法人法改正によって新しくできた社会医療法人に明和会が認定される可能性が高いと言うことをお知らせ致します。第一の関門である秋田県の審査は通過しました。当院、法人が、設立以来ずっと展開してきた医療が、特に救急医療で果たしてきた実績が公的に認められ、厳しい審査をパスしたと言うことです。税制面での優遇措置も受けられますが、それ以上に社会に貢献している医療法人という立場が客観的に認められる、ということにより大きな意義があります。
今は国の最終認定を待っているところです。
第三に、今年は患者の受診抑制などから病院運営上では厳しい状態にあります。本年度は残すところ2ヶ月ちょっとしかありませんが、職員全員が一体となって少しでも予算に近づけるようにする必要があります。短期的対策は病床利用率の確保・維持と言うことになります。この場を借りて皆様方のご協力を改めてお願い致します。
これから先、一体どうなるのだろうという不安は、ひとりひとり違いはあれ全員誰でも抱えているものと思われます。しかし、こうした時こそ、医僚の原点に戻り、患者の立場に立つ良質な医療を提供し続け、住民の健康を護る最後の砦としての貢献することが大事なことと思われます。
今日は私に与えられた時間が限られています。簡単ですが新年の挨拶と致します。
1/26(月)降雪・曇り 管理会議 安全管理者・事務長と打ち合わせ 療養病棟判定会議 長副会議
2:30前に起床。若干声が出るようになってきたか。ドック判定総括他。5:15病院着,6:30回診。7:45-8:30管理会議。病棟対応他。10:00-10:45安全管理者・事務長との打ち合わせ。15:00医師面談。16:00-16:40療養病棟判定会議。18:00-20:30長副会議、懸案多数。21:30帰宅、夕食、22:15就寝。継続的発声はまだ出来ない。
全体学習会出席の職員の方々に(1)新年の挨拶
明けましておめでとうございます。
今更ながらですが、本日ご出席の皆様には良い新年を迎えられたことと思っております。
本日はDPCの全体学習会にご参加いただきまして、ありがとうございます。
若干の時間を戴き、医療界の課題、今年の抱負について3点に絞って簡単にお話しします。
医療界における3つの不安と言うか懸案事項を以下のように挙げてみました。
一つは昨年秋から一気に生じた「世界同時不況が医療界に及ぼす影響がどうなるのか」、二つめは「医療崩壊の進行は何処まで進むのか」、三つ目として「新型インフルエンザが発生したらどうなる」、と言うことです。
世界同時不況については、ここ1-2年、あるいはそれ以上続くものと思われ、医療界にあっては受診抑制が継続するものと考えられます。しばらくは医療の冬は続きます。しかし、だからといって全てが暗いことばかりではありません。
第一に回復しなかった不況はありません。今回も時間はかかるでしょうが必ず回復し、再度上昇に転じます。
第二に政府は内需拡大による経済活性化のために超大型予算を組んでいます。
内需拡大と言えば、かつては公共事業中心でしたが、最近は医療福祉面への投資による長期雇用拡大効果、持続的経済活性化効果が注目され始めており、厚労省分予算に重点配分がなされております。
第三に、今年の衆議院選挙では杜会保障対策は重大な争点となります。世論の高まりもあります。今まで冷遇されてきた医療・福祉の分野はこの経済の変動を機会に大きく改善する可能性があります。
医療崩壊の元凶の一つであった社会保障費2,200億円削減は、国民があげた悲鳴によって、医療関係者の運動によって、今年度は実質的に撤廃となりました。医療崩壊の進行は国の低医療費政策の転換でブレーキがかかりつつあります。
新型インフルエンザはいずれ発生してくると予想されています。
どのようなタイプが登場するか全く分かりません。感染力も毒力も分かりません。しかし、誰も免疫を持っていないタイプなので恐らく人類の数10%は罹患するでしょう。しかし、今はかつて4.000万人が死亡したとされるスペイン風邪の時代とは時代も医療事情も全く異なります。封じ込めは不可能と考えられますのでパンデミックは必ず起こるでしょう。そうであっても公衆衛生学的介入、医療面での対応で人的被害、社会生活の破綻を少なくすることは出来ます。これによってパンデミックの第一波を上手く乗り切れば、特異性の高いワクチン接種を通じ、一年後には新型インフルエンザを制御することが可能となります。
私ども医療人は、社会機能破綻を避け、自らを家族の命を護るためにも、新型インフルエンザを徒に恐れることなく、逃げることなく、対策に参加していかなければなりません。
そのための第二回目の全体学習会が明日この場で行われます。是非ご出席下さい。
1/25(日)曇り・降雪若干 病棟拘束 除雪3回目
2:30起床。ドック総括x1、講演準備など。新聞チェック。8:30除雪3回目、9:30漢方セミナー出席の家内を送り病院へ。回診その他対応、書類処理、18:00帰宅、夕食、文献チェック若干、20:45就寝。
雪関連の話題(2) また降雪 やはり10cm以上で除雪だと不十分
今年、秋田市周辺は雪が少ないと思っていた。新年になってから外来での挨拶は「雪が無くてとても楽・・」であったが、先々週から連日降雪があって内陸部で平均40cm以上、沿岸部でも30cm前後に達し、住民は連日のように雪かきに追われている。そのころからの挨拶は「毎日毎日、雪かきで大変ですなァ」である。
直ぐに思い出すのは、秋田に移ってきて直ぐの1973年豪雪、2006年豪雪である。両者とも記録的な大雪で交通機関が麻痺し市民生活は混乱した。後者では除雪関連の死者23人、負傷者は220人以上となった。
秋田市では、2007年以降、それまで曖昧だった除雪車の出動基準を降雪10cmと明確化した、と言う。昨年は今年よりは除雪がうまく言っていたような気がする。今冬は基本的に暖冬、少雪との予想が出ているが、ゲリラ豪雪の可能性も否定できないだけに、これでは気が重くなる。
今朝も積雪があった。10cmには達していなかったのだろう、9:45病院に向かう時点で道路は除雪されていなかった。車も真っ直ぐ走らず、どうしても蛇行する。
この程度になると歩道はとても歩きにくい。歩道は脇の住民が除雪することが多いが、歩行者はところどころ車道を歩くことになる。この場合、除雪されていない車道も歩きにくく、どうしても轍の上を歩く。従って、歩行者、車双方にとっても危険である。本日は日曜だったから歩行者は少ないが、こんな状態だと明日はどうなるのだろうか。
やはり、冬季の安全を確保する上で、秋田市はもう少し除雪の閾値を下げて欲しい、と思う。
私のご近所でも雪かきには難渋している。町内会とかでもう少し何とかならないのだろうか。市道であっても除雪対象にならない道路、後回しになる道路もある。除雪対象外の私道もある。この様な場所は地域毎の住民参加の対策の構築が急務であり、行政が音頭をとって進めるべきだ、と思う。
地域毎の住民参加の互助対策の構築は時代に逆行するような仕組みであるが、災害時や新型インフルエンザ対策の場合でも必須である。私は、行政が音頭をとって進めるべきであることを折りある毎に述べているが、降雪対策でも同様である。行政側の担当者は良い返事をしない。
1/24(土)寒波・曇り 病棟拘束 ドック結果説明 市医師会医療を考える集い(欠)三浦元学長文化功労賞受賞祝賀会(欠)
3:00起床、ドック判定総括、その他。6:00病院着。8:30救急カンファ。9:00ドック結果説明。体調不良のため市医師会「医療を考える集い」と「三浦元学長文化功労賞受賞祝賀会」の欠席を決めた。前者は挨拶代読が、後者は乾杯の挨拶をする予定であったが声が出ず、咳も出るのでむしろ迷惑となる。総括、入院証明書ほか懸案事項処理。講演準備。18:30帰宅、夕食。20:30就寝。
マスクの効用をNHKが誤って報道 市販マスクの感染予防効果は乏しいのだ
今朝、NHK第一放送の5:10分頃の「おはよう朝一番」の中でアナウンサーが「全国的にインフルエンザが蔓延している。都内でもマスク着用の人が増えた。最近はガーゼマスクがほとんど無くて病院で使っているような不織布で出来ているタイプが大部分である。ただ、上下にしっかりと引き延ばさないで鼻と口だけを覆っている方も見受けられるが、この着用法は誤っている。しっかり引き延ばし鼻から顎まで覆うと感染予防効果はほぼ完全となるので正しく使用して欲しい」と述べていた。
前半部分は正しいが「鼻から顎まで覆うと予防効果はほぼ完全となる」の後半は誤りである。マスコミ、特にNHKが誤った情報を伝えるとその影響は大きい。尤も、こんな時間帯にラジオを聴いている方は多くないし、そう真面目に聞いていないだろうからTVなどに比較すれば影響は小さいだろう。
特に最近は「咳エチケット」としてのキャンペーンもありマスクの着用が推奨されている。私も講演や講話、放送インタビュー、外来などではマスク着用を推奨している。しかし、通常手に入れられる市販のマスクはウイルスの捕獲率が低く、更に、マスクの上下左右から空気が自由に出入りするから、感染防御に対しては効果を殆ど期待出来ない、と述べている。
咳やクシャミで飛び散る唾液、鼻汁等の飛沫の飛散をいろいろな工夫で狭めることは他人への配慮として常識的なことである。最小限口を手で覆うのも良いし、タオルやハンカチで覆うのも良い、何でも良いが無防備のまま撒き散らさないで欲しい。手で覆ったら当然手洗いが必要である。無防備な咳はゾッとするほど不潔な行為である。咳やクシャミが頻回にでるならマスク着用である。感染を広げない意味ではマスクの効能は大きい。
マスクの感染防御の効用であるが、これはマスクの種類によって千差万別である。異物に対するフィルター効果も製品によって様々である。医療機関で多く用いられているサージカルマスクは薄い紙3層からなっているが、微粒子捕獲率は今ひとつである。更に、鼻や口の脇から出入りする空気の量も勘案して考えると、感染防御は殆ど期待できない。
このことから真にマスクでインフルエンザ感染の防御を図ろうとすればN95マスクと言うことになるが、このマスクは機能的には満足できるレベルであるが、装着すると顔が痛く、息苦しく、長時間の着用は辛い。
マスク着用は一般的には感染防止でなく感染を広げないようにするためである。咳をする方々のエチケット、それがマスクである。ここ一週間私もマスクをつけている。
1/23(金)曇り 入院患者家族面談 県地方独立法人評価会議 患者対応 法人理事会(欠) 第2回医療安全セミナー(欠)レジデントフォーラム(欠)
1:45起床。人間ドック判定総括に手こずる、文献チェックなど。5:20病院着、6:20回診他、7:00入院患者家族面談。8:00救急カンファ。11:00来客、書類処理。13:00-15:00秋田県地方独立法人評価会議。患者対応・家族面談。体調不良にて17:30からの法人理事会、第2回医療安全セミナー及びレジデントフォーラムは全て欠席した。20:30帰宅、21:30就眠。
県の旅費規程改正され、私の場合県庁までの交通費が74円になった
県は経費削減に必死である。それは良いことであり方向性としては支持したい。
私は県の医療審議会を始めとして、健康づくり審議会、感染症対策関連の委員会等、まともに数えたことはないが20位の委員会に関連している。会合は季節にもよるが結構頻回である。多い時は週連日と言うこともある。タイマーをかけ、ぎりぎりまで業務をこなし、開始10分前に待たせてあるタクシーにて出かける。ぎりぎり間に合う。天候や道路事情で若干時間をずらす。タクシー料金は片道1.300円ほどである。県からの交通費支給は1.030円ほどだから、交通費から見れば赤字であった。
今回、県の旅費規程が変わったことを知らされた。
何と、私の場合には病院から県庁までの交通費が、自家用車、あるいはタクシー等の利用の際には一気に74円まで引き下げられることになった。バスなどの公共交通機関利用の場合は、実費分が算定されるとのことである。
県職員の旅費を下げた結果、職員以外の委員等の旅費も下げられることになったのだという。職員の旅費を徹底して見直し全て管理下に置くべきことは当然である。ただ、外部委員の分がここまで一気に下げられると唖然とする一方でむしろ気分は良い。むしろ無料の方がすっきりする。
会議の際には交通費とは別に謝金が支払われる。これは従来どおり1万円マイナス所得税分とのことである。私自身は委員として参加するのは基本的にはボランティアでも良いと思っている。謝金をあてに参加しているのではない。だから、謝金はなくても良いが、その代わりに交通費は実費で戴きたい。私の場合にはタクシー券で支給して欲しい。その方が、県庁では会計的に助かるはずである。
多忙の中、仕事を一時切り上げて出席し、また戻って仕事をする。そんなときに5分でも時間が惜しい。だから、公共交通機関を利用することなど考えられない。外部委員には委員会等へ出席のために便宜をはかるのは主催側の責務でないだろうか。会議の最初の挨拶、「お忙しい中ご出席頂き・・」の枕詞が空しく響く。ホントにそう思っているなら出席のために便宜を図って欲しいものである。
これは身勝手な考え方なのだろうか。74円、往復で148円の旅費請求書に捺印しないとどうなるのだろうか。
1/22(木)晴れ後曇り 外来
2:30起床、ドック判定総括他、5:20病院着、6:30回診。8:00救急カンファ。8:45-14:30外来。午後は内外とも予定無し。机上懸案処理。湯沢での講演準備。20:00帰宅、20:30就寝。微熱と嗄声続き不調、今回は長い。
ふしぎな広告 はたしてペイするのか??
最近、音楽関連の、特にいわゆるクラシック系のCD、DVDなどの通信販売の広告が盛んである。新聞紙上でも同様である。
一週間ほど前、朝日新聞にモーツアルトの音楽選集の広告が掲載された。CD40枚にオペラのボーナスDVD2枚付で特別セット価格9.800円とある。同じ広告が何度か掲載されていた様な気がする。この商品は演奏家とかの音源に関する情報は一切無いから製品の質としてどんなものか予想も付かないので商品自体に興味を持って眺めていたわけでない。
ちょっと不思議なことに気が付いた。
今回は200セットの販売とある。すると、全部売れたとしても200万円分でしかない。この広告は新聞の横幅全部なので38cm、縦が17cmの結構大きなスペースである。私のイメージは古いのかもしれないが、全国紙である朝日にこれだけの広告を一回掲載するのに少なくとも200万円以上はかかるのではないだろうか。
これで、何故商売として成り立つのだろうか。
こんなことは私にとっては全く利害もない問題で、どうでも良いことなのであるが、ちょっと気になった。勿論双方ともに利益になるから掲載されているのだろうが、実態はどうなっているのだろうか?
今新聞業界は経営的にも大変な状況にあるらしい。TV、インターネット、携帯電話等の普及、人口が減少に転じ、所帯数も頭打ち、30歳以下の多くは新聞を読まなくなった。新聞の発行数は伸び悩んでおり、更に、重要な収入減であった広告収入はここ30年間殆ど増加していない、とされている。
この様な中、紙面の広告代金は決して一律ではなく、どのページに掲載するか、広告の需要期なのか、お得意さんなのか等でいろいろ異なり、費用をめぐっては広告主との間で厳しく交渉されるだろう。それにしても200万円ほどの商品の広告として理解し難いものがある。
日本医師会は年に何度か、代表的新聞に全面の意見広告を掲載する。その費用は年間1億円を超えている。不当にぼられていないのだろうか?
1/21(水)曇り晴れ 外来 院内感染症対策委員会 新型インフルエンザ全体学習会
2:00起床、若干不調, 5:20病院着、回診他。8:00救急カンファ。8:45-14:15外来。16:00院内感染対策委員会は重症患者対応他で欠。新型インフ関連全体学習会。21:00帰宅、21:30就寝。
雪関連の話題 一週間前一気に降雪 除雪が不十分
今年、秋田市周辺は雪が少ないと思っていたら先週末からまとまった降雪がある。こうなると外来で高齢者の方々の筋肉痛や関節痛が話題になる。
昨年の今頃は湯沢市、平鹿町、大仙市でお年寄りの雪下ろし関連の死傷事故が報じられていた。死傷者は共に高齢者で、高齢者夫婦所帯、高齢者の独居者の冬の秋田での厳しい生活状況、豪雪地域では雪に追いつめられる様子がうかがわれる。今年はまだこの様な話題は報じられていない。豪雪の地域に老夫婦だけで暮らすのは無理がある。この時代だからこそ、町内会とかで組織的な行動、対策は出来ないのだろうかと思う。
秋田ではホテルの乱立があってつい先日も一つ新規開業したし、一方では営業を止めたホテルもある。何か、秋田は住民感覚と異なる発想で中央資本のホテルが進出してきている。市場調査はどうなっているのか興味が持たれるところである。先日の地方紙の記事によると秋田市内のホテルは新旧問わず稼働率は50%以下と厳しい状況にあるという。
中央からの進出という点では市内にマンションも多数進出してきている。次々と建つ。しかし、ホテルとは異なる意味の需要が結構あるのだという。それは、冬期間の雪の処理が徐々に困難になりつつある高齢者の方々が、冷暖房とか完備し、雪の処理も不要なマンションに移り住む様になっているからである。確かに、それも新しい時代感覚だし、老後を安楽に送るための一方法である。
一方、今期の降雪に対して秋田市では道路の除雪なされなかった。今年は一体どうなっているのだと不満であったが、今年の除雪機の出動は10cm以上の積雪の場合となったのだそうだ。昨年はこの時期に約4億円の除雪費用のうち90%ほどが費やされ、3億円の補正予算を組んだ。3回しか出動していないが、きめ細やかに除雪をしたために費用がかさんだとのことである。
今年はきめ細やかな除雪を止めたらしいが、10cmの降雪は歩行者を始めとして車にとっても不便なレベルである。しかも、先日の降雪は猛吹雪であったから30cm程の吹きだまりが出来て道路は結構大変であった。10cmとは何処の積雪で誰が判断して除雪の発動を決断するのだろうか。当局の説明が欲しいものである。
1/20(火)曇り 患者家族面談 外来 法人常務会 県医師会感染症等危機管理対策委員会
2:00起床、嗄声、咳など体調まだ若干不良、ドック判定総括x1など。5:10病院着、6:20回診他、7:00家族面談。8:00救急カンファ。8:45-14:15外来、外来中倦怠感あり。14:45-16:10常務会、18:30-20:00県医師会感染症等危機管理対策委員会、新型インフ中心。21:00帰宅、21:30就寝。
新医師臨床研修制度(10)研修期間短縮は疑問(3)
臨床研修を2年間義務化にまでにして始めた卒後臨床研修制度の期間を、地域医療の崩壊を防ぐためと言う、大事ながら本質的にかみ合わない理由を挙げて1年間に短縮する意見が出てきている。舛添厚労大臣が提起したと言うが、本来ならばより研修制度をよりよくしていく議論をすべきなのに、本末転倒である。
新臨床研修制度は基本理念として、■人格のかん養■医学及び医療の果たすべき社会的役割の認識■基本的な診療能力、を身につけることとしている。これは重要な基本理念である。これについてはどうなのであろうか。この理念を放棄するのだろうか。実際に1年間の研修の間に何を身につけることが出来るというのか。
研修医の診療能力は2年目に大きく伸びる。研修医自身もそれを自覚していてもっともっといろいろ吸収したいと意欲を持ち、多くの研修医は2年間の義務年限を終了してもそのまま研修病院に止まって研修を続けている。これが研修現場の実態である。
だから、この研修期間短縮の考え方は明らかに後退であり、制度そのものを歪める考え方である。
研修期間を一年間にして何が変わるのか??研修医は1年間の義務年限を終了するとこぞって大学に向かうのだろうか?そんなことはないだろう。研修義務年限を終えた後に大学に帰学する研修医が少ないのは、2年間という期間のためではなく、大学に魅力が乏しいからである。先ず大学が若い医師達にとって魅力あるものに変容していかなければならないのだ。
新臨床研修制度は良い医師を育てるという意味では確実に実績を上げている。この制度が国民にとって、若き研修医達にとってより良いものとなるよう見直すことこそ肝要である。制度を場当たり的に弄るのではなく、基本理念や目標に照らして発展させるべきである。少なくとも、期間の短縮論争は棚上げにすべきである。
医療の崩壊を改善するには研修制度を弄るのではなく、低医療費制度を改めること、医師養成の大幅増員で行うべきで、その政策の効果が現れるまでの対策としては、いまいる医師のマンパワーを診療のために有効に用いることが出来るようにしていくことである。
1/19(月)降雨・曇り 管理会議 外来 療養判定会議(欠) 長副会議
2:20起床。文献検討.医師会委員会関連資料検討。徒然。5:15病院、6:15回診等入院患者処置。7:45-8:10管理会議、8:45-14:00外来。遊心苑スタッフ来訪打ち合わせ。16:00療養判定会議は欠、3名予約。17:00-19:25長副会議。21:00帰宅、夕食、21:30就寝。
携帯電話をiPhoneに替えた(2) 個性的に進化させられる携帯
私がiPhoneに替えてから携帯に対する考え方は大きく変わった。
携帯電話機として見ても直前まで用いていた東芝製のV-601型よりも操作が単純で使い勝手が良い。メールに対する返答も不自由なく出来る。私は携帯電話機の小さなテンキ-を親指でプチプチと操作して文章を打ち込む気には到底なれなかったが、iPhoneは入力がミニながらフルキーボード仕様も選べる様になっているからで、日常使っているパソコンとほぼ同じ感覚で入力できる。
そのために、メモ帳を止めてiPhoneに入力している。インターネットに簡単にアクセス出来るのも便利である。
iPhoneは、アッブルが開発し、全世界的にヒットさせたiPodを携帯に進化させた機器である。欧米での爆発的ヒット以来、日本での発売が特望されていたが、それがiPhone3Gとして日本でも使えるようになった。iPhoneにはiPod機能が丸ごと内蔵されていることと、iPod譲りの見事なグラフィックインターフェイスを持ち、すべての操作がタッチパネルで行う先進性も話題にあがっている。
しかし、iPhoneの凄いところは、AppleのソフトのiTuneを介していつでもOSをバージョンアップさせたり、次々と発売される専用のアプリケーションをインストールして発展させることが出来るところにある。今、1000種類ほどのアプリケーションがあるのだという。
端的に言えばユーザーの個性に合わせて進化させることの出来る携帯電話、と言うことである。
未だ購入して20日ほどにしかならない。操作も理解できていない。iPhoneがもてる機能の1-2割ほどしか用いていない。
更に、他の携帯電話の機能も理解していないから私は比較して論じることも出来ず何ともいえない部分もあるが、なかなか良い製品だと思う。これによって私の携帯に対する考え方は大きく変わってしまった。
ただ、着信時のバイブレーションが小さく電話やメールが来ても気がつかないこともあることと、iPodとして使い続けると電池が一日程度しか持たなさそうな点はちょっとした弱点であるが、パソコンのUSBからも、通常の電源からも充電できるので実際にはそんなに困らない。
通常の携帯と異なり、iPhoneは片手では十分操作できないが、機能上やむを得ないだろう。
1/18(日)曇り 病棟拘束
2:30起床、やや不調。ドック判定総括その他、新聞チェック、7:10広州へ発つ長男駅に送り病院着。7:30病棟回診、重症者2-3名対応、8:30救急カンファ。11:00帰宅。13:00-14:30体調優れず午睡。15:30再度病院、18:00帰宅、夕食、20:30-22:00仮眠。ドック等処理、0:00就寝した。金曜から再び上気道炎症状と嗄声、微熱、咳あり、不調な週末であった。
携帯電話をi-Phoneに替えた(1) 一年間違ってしまった
私が携帯を持ってから携帯文化は大きく様変わりした。
契約金、月間使用料金が驚くほど高価で、機器も大きく重く、電池も一日しかもたなかった第1世代の初期のアナログ機から、軽く、大幅に高機能化した器機に変わって安くなり、携帯電話は爆発的に普及した。私も今まで機能の改良に併せてやむなく3-4回ほど機種変更したが、今持っていたのは第2世代機と言うことになる。通信会社も全て覚えていないが、前のJ-phoneを経て今はソフトバンクモバイルKKとなった。
私は携帯電話の所持歴は長いものの緊急時の連絡用にしているので使用頻度はとても少ない。通常はスイッチも入れていないし、器機についての関心もない。現有の機種は4年ほど用いているが、電話として100回程度しか用いていないと思う。写真は5枚だけ、メールは3件のみである。基本料金を一度も超えたことがない。
昨年秋頃からソフトバンクから時折ダイレクトメールが届いていた。それによると、3月31日までに第2世代のサービスを終了しますので早めに第3世代に変更して下さい、とある。第2世代の携帯電話サービスは1994年4月より提供して来たが、2002年以降は第3世代のサービスを導入し、今では大多数が第3世代なので、会社としては第3世代への移行を促進し、3月には全てを移行する、のだという。
買い換えると言っても私にはよく分からない。正月に長男長女が帰省するというのでその時に購入するしかない。機種としてはどうせ電話機としてそれ程用いないならiPod等多彩な機能を持つiPhoneが良いだろうと言うことになった。iPodの利便性はiPod shaffleで実証済みであることから私にとって異存はない。
と言うことで買いに出かけたが、販売店窓口で交わされた店員とのやり取りの大部分は私にとっては理解不能であり、長女が全てを代行してくれた。恐らく一人では何がなんだか分からず、購入できなかった、と思う。
かくして、年末から私の携帯はiPhoneとなった。が、昨日ソフトバンクモバイルKKからのダイレクトメールを読み返してみたら、第二世代のサービス終了は2010年3月末であった。不注意で一年間違っていたのだ。
1/17(土)曇り・降雪 病棟拘束 除雪 ドック結果説明 患者家族面談 患者死去
2:00起床。体調再度優れず、呼吸器症状が出てきた。ドック関連x1、ほか.5:00-5:30除雪後病院へ、6:20回診+病棟業務、7:45急患で救急手伝い若干。8:30救急カンファ。9:00ドック結果説明。13:00患者家族面談。15:00急患で救急手伝い若干。18:40帰宅、夕食、19:15病棟呼び出しあり。患者死去、22:00見送り。22:30帰宅、22:45就眠。終日不調だった。
旅客機ハドソン川に不時着水 余裕ない事態に見事な判断
今朝回診中、病棟のTVが米国での航空機事故の様子を放送していた。乗客乗員が全員救助されたとのことであった。その時点では詳細は不明であったが、事故後それほど時間が経っていなかったのに救助の映像が入っていたのには驚いた。
私はこれを見た時、ワシントンで生じたエア・フロリダ機のポトマック川に墜落した悲惨な事故を思い出した。
エア・フロリダ航空の90便墜落事故は、1982年1月13日夕刻にワシントン・ナショナル空港を離陸したボーイング737型機が、主翼の氷結のために揚力を失い、離陸直後に氷結したポトマック川にかかる橋梁に墜落・激突した事故で、乗員・乗客79人のうち74人、自動車の中にいて巻き込まれた4人の78人が死亡した。
この事故後エア・フロリダの経営は悪化し、2年後には倒産した。
この事故は機長の判断ミスによる人災と言われている。救助の場面の放送は全米に悲しみと、自分の救命具を他の人に譲り、自らは力尽きて死亡したある牧師の行動で大きな感動を与えた、ことでも知られている。
帰宅後見たTVニュースと映像で、原因がバードストライクであろうこと、失う推力、低高度、低速度のもと、機長が瞬時に下した判断が155人の命を救ったことになる。これらの内のどの一つの因子が変わっていても、場合によっては密集地に墜落、着水時の機体の破壊などで大惨事になった可能性があるだけに、機長の判断は専門家も、世界も賞賛している。
バードストライクで損傷を受けた後着水までは無駄のない見事な航跡を描いている。空港への緊急着陸を要請はしたものの機の状況から瞬時にハドソン川に着水を決断したのであろう。
航空機は高々度にいる場合は重力と速度と位置エネルギーの三者のバランスで500m/分の降下度で滑空出来るとのことである。時速800Km、高度10Kmで飛行するジャンボクラスの大型機が推力を失ったとしても約30分飛行することが出来る。今回の事故はどの程度の高度・速度に達していたか分からないが、せいぜい200-300m、時速300Km程度と予想される。余裕が最もすくない離陸直後という悪条件の中で瞬時に最善の判断がなされたと推測されるだけにすごい、と思う。
航空史上、奇跡の生還と評される航空機事故は数少ないものの記録されている。私が知っている範囲でも5件はくだらないが、全員が生還というのは少ない。今回の事故は貴重な例として、今後の航空機事故対策に生かされて行くことになるであろう。
1/16(金)曇り・降雪 除雪機今期初 ドック関連 県健康推進課員来訪打ち合わせ 患者家族面談 医療安全学習会
2:00起床。しんしんと雪が降り続いている。ドック判定総括x1、文献検討、4:50-5:20初除雪、場所によっては10cm以上。5:35病院着。6:20回診他。病棟対応、8:00救急カンファ。病棟対応。16:00ドック診察。県健康推進課員来訪新型インフ打ち合わせ。17:45-19:00医療安全研修会。20:50帰宅、夕食、21:30就寝。
新医師臨床研修制度(9)研修期間短縮は疑問(2)
今回の検討・見直しは研修する当事者である研修医や医学生、さらには研修終了者の意見を十分聞くこともなく、研修制度が切っ掛けとなって明らかになった大学病院への研修医離れ、医師の偏在の助長等を性急に是正しようとする意図が始めから明らかである。
イヤ、もう結論すら出ているかもしれない。
この検討に入る前に厚労省・文科省は制度を十二分に検証し総括したのだろうか。それがあるならば提示頂きたいものである。
確かに、医療崩壊の切っ掛けになったことは明らかで、その面についてはほぼ充分の思えるほど論評されている。
ただ、医療崩壊は新臨床研修制度そのものによって生じたのではなく、長年蓄積されてきた低医療費政策の歪み、医師養成不足、等の問題点が一気に吹きだしたに過ぎない。
新臨床研修制度を迎えるにあたって研修病院は大変な努力を重ねて準備してきたし良い研修を提供できるよう努力してきている。病院の特徴を生かしたカリキュラムづくりを始め、指導医達は厳しくなりつつある労務環境の中で研修医に対して身を削って親身に指導してきた。
この制度を迎えるにあたって大学は何していたのか。そちらの方が問題である。私は多くの地方大学は新制度に向けて明らかに準備不足であったと思うし、それ以上に時代の流れ、医学生達が研修をどのように考えているのか、という空気を読めていなかった、と思う。待っていれば研修医は従来と同じく集まって来る、と思っていたに等しい。
にもかかわらず大学関係者はスタート時点からこの臨床研修制度を批判し、制度の中止すら主張してきていた。
今回の見直しでは大学関係者の声が大きいように感じられてならない。少なくとも、研修を受ける、あるいは受けた当事者達の声、臨床研修病院の声、各医療団体の声は充分に聞いて検討して欲しいものである。
1/15(水)降雪・寒波続く 循環器科と打ち合わせ 外来 研修管理委員会 医師面談2件
2:15起床。ドック判定総括x1。文献他処理。5:10病院着、吹きだまりで時に10cm以上の積雪、路地は厳しくなった。6:30回診+病棟業務、7:45循環器科と診療体制について検討。8:45-14:30外来。16:00-17:00第2回研修管理委員会。17:00、18:00医師面談2件。20:55帰宅。夕食、21:30就眠。
新医師臨床研修制度(8)研修期間短縮は疑問
数日前の朝のNHKニュースで新医師臨床研修制度は一年間に短縮する方向で議論がまとまりつつある、と報じていた。その方向性で検討すると言うことは聞いていたがもう決定したのだろうか。
私は悪しき方向に進んでいると思う。
新臨床研修制度は5年目を迎えているが、省令で「施行後5年以内に所要の検討を加え、必要な措置を講ずる」と言う規定があり、それに基づき昨年暮れから厚労省・文科省合同の「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」(座長=高久自治医科大学長)が制度見直しの議論を開始した。4回程度の会議を開催し、今年度中には一定の結論をまとめ、2010年4月の研修医募集に間に合わせたいとしている。
この検討に入るにあたって検討会は論点の整理と検討の方向性についてたたき台を示した。
それによると、臨床研修の必修期間は1年間とし、内科・救急などの基本的な診療科を中心に研修させる。地域偏在への対応としては研修医の募集人員に地域別の上限を設定し、更に地域医療を一定期間必修とする、というもの。舛添厚労大臣も既に研修期間短縮について言及している。大臣の発言は「はじめに結論ありき」という、いつもの如くの国の検討会の姿を示唆している。あまり煮詰まらないうちに大臣が発言するのは良くないが、舛添氏の特徴、しゃべりすぎである。
新臨床研修制度に真っ向から反対しているのは研修医が集まらず大きな打撃を受けた大学関係者である。大学関係者は結果として生じた地域医療の崩壊を含め、諸悪の根元を新臨床研修制度にあるとしてスタート時点から反対を表明してきた。
私はこの制度は悪しき点もあるがとても良い制度だと思っている。
そして5年後の見直しの時期には更に改善されてもっと良いものになっていくものと期待していた。それが、期間が1年に短縮されるなどと言うことは、改善どころか新臨床研修制度の理念を破棄する大幅な改悪である。
1/14(水)曇り雪 外来 市保健所と発熱外来打ち合わせ 県医師会常任理事会
2:15起床。ドック総括x1他処理。5:10病院着、積雪更に数cm。6:30回診+病棟業務、8:00救急カンファ。8:45-14:00外来。14:00秋田市保健所から数名来訪、新型インフの発熱外来関連。17:30-19:00県医師会常任理事会、病院にて業務若干。21:30帰宅。22:00就寝。
菓子や果物 何でこうも甘いのか
私はアルコール類を好まないし、身体も受け付けないから大して飲めない。
自ら甘党であると認めている。ケーキやクッキー、和菓子、果物なども好きだ。子どもの時から、中年頃まではご飯代わりにケーキや饅頭を食べたこともある。やはり歳と共に食事量も減っており、それと共に菓子や果物を味わう機会も、食べる量も減ってきた。
それが、最近は好きなはずの菓子や果物が嫌になってきた。両者とも総じて甘すぎるのだ。何でこんなに甘いのだ、と呆れて途中で止めてしまう。
昨年暮れ、親しい方々やお世話になった方々には、産地とかブランド名を忘れてしまったが、家内の発想でとある有名産地の小型の蜜柑を歳暮として贈った。家内は良い選択とかなり自負していて、自宅用にも同じものを購入してきた。小型であったが、一つ一つのサイズや形、色調など全てが見事に揃っていた。恐らく厳重な品質管理のもとに出荷されている、と推察できた。値段もそれなりであった。しかし、私は食べてみて失望した。新鮮で水っぽくて香りもとても良かったのだが、なんせ甘過ぎた。こんなのが珍重されていくのか、と呆れるほど甘かった。
近年、私の好みが変わったのか、果物類は総じて甘い。イヤ甘過ぎる、と思う。リンゴ、梨、ブドウ、蜜柑類何をとっても甘過ぎる。たまに甘くないのや、酸っぱいのにあたると人工的でない自然の味を感じて感激してしまう。
同じようなことを最近は菓子類にも感じている。多くの製品が甘過ぎるのだ。例えばチョコレート類、何であんなに甘くしなければならないのか、疑問である。
これは私の個人的な味覚や好みの変化である可能性は否定できない。具体的に比較することは出来ないからそれについては分からない。
無責任な感想だが、日本列島総じて過糖状態にあるような気がしてならない。肥満をベースにして糖尿病準備状態にある者が国民の1/6から1/5に増えた、と報道されたが、これほどの数値だと個人の問題でなく我が国の文化自体が病んでいるとしか思えない。食品の面からは過糖文化と言って誤りでないように思う。
1/13(火)終日曇雪-寒波 管理会議 外来 法人常務会 長副会議 医局歓迎会+新年会
2:00起床。業務若干。発熱咽頭痛はかなり改善、倦怠感あり。5:10病院着、7-8cmの積雪。6:30回診、7:45-8:20管理会議、8:45-13:50外来。14:45-15:50常務会。療養判定会議は持ち回りとなる。17:00-18:30長副会議。19:00長副会議 医局歓迎会+新年会に遅れて参加。一杯の焼酎+ワインで泥酔、ワインは飲んだ後早めに横に寝かせるべき、と20:30中座、帰宅。そのまま就寝。
振り込め詐欺は何故続くのか わが家にも電話が来たことも
ここ2ヶ月ほど前からNHKも振り込め詐欺防止キャンペーンに協力しているらしく、4:55amあたりから数分間高齢者向きに詐欺防止の呼びかけがなされている。
朝の静かな時間帯に何でだ!! 元気なタレントの呼びかけの声が流れるのは不快であるが、やむを得まい。詐欺の被害者の多くはお年寄りだというのであえて早朝を選んでいるのだろう。我慢しよう。
複雑化していく振り込め詐欺を警察庁は「オレオレ詐欺」「架空請求詐欺」「融資保証金詐欺」「還付金詐欺」に分類しているそうだ。1-11月までの被害件数は19.419件、264億円にもなるという(朝日新聞)。一日約一億円の被害である。
オレオレ詐欺は今始まったことでなく、その手口なども紹介されよく知られているはずなのに被害者は一向に減らない。ATMの前で警察官がそれらしい振り込みを止めるよう説得しても聞き入れない高齢者もいたという。何でそれほど確信を持って振り込むのか、その手口が一層複雑化していることにもあるらしいが、高齢者特有の孤立感、焦りがあるのだろう。
犯人側はいろいろ工夫し、演技豊かな上司役、警察官役などが次々と登場するばかりでなく、状況を示すサイレン等の効果音も使い臨場感豊に訴えるらしく、電話を受けた側はすっかり信じ込むのだという。
被害者の半数以上が60歳以上の女性だ、と言うが、この詐欺の背景には経済的な豊かさでは到底補いきれない、人間関係の寂しさ、孤独感、孤立感、焦りがあるようだ。「私を頼ってきてくれた、私が選ばれた!! 」それだけでため込んだお金が役立つ時が来た、と火がついたように張り切ってしまい、周囲の意見を振り切ってしまう。そんな心理的準備状態にある方々が少なくないのだろう。
約2年ほど前、わが家にも振り込め詐欺の電話が掛かってきた。
研修中の次男が重大な医療事故を起こして急遽お金が必要になった、と市内のある病院の院長からの電話があった。家内が電話を受けたが時点で、相手が院長でないことは分かったと言う。当然である,そこの病院の職員だったのだから。相手も話している間にその雰囲気を察したのか、間もなく電話が切れ、それっきりであった。次男は当時、別の病院で研修していた。調査が充分でない幼稚なグループだったのだろう。
今度掛かってきたら私は話に乗ってあげたい、と思っている。通話時間を長く引き延ばして録音し、更に提示された以上の金額を直ぐに振り込む約束をして相手を喜ばせてあげよう、と思っているが残念ながらまだ来ない。
1/12(月)成人の日 今期一番の寒波
降雪 病棟拘束 体調不良
0:00熱が治まり起床。ドック判定総括、文献チェックなど。再度発熱し3:10-7:15就寝。病棟は落ち着いており、本日は自宅で過ごした。終日38℃前後で咽頭痛は若干軽減。委員会報告文書等対応、新聞チェックなど。14:00午睡若干。20:15夕食、20:30就寝。
ヘッドフォンのワイヤレス化(2)
講演やラジオ深夜便もデジタル化
Sony製のノイズキャンセルヘッドフォンMDR-NC500Dの騒音打ち消し機能は満足できるレベルであり、私のヘッドフォン使用時間はグッと増えた。これにiPod
shaffleを取り付けてワイヤレス化している。
私はいろいろな講演会や毎朝4:06からのNHKラジオ深夜便の「心の時代」を録音し、通勤時間などに聞き直している。これらの録音をiPodに入れるにはデジタル化が必要である。そのために従来はポータブルのMDレコーダーを用いてきたが、今夏以降は講演はRoland
Ediol R-09HRを家内から借用し、ラジオ深夜便の「心の時代」はOlympus Radioserver
VJ-10でMP-3で録音している。
これらのデジタル録音のデータは時々まとめてApple
computerのディスクに移し、ソフトiTuneを介してiPodに入れる。古い頭ではなかなか大変な作業であるが結構楽しくもある。ただ指先一つで全てを失う可能性もあるだけ緊張するが、私は一式バックアップを取ってから慎重に作業する。
講演会やラジオ深夜便の「心の時代」を適宜聞き直すのはとても楽しい。前者では居眠りのために、後者はながら聞きなのでその場では十分理解できていないことも多い。それが通勤時とか出張寺などに聞き直すことで改めて味わい直すことが出来る。
ノイズキャンセリング機能付きのヘッドフォンで静かな環境に身を置くことだけでも満足であるが、加えて、ワイヤレスの状況でいろいろな方々の話を楽しむことが出来る。
エレクトロニクスの進歩にそろそろと付いていくのは結構大変であるが、楽しくもある。
結果として至福な時間を持てている。
1/10(土)曇り→雪、寒波 病棟拘束
2:30起床。ドック判定総括、新聞チェックなど、5:10Taxi病院着、7:00回診。8:30救急カンファ。院内外とも予定無く、入院患者対応、机上業務処理。総括書作成x3、DPC入力。18:30帰宅。夕食、20:30就寝。外は冷え吹雪状態。
医師不足(27)県内の勤務医の状況(2)詳しく解析しては
秋田県病院協会会報38:68-73.2008に掲載された平成19年度の調査結果を見ると貴重なデータが並んでいると考えられる。ただ、その分析に未だいろいろな手法が考えられる。回収率100%の調査はデータとして貴重である。
だから、秋田県全体の医師の勤務状況動きだけでなく、更にいろいろな視点もあるのではないかと考える。
例えば、県内の病院は20床程度から550床程度まで規模は様々である。その上、設立母体も公立、公的、私的とあり、そこの設置地域によって果たすべき役割、果たしている役割も異なる。また急性期病院、慢性期病院、療養型病床を持つ病院、療養病床と言っても医療型、介護保険型の別がある。更に、ガン診療連携拠点病院の指定を受けている病院、県の医療行政の生き方と密着した病院もある。
このように病院は機能的に様々である。このような病院毎の医師の動きはどうなのか。興味が持たれるところである。
医師の動きは年間20人減少しているといえ、診療科によって解釈と実情は大きく異なる。内科や外科も医師は不足しているが、もともと母集団が大きいために直ちに大きな影響は出ない。一方、従来から不足が問題にされて来た小児科医、麻酔科医、産婦人科医の場合は1名減ですら大きな影響を受ける。眼科、耳鼻科、皮膚科医も決して充足しているわけではない。
更に医師の動きと言っても県外に出て行く医師、県内で病院間を動く医師、開業する医師などと様々であろう。
常勤医師は各科共に減少している。病院機能を十分発揮するためには300人以上も不足していることは重大であり、たとえ医師養成数が増加に転じたとしても充足には数十年かかるだろう。増加している診療科は、整形外科と循環器科となっているが、もともと不足していたのでまだまだ充足はしていない。これが秋田県の実情である。
病院間の連携が取りざたされるが、設立母体が異なると身分的問題で通常はなかなかうまくいかない。この辺は行政の援助が必要となる。
1/9(金)曇り ドック診察・結果説明 患者家族面談 県医療法人部会 DPC学習会 広川教授就任祝賀会
2:20起床。ドック判定総括 徒然。5:10Taxi病院。6:30回診、重症者対応。8:00救急カンファ、外来無し、11:00入院患者家族面談。14:00ドック診察。17:00-18:15県法人部会、社会医療法人認定関連。18:30-19:45 DPC学習会に合流。20:00-21:20広川教授就任祝賀会に遅れて参加。21:45帰宅、22:30就寝。
医師不足(26)秋田県の勤務医の状況(1)19年度は一層悪化した
秋田県病院協会では毎年5月1日の段階で県病院協会加入病院を対象に医師の勤務状況を調べている。平成20年3月号に19年度の結果が掲載されている。それによると、県内の病院の勤務医師は昨年の同期の調査よりも減少している。秋田県では行政、大学、病院等がそれぞれ医師確保対策を進めているが、その効果はまだ現れていない。
平成20年度の調査結果が待たれるが、まだ間があるために秋田県病院協会会報38:68-73.2008に掲載された平成19年度の調査結果を検討してみた。
秋田県病院協会加入の病院数は71病院で、その内訳は公立16、公的11、私立44病院である。調査への回答率は100%であった。一般の調査とは一線を画す高回収率である。
常勤医師数は総数1,156人(研修医125人)で、公立266人(20人)、公的551人(85人)、私立が339人(20人)となっている。研修医の大部分は公的病院で研修していることが分かる。
診療科別医師数は、多い順から内科134人>外科126人>精神科105人で、以下、消化器科>整形外科>循環器科>産婦人科・小児科>泌尿器科>脳神経外科の順となっている。
18年度は常勤医師数が1,176人であったから一年間で20人(研修医3名)減少している。従来から不足が問題にされて来た小児科医は常勤医1名、非常勤1,3名、外科と麻酔科の常勤医がそれぞれ1名減となっている。
医師の増員希望数は不足数を示していると思うが、総数で310人であり、18年度の調査では231人であったからこの一年間で更に79人も増加していることになる。その数を設立主体別にみると、公立92名、公的82名、私立67名と大差ない。診療科目別では内科36人、消化器科の27人、整形外科22人、循環器科と精神科が各20人となっている。18年度と比べると、消化器科12人、産婦人科10人、内科7.6人希望数が増えている。又、県内の精神科の医師数は決して少なくはないが、病床数が多く.偏在もあり、精神保健指定医の常勤不足のため休床を余儀なくされている病院もある。
常勤医師の増加している診療科は、整形外科(5名)と循環器科(3名)となっているが、もともと不足していたのでそれでも充足はしていない。
1/8(木)降雪、曇り 外来 医師懇談
2:30起床。人間ドックx1、徒然。5:15Taxi病院着、6:20回診、重症者対応。8:00救急カンファ。8:40-14:30外来、混雑。15:00患者対応、16:00 T医師来訪懇談、作曲家のカレンダー戴く。20:50帰宅。昨年は道路は夕方からの雪で圧雪状態。今期はまだ無雪状態。夕食、21:30就寝。
ホテルハワイ(2)「ホテルハワイ」と言う名前に驚いたものだ
秋田市中心部の1.050室もある「ホテルハワイ」が1月3日に突然廃業した。
ここ10年近く、秋田では何故か異常と思えるホテル建設ラッシュであった。秋田国体も関連?とも思うが、国体はせいぜい2週間である。名前を挙げるほどは知っていないが、7-8店舗のホテルがここ数年の間に秋田に進出してきたのではないだろうか。そのために立地条件や老朽化とか問題のあった旧来のホテルは経営が困難になった。その煽りで、2003年に秋田ニューグランドホテル(114室)が、06年には三井アーバンホテル秋田(113室)が、07年には秋田ワシントンホテル(391室)が撤退した(資料は魁新聞)。しばらく前はホテルハワイ向かいの秋田ビューホテルの撤退が噂されたこともある。
旧来のホテルでは改装したり、フロアマネージャーを置いたりサービス向上に努めている。明らかに変わったと思う。それでも、各ホテルの客室利用率は低く何れも経営は苦しいらしい。
「ホテルハワイ」は経営が低迷していたとのことは夜の客室の窓の明かりからも予想はしていたが、民事再生法の手続きもとらず、一気に経営再建を断念したらしい。
ところで、「ホテルハワイ」と言う名称は設立者はどういうことで付けたのだろうか?この名称が経営に何らかの影響はなかったのだろうか?とずっと疑問に思って来た。秋田在住の長くなったので今でこそ違和感が無いが、秋田に移ってきた当時、市の一等地にある真面目な(?)ホテルの名前が何で「ホテルハワイ」なのだと、私は感じたものである。私は一度も行ったことはないがしばらく前までは福島県の温泉地を中心に派手な遊興宿泊施設として類似の名称のホテルの宣伝がマスコミを通じて盛んであり、「ホテルハワイ」のイメージはどうしてもそちらに近いものに受け取りやすくなっていたのではないだろうか。
旅行業者等を通じて秋田市内の宿泊先を依頼した時に「ホテルハワイ」が割り振られた旅行者達はどんな印象を持ったのだろうか?と心配したこともある。
とにかく、残念であり寂しいニュースの一つと私は受け止めた。
ところで、福島県の施設の宣伝は全く見ることが無くなったが今はどうしているのだろうか?時代と共に保養やレジャーのパターンは大きく変わった。旧来の温泉地よりディズニーランド、USJの時代である。こちらも私は近づいたことすらないが、旧来の温泉保養地は活力が未だに残っているのか、少しばかり気になる。
1/7(水)曇り、外来 秋田メディカルサービス取締役会 医療の安全委員会 郡市医師会長協議会+理事会+新年会
2:30起床。ドック判定他いつもの如く。5:10病院、6:30回診、8:00救急カンファ。8:40-2:40午前外来、混雑。回診再度。15:00医療の安全委員会。16:00秋田メディカルサービス取締役会。16:30郡市医師会長協議会+理事会+新年会。アルコールと睡魔のために若干早めに中座、19:00帰宅。20:00就寝。
ホテルハワイ(1) 突然の営業停止に驚く
一昨日の地方紙によると秋田市中心部にあるビジネスホテルのホテルハワイが1月3日に突然廃業になったという。駅前店、本店、ラグーン店と三店舗(?)で1.050室と大きなホテルである。秋田の経済活動が低迷している中、実に寂しいニュースであった。
このホテルのうち駅前店は私が秋田に引っ越して来る前年の1972年にオープンした。当時、既に秋田県立中央病院は秋田大学に移行していたが病院の場所はまだ千秋公園の脇、現在の秋田県脳血管研究所の場所にあったために、昼食時とかにはこのホテルのレストランのランチを利用した。秋田大学付属病院が現在の広面地区に移るまで1年以上も利用したであろうか。週のうち2-3回は利用していたと思う。
その点では私にとっても懐かしいホテルであるが、実際には大学病院が引っ越したあとは現在まで一度も足を踏み入れたことはなかった。1979年に新本店が、83年にラグーンなどをオープンし、秋田市内で1.000室以上の巨大な規模に発展していた。
果たして人口30万程度の地方都市にこれだけのホテルの需要があるのか?と当時も驚いたものであったが、更に2004年頃から最近に至るまで中央資本のビジネスホテルの進出が秋田駅周辺地区を中心にして相次いだが、実に理解不能な現象であった。現にホテルハワイ駅前店の向かいにビューホテルがあるにも関わらず、一昨年は隣地にも新しいホテルが創業した。
秋田は何か誤解されているのではないかとさえ思ったほどである。ホテルの他マンションも乱立傾向である。そうそう、ショートステイも異常なほど乱立している。
進出してくる際には当然マーケットリサーチを充分してくるはずである。その際、1.000室にも及ぶ地元企業のホテルがあることなどをどう評価したのだろうか?資本力の面、老朽化の面などから「地元企業など御し安し」、と読んだのだろうか。もしそうだったとしたらこれは厳しい弱肉強食の発想である。われわれ医療職にいるものには到底及び付かない激しい勝負の世界である。
1/6(火)曇 降雪なし 外来 医局会 (院長新年の挨拶・所信) 入院調整面談 秋田市医師会喜寿祝賀会+新年会(欠)
1:30起床、ドック総括x1、院長挨拶原稿、徒然。5:10病院着、6:30回診、8:00救急カンファ。8:45-13:40外来。17:30-18:30医局会 院長新年の挨拶。18:30-19:45入院対応で医師面談。秋田市医師会喜寿祝賀会+新年会は遅れてしまい参加できず。21:00帰宅。21:30就寝。
最大の教訓:世界は一つ(3)内需拡大は医療福祉と農業分野から
世界同時不況と言えども国としては経済の活性化をしなければならない。
麻生総理は本来解散・総選挙用の一時的内閣であったが、発足後時を置かずして生じた世界同時不況のあおりを受け景気対策を考えなければならなくなった。オバマ氏は経済には強いとのことであるが麻生氏はどうなのだろうか。
世界同時の不況だから、日本がずっと頼りにしてきた外需と言う切り札はもう通用しなくなった。外需がダメなら内需である。内需高揚によって何とか国内の経済活動を活性化しなければ、国の収入が減少して国自体が立ち行かなくなってくるし、国民生活が苦しくなって行く。
また、早期に経済活動を復活させると言うことはやがて回復して来る外需への対応力を持つことでもある。ただ、日本は大部分を国外生産に頼らざるを得ない状況になるほど人件費が高騰しているから、開発途上国でも生産出来るような品物では価格の面や生産量の面から国際競争力には太刀打ちできないだろう。だから、付加価値の高いレベルの物品、自動車とかエレクトロニクスの最先端領域などの様な一部分だけに限られて来るであろうし、外需の回復と言えどそのようなレベルでどんな競争相手が現れるのか、従来の構図と全く異なってしまう可能性もあり読み切れない。
内需活性化の対象となるのは、国民生活に必須の部分、需要はあるが充分に対応してこなかった部分、安い外国産に押されて生産性を失った分野が最も良い。高い需要があるのは食料生産すなわち農業であり、医療福祉なのだと思う。
従来、医療福祉は消費の部分しか論じられてこなかったし、負のイメージでとらえられてきたが、経済効果、雇用誘発効果が高い分野と見直されつつある。この方向で活性化を一層進めて欲しいものである。
1/5(月)曇り 管理会議 外来 長副会議
1:30起床、ドック処理x1、新年挨拶等。5:10病院に、6:30回診・病棟業務。7:45-8:25管理会議。8:45-14:45外来、超混雑し疲弊。16:00療養病棟判定会議は対象者なし。17:00-19:45長副会議。20:45帰宅、夕食。21:30就寝。
2008-2009の年末年始 開放感とプレッシャーと双方味わう
昨日で年末年始休暇と続く週末の休日が終了した。
当院は29日から3日まで休暇であるが、始めと終わりが週末であったためにいつの間にか年末年始休暇に入ったと言う感じ、で節目を迎えたという感じは乏しかった。
休暇中、連日の療養病棟の拘束があり、12月31日の日直、1月1日の内科拘束であった。連日いつものごとく早朝に病院に行き、回診は欠かさず、救急カンファレンスにも出席した。
この間、病棟は重症者が数名いて気が抜けず、31日の日直はほぼ終日救急診療した。1日は内科拘束と言うことで午後救急の援助のコールがあり、夜には重症急患がICUに入院したことで再度呼ばれ、主治医として担当し、帰宅しなかった。
昨年は一晩ながら家族で男鹿で過ごすなどの動きがあったが今年は特に何も計画していない。だから、時間は充分時間はあったはずであるが、予定していた業務の処理は7割くらいしか処理出来なかった。それでも病院の机と床の上に積まれていた未処理書類、カルテ、未処理ドックの袋などはかなり処理できて、床面も広くなり歩きやすくなった。
6日の医局会で年始の院長挨拶が予定されている。2008年のまとめと今年の抱負・所信を述べるが、これがなかなか大変な作業で連日考えているが未だ完成していない。これはここ数日大きなプレッシャーになっている。
私もかなり体力も落ちている。仕事の処理応力も落ちているようだし、今の生活パターンをストレスと感じる機会も増え、心身共にすっきりしない感じの時間が増えている。若干発想を変えて、あまり欲張らずに少しのんびりと過ごそうと思っているものの実行できていない。
いつもより家で過ごした時間は長かった。その分、若干時間がゆったりと流れたような気がした。
まずまずの年末年始であった、とまとめてしまおう。
1/4(日)曇り 病棟拘束
2:00起床、ドック総括x1、徒然など。5:10病院着。6:25回診他。8:30救急カンファ。10:00重症患者対応、病棟業務、書類処理。13:00帰宅。14:30再度病院へ、患者死去。見送りなど。20:30帰宅、夕食、21:00就眠。明日から通常業務。
年末・年始のNHKのTV 豪華絢爛、人海戦術に呆れた
今回の年末年始は、連日いつものごとく早朝に病院に出て業務を処理した。
今年は特に意識して自宅で過ごす時間を確保した。自宅でもドックとかの業務をいつものごとくこなしたが、乱雑に散らばっている本などを整理するような時間は取れなかった。
年賀状は30日から一気に準備した。元旦配達には恐らく間に合わなかっただろうが、新年を祝う賀状はそれで良いのだ、と割り切った。
私はラジオ派だが、家族達はTV派である。だから家にいると見ようと思わずともつい目が惹かれてしまう。TVのわざとらしい演出は、分かってはいるものの、あまり良いものでない。
その中で、「篤姫総集編」、「紅白歌合戦」、「ウイーンフィルニューイヤーコンサート」、「NHKニューイヤーオペラコンサート」は一部ずつ見たが、心から楽しめたとは言えない。
「篤姫」は場面の隅々まで出演人物、衣装、道具類・・隅々まで余りにも豪華絢爛で、驚かされた。主役の演技も良かったが、幅広い年齢を上手く表現した化粧担当の技術もすごい。和宮を演じた女優はなかなか良い表情であった。
「紅白」は前半だけ見て寝てしまったが、知っている曲がなく殆どなく楽しくはなかった。しかし、舞台装置には興味を持ったし、人海戦術には驚いた。舞台装置は奥の壁面に相当する部分が巨大なディスプレイになっており、場面に応じて自在に変化し、雰囲気を高めた。この装置がオペラ劇場にあれば、各場面毎に急ぎ組み立てる大がかりな舞台装置の大部分が不要になるだろうと思った。将来的にはそうなっていくだろうと予想した。人海戦術もすごく、一人の歌手一曲あたり30人ほども出て所狭しと踊り走り回る。これも豪華絢爛、派手派手の演出であった。舞台上やピットに楽団はおらず、別のスタジオで画面で進行を確認しながら伴奏していた。その様子も映されたが、面白いことに楽団員は何時もと異なり普段着であった。これも時代だ、と思った。
「紅白」を年末のお祭り騒ぎ,ドンチャン騒ぎの番組と割り切れば納得も出来るが、社会の現実と大きくかけ離れており、見てて辛い思いがした。受信料も勿体ない使われ方をしていると感じた。
「NHKニューイヤーオペラコンサート」は同様に豪華であったが、ひっそりと静かで、上記の二つの番組に比較すれば雲泥の差で、私はむしろ静かに楽しめた。
「ウイーンフィルニューイヤーコンサート」も良かったが指揮のD.バレンボイムのサービス満点の過剰演出がむしろ不快であった。録画で見たR.スラットキン指揮NHK交響楽団の「第九」は演出がないだけに、私は充分楽しめた。
1/3(土)(年始休暇最終日)降雪・曇り病棟拘束
2:30起床、ドック処理x1、文献整理その他。5:15病院へ。6:30回診、重症患者対応。8:30救急カンファ。レセプト関連11:30帰宅。以降は自宅でドック処理、文献、新聞チェック。19:30夕食、NHKオペラコンサート楽しむ。22:00就寝。これで年末年始体制は終了。予定していた患者関連の業務は7割方、その他は1-2割しか処理出来なかった。
最大の教訓:世界は一つ(2)環境も、経済も
世界は一つになるべきだ、と言うグローバリゼーションの動きは多くの方面で叫ばれ、求められていた。
地球環境の保持は全世界的に足並みを整えなければ達成されない。しかし、京都議定書の取り決めの足並みは必ずしも揃っていない。未だに宗教的問題、ナショナリズムを背景にした地域的紛争は絶えることがない。
先進国、発展途上国のリーダー達の実力はこの程度なのかと、皮肉の一つも言いたくなる。
しかし、今回の世界的経済の失速は普く、全ての国で影響を受けた。一つの国の失政がもうその国の問題で止まらないほど特に経済面では深くネットワークが張り巡らされた状況にあることが分かった。国の金利が少しでも上がると大量の資金が流入してくる時代である。金利の設定など国内の事情だけで済まない問題を含む。
これと似たようなことは核戦争でも生じるとされている。核の応酬が行われた場合、直接のダメージに止まらず「核の冬」と言える現象で地球全体がだめになる可能性が高いと言う。そのことが核使用の抑止力の一つにもなっている。
今回の経済危機はこれに近いものではないだろうか。経済に関しても国際的な抑止の機構がなければ同じような破綻は避けられないのではないだろうか。昨夏150ドル、昨今38ドルと原油価格が変動したが、世界の経済が良く対応しているものだと驚いてしまう。
「100年に一度の危機」とグリーンスパンFRB議長が言い、麻生首相は「日本の経済ダメージは全治3年」だと言う。果たしてそんなことが言えるのだろうか。今のごとくの放任とも思える自由経済を放置していてはまたこのようなことが生じうるからである。まだ規制強化の何事も決まっていないのに、何で「100年に一度」などと無責任なことが言えるのか。また、未だ修復のシナリオすらしっかりしていないのに「日本の経済ダメージは全治3年」と言えるのか?もはや日本単独で経済立て直しを考えてもだめなのだ。適当なことを言うと支持を失うだけだ。
諸外国が受けた影響を知ることは出来ないが、日本が受けたダメージはこれでも未だ軽い方なのかもしれない。米国の一極支配の時代は終わった。もう一国のエゴは許されない。今必要なのはG20を中心とした連携を強固にして1929年の世界大恐慌の再来を防ぐことである。
それにしても米国の動きは鈍い。全世界に与えた影響の責任をどう考えているのか、それが見えてこない。公的資金の導入に関する動きも遅かった。国際世論の高まりも鈍い。
経済危機のしわ寄せは最も弱いところに来るのが世の常である。「派遣切り」「雇用止め」「内定取り消し」などの言葉は咋年の今頃は一切聞くことはなかったが今や聞かれない日はないほどである。その渦中にある方々のことを考えるといたたまれなくなる。
次に挙げられるべき弱者は医療福祉を必要とする方々である。今のところまだ大きな社会問題になっていないが、いずれは大きく影響が出てくると予想される。
今回の経済危機は我々医療関係者にとっても重大な意味を持つ。経済に疎い私も無関心ではいられない。
1/2(金)(年始休暇二日目)曇り 病棟拘束
4:30自室にて起床、軽度腰痛あり。徒然ほか。6:30朝回診、重症者対応。8:30救急カンファ、主治医意見書作成など。11:30帰宅。以降は自宅で年賀状追記、ドック判定総括など。昨日は重症者で夜半過ぎまで眠れなかったが、流石にきつい。午後2時間ほど熟睡。文献チェック、整理、廃棄など。鼻の下と全身的にも単純ヘルペスが広範に出そうな違和感がある、マズイ。20:00夕食、21:00就寝。
最大の教訓:世界は一つ(1)・・になっていた
一年前、日本の景気は比較的好調と言われる状況でスタートした。そのころの我が国の大企業の事業戦略などのニュースの項目だけを目で追っても、今から見て信じがたい。世界のトヨタはGMを抜き世界一の販売台数を記録するはずであったし、中国、ロシアに新らたな市場を求めて大規模な投資を行うなどのニュースが飛び交っていた。自動車はトヨタが世界を席巻するなどとの予想すら飛び交っていた。
それが、秋口からの失速である。誰がこれほどの不況を予測しただろう。
経済大国であったハズの米国、世界一の優良企業の仲間入り目前のトヨタの零落振りは驚くばかりである。
100年に一度の経済ショックと言われているが、私は経済に疎くこの辺のことはか分からない。今回の円や株価などの上下のデータなどを見て私の頭を過ぎったのは1985年8月に発生したJAL123便747機墜落事故の際の航跡を思い出す。恐らく、経済の中枢にいる方々は、操縦不能状態で迷走し、ローリング、ヨーイングなどを繰り返し、目まぐるしく変わる高度、速度の中で迷走する機に乗せられた様な気分なのではないだろうか。
米国のサブプライムローン問題は遠いよその国の出来事で、当初はここまで銭世界的に影響するなどとは思ってもいなかった。このローンはいわゆる無尽講のようなもので、右肩上がりの安定した拡張路線が必要な仕組みと聞いていた。バカだね、と思っていたら、あれあれという間にその余波が我が国のみならず本県にも押し寄せてきた。
今回の経済危機はその影響を受けない国はないだろうし、無人島等で自活しているヒトは別だろうが、その影響を受けない住民、ヒトはまず居ないだろう。
秋以降の連日のNHKのヘッドラインニュースは殆ど「円高」「株安」「景気後退」、「派遣社員切り」「雇用止め」・・で開始される。聞いて私は正直辛く、いたたまれない気持ちになる。
今回の経済破綻を通じて私が学んだことの一つは、世界はもう既に一つになっていた、と言うことである。
2009/1/1(木)(年始休暇初日)寒波・曇り 療養病棟拘束 内科拘束
2:00起床、徒然2008年締め記述。ドック処理x2ほか。5:10病院に。病棟他に新年挨拶Fax、重症者対応数件、8:30救急カンファ。患者書類など。12:00帰宅、自宅でドック処理、賀状整理など。15:30救急外来より応援要請、出勤。16:00-17:00救急外来。18:00患者家族面談。19:00帰宅。20:30急患のICU入院あり対応、0:27死去。2:00見送り、そのまま自室で就寝。
2009年元旦 つれづれ生活が忙しくスタート
新年のスタートは寒波下で静かなスタートとなった。
私はワンパターン生活の始まりである。早朝出勤時道路は夜半の雨と溶けた雪が氷って鏡面状態。車は蛇行、ブレーキは効かず、そろそろと走った。
早朝、大晦日から勤務しているスタッフの労をねぎらうために病棟他に「新年の挨拶」をファックス。私が担当している30数名の患者はほぼ全員残っており、うち数人が厳しい状況にある。その対応などでいつのも如く、である。
我が家では日常と変わっていることは長女と長男が帰省していること、賄いの石井さんが休暇で北海道に行っていること、次男夫婦来訪くらいか。昨年までとの決定的違いは家内がマイペースでのんびりと過ごしていることだろう。時間がゆったりと流れている感じがする。これによる雰囲気はとても良い。
年末年始は流石にいつもにない開放感はあるが、私自身は新年明けに対応すべき懸案事項が少なくなく、それを考えると気が日に日に重くなる。
大晦日から本日にかけて病棟、救急外来を中心に忙しく、慌ただしい2日間であった。元旦は拘束医として何度かの電話対応、午後からの救急外来補助、病棟患者対応、重症急患入院と多忙で、夜半に一応開放されたものの帰る気力も沸かず、自室の椅子で寝ることとなった。そのため起床時腰が若干痛い。
年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。 日曜・祭日もほぼ同様ですが、病院には午後出かけます。時間的に余裕無いのが悩みです。 |