徒然日記
2021年8月分

 日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。

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先月の日記          来月の日記



8/31(火)早朝降雨 曇りのち快晴、時に降雨 外来 飯川病院 
1:30 起床、医学文献・新聞ほか。5:15可燃ゴミ提出、6:47バス飯川病院着、新聞切り抜き。9:00-12:30外来、13;00飯川病院、微睡、注文したiMac27(2017)届く。早速以降アシスタントでデータ引っ越し。14:00-19:10勤務。14:00-15:00 COVID-19ワクチン担当。19:30帰宅、夕食、20:30就寝。歩数9002歩。書籍自炊化。

地球環境 プラスチックごみ(4)大・中・微小・極微小プラスチック 動物生物への害
 熱回収とは、焼却処分する際に発生する熱を再利用することをさす。焼却によって温室効果ガスの排出量が増える。廃プラスチックを循環させず、その上地球温暖化を助長する熱回収は地球環境を悪化させる。それに、本当に熱として回収できているのだろうか??私は不勉強にして、焼却場にそんな設備や装置があるか否かを知らない。

 さらに、プラスチックは焼却時だけでなく生産時にも温室効果ガスを発生させる。日本は使い捨てプラスチック大国で、レジ袋やペットボトルなどの「容器包装プラスチック」の廃棄量は国民一人あたりで見るとアメリカに次いで世界第2位。

 日本で今後、焼却処分に頼らずにプラスチックを適正に国内処理していくためには、「リユース」の徹底が必要。「リユース」できないものは「リサイクル」する。適切な国内処理体制を作っていくことが求められる。
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 ■大きなサイズのプラごみは水中、地上の動物にまとわりついて行動を制限し、やがて彼らは死を迎える。
 ■中サイズのプラスチックゴミは水中、地上の動物たちが餌と間違えて誤摂取する。その結果、消化管の機能低下をきたし、やがて彼らは死を迎える。

 ■世界各地で研究者たちが生物の体内に取り込まれた直径5ミリ以下の微小なマイクロプラスチックに注目している。体内から微小プラスチックが見つかった水生生物は114種。今のところ、これらが特定の魚の個体数に影響を及ぼしているという科学的な証はない。

 だが、魚介類にとって微小マイクロプラスチックが有害であることは明らか。日光や風、波にさらされてプラスチックが細かく砕かれると、食べ物と見分けがつかなくなり、ブランクトンや二枚目、魚、そしてクジラにまで摂取される。微小マイクロプラスチックは消化管を塞ぎ、食欲を減退させて、発育不良や力の低下を招く。マイクロプラスチックが原因で命を失う生物もいる。
 化学物質による影響もある。微小マイクロプラスチックの表面は、陸から海へ流出して浮遊している汚染物質が吸着する。

 魚介類由来のマイクロプラスチックが人間に影響を及ぼしているかどうかを調べるのは容易ではない。私たちが吸う空気、水道やペットボトルの水、さらには食べ物まで、ありとあらゆるものにプラスチックが関わっているから区別ができない。しかも、プラスチックの種類は多く、そこに使われている添加物も多岐にわたる。添加物のなかには、ホルモンの正常な働きを妨げる物質もある。

 マイクロプラスチックが人体に与える影響の研究は難しい。人が食べて実験するわけにはいかないし、食物連鎖の段階を経るにつれてその特性が変化する可能性もある。加工や調理がプラスチックの毒性にどんな影響を及ぼすか、そしてどの程度の汚染が有害なのか、何もわかっていない。
 救いは、マイクロプラスチックの大半が魚の内臓にとどまり、人間が食べる筋肉組織へは移動しないとみられていること。

 ■プラスチックが、劣化して粉々になると、最終的には1ミリの1万分の1未満の大きさの超微小プラスチックになる。そうなったら細胞膜を通り抜け、生体組織や臓器に侵入する可能性がある。

 今のところは食品中のナノプラスチックを特定する手立てがないため、人体への吸収が実際にあるかどうかについては何のデータもない。
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 廃プラスチックは適正な処理をしなければ、地球の、人間の首を絞めることになる。早急な対策を望みたい。 

私が心掛けていることは、我が家で出た廃プラ製品は分別を徹底し、リサイクルできるものはそのコースに乗せ、他は可燃ゴミとしてまとめて出す。決して自然の中に放置することはない。先月から宅配牛乳をプラスチック容器からガラス瓶に変更した。プラスチック容器はリユースせず廃棄されることが分かったからである。
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 (プラスチック容器はリユースされると聞いていたが、確認したところ廃棄されていた。扱いは不便であるがガラス瓶にした)


8/30(月)曇りのち晴 健康クリニックドック 飯川病院
1:00起床。家内のMacBook air借用で進める。iMac27(2012)は不調治らず。新聞・文献チェック。データ整理、医学文献・新聞ほか。6:47バス飯川病院着、9:00-11:30健康クリニックドック12人結果判定14人。結果説明2名。飯川病院メインのiMac27(2019)順調、ほっと一息。11:45飯川病院、微睡ほか、14:00-18:50勤務。新聞チェック、読書他、通町書店経由19:00帰宅、夕食、20:30就寝。歩数7634歩。

地球環境 プラスチックごみ(3)日本の有効利用の統計はおかしい
 海へのプラスチックごみの流出を止めるためにとるべき道はあるのだろうか?
 何しろ、世界の海にはすでに合計15,000万トンのプラスチックがあり、さらに毎年100万トンが、新たに海に流入していると推定されている。

 しかも、プラスチックは製造過程でも、焼却処分の際にも炭酸ガスを排泄し地球温暖化の原因になっている。ゴミとして地球の美観を損ねているほか、温暖化にも関連していることは重大である。
 一刻も早くこの状況から抜け出るために、世界の全ての人が対策をとらねばならない。
 
 日本では年に850万トンの廃ブラスチックが発生している。
 日本のプラスチックの有効利用は約85%で、政府は世界の中でも処理が進んでいると言っている。しかし、この有効利用には、製品を有効に繰り返し何度も使う「リユース」の評価が含まれていない。また、資源として再利用する「リサイクル」以外の、「焼却処分」、「埋め立て処分」も有効利用に含んでいる。全然有効でないのだ。だからおかしい統計である。
 廃プラの有効利用の中心は「リユース」と「リサイクル」であるべき。

 このうち「外国に輸出」して処理を任せている79万トンについて、国は「リサイクル」という位置づけにカウントしている。
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(出典:財務省「貿易統計」より)

 しかも、国は輸出した廃ブラスチックがどのように処理されているか確認を怠っている。リサイクル体制が整っていない途上国へのプラ輸出は、結果的に海への流出を助長してしまう可能性がある。自国で処理できない分を他の国へ輸出しそれでよしという姿勢は納得できない。

 「国内リサイクル」は134万トンで、廃プラ全体の16%に過ぎない。この16%に、海外輸出分(約9%)と熱回収処理されている 514万トン(約60%)を加えた数字が、政府が主張する「有効利用率85%」の数字のからくりである。

 プラスチックの焼却処分は化石燃料と同じ温暖化効果をもたらしている。
 いま温暖化が問題になり化石燃料の使用を控える傾向にあるが、それと同じくプラスチック製品の焼却処理を抑えなければならない。それには、生産抑制と使用抑制を同時に考えなければ片手落ちである。

 スーパーのレジ袋が生活上で有用なのは数時間に過ぎない。ストローに至っては数分でしかない。にもかかわらず、これらは半永久に地球環境を汚染し続ける。

 私はレジ袋の有料化、ストローの紙製品化などはなんと小さな取り組みだ。もっと有効な何かないのかと思っていたが、この時間的意義を考えれば意義は小さくない。


8/29(日)快晴 飯川病院日直 飯川病院のメインMac再不調に 
 1:00起床、スキャンスナップ、印刷機能ともに家内のマックに移行、なんとかうまくいき緊急的には懸案は解決。一時退役させていたMacMiniを引っ張りだし、再調整。満足はできない。書斎のiMac27(2012)を居間に移したがやはり不調、クリーンインストール。新聞チェック+歴史本、医学論文読み。8;30回診に行く家内に同乗、飯川病院に。日直業務に就く。飯川病院メインのiMac27(2019)起動せず。ソフトの異常??やぶれかぶれでこちらもクリーンインストール。読書、新聞データ化。蓄積データ整理。19:30帰宅、夕食、20:30就寝。歩数6305歩。自炊進める。

地球環境 プラスチックごみ(2) 象牙の代替品として原油から安価につくられる
 軽くて壊れにくく、水を通さず、どんな形にも成形できるプラスチックは、画期的な素材として、人間社会に広く受け入れられた。
 原油から灯油やガソリン、軽油などを精製する過程で出る副産物から作られるため、安価に生産できることも、プラスチック利用拡大を後押ししてきたといえる。

 しかし、いったん自然界に流出すると、軽さと耐久性が仇となり、広く拡散して残り続け、特に海の生きものたちに多大な被害を与えている。さらには、私たち人間も、飲食や呼吸を通じて、微細なプラスチックを日々、体に取り込んでいることがわかってきた。

 プラスチック製品に触れることなく一日を終えることはほぼない、といえるほど、身の回りにあふれるプラスチックと、今後どのように付き合っていけばよいのか。

 象牙の代替品としてプラスチックが開発されたのは、1860~70年代のアメリカ。当時、高価になっていた象牙の代替品として、セルロイドが発明されたのを嚆矢とする。生産が増大したのは、第二次大戦後の1950年代、その後、生産量は増加の一途をたどっている。
 2016年の1年間に、新しい素材から生産されたプラスチックの量は3億9,600万トンで、1950年の生産と比べると実に200倍以上に増えている。

 生産が拡大するのと並行して、廃棄される量も急増。
 そして今、大きな問題となっているのが、適正に処理されないで、自然界へ放出される大量のプラスチックである。

 プラスチックは本来、適切に処理できる範囲で生産、使用されるのが理想である。しかし、それを大幅に上回って生産された結果、大量のプラスチックごみが発生。それが空き地や川などへ捨てられたり、うめ立て処理されている。
 廃棄されたプラスチックの約3分の1が適正に処理されていない。そして、風で飛ばされたり、川や水路を経て海に運ばれる。そして、海の生物たちが、プラスチックを摂取したり、プラスチックに自由を奪われて餓死するなどの被害を受けている。

 漁業を介して発生するプラスチックごみもある。これは、ロープ,漁網などで、ほとんどにプラスチックが使用されている。作業中に切れたり、時には意図的に廃棄されている場合もある。海のプラスチック全体の1割上を占めるとされている。

 さらに問題なのは半永久に消滅しない5mm以下の「マイクロプラスチック」である。プラスチックごみが紫外線や波で破砕されて発生する場合と、プラスチック製品そのものから生じるものがある。「マイクロプラスチック」を摂取した場合の影響は未知であるが、直接の害、有害化学物質を吸着する性質があるために、その影響が懸念されている。


8/28(土)曇りのち晴れ 終日不調の居間のパソコンと対峙
 1:20起床、昨日からWi-Fi居間のメインのiMac27(2015)繋がらず。種々対応はから振り。新聞・文献他、本読み、9:00-12:00Appleスタッフの指導うけるも解決せず。最終的にプロバイダーの不調か機器の不調となる。前者については納得できず、最終的に自己責任でクリーン化を試みたがクリー化の後のWi-Fiが繋がらず対応方法なく昇天と判断した。午後もマック対応で夕方まで。書斎のiMac27(2012)不調であったが居間に引っ越し調整。読書、データ整理三昧。19:00夕食、20:30就寝。書籍データ化。歩数計5026歩。本日はマック対応で一日過ごした。

地球環境 プラスチックごみ(1)最新の研究結果
 地球をダメにするのは何も原水爆だけではない。温暖化による環境の変化も今や全世界で気候変装、海水面の上昇などで具現化しており、無視できない。さらに、人間が廃棄するゴミも地球環境を汚染している。
 これら全ては人間のエゴと欲望に由来している。
 COVID-19の蔓延でも同じことである。

 環境中には毎年数百万トンの使用済みプラスチック類が放棄されている。

 このプラスチックを誤って食べた野生生物が、世界で少なくとも約1500種以上に上る。このような研究結果をブラジルなどのチームが今年7月2日付米学術誌「サイエンス電子版」に発表した。

 それは以下のデータからなる。
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 ■汚染が自立つ、海の生き物だけでなく、河川などの淡水域や陸上の多くの種でも確認される。深刻な状況という。
 ■チームは、毎年数百万トンのプラスチックが環境中に出て蓄積していると指摘し、生産と使用を大幅に減らし、廃棄物管理と回収に投資することが必要、と訴えた。
 ■1980年~本年5月に報告された、野生生物のプラスチック摂取例を集約した。
 ■魚類は932種、鳥類は291種、哺乳類でも94種の報告があった。無脊椎動物などを含め計1565種で摂取が判明した。
 ■生息域の分類別では、海の生き物が1288種、淡水域が224種、陸域が53種だった。
 ■哺乳類ではクジラやアザラシの仲間が摂取しているほか、オーストラリアでジュゴン2頭の体内からプラスチック製の釣り糸が見つかった。インドではアジアゾウのふんにプラ製の袋の破片が合まれていた。ノルウェーのホッキョクグマのふんにもプラスチックがあった。
 ■日本の事例として、国の天然記念物コウノトリがのみ込んで死んだケースが挙げられた。兵庫県立コウノトリの郷公園によると、この個体は、餌の摂取や消化吸収ができずできず衰弱死したとみられる。
 ■プラごみは、生き物が餌と間違えてのみ込むほか、食物連鎖を通じて音積する。摂取により、栄養が取れなくなったり、含まれる有害な化学物質が悪影響を及ぼしたりすることが懸念される。
―――――――――――――――――――――――――――――――-

 これだけの問題でなく、見た目も悪い。観光地などでもゴミの中で最も目立つのは色とりどりに彩色されたプラスチックごみである。


8/ 27(金)晴暑い 大曲中通病院 飯川病院ボランティア 首相辞任発表
 1:20起床、新聞・文献他、本読み。可燃ゴミ提出。7:35Taxi、8:45大曲中通病院、気怠くて往復Taxi、市内書店訪問、15:30飯川病院ボランティア。新聞記事チェック、微睡、19:00帰宅、夕食、20:30就寝。書籍データ化。歩数計7038歩。

本 原田マハ著 最果ての彼女(2) 角川文庫 2013
 「さいはての彼女」は4つの短編からなる。第一話、第四話はバイクのハーレーにまつわる物語である。
 原田氏がハーレー?? アート小説でややとっつきにくい作家と感じていたが、この作品を読めば原田氏の別の魅力に気づく。

 私は意外な感じを持ってこの作品を読み始めた。
 あらすじは、25歳で起業した敏腕若手女性社長、猛烈に頑張ったおかげで会社は順調に成長した。年下の男と気が合い恋愛関係の陥り、フェラーリを買い与え、クルーザーさえ、と思っていたが、美人で癒し系の平凡なOLに奪われた。最後のひと言は「僕は君が怖い」。高額な物品はなんの役にも立たなかった。

 痛みから逃れようと一層必死になった。走れば走るほど空回りする。秘書や側近スタッフに当たり散らした。夏のボーナスを機に、何人かの重要なスタッフが辞表を出しにきた。その中に秘書もいた。

 沖縄で優雅なバカンスを取る予定であったが、空港に送ってくれた秘書は約束の時間になんと30分も遅れた。チケット確認もできずに搭乗口に並んだが、何故か女満別行きの飛行機であった。100%ひとまかせにしてきたから完全に自業自得であった。

 「!?」、の連続であったが、旅先でのハーレー乗りの少女との出逢いが、こわばった主人公の心をほぐしていく。この旅は主人公のワンマン振りに問題を感じていた秘書が、人生のあり方を考え直すよう、退職前に最後の仕事として仕組んだ旅。丁寧に罠が仕組まれていた。

 この10年、BMB6シリーズ以外に乗ったことはない主人公であったが、レンタカー会社に予約されていたのはボロの軽自動車であった。当初は動かし方も分からなかった。

 以下、ハーレーにまつわるエピソードは続くがこの短編集の第一話の主題はいわゆる「ハラスメント」。調子に乗って、鼻息荒くがむしゃらに働く中年女性は、がんばっているけど、気をつけないと「ヤバい女」になっている、ということ。

 人は何度でも立ち上がれる。再生をテーマにした、珠玉の短篇集。
 旅をテーマにした短編集で4作収録されている。

 ハーレーで一直線の道を駆け抜けているような読後感。爽やかに読めた。最初と最後の短編が繋がっていた。この構成も面白い。

 今までの価値観が揺らいでしまうような、時は誰でもある。そんな時、知らない土地に行って、知らない価値観を持っている人々に会うことに意味があるだろう。新たな希望を見いだして、また立ち上がる。前向きな気持ちにしてもらえることもあろう。
 仕事に疲れた女が旅に出てそこで色々な出会いをして、様々な経験を積んでいくいい話が詰まった短編集。

 読んでいる間にハーレーに乗りたくなって困った。
 
 (私の1991年製のハーレーFLSTOF1430cc。乗り心地に独特の味があった。 2012年売却し、東日本大震災の義援金として岩手県に寄付された)


8/26(木)快晴 飯川病院 職員検診
1:10起床。新聞雑誌データか。録音データ整理。ダリアは枝の処理と肥料追加。散水など、11:10バス飯川病院、昨日から進めていたパソコンへのデータ修復無事終了していた。13:00-18:45飯川病院勤務、入院患者対応。15:45職員検診。19:30帰宅、夕食、21:00就寝。歩数計5179歩。歩行9511歩。

本 原田マハ著 さいはての彼女(1) 角川文庫 2013
 私は絵画を好む。絵画は美術館で見る他に画集で鑑賞する。絵画に関する書籍もかなり読む。それによって作品の見方が変わる。絵画は優れた解説書によって見えなかった部分が見えてくる。だから私にとって優れた解説書は値千金である。

 最近は原田マハ氏の作品を集中的に読んでいる。氏の作品は多少難解なところもあるが、よむことで絵画作品の見方が一新するほどの価値を感じる。絵画鑑賞上の参考書にもなる。

 氏の絵画に関する最近の作品は、以下がある。これらの大部分はすでに読んだが、絵を見るたびに座右に置く。
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■『モネのあしあと 私の印象派鑑賞術』2016年、幻冬舎新書
■『いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画』2017年、集英社新書
■『ゴッホのあしあと 日本に憧れ続けた画家の生涯』2018年、幻冬舎新書
■『現代アートをたのしむ 人生を豊かに変える5つの扉』(2020年 祥伝社新書)、高橋瑞木共著
■『キネマの神様』(2008年 文藝春秋 / 2011年 文春文庫)
■『まぐだら屋のマリア』(2011年 幻冬舎 / 2014年 幻冬舎文庫)
■『デトロイト美術館の奇跡』(2016年 新潮社 / 2020年 新潮文庫)
■『サロメ』(2017年 文藝春秋 / 2020年 文春文庫)
■『〈あの絵〉のまえで』(2020年 幻冬舎)
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 氏は東京都出身。関西学院大学文学部日本文学科、早稲田大学第二文学部美術史科卒。森美術館開設室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、フリーのキュレーターとして独立。2012年『楽園のカンヴァス』で山本周五郎賞、本屋大賞など。直木賞候補には数回ノミネートされているが受賞には至っていないようである。

■本作品の『さいはての彼女』(2008年 2013年角川書店)は絵画に直接関連していないが、高慢な女、仕事の挫折、秘書の最後の鬱憤ばらし、行き先の違う旅行、ハーレーによる旅、が中心になっている。それなりに意味のある作品である。
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 ちょっぴりまたハーレーにまたがってみたくなった。


8/25(水)曇り降雨時に晴 飯川病院終日 iMac27(2019)不調に
1:00起床、文献検討、新聞チェック。8:00家内に同乗飯川病院、院長は市立病院に患者を送り不在、留守役、外来患者対応、新聞チェック、微睡。14:00-15:15COVID-19ワクチン担当、病棟患者対応。読書と書籍データ化進める。途中でiMac27反応無くなり、Apple対応でも解決せず、クリーンインストールへ、OSがCatalinaからBigSurになる。19:00帰宅、夕食、21:00就寝。歩数計5179歩。

食2021 (43)  炊き立てのご飯を見ると思い出す、65年もご無沙汰の憧れの食事
 私は幼児期、学童期は極めて病弱であった。呼吸器系が弱く、頻回に風邪とか気管支炎とかに罹患し、かつ胃腸系も不調になりやすく、特に冬季間は臥床していることが多かった。隣の乙部小学校から聞こえてくる元気な学童の声を聞いて羨ましく思ったものである。

 ただ、そんな私にもちょっとした楽しみがあった。風邪などで臥床していると、母やお手伝いさんが、出来上がったばかりの真っ白なお粥に梅干しを添えて枕元まで持ってきてくれた。

 私に優しく声をかけ、時にはスプーンで口元まで運んでくれたものである。私にはこのようなシーンが数多くある。重症化して、医師である祖父が匙を投げ、恐山のイタコの祈祷に頼ったこともあり、自分も意識朦朧の中臨死体験ようの夢を見たこともあった。


 誰かと子供時代の風邪っぴき話をしていると、たいていの人にはその手の
風邪をひいた時の甘い思い出”のようなものがあるようなのです。風邪をひ
くと、いつもお父さんが近所のケーキ屋さんのプリンを買ってきてくれた、と
か。少し年配の人だと、風邪の時だけはバナナや桃の缶詰が食べられたので、
風邪をひくのは嬉しかった、とか。

 私には、その手の思い出がほとんどありません。風邪をひいたら、ひたすら
寝るだけ。特別なものが食べられたということも、なし。
 それというのも、私は風邪をひいたとしても、起き上がれなくなるほど具合
が悪くなることは決してない体質で、なかんずく胃腸の調子だけは決して悪く
ならなかった、という事情と関係があるのでしょう。お粥を食べた記憶すら、
あまり無いのです。
だからこそ私は、「お母さんがお粥を運んできてくれる」ということに、
れる。テレビドラマで見ると、そんな時のお母さんはいつも、茶色い小鍋のよ
うなものに、お粥を炊いてくれます。あの茶色の小鍋に入ったお粥は、とても
おいしそうに見えるし、お母さんは時にはお粥をフーフーしてから「アーン」
と食べさせてくれたりもするらしい。リンゴをすりおろしたものを食べさせて
くれるなんてことも、あるようです。ああ、いいなあ。
私の場合は、風邪をひいて寝込んでいても、食事の時間になると母親が、
「ごはんよーっ」
と普通に呼びに来たものでした。ムックリと起き上がって食卓へ行くと、そ
うらや
岩の上げ下ろし
こにはコッテリした肉料理など、普通のおかずが普通に並んでいる。
「食べられるんだったら、食べなさい」
と言われ、アタシ、風邪なのになぁ…。などと思いつつも、意外に食べ
られてしまったりしたのです。
「風邪の時は、ゼリーぐらいしか食べられないの……」
などと言う病み上がりの友達が、いかにも蒲林の質、という感じで羨ましか
ったものでしたっけ。
風邪で食欲がなくなる、ということがどうもよくわからない子供であった私
は、長じてからも何となく、損をしてきたような気がしないではありません。
よく、恋人が風邪をひいた時にいそいそと駆け付け、お粥を作ってあげたこと
によって「やはりこいつしかいない」と彼の心を決めさせた女の子の話、など
というものがあるようですが、その手の経験は、一切ナシ。たとえ、
「風邪ひいちゃってさぁ」
と連絡があろうと、何もものが食べられないという感覚が理解できない私は、
「あっそうなんだー、お医者さん行った? 風邪は暖かくして寝るのが一番。
お大事にねーっ!」
などと言い放ち、電話を切っていたような気がする。ああ、丈夫な胃を持っ
てしまった人間の悲しいサガよ。
大人になった今も、ほとんど風邪をひくことがない頑健な私。何となく風
邪をひきそうかも。と思ったら、とりあえずスーパーに出向いて食科をたんと
買い込み、しばらく外に出ないでも生活できるようにしておくのですが、翌日
には軽快していることがほとんど。どうやら「お粥、アーン」の夢は、一生町
いそうにないのでした。


8/24(火)快晴 中通病院外来 飯川病院 
1:00起床、文献検討、新聞チェック。書籍ゴルゴ13シリーズの自炊化開始。5:00可燃ゴミ集積所に。6:47バス飯川病院、8:45-13:20中通外来、混雑。13:35飯川病院。14:00-15:10COVID-19ワクチン担当。微睡、入院患者対応なし。19:30帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計9396歩。

食2021 (13) 炊飯器(3) 高機能の炊飯器がなくともなんとかなる
 電気炊飯器の研究は随分進んでいるが、節電への配慮は二の次になっている。今の所、味を追求するとどうしても消費電力のアップに結びつかざるを得ない。

 省エネを旨とする私にとって痛し痒しである。
 特に今夏は電力会社が再生エネの普及もあって火力発電の使用をセーブしているために電力事情が厳しいと言われていた。しかしながら、供給事情が逼迫したというニュースは入ってこない。熱夏でエアコンの使用量は増えたと思われるがなんとかなったらしい。しかし、今冬は供給事情は一層厳しくなると予想されている。

 省エネルギーセンターが発表しているデータによると、4人家族での平均年間消費電力量はおよそ5,500kwhで、電気料金としては15万円程度。
 年間を通して一番多く消費する家電は、冷蔵庫で14.2%>照明機器が13.4% >TVが8.9%>エアコンが7.4%という。この統計には出てこないが、炊飯器は電気使用量の多さで洗濯機・乾燥機を上回っている、とされている。
 
 炊飯器の消費電力は使う時間が短いこともあってユーザーもあまり意識していないらしい。米の消費量は減っているとはいえ米飯は日本人の主食であり、それだけにこだわりも強いからである。でも、1400W程度が上限でないだろうか。これ以上だと壁のコンセントの容量、電源コードの容量を越し、事故などにつながる可能性がある。

 我が家が購入した象印NW-AS10は1450Wも消費する。これじゃ省エネ派の私の立場がなくなってしまう。 
 実際、炊飯時にどのくらいの電気代がかかるか??計算してみた。 

■炊飯時一回あたり=約3.7円
■保温10時間=約4円

 上記から考えられる節電法は、
■炊く回数をできる限り減らす。一度に多く炊く。
■保温はしない。
■1食分ずつ小分けして冷凍する。
■待機電力を意識、使わないときはコンセントを抜く。

 エネルギーは有効に使うもので、浪費してはならない。この炊飯器は発生した熱量を機器の中に有効に閉じ込め、炊飯効率を上げる工夫もなされている。この工夫が見えるからなんとか納得できている。

 高度に高機能化していく炊飯器であるがまだまだ改良が進められると思われるが、基本に立ち帰ることも重要ではないかと考える。

 具体的なことは忘れたが、亡母が何かのときに土鍋でご飯を炊いたことがあった。ちょっと水っぽい感じがしたがそれなりに美味であった。土鍋の炊飯は自分として試したことは無いが、高級な道具がなければご飯が食べられないことは無い。生活上での工夫の一つとして土鍋の炊飯を知っているだけで可能性が広がっていくような気がする。


8/23(月)早朝降雨のち晴れ 健康クリニックドック 飯川病院 
 1:00起床。文献、新聞チェック。自炊、データの電子化。雨上がる、6:47バス飯川病院。新聞チェック、9:00-11:45健康クリニック、ドック診察14名。先週分の結果判定14 名分。12:00飯川病院へ、微睡。 14:00-19:15勤務。入院患者対応なし、散水、19:10帰宅、夕食。21:00就寝。歩行Σ6721歩。書籍の自炊化。

食2021 (12) 炊飯器(2) 重い!!! うまい!!! 高い!!!
 我が家では昭和30年前半頃から電気炊飯器を用いてきた。当時は贅沢品だった。初期型は単にご飯が炊けると自動でスイッチが切れる程度のものであったが、祖父の診療所を手伝いながら主婦業をやっていた母にとっては、火起こしも不要、途中の火加減調整も不要の炊飯器はとても重宝し、喜んでいた。
 主婦にとって恩恵となった文明機器の第一番は洗濯機、第二番はカマドの前から主婦を解放した電気炊飯器だ、と思う。 

 それ以降、ざっと見直してみると我が家では炊飯器は約10数年ごとにリニューアルして来たように思う。最初期のは簡単に言えば電気コンロの上にアルミの釜が乗っているようなものでスイッチも一つであったが、最近用いている機種はいわゆるマイコン炊飯器と言われるもので、機能が複雑で、もう私には扱いきれない。

 現有の機種は、象印・圧力IH炊飯ジャー「極めだき」NW-AS10である。

 私は味音痴で、あまり関心もなく購入に同意した。届いた製品を見て驚いた。簡単には持ち上がらない!!! 「IH」式で、内釜に「南部鉄器」を使用、かつ圧力釜仕様で1.5気圧で112℃で炊き上げる、と言う。重量は内釜だけで2Kg、全体で11Kgと重く、機能面では140種ほどの炊き上げコースを選べるという複雑な製品であった。蓋自体もとても重いが、開閉はボタンを押すだけで自動で開閉する。
 もうここまで重いと、私にとっても持ち上げるのが困難、我が家の高齢の女性たちにとっては無理。だから、キャスター付きの炊飯器台を作り、リードをつけ犬の散歩さながらの姿で、台所、居間を移動している。使わないときは階段の下のスペースに鎮座している。

 味は・・・??ふっくらと透き通ったご飯に炊き上がる。私は微妙な味を表現する筆力はない。結論は美味しい!! の一言。これが私の評価である。その視点から見ると驚く機種である。私はご飯をお代わりした記憶はない。10年以上もなかったのではないだろうか、と思う。それが、この釜に替えて初めての夕食で、つい2杯食べた。

 ただ、炊飯器の仕様を見てがっくり来た。炊飯容量:0.5〜5.5合。サイズW305×H245×D400cm/約11.5s。炊飯最大時1450W!!!!とのこと。

 ご飯を美味しく炊くには効率よく強い熱源でコメを加熱する必要がある。電気炊飯器のエネルギー源が電気である以上、理論上、消費電力に見合った以上の発熱は得られない。さりとて消費電力も無限には大きくできない。
 そのため発熱体を熱効率の良い「IH方式」に変え、かつ、内蓋の材質や形状、厚さなどに工夫を凝らし、かつ、一部は圧力釜の方式も応用している。

 電気炊飯器の高級機種では消費電力は1200-1400Wも珍しくない。希望小売価格は10?15万円を超える。上位機種の一部には「炊き分け機能」がついている。前回炊いたご飯の硬さや粘りについての評価を入力すると、炊飯器がそれに沿って食感を調整する。マイコン炊飯器からAI炊飯器に移行しつつあるようだ。

 日本電機工業会のデータでは、売れ筋は5-6万円の製品で、2-3万円で結構おいしく炊ける商品は若い年代に好まれている、と言う。


8/22(日)終日雨模様か 
0:30起床、本読み。いつもの如く。8:10草刈り29回目、畑農道完了、途中で降雨で中止。11:00座学に。午後微睡後雨がやんだのでダリア、ガレージ整理。読書進める、データ整理、読書中心。16:00-17:30庭中心に草刈り30回目、以降座学。音楽関連録画視聴。19:00夕食、20:00就寝。歩行Σ8395歩。

食2021 (11) 炊飯器(1) 炊飯器がなかった頃・・・
 日本人家庭の台所における、精神的な「中心点」は、どこにあるのか。
 台所の機能は多彩である。だから色々な道具が所狭しと並ぶ。その中でも、昔から「中心点」は、ご飯を炊く炉であったと思う。
 時代は変わった。台所には巨大な冷蔵庫、大きなオーブンガスレンジ、流し場、エレクトロニクスの機能が発揮される電子レンジなどが並んでいる。
 それら高価な道具類が設置されていたとしても、そこに一個の炊飯器が鎮座していると、それだけで「ああ、日本人の心のルーツがここにあるのだな」と私は感じてしまう。

 電気やガスによる炊飯器は、ご飯を炊き上げるという実にシンプルな機能に特化している単純な機器である。保温機能はおまけ的機能だから大した価値はない。そんなシンプルな機能しか持っていないからこそ、価格も高価ではなく、場所も取らない。
 炊飯器は日本人の主食であるご飯を炊くと言った、大事な、ある種の「神聖」ささえも漂わせる道具である。

 他の道具類とは明らかに格が違う。当然、床に置いて使うなど恐れ多い。

 炊飯という行為には、なぜこのように神聖なそして神秘な感じが漂うのか。
 もちろんお米というとても大切なものを扱うからという理由が大きい。私には蓋を開けた時の感激を挙げたい。

 若い世代の方々にはこんな感慨があるのかわからない。私にはバッチリそんな感覚が残っている。私も薪の用意を通じて炊飯には一役買っていたからである。

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 幼少の頃から薪を台所に運んでくるのは私の仕事であった。小学2-3年生頃からは体力に応じて薪の切断や薪割りもできるようになり、中学生の頃からは我が家の薪関連の仕事は全部私が担った。当時、ストーブ、風呂、台所の熱源は全て薪で賄われていたために、私は一年を通して、夏場も少しずつ処理していた。
 
 朝5:00頃から、母が二口ある炉に火を入れ、湯を沸かすとともに釜でご飯を炊き上げた。冬場には飼いネコが炉の脇で暖をとっていたのが嬉しかった。

 はじめチョロチョロ中パッパ。そのうち、厚くて重い木の蓋の脇から激しく湯気が吹き出てくる。中を確認したいのを我慢し、火を弱めてしばらく待ち、蒸らし上がったかという頃、一気に蓋をとる。その瞬間、いい香りのする湯気とともに、真っ白いご飯が炊き上がっている。純白で光沢のある大切な宝物を発見した様な、この時の感激はなんとも言えなかった

 釜と薪でご飯を炊いていた頃は、おそらく毎日、釜の蓋をとる瞬間、感激と達成感とを味わっていた様に思う。
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 最近の炊飯は、私が参加する余地もない。味はいいが、なんとなく味気ない。


8/21(土)快晴暑い 水洗トイレプロの手で改善
 1:15起床、新聞・文献他、本読み。早朝トイレ対策するも解決せず。9:00志摩水道に以来、便器外して修理、解決する。もうすでに暑くて座学中心。録音機器ローランド、ラジオサーバーPJ10整備。午後微睡、座学、17:00畑、庭作業若干、ガレージ整頓、18:00音楽関連録画鑑賞、読売日響など、読書三昧、19:00夕食、20:30就寝。歩数計3511歩。

食2021 (10) 死蔵されていた料理本 
 子供の頃、我が家で祖母が定期購読していた雑誌「主婦の友」をつらつら眺めるのは私の楽しみの一つであった。子供にとって理解困難な記事もあって難解であったが、それを読み解くことで私の文章読解力はかなり進んだように思う。
 そんな中で、特に好きだったのは、料理の特集記事であった。
 とにかく情報が乏しい時代である。本や書籍は貴重であった。殆どはモノクロの写真であったが、料理やお菓子、ケーキ、色々な形のクッキーなどを見ていると、どこの世界の料理か、と夢を馳せらせることができた。

 その料理本がどれだけ役に立っているのかというと、実は皆無であった。
 何しろ、私は岩手のど田舎で育った。毎日の食卓は母と住み込みのお手伝いさんが用意したが、ともに保守的で野菜中心の地味な田舎料理しか登らなかった。

 新潟に進学し、同級生たちと入った喫茶店でミートソースなるものに初めて出会い、驚き、感激した。

 時は流れて、私どもの子育ての頃、我が家の食事のほとんどは同居している石井さんが担ってくれていた。家内は仕事が多忙であったこともあってあまり食事の支度、料理はしなかったが、文献的考察は好きだったようではある。
 NHK「きょうの料理」を定期購読していたし、そのほかにも単発の料理本を少なからぬ数を購入していた。

 家内は、集めた本にざっと目を通し、書架に並べるととそれだけで満足してしまうタイプ。それらを読んで何かを実践してみるということはあまりしなかった。
 良い「料理本」を手に入れた、ということでそれが自信となり満足しきってしまい、多忙であったこともあって行動に移さなかったのだろう。
 
 私もそうであるが、「本を買うだけで満足」という癖はそう悪くはない、と思っている。似たような本がたくさんあると、背表紙だけ見て「これで万事OK」といった満足感は深まり、さらに新しい本を求めて彷徨う。
 そんなことを繰り返してきたが、いま、この歳になって買い集めた遺産を紐解いている。

 家内にとっては料理本というのは、作り方を知るためにあるのではなく、「眺めるだけで楽しい」という写真集の役割も果たしているのだ、と思う。
 で、私はいま終活中で書架の書籍を処分している。内緒であるが家内の古い料理本にも手をつけた。いま処分の対象になっているのは昭和50年代の「きょうの料理」10数年分ほど。
 もうこの頃には写真はオールカラーになっている。

 最近の書籍はCGで作るために表紙も中身も派手派手であるが、当時の料理本の表紙は水彩画が中心であった。子供の頃の田舎料理のイメージが残っている。
 
(昭和57年のきょうの料理の表紙 しっとりと穏やかな感じの絵がいい)

 ただ、私は家内とは逆で、料理本や雑誌類、TVの料理番組、新聞の記事などを見るのは大嫌いである。立派な料理の陰で食材が無駄に扱われているような気がしてならない。


8/20(金)快晴 大曲中通病院 飯川病院ボランティア  
 1:00起床、新聞・文献他、本読み。5:10可燃ゴミ提出。7:30Taxi駅東、8:11こまち、9:00-12:00大曲中通病院、駅病院間往復Taxi、暑さのため。秋田も徒歩。書店訪問、15:30飯川病院ボランティア。18:45Taxiにて通町書店経由で帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計6040歩。

?食2021 (9) 地ビール?? いや、微ビール ASAHI「ビアリー」楽しむ
 アサヒビールから新しいカテゴリーの微アルコール「ビアリー」がこの春に発売され、6月29日から全国販売されたのに興味を感じ、おそるおそる飲んでみた。
 ビールと区別できない明るめの琥珀色。泡もたつ。飲んでみるとホップの苦みと麦芽の味、滑らかなおいしさを感じた。しかも殆ど酔わない。ここ2週間ほど夕食時に楽しんでいる。

 私はビールは好きである。最初の一杯はなんとも言えない美味しさを感じた。ただアルコールには極めて弱く、コップ1杯以上飲むと身体に不快感が生じた。現役の頃は対外的に必要なため練習に練習を重ねなんとか600mlの瓶ビール1本くらいまでは飲めるようになっていたが、一眠りした後も脱力感が残り、仕事がなかなか手につかなかった。だから私にとっては飲酒は時間を無駄にすることであり、現役を退いた後の10年ほどはほとんど口にしていなかった。

 さりとて、ノンアルコールビールはほとんど飲む気がしなかった。酸味があって美味しくないし、なんとなく紛い品として馬鹿にされたようなイメージが拭えなかった。

 このビアリーはその酸味がなく結構美味である。製法として、ビールからアルコールを抜き微アルコール化したのだという。すなわち、100%ビール由来で、ビールらしい本格的な味わいを残し、アルコール濃度を0.5%まで落としたビール様飲料で、分類は清涼飲料水とのこと。350ml缶、価格は180円程度という。
 <img src="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/c4/565d6c04446e5dcbfdc0765072f9efb9.jpg" border="0">
 (缶のデザインも色調も安っぽさがなくなかなかである)

 私にとっては、ビールの味を楽しめて、しかもほとんど酔わないから酔いの不快感もなく、その後の時間も無駄にならない、という利点ばかりの品である。

 我が家では夕食時、私以外の3人は私をそっちのけにして毎日ビールを酌み交わして談笑している。このビアリーを飲むようになってからは私もチョットだけ仲間入りした。

 実際にビアリーは税法上はアルコール分1.0%未満なのでノンアル製品になる。過去には同様の微アルコール製品もあったが味も今ひとつであまり普及していなかったらしい。キリンビールがアルコールフリーの「キリンフリー」を発売したことでノンアルは0.00%に固定したらしい。

 アルコールフリーも何度か飲んでみたがはビールの代わりになる味にはならないというのが個人的な感想で、その後はウーロン茶にしていた。

 私は地ビールも好きだ。各々の製品ごとに特徴があって面白い。ただ、一口だけ。地ビールは一般的に高い。大手ビールの倍ほどにもなる。だから私にはチョット無駄になる。微アルコールビールASAHI「ビアリー」をしばらくは地ビールと間違っていた。


8/19(木)快晴暑い 午後飯川病院勤務
1:00起床。文献・新聞ほか処理、読書。自炊多数、畑、収穫。今朝は家内に同乗して飯川病院へ出勤する予定であったが、秋大付属病院にCOVID-19クラスター発生で受診できず午後勤務となる。午前DIYショップで草刈り用ブレード、スリッパ購入、コメダ珈琲店でフラッペ食す。午後飯川病院勤務。入院患者対応、書類等処理。散水、19:00佐野薬局経由帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計8092歩。

?入国者収容所の死亡事件(3) 情報開示を 第三者委員会を
 先進国では極端に低い難民認定率や、入管の人権意識欠如は国際的に評価が低い。入管の在り方自体の改革が急がれる。

 ウィシュマさんのような収容者の死は、全国難民弁護団連結会議によると、1997年以降で少なくとも21人目。一昨年には、ナイジェリア人男性サニーさんが長期収容への抗議のハンストの末に餓死した問題がある。それを機会に収容の長期化、劣悪な居住環境や医療体制に批判が集まった。

 ウィシュマさんの場合、死因は特定されておらず遺族らが求める真相解明からは程遠い。身内の調査ではダメだ。専門家ら第三者により再調査すべきだ。意識改革や医療体制の拡充にとどまらず、内外から人権侵害と批判されてきた入管制度の抜本改革に取り組む必要がある。

 3月の死亡当日は朝から血圧や脈拍が計測できないほど弱っていた。入管は土曜日で医療従事者が不在だったため対応できなかったとするが、その日だけの問題でなく、助ける機会は多々あったはずである。
 女性が問い掛けに反応しなくなった後も、脈が止まるまで救急車を呼ばなかったという。にわかに信じられないほど生命を軽視した対応であった。

 収容者が外部病院の受診などを求めた際、内規では幹部へ報告することになっているのに伝えていなかった。現場職員たちが不要と判断すれば報告しない慣例になっていた。その感覚に呆れるばかり。

 死因について報告書は、複数の要因が影響した可能性があるとして「特定は困難」とした。一方、収容者支援に携わる医師は、体調が悪化した中で飲食させたことが誤嚥性肺炎や窒息につながった可能性を指摘しているが、それは最後の姿でありことの本質とは関係ない。医師はそれまでどのように関与していたのか。さらなる真相解明が不可欠だ。

 入管施設は「一時的な収容場所」と位置付けられ、手厚い医療は後回しにされてきた。

 入管難民法の改正も避けて通れない課題だ。現行法は非正規滞在者らを原則全員、強制送還までの間収容する「全件収容主義」を採用。収容の判断は入管の裁量に委ねられ、期限はない。近年、収容の長期化、収容者数の増加が進み、国内外から批判を招いている。

 政府は入管法改正案を先の通常国会に提出。その内容についても、難民に認定されるべき人が本国へ強制送還され、生命の危険にさらされる恐れがあるなどと国連機関から指摘されていた。スリランカ人女性の問題も重なって野党が反発し、事実上の廃案に追い込まれた。

 入管制度は全件収容主義をやめ、収容するのは逃亡の恐れが強い場合などに限定すべきだ。裁判所による収容可否の審査義務付けも不可欠だ。

 本件は業務上過失死に相当する懸案のように思う。
 組織的隠蔽体質も見え隠れする。情報公開が必要である。国の機関だから国が責任をもって開示すべきである。
 法相の謝罪はあまりにも軽かった。

 安倍元総理が関与している森友の会計処理に関しても自殺者が出た。この件に関しても国は記録の存在を否定し、情報公開を拒んだ。国全体として隠蔽体質がある。
 五輪も同様、うやむやの中での開始であった。

 入管の厳しい環境についてはそう詳しく知っていなかった。関心が乏しい限り遠い世界の出来事である。関心を持っても何ができるわけではないが、無関心は罪悪の一つであるのだ、と思う。


 8/18(水)朝まで降雨曇りのち快晴暑い 午後飯川病院 COVID-19ワク担当
1:30起床。文献・新聞ほか処理、自炊。収穫、早朝トイレが詰まった。できる範囲で対策するも解決せず。9:00志摩水道に依頼、一部解決様子見ることに。散水など、11:50バスにて飯川病院へ。ボランティア。検食、微睡、新聞チェック、書類等処理。19:00帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計9742歩。

入国者収容所の死亡事件(2) スリランカ人女性はなぜ、死に至ったのか
 スリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんはなぜ、死に至ったのか。一人の若い女性の死は心筋梗塞やクモ膜下出血等の緊急的重症疾患以外はそう簡単に死ぬものではない。

 ウィシュマさんは3ケ月にわたって不調を訴えていたようだから対応できる機会は多くあったと考えられ、医療的対応がされていたとはいえない。情報不足の中で軽々には言えないが、私は業務上過失死に相当するように思う。
 ウィシュマさんは2017年に留学のため来日。その後、不法残留となり、2020年8月から名古屋入管施設に収容されていた。今年1月中旬から体調不良を訴え、食事や移動には施設職員の介助が必要となるほど衰弱、3月6日、搬送先の病院で死亡が確認された。

 スリランカ人女性はなぜ入管施設で死に至ったのか、出入国在留管理庁がおととい調査報告書を公表した。
 それによると、職員の意識や医療体制に問題があったと指摘し、全入管職員の意識改革を求め局長らを処分した。上川陽子法相、オウム事件の被告13人の死刑を命じた法相であった、が謝罪した。

 しかし、疑問を正面から取り上げた調査とは到底言えない。
 名古屋出入国在留管理局の人権軽視の組織体質に目を背け、言い訳や責任逃ればかり。死因についても「病死であるが、複数の要因が影響し、特定は困難」と曖昧な結論しか出していない。1人の命が失われたのに責任の所在も不透明。名古屋入管の佐野豪俊局長と当時の次長へ訓告、警備監理官ら2人への厳重注意にとどまった。

 いつものごとく、身内のお手盛り調査の結果で、死者が出ているのにこんな軽い処分ではあきれるほかない。遺族が「真実を知るため日本に来たのに、これで調査報告書と言えるのか」と疑問を投げ掛けるのも当然だろう。
 例えば、亡くなる3週間前の尿検査で「飢餓状態」や腎臓機能の悪化が示唆され、内科的な追加検査、治療が必要なのに、対応していなかった。ベットから落ちて、自ら動けなくなったウィシュマさんを数時間放っておいた、とも言う。

 報告書は原因を「医療体制の不備」に責任転嫁している。確かに、週2回、各2時間勤務の非常勤内科医らだけでは十分とは言えないだろう。しかし、医療体制の不備が原因とは言えない。職員達はなぜ、死に至るほど厳しい状況にあるウィシュマさんを医師に報告しなかったのか。その点にこそ問題がある。

 ウィシュマさんを人間として扱っていなかったようだ。現場のそんな人権意識の欠如が、うかがえる。

 入管庁は「危機意識に欠けた」として全職員の意識改革を求めるという。何を今更、である。人命を預かっている責任感を欠いた組織風土は許されない。
 問題の一つは入管組織の閉鎖性にもある。
 昨日、私は被収容者処遇規則を読み、一部を掲載したが、正当に機能していれば「絶対に死に至らしめること」など考えられない。

 入管庁の隠蔽体質は、ウィシュマさんの様子を写した監視カメラの映像を巡る対応でもさらけ出された。
 遺族にようやく見せることにしたが、亡くなる直前2週間分、それも全てではなく、2時間ほどに編集したものだという。これでは都合の悪い部分をカットしたとの疑念を持たれても仕方あるまい。なぜ全て公開出来ないのか、理解できない。遺族に開示できないような状況が記録されていたのだろう。


8/17(火) 快晴 中通病院外来 飯川病院 
1:00飯川病院で起床,論文読み、データ処理・整理他、8:30中通病院外来、比較的楽。 12:45飯川病院、微睡、14:00-15:15COVID-19ワクチン接種関連、慣れたら能率改善。
微睡、17:00読書、文献読み散水ほか。19:30帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計6440歩。

入国者収容所の死亡事件(1) 医師の目で見て理解できない事件だ
 入管施設に収容されていたスリランカの若い女性が死亡した。
 死亡の状況は情報が乏しく何が生じたのかわからないが、私の立場から見て理解できない経過の様に見える。

 入国者収容所は、日本の出入国在留管理庁の施設等機関の一つ。国内2か所に置かれ、主として入管法またはその関連法の規定に違反し退去強制手続の対象とされた外国人を収容し、その送還または放免等までの処遇・執行を行っている。

 入管法等の規定に違反して退去強制手続の対象となった外国人は、まず地方出入国在留管理局の警備担当部門において入国警備官による違反調査を受ける。この場合は一旦当該地方入管局に付設されている収容場への収容がなされ、続いて入国審査官による違反審査・認定を行う。不服があれば特別審理官による口頭審理・判定、さらには法務大臣への異議申出という手続を踏むことになる。
 この際、出頭申告等で自ら早期の日本出国意思を明確にし、他に罪を犯した嫌疑もなく、かつ、逃亡等のおそれもない者については、事実上収容せずに在宅のまま後日手続をする取扱いがなされる。

 数日で事案の終結が見込まれる者についてはそのまま収容場に留め置き送還手続となる。
 事案処理の見通しがつかず収容が中長期に及ぶと想定される者についてはより設備等の整った入国者収容所に移送・収容されることとなる。
 収容・処遇についての詳細は、昭和56年被収容者処遇規則で規定されている。

 これらの規定を読むと今回の死亡事故が何故生じたのか理解に苦しむ。
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 ■被収容者の人権を尊重しつつ、適正な処遇を行う。
 ■被収容者がその属する国の風俗習慣によつて行う生活様式を尊重。
 ■所長等は被収容者からの処遇に関する意見の聴取、その他の措置を講じて、被収容者の処遇の適正を期する。
 ■男子と女子とは、分離して収容。
 ■所長等は、新たに収容される者について、必要があると認めるときは、医師の健康診断を受けさせ、り病していることが判明したときは、病状により適当な措置を講じなければならない。
 ■入国警備官は、巡視、見張りを行い、被収容者の動静及び施設の異状の有無に注意を払い、もつて保安上の事故の防止に努めなければならない。
 ■所長等は、被収容者の給養の適正と衛生の保持に努めなければならない。
 ■被収容者に給与する糧食は、主食、副食及び飲料とする。一人一日当たりのエネルギーは、2200キロカロリー以上3000キロカロリー以下とする。
 ■所長等は、被収容者に毎日戸外の適当な場所で運動する機会を与えなければならない。
 ■所長等は、被収容者の衛生に留意し、適宜入浴させるほか、清掃及び消毒を励行し、食器及び寝具等についても充分清潔を保持するように努めなければならない。
 ■所長等は、被収容者がり病し、又は負傷したときは、医師の診療を受けさせ、病状により適当な措置を講じなければならない。
 ■収容所等には、急病人の発生その他に備え、必要な薬品を常備しておかなければならない。
 ■所長等は、被収容者が伝染病又は伝染性の病気にかかつたとき、又はその疑いがあるときは、直ちにその者を隔離するとともに、保健所に通報し、消毒を施す等適当な応急措置を講じなければならない。
 ■・・・・・・以下は省略。


8/16(月) 午後から晴れ 健康クリニック 飯川病院勤務+当直
 2:00起床。文献・新聞、医学論文チェック、古い録音器、ローランド録音機再度使用開始した。豊かな機能に驚く。新聞休刊日でほっと一息。9:00-11:20健康クリニックドック14名、結果判定昨週終了で本日無し。11:30飯川病院。読書、微睡、新聞切り抜きなど。13:20-16:10書店訪問。17:00当直勤務。18:00検食、19:30就寝。歩数計4349歩。

76回目の終戦記念日(2)
 今年もいわゆる終戦の日が巡ってきた。大戦で戦火その他で死亡された国内外の多くの犠牲者に哀悼の意を表し、反戦への誓いを新たにしたい。

 戦前・戦中生まれは全人口の7人に1人になった。戦争を経験した旧軍人は1万人を割り込んでいる。私もギリギリ戦中派に属す。だから戦争について学ばなければならないと思う。

 最近の国際情勢をみると、米中の覇権争いが激しさを増している。この時期、あの戦争をきちんと振り返り、再び我が国を、世界を惨禍に陥れない道筋を探ることが重要である。

 昭和の日本は1931年の満州事変以降、日本は戦争続きだった。決定的だったのが米ハワイの真珠湾への奇襲。今年はそれから80年の節目に当たる。
 当時の日本の国力が米国にはるかに及ばないことは、戦争指導者たちもよく認識していた。国内総生産(GDP)の実質的な差は12倍程度とされていた。しかも日本が必要とする石油や鉄といった戦略物資のほとんどを米国からの輸入に依存していた。
 厳しさを増す我が国に対する米国の締め付けに対し、政府は官僚、軍人、民間有識者らを集めて「総力戦研究所」を設け検討した。その結果、「敗北は避けられない。戦争は不可能」との結論に達し、近衛首相や東条陸相にも報告された届けられた。
 
 にもかかわらず、戦争回避との判断に至らなかった。識者の一部は強力に開戦を主張した。それもあって、必敗を知りつつ、開戦させたのは、ひとえに組織のメンツゆえである。陸軍・海軍が姿を消したいま、そのメンツを大和魂の栄光と呼ぶのは、あまりにもむなしい。

 組織の体裁を優先し、現実から目を背ける日本人のこうした体質は、いまの社会のゆがみにも相通じるものがあるのではなかろうか。COVID-19対策、東京五輪の強行を見てもそう感じる。

 太平洋戦争・大東亜戦争突入の責任は陸海軍だけにあるのではない。東条首相ら指導者に、開戦後の講和プランが全くなかったわけではない。世論が後押しした。開戦前年、月刊誌「文芸春秋」が読者アンケートで、米国との外交交渉について聞いたところ、「強硬に出る」が431票で6割を占めた。
 大衆は集団の威を借りて強硬論を後押ししがちである。ドイツでも国民の熱狂的指示でヒトラー政権が誕生した。

 世論の過熱が政治決断を難しくする。軍部とともに大衆を戦争へと導く一翼を担ったのが、当時の新聞である。開戦を煽れば煽るほど部数が増えた。言論人の多くが戦争支持に回った。ネットの発達などで、ポピュリズムが勢いづきやすい時代を迎えている。だからこそ、メディアは一歩引いて冷静な視点、感情に流されない情報を提供する役割を担って欲しい。

 日本は日米同盟を結んでいるとはいえ、自国を守るのはまず自国でなければならない。今の国際情勢を考えれば、防衛力の増強といった現実判断は必要である。

 しかし、それと戦争とは別次元の話である。

 戦後76年、私はさらに勉強する必要があるようだ。


8/15(日)曇り晴 ポツダム宣言受諾日 飯川病院日当直 
 1:30起床、新聞文献チェック。本読み、データ整理他。きょうの健康、趣味の園芸など自炊。本日は大学派遣医が来院不可になったとのことで急遽日当直することに。8:30回診にいく家内に同乗飯川病院に。9:00日当直業務につく。午前、読書、新聞データ化。微睡など。検食後13:00病院周辺の草刈り、草刈りとして28回目、欅周辺殻切り取った枝など廃棄処分。ナイロンブレード交換品なく中断。微睡読書三昧。19:00夕食。20:30就寝。歩行Σ7369歩。

76回目の終戦記念日(1) 
 太平洋戦争終結から本日で76年。今年は開戦から80年に当たる。

 私は太平洋戦争に関しては以下のように感じている。

 ■8月15日を終戦記念日というのは間違った記念日で、正しくは終戦ではない。実際にはこの日はポツダム宣言受諾の日で、国民に向かって天皇から放送を通じて周知された日である。正しい終戦日は米戦艦ミズーリ号の甲板で降伏文書の調印式が行われた9月2日である。
 ■確かに日本は実質的には敗戦したが、戦争は外交手段の一つで勝ち負けがあるのだろうか?疑問である。確実にあるのは降伏したという事実であって、残ったのは悲惨さだけである。
 ■二度と戦争という過ちを繰り返さない、と平和の誓いを新たにする。これも是としがたい。日本は過ちを犯したのか?複雑な国際関係の中で開戦というやむを得なかった手段に追い込まれ、止むに止まれず開戦に至ったのだ、と思っている。
 ■アジアの国々の人々も巻き込んで多大な犠牲を強いたが、列強の圧政からアジア諸国を救ったのも事実であった。
 ■最終的には米国の無差別爆弾や原爆の投下という事態を招いたが、これらは国際法に違反する非人道的行為であったが、国際的に正しい評価を得ていない。

 戦争体験を語ることができる世代は高齢化し、年々数が減っている。いかにして戦争の記憶を風化から守り次世代に伝えていくかが問われている。しかしどの土壌があるとは言えない。これは政府の姿勢にも関連している。


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最近の国際情勢
 政治・経済面で大国化した中国が軍事力を増強し、米中対立が激化するなど、日本を取り巻く安全保障環境が複雑さを増している。

 台湾や沖縄県・尖閣諸島周辺で、不穏な動きが生じている。中国は尖閣諸島を「固有の領土」と主張、船を繰り返し日本の領海に侵入させているほか、統一を目指す台湾に対する軍事圧力や南シナ海での海洋進出を強めている。
 香港や新疆ウイグル自治区での人権抑圧も深刻である。どれも看過できない問題であり、中国・台湾と経済的関係が深い日本は難しい対応が求められる。日本は両国に働き掛け、冷静な対応を求めるべきだ。粘り強く平和外交を徹底しなければならない。

 米国で世界第一の立場が犯されることは誇りの喪失につながる。中国による台湾侵攻への危機感が強い。台湾海峡は米中双方の海軍艦通過で緊張が高まっている。台湾海峡や尖閣諸島周辺で米中、日中の偶発的な衝突の恐れがある。
 日本は米国との間で同盟関係にあるが、決して隷属関係にあるのではない。この点、国民に周知されているとは言い難い。トランプ、バイデン大統領の方針によって流動的側面が見え隠れする。日米同盟のもとでどれだけ我が国が守られるのか、私は不明だと思う。

 米中紛争が生じた場合、米軍基地が集中する沖縄も巻き込まれる危険性が強まる。
 日本は台湾有事や尖閣問題を見据え防衛力を強化することになった。これを受け政府は台湾有事が発生した際の自衛隊活動を巡り、安全保障関連法の運用について検討を進めている。

 憲法9条は国際紛争を解決する手段として武力による威嚇、行使を永久に放棄している。
 歴代政権は自衛の範囲を超えるとして集団的自衛権行使を禁じた。
 台湾などを巡る緊張の高まりを理由に、再び集団的自衛権行使に向けた動きが進むことが。

 平和外交こそ日本の取るべき道であると再確認することは当然であるが、それが限界を迎えそうになったらどうするかも考えておくべきである。
  憲法論議2017(2) 9条


8/14(土)曇り小雨のち晴れ 飯川病院は盆休み二日目 午前日直
 1:30起床、文献・新聞チェック等、本読み等。ダリアのケア、回診に行く家内に同乗、飯川病院、9:00-12:30午前日直に。本日は飯川病院は盆休み二日目。午前は自炊ほかのデータ整理録音機整備。昼の検食は鰻丼というが私の分はなかった。残念、代わりにカップヌードルで代用。それなりに美味。16:00次男宅経由帰宅。ダリア周辺草刈り27回目。17:30音楽関連、絵画関連録画。19:00夕食、20:30就寝。歩数計6165歩。

ひさびさほっこりした話、日本語 
 以下は秋田厚生医療センターの連携室だよりNo33に見つけた話である。感心した。以下に引用させていただいた。
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 至高の詩

 取りためた古い新聞の切り抜きをぼんやりながめていて、とうに忘れてしまっていた10年余りも前の小さな記事に目がとまった。今から50年以上も前の晩秋のこと、東京の6畳一間のアパートに住む、子供が生まれて間もないらしい息子夫婦のもとに手紙が届いた。
 便せんには、明治生まれの母親が独学でやっと習い覚えたひらがな文字を、ミミズがはうような字で懸命に書いたであろう文面があった。

『げんきだが さびぐて さびぐて かじぇしぐな おめのすぎだりんごど しんめおぐた わらしさもかひれ、じっぱりかひれ ぼんにくるが まってる けーこさんだいじにな  したら』

 コロナに立ち向かう勇気をもくれる至高な詩。
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 拙いが日本語に換えてみる。
 『元気か?寒くて寒くて、風邪ひくな。お前の好きなリンゴと新米送った。子供にも食べさせろ、たくさん食べさせろ。盆には帰ってくるか?けいこさんを大事にね。それでは』
 この文を紹介された方は医師だろうか?私と同じく新聞の切り抜きを大事にしているようだ。10年も前の切り抜きに想いを馳せるなど素晴らしい。
 
 母親と思われる高齢の方が書いたであろう実に美しい文章である。
 書こうとしても、到底表現できない味がある。自然と素晴らしい詩になっている。

 久々、ほっこりとした気持ちになった。
 
 一方、内容的には素晴らしく、支持する識者も多いが、私がとても残念に思ってる文章がある。対比すると面白い。「保育園落ちた」とのブログを巡って(1) 怒りは十分伝わるが、品位欠く文章
 どちらが説得力があるのだろうか?


8/13 (金)降雨 飯川病院日直 飯川病院盆休み 飯川病院日直
 0:30起床,文献・新聞ほかこなす。5:00家庭ごみ廃棄、ダリアのケア、回診に行く家内に同乗、飯川病院、9:00日直に。本日は飯川病院は盆休み初日。本来なら大曲中通病院外来担当であるが日直医の人ぐりつかず休診として飯川病院日直に就いた。 12:00検食、データ整理と微睡・読書三昧、19:30帰宅。21:00就寝。歩数9436歩。

原爆投下76年(4) 平和宣言 長崎平和公園・平和の像
 広島は8月6日、長崎は8月9日、被曝76年を迎えた。

 両市で行われた平和記念式典は今年もCOVID-19蔓延のために縮小されて行われた。それでも継続の意義は小さくない。

 8月9日には広島市長が、8月9日には、長崎市長が毎年メッセージを出している。
 私はここ10年ほどは両者のメッセージに注目している。
 両者のメッセージには互いに違いがあると思ってきた。
 それは長崎は2番目の被爆地であること、犠牲者の数が広島に比して少なかったこととも関連していると思われる。   

 広島のそれはより論理的で世界に発信する力は大きいように思われてきたし、長崎のそれはより一般的な被爆者の立場にそっているような気がしていた。

 その中で第3の被爆地である福島の原発事故と復興に言及したのは長崎は11回目である。広島の宣言は当初の3年間は言及したがその後は触れていない。

 これには平和宣言の起草の仕方によっていることも大きいと考えられる。
 広島市では2010年まで市長が学者らの意見を個人的に聞いて宣言をつくってきたのに対して、長崎は宣言起草委員会を作り被爆者や学者市民参加型で報道陣も前で5~7月に議論して練り上げている。今年の委員会メンバーには20代の大学生や地元企業の社長も加わった、という。これは「長崎方式」と呼ばれている。

 そのメッセージは平和祈念式典で市長が読む。
 被爆地の代表として 、犠牲者を悼み、核兵器の廃絶を世界に訴えている。この点は両者に違いは大きくない。
 長崎の宣言は、その年の被爆地の願いや問題意識が詰まった内容になっている。福島第1原発事故が起きた2011年には「原子力にかわる再生可能エネルギーの開発を」、COVID-19が広がった20年には核兵器の問題と共通するのはみんなが「当事者である」と訴えた。

 今年は、1月に核兵器の開発や保有などを全面的に禁じる核兵器禁止条約が発効した後の初の祈念式典である。長崎や広島の被爆者にの悲願といえる条約だが、日本政府は条約批准をするつもりはないようだ。今年の宣言は、唯一の戦争被爆国として条約に加わるよう政府に求め、長崎の宣言ではこの条約を世界のルールに育てる年が始まる・・、と述べている。私は長崎の平和宣言に親しみを感じている。

長崎平和記念公園、平和祈念像についての印象
 私は広島で行われた学会だけでなく、近隣県で行われた学会の際にも広島に足を伸ばして平和公園を3回ほど訪問した。長崎の被爆施設にも2度ほど訪問し、共に深い驚きと悲しみ、自分の無知さを感じてきた。この時以降、私は日本史を学び続けている。
 長崎の平和記念公園は1950年(昭和25年)に、 平和祈念像は1955年(昭和30年)に完成したという。後者は見事な像であるが、あまりにも日本人離れした立派な体躯で筋肉も隆々とし過ぎている。だから、原爆との関連では現実味が乏しい。


8/12 (木)夜半から午前降雨、午後快晴暑い 飯川病院
1:00起床,文献・新聞ほかこなす。早朝涼風ありむしろ寒い。秋の訪れが怖い。8:00ダリア周辺草刈り26回目、不注意で一本切断した。12:02秋田中央交通お盆体制、飯川病院に。14:00勤務、入院患者対応。19:30帰宅、19:30夕食、20:45就寝。歩行Σ7944歩。

原爆投下76年(3) 戦争は国際的に認められた外交手段でルールがある
 戦争は国際的に認められた外交手段の一つである。
 だから、戦争といっても何をしても良いということは無区禁止事項が定められている。
 戦争のルールは19世紀に成立したジュネーブ条約にて初めて定められた。武力紛争中にやっていいことダメなことを定め、武器や戦術に制限を設けることで、非戦闘員である民間人を保護し、虐殺や不要な殺害を抑制することを目的としていた。

 1949年にジュネーブで、これまでの条約を再確認・更新し、一般市民を保護するための条項を拡大した条約を採択した。戦争の最も重要なルールを定めている。
 2019年時点で196の国と地域が批准している。

 ■民間人・施設をターゲットにしない
 ■投降した兵士を殺してはいけない
 ■捕虜・被収容者に対する拷問又は非人道的な取扱いの禁止
 ■病院や救命隊員を攻撃してはいけない
 ■民間人が避難するための安全な通路を提供する
 ■人道支援組織へのアクセスを提供する
 ■不必要、過度な損失及び苦痛がないこと

(関連事項)世界で禁止されている10の兵器
 ■化学兵器 サリンやVXガスといった致死性がある毒ガス。最初に使用
 ■催涙弾催涙ガス
 ■生物兵器(細菌兵器)
 ■毒矢・毒弾
 ■検出不可能な兵器プラスチック弾丸など
 ■対人地雷
 ■焼夷兵器
 ■ブラインドレーザー兵器
 ■ダムダム弾
 ■クラスター爆弾

 しかしながら、しばしは国際紛争では上記のルールは無視されている。ジュネーブ条約を批准しているテロ組織や武装組織はない。また、批准国であっても条約を強制させることはできない。

 さらに古くは、ハーグ陸戦規則や海戦規則の国際法で禁じられていた。軍事目標と非軍事的な施設や民衆とを区別することなく爆撃することも禁じられていた。これらの規定は航空機の発達や,原水爆の出現以前に締結されたから,厳密には適用できないという考え方もある。 1923年日本,アメリカ,イギリス,フランス,イタリア,オランダの6ヵ国で審議された「空戦に関する規則」はより明確に無差別爆撃の違法性を規定しており,現在一応の規準となっているが,これは草案にとどまっている。第2次世界大戦でのアメリカの広島,長崎への原子爆弾投下,ベトナム戦争でのアメリカの爆撃など,いずれも戦略上正当視する見解から,人道上無条件に否定する考え方まで議論が分れている。

 無差別東京空爆などは非合法だったとされているが、原爆投下に対しては国際法違反との言葉をほとんど聞かない。広島長崎に原爆投下を決めたトルーマン元大統領を非難する言葉も弱々しい。
 原爆投下が第二次世界大戦を早期に終わらせた、などの考え方は、世界最大級のデマ、嘘である。

 加えて言えば、東京大空襲、ポツダム宣言受諾前日の秋田の空爆は、作り過ぎた兵器を消費するために計画されたゴミ捨て行為であった。もはや戦略的に意味をなさないことを熟知していながらあえて実行したのは戦略的必要性からでなく、当時の政治家の保身のためであった。


8/11(水)昨夕から降雨続く 歯科治療 飯川病院
0:30起床,画像データ整理、文献・新聞ほかこなす。6:00トマト・キウリ収穫。8:20ダリアの世話、9:30佐々木歯科医院、書店訪問、12:15飯川病院、12:30:飯川病院ボランティア。14:00勤務、COVID-19ワクチン接種担当、微睡。19:30帰宅、夕食、21:00就寝。歩行Σ5763歩。

原爆投下76年(2) 核保有9か国の弾頭数の増減と実態
 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所は世界の核軍備に関する報告書を発表している。今年1月の世界の保有核弾頭数(推計)は1万3080発で前年から320発減った。しかし、実戦使用可能弾頭数が増えていることに懸念を示した。

 核保有9か国のうち、最多のロシアが前年比120発減の6255発、2位の米国は同250発減の5550発、3位の中国は30発増えて350発。英国、インド、パキスタンも5-10発増。フランスとイスラエルは昨年と同数だった。北朝鮮は40-50発を保有し、前年から10発増えた。報告書は北朝鮮の昨年の動きについて、核分裂物質の生産やミサイルの開発を継続したと分析し、「引き続き軍事目的の核計画を強化している」と指摘した。

 実戦配備数は同105発増の3825発で、米国が50発、ロシアが55発増やした。
 トランプ大統領の不用意な(?)ツイッターが反応を呼び、核のリスクが高まってる。米ロ双方で戦略上の核兵器の重要性が増しているようだ。どんな理由だか私にはわからないが、「両国間で追加の核軍備管理が進む見通しは弱い」と評価されている。
 「核兵器が存在し、抑止論に頼り続ける限り、いつか使われる」、「核兵器が使われるリスクは、第2次世界大戦後で今が最も高い」との識者からの警告もある。

 ジュネーブで一昨年4月末から5月初めにかけて開かれた核不拡散条約(NPT)再検討会議の準備委員会では、国連で採択された条約を推進する国々と、これに反対する核保有国・同盟国との溝が埋まる気配はなく、議長総括は核禁止条約について賛否両論を併記した。

 米・ロシアはそれまで互いに核弾頭数を減らしてきた。といえども世界の核兵器のうち9割、計12,000発を保有している。
 核不拡散条約で核保有の権利を認められてはいるが、両国は核軍縮に逆行するふるまいが目立つ。
 核をめぐり、数年前までの「核なき世界」への方向性が後退し、核大国は再び、軍拡に転じようとしている。

 従来の核は威力向上を目的にしてきたために非実用的になっていた。大型の核では被害が大きすぎるために使用できない、というジレンマを抱えていた。
 大型核兵器は軍事的に国威を示し抑止力にはあるだろうが、一度核攻防が生じれば地球環境は放射能汚染だけでなく、地球環境の変化を介して気候も大きく変動する。陸地は砂漠化し、食糧生産も困難になる。結果として人類滅亡も視野に入ってくる。

 だから、核兵器を小型化し、兵器として実用性のあるものにする動きが生じたことが、実戦使用可能弾頭数が増えた背景である。
 それでも「使用できない兵器」であることは変わりがない。

 こんな兵器を保持し続ける核保有国の指導者は総じてバカである。核なんてもはや無駄、時代遅れ。人類はこのままでは温暖化でいずれ滅亡する運命にある。


8/10(火)早朝から降雨午後晴 中通病院外来 飯川病院
1:00起床,台風上がりの熱帯低気圧北上中というも風なく雨もほとんどなし。文献・新聞ほかこなす。立秋も過ぎ、早朝涼風あり快適・・というより秋の息吹に恐怖感。4:00頃から雨ポツポツ。久しぶりの降雨。5:30家庭ゴミ、資源ごみ集積所。畑花壇の対応散水、収穫。8:47バス飯川病院。8:45-13:00中通病院内科外来。13:20飯川病院、14:00-15:30COVID-19ワクチン接種担当16:00微睡1時間、読書ほか、19:20帰宅夕食。20:30就寝、歩数9432歩。恒例の鎮魂・家族親睦小旅行今年もなし。

原爆投下76年(1) 平和公園・平和記念式典でなく祈念公園、祈念式典がいい
 広島は8月6日、長崎は8月9日、被曝76年を迎えた。

 平和記念式典は、慰霊碑が平和記念公園に建立された昭和27年以来、途切れることなく続けてきており、今年もCOVID-19蔓延のために広島・長崎での慰霊祭は縮小されて行われた。継続は力だからその運動の意義は小さくない。

 「原爆の日」を迎え、広島の平和記念公園で午前8時から平和記念式典、すなわち「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」が行われた。松井市長は、核兵器禁止条約の発効から初めてとなる平和宣言で、日本政府に「一刻も早く締約国となる」よう条約批准を訴え、締約国会議への参加も求めた。

 原爆投下直後に降った「黒い雨」被害者については「早急に救済するとともに、被爆者支援のさらなる充実を強く求める」と要望。政府に核保有国と非保有国との「橋渡し役」を果たすよう訴え、各国には、条約の支持と、核抑止論に基づく安全保障政策を転換するよう求めた。

 広島市に1945年、米国によって原爆が投下された。
 45年末までの推計死者は広島約14万人、長崎約7.4万人。生存する被爆者の高齢化が進み、被爆の悲惨さや実態を肉声で伝えられる時間は限られる。
 核兵器の保有や使用を禁止する核兵器禁止条約が1月に発効してから最初の原爆の日。米国の「核の傘」に頼っている事情はあろうが、唯一の戦争被爆国である日本が条約を批准しないのはどうなのだろうか。この辺の政府の見解も明らかにされているとは言えない。

 広島市の平和記念公園で開かれる式典には菅首相も参列した。
 黒い雨訴訟では国が上告を用意していたが菅首相の意向で断念し、原告を被爆者と認めた広島高裁判決が確定。放射性物質を含んだ黒い雨を「特例区域」の外で浴びた原告らを医療費無償化などで救済することになった。私は関連して福島原発事故の避難者に対する補償のことが頭をよぎった。

 広島の平和記念式典はCOVID-19のため昨年に続き、出席者は例年の1割未満、被爆地の取り組みが大きな困難に直面している。
 式典の内容自体に大きな動きはなかったようである。

 私は原爆の事実は重要だと思うが、被爆者を思い、過去を振り向く記念式典は限界を迎えている、と思う。それよりも前向きの言葉である平和祈念式典にする方がいいと思う。

 1954年4月1日に広島平和記念公園が完成した。この名称についても私は違和感を持つ。日本の文化としてなんでも綺麗にヴェールをかぶせて問題点を曖昧にしたまま収めてしまう傾向がある。なんで国際法に違反する無差別大量殺戮兵器が使用された場所を示す公園に「平和記念」と名がつくのか?「平和祈念公園」ならまだ理解できるし、もっと直接アメリカの暴挙を糾弾する名称をつけるべきだった、と思う。

 米国は第二次世界大戦末期には無差別殺戮を繰り返した。東京空襲、沖縄戦、各地の艦砲射撃、終戦前日の6都市における空襲窓などである。秋田の土崎空襲は8月14日夜間から翌日の8月15日にかけて行われた。
 1945年(昭和20)1月19日連合国最高司令官マッカーサーの命令で設置した極東国際軍事裁判所が日本の戦争指導者を裁いたが、戦勝国が敗戦国を捌くといった国際法的に違法な裁判であった。この時も無差別殺戮、原爆投下は審議の対象から外された。
 1952年(昭和27)4月28日はサンフランシスコ講和条約が発効し、日本の主権が回復したが、その前もそれ以降も、無差別殺戮、原爆投下に関して米国の非人道性、違法性を国際社会に訴え続けなかった。この点については日本の責任は大きい。


8/9(月)山の日振替休日 早朝曇りのち晴れ、暑い ネコ四匹脱走対策要す
 1:30起床、新聞記事チェック。蓄積データ整理。5:00草刈り25回目、家屋の東側、ダリア周辺ほか、園芸、収穫、散水ほか。12:00家内に同乗飯川病院へ。槻の周辺の樹木、草花の伐採、散水、微睡。音楽データパソコン2機に取り込む。17:30帰宅、新聞チェック。19:00夕食、20:30就寝。歩数計14448歩。日本国中35℃ほど熱暑のニュース。我が家は室内で31℃。5台の扇風機大活躍。

COVID-19(2021)(30) まだまだ終わらないCOVID-19との闘い(2)弱毒化変異

(2)「懸念される変異」は現在4種類ある。
 「ラムダ型」は6月1日に新たに分類された。ペルーで20年8月に最初の報告がされた。チリ、ペルー、エクアドルなど特に南米で広まっている。
 「L452Q」の変良をもち、感染性の増加と抗体の効果が弱まる可能性があるが、データが限られておりよく分かっていない。

 ほかにも英国で見つかった「イータ型」、米ニューヨークで見つかった「イオタ型」、インドで見つかりデルタ型と同じくL452Rの変異をもつ「カッパ型」がある。
 いずれも詳細は不明なようである。

(3)「監視が必要な変異」は現在3種類ある。
 米国で見つかった「イプシロン型」、ブラジルで見つかった「セータ型」、フィリピンで見つかった「シータ型」は発生率が下がったため、WHOは「懸念される変異」から「監視が必要な変異」に引き下げた。


「ウイルス変異についての誤解」を解く
 「変異種」といえば強毒化だけがイメージされるが、上記の「監視が必要な変異」の如く、弱毒化するものもある。
 ウイルス自体には意思がない。だから、自ら感染力を上げようとしているわけではなく、ウイルスが増殖していく過程で、遺伝子のコピーにエラーが起こり、性質の異なる変異種が生まれていく。そして、結果的に感染力は比較的強く、弱毒の変異種が生物と共存という形で生き残る。

 ウイルスは必ず何かに寄生しないと生きていけない。寄生した宿主が死ねばウイルスも死ぬ。長期的に見れば、ウイルスは宿主と共存するために、「弱毒化」していく。「強い病原性をずっと維持」しているウイルスも稀にはあるが、強毒化したウイルスは長期的には存在し得ない。

 ワクチンがまったく効かなくなるウイルスの変異種は、簡単には出て来ない。効果が乏しくなっても今のワクチン技術があれば時間をかけずに比較的短期間に開発できると思われる。


8/8(日)快晴暑い 山の日休日 五輪閉幕
 1:00飯川病院起床。読書、徒然、データ整理など。当直明けで帰宅しても猛暑なので仕事にならない。病院で待機、書店訪問、12:00帰宅、微睡、読書、書斎改修、散水収穫ほか、自炊数冊。音楽関連の録画視聴、読売日響など。19:00夕食、20:30就寝。歩数計5364歩。

COVID-19(2021)(29) まだまだ終わらないCOVID-19との闘い(1)強毒化変異
 インド型 (デルタ型変異株)は感染が拡大し、世界的に、日本国内で更に大勢を占めると予想される。
 もともとウイルスは変異しやすく、今後も新たなタイプの登場が危惧されている。変異の誘因としては感染の蔓延化、長期化がある。だから、感染の抑制は重要である。

 ウイルスは変異が全て強毒型になるわけでなく栄枯盛衰がある。一時世界を震撼させた「SARS」は変異によって弱毒化し、最終的には消滅した。
 COVID-19に関しても、米国で見つかった「イプシロン型」、ブラジルで見つかった「セータ型」、フィリピンで見つかった「シータ型」は発生率が下がったため、WHOは「監視が必要な変異」扱いにランクを引き下げた。

 WHOはCOVID-19変異ウイルスを以下の如くに分類している。
――――――――――――――――――――――――――
 ■「懸念される変異」にアルファ、ベータ、ガンマ、デルタの4種類
 ■「注意すべき変異」にイータ、イオタ、カッパ、ラムダの4種類
 ■「監視すべき変異」にイプシロ、セータ、シータの3種類
――――――――――――――――――――――――――

 「懸念される変異」とは感染力や重症度が増し、ワクチンの効果を下げるといった性質の変化がみられた変異ウイルス。
 「注意すべき変異 」とは感染力やワクチンの効果などに影響を与える可能性のある種類と指定。
 「監視が必要な変異」とは発生率が下がったため、現状では意義が小さいもの。

(1)「懸念される変異」
 「デルタ型」は20年10月にインドで初めて確認された。国際的に感染割合が増しており、WHOによると111の国や地域で報告されている。ウイルスが細胞に感染する際に足がかりにするウイルス表面のたんぱく質「スパイク」に「L452R」という変異がある。

 WHOのグループの分析では感染力が英国型(アルファ型)よりも55%強い。
 シンガポールの報告では、従来よりも、酸素利用、ICU入室または死亡のリスクが4.9倍になり、肺炎のリスクが約1.9倍になる。
 スコットランドの報告では、米ファイザー製ワクチンの感染予防変異効果は79%としている。
  イングランド公衆衛生庁などに2回接種すると発症では予防効果は88%、入院予防効果は96%ある。


 「アルファ型」は20年10月に確認された。スパイクに「N501Y」変異がある。国立感染症研究所は、感染力を従来の約1.3倍としている。海外の報告では、従来と比べて死亡率は61%増え、入院リスクは約1.5倍とした。米ファイザー製ワクチンを2回接種すると、感染で約95%、発症で97%の予防効果があるとイスラエルの研究者らが報告している。WHOによると178の国や地域で報告があった。

 「ベータ型」の発生は20年5月。N501Yに加え、免疫から逃れる「E484K」という変異を持つ。感染力が約5割高く、入院時の死亡リスクが増えた可能性が指摘されている。
 ベータ型が流行したカタールの報告では、ファイザー製ワクチンを2回接種後の感染予め効果は75%としている。重症化予防の効果などの報告はあまりないが、日本感染症学会は「一定の効果はあると考えられる」との見解を示す。

 「ガンマ型」は20年1月にブラジルで発生、ベータ型と同様にN501YとE484Kの変異を持つ。感染力は従来の1.7-2.4倍との報告があり、入院リスクが増した可能性がある。ワクチン接種後の血液の分析から、ワクチンの効果を弱める可能性も指摘されている。


8/7(土)快晴暑い 立秋 飯川病院午後日直+当直
 2:00起床,読書、入浴、5:00草刈り25回目、畑、農道中心。収穫、畑、ダリアの世話など。10:30孫たちと男鹿に出かける家内に同乗飯川病院へ。12:00日直業務、昼検食、微睡。14:00-15:30かつての同僚医師来訪歓談。話の内容にいささか驚く。散水他、読書など。18:00検食、20:30就寝。10588歩。

COVID-19(2021)(28)  病床逼迫地域では中等症以下の人は自宅療養!!!???(2)
 中等症は呼吸不全を起こして酸素投与が必要な場合もあり、入院できなくなるのは医療体制の大幅な後退で「医療崩壊」と言える。五輪、五輪と言ってこのような事態を招いた政府の対応遅れの責任は重大である。

 菅首相は、ワクチン接種が進んだ結果、高齢者の新規感染が減少傾向にあることなどから状況を楽観視していた。感染拡大が著しい東京都も、重症化しにくい若年世代の感染が多いことを理由に、医療逼迫を否定していた。

 にもかかわらず、唐突に入院制限を打ち出さざるを得なかったのは、緊急事態宣言を出しても感染拡大を抑えられず、新たな病床確保も進まなかったため。政府は自宅療養者の健康観察を徹底し、往診する医師を確保することなどを目指す、というが、感染急拡大が続く中で対応やシステム作りが間に合うのか??政府は専門家や自治体などと具体的な対応を協議し、自宅療養者の生命を守るための備えを急がなければならない。

 東京五輪は明日閉幕するが、国民の警戒態勢は五輪強行開催で緩んでしまった。
 夏休み、お盆などで人出や移動が増加すること、変異デルタ株の影響で、従来にない勢いで感染が急拡大することが懸念される。
 専門家らは前から指摘していたが為政者は取り上げなかった。
 感染症や人口問題は疫学的に予想が可能な世界である。後者に関しては50年も前から予想されていたのに政治家たちは無視し、いま頃になって少子高齢化、人口減をどうするか、出生率向上、・・・などと騒いでいる。

 実際に首都圏を中心に新規感染者は過去最多の更新を繰り返している。東京、沖縄の2都県に出ていた緊急事態宣言は2日に首都圏3県と大阪府に拡大された。

 今春の感染第4波の際、大阪府では本来助かる生命を助けられないという医療崩壊が起き、重症者が入院できないまま自宅療養中に亡くなる例が相次いだ。その間も、政府は同様の事態を避けるための努力はしていなかった。
 急増の結果を見て、政府は慌てて入院制限を打ち出した格好だ。

 緊急事態宣言下の6都府県では既に自宅療養者が約3万人に上っている。入院が制限されればさらに増加するのは避けられない。現在も自治体によっては、保健所などによる健康観察は人手が追い付かず、困難を来している。
 自宅療養を進めるのであれば、どのようにして経過観察体制を強化するか、急変時の収容をどうするか、政府は自治体任せにせず、具体策を提示すべき。
 休業補償だけでなく、前向きの医療体制についても予算を振り分けるべきだ。

 首都圏の医療関係者は疲弊している。


 8/6(金)広島原爆投下76年 晴れ暑い 大曲中通病院 飯川病院ボランティア 
 1:05起床,文献・新聞チェックその他。自炊5冊、5:30一般ゴミ提出、7:40Taxi駅東。8:11こまち。大曲市内は暑さのために往復Taxi。9:10大曲中通病院外来、混雑なし。新幹線は若干乗客は増えたか??書店訪問、15:20飯川病院ボランティア。散水など。19:30帰宅、夕食、20:30就寝。歩数8205歩。

COVID-19(2021)(27)  病床逼迫地域では中等症以下の人は自宅療養!
 COVID-19の新規感染者が1万人/日にもなった。東京では4000人 /日である。まだワクチン接種が不十分な状態では、一度このくらいの感染者に達すれば自然の改善は期待できなくなる。

 政府はまず、感染症の専門家らの分析や意見に真摯に耳を傾けること。その上で責任を持って全力で医療逼迫を食い止め、命を守るための対策を最優先させなければならない。

 菅首相は国会で、五輪・パラリンピック開催の前提として「国民の命と健康を守る」ことを挙げた。「守れなければ実施しない」とも明言した。しかしながら、完全に二枚舌。専門家の意見は殆ど取り上げることなく、国民の命を守るべき首相から五輪事業主に変身した。

 感染症の専門家らの分析や意見はちょっと見だけの軽い扱いであった。専門家は完全にコケにされている。感染症の専門家、と言われる人たちはちょっと大人しすぎるのではないか??尾身氏は頑張っているのだろうが表現が紳士的で周りくどく弱腰に見える。

 結果として感染者は五輪前後に急増し、東京ではCOVID-19以外の一般診療を制限する医療機関も出ている。

 4度目の宣言下にある東京の感染状況は深刻だ。都では、既に医療逼迫が始まっている。

 『政府はCOVID-19感染者の急増を受け、病床が逼迫している地域の入院患者を原則重症者などに制限し、中等症以下の人は自宅療養とする方針を決めた』。

 「・・・・あまりにも唐突でないか?」、このニュースを聞いた私の最初の印象はこれであった。専門家会議に諮ったのか??尾身会長は知っていた??日本医師会や地域医師会との協議はなされたのか??そのことが一切見えてこない。

 これまで自宅療養は軽症や無症状の感染者を対象とし、中等症以上は入院が原則だった。重症者の増加に備え病床を確保する狙いだが、「何もやってこなかったのに今更なんで急に・・」と思った。
 ■より強毒性のデルタ株の蔓延ということもあるが、
 ■ここまで楽観論を持ち続け、
 ■ここまで感染者数を増やしたのはどこの誰なのか?
 ■病床確保の対策はこの間進めてきていたのか?
 ■在宅での管理方法に安全を確保する何か工夫を加えたのか??
 ■在宅で重症化した際に速やかに入院に結びつける工夫を加えたのか??
 ■肺炎などの症状がある中等症患者は重症化予備軍で容体が急に悪化する可能性がある。その頻度や早期発見法は?

 ・・・・疑問が残る。


8/5(木)晴れ暑い 飯川病院 健康クリニック結果判定 散髪
1:30起床、新聞データ化と整理。画像データ処理。5:00野菜収穫。9:00散髪、コメダ珈琲店でフラッペ他。暑くて座学、11:50バス飯川病院勤務、微睡。14:00健康クリニック結果判定。入院患者対応、読書。19:30帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計積算9164歩。

?COVID-19(2021)(26)  新規感染者が1万人/日
 全国のCOVID-19の感染者数は7月末には9500人を超えて過去最多に、東京都では3千人台に達した。加速する感染拡大に対し、政府は楽観姿勢を改めてほしい。
 東京と同様に過去最多の感染者数となった埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県は緊急事態宣言を政府に要請した。4都県で全国の感染者数の約6割を占めている。
 北海道、大阪、沖縄など各地で感染者の増加も顕著。もはや首都圏だけの感染拡大ではない。

 都に発令された4回目の緊急事態宣言の効果は薄い。専門家が7月末に示した五輪期間中の感染は早々に3千人を超えるだろうと指摘されていた。

 年代別に見ればワクチン接種が進んだ65歳以上の新規感染者は少なく、未接種の50代以下が多い。都の担当者は若い世代の重症化リスクの低さを強調して、医療逼迫の状況は生じていないとした。本当か??

 衆院内閣委員会では対策分科会の尾身会長が「医療の逼迫が既に起きている」と強い危機感を示した。これほどの感染者の増加が医療現場に影響が小さいはずはない。
 菅首相は「人の流れは減っている。心配はない」という極めて楽観的な見解だ。ならば感染者増は何から来ているのか?
 国民は首相の言うことなどもはや信じていない。

 都内の繁華街の人出は宣言後にやや減少しているが、夏休みが始まり、五輪の熱戦が繰り広げられる都内では、高揚した気分の広がりもあって人出の抑制はますます困難になっている。

 感染のピークが見通せないまま、お盆の帰省や夏休みの家族旅行シーズンを迎える。
 政府が明確なメッセージを打ち出し、各自治体と連携して強力な対策を取らない限り、この感染急拡大は止められない。

 7月29日新規感染者が1万人/日を超えた。政府は東京都と沖縄県に加え埼玉、千葉、神奈川3県と大阪府にも発令した。期間は8月2日から31日まで。
 感染力の強いデルタ株が猛威を振るい、東京など首都圏や関西圏をはじめ、全国的に感染が再拡大している。

 厚労省の専門家組織は「これまでに経験したことのない感染拡大」と指摘。東京で「このままの状況が続けば助かる命も助からない」と強い危機感を示していた。
 状況が日々急速に悪化する中、スピードが求められるのが感染症対策だ。政府にはあまりにも危機感が足りない。

 首都圏3県は4連休明けの7月26日に要請するはずだった。だが政府が難色を示した。五輪への影響を回避しようと発令を渋った??

 最も厳しい対策を取るべき宣言下、五輪開催に踏み切ったことが矛盾したメッセージとなり、気の緩みをもたらしている可能性もある。今必要なのは社会全体が危機感を共有することだ。希望者全てにワクチンが行き渡るのを待っていては、目の前の急速な感染再拡大を抑え込むのは難しい。


8/4(水)晴れ暑 歯科受診 午後飯川病院 COVID-19予防注射担当外来
 1:00起床,新聞・録音のデータ整理中心。読書データ整理、9:00収穫、胡瓜、トマト、ナス豊作。自炊3冊。9:30Taxi佐々木歯科医院、定期メインテナンス。虫歯一本もなしと評価。書店訪問12:20飯川病院、昼食検食、14:00-15:30 COVID-19ワクチン接種担当、外来入院患者対応。散水、肥料追加。19:30帰宅、夕食。20:30就眠。歩数計積算7764歩。

秋田の盛夏 今年は例年以上に暑い 健康管理に留意を
 暑い日が続く。畑の野菜達も総じて元気がない。私が育てているダリアの育ちも悪いし、花もまだ旬ではない。
 7月後半からは私は暑さ対策として外仕事、散水、収穫などは5時台に始めてしまう。それでも暑くて長時間は無理である。

 気象庁は2日、7月の天候まとめを発表した。本県では12測定地点で観測史上最高を記録した。大潟村では2.9度秋田市では2.6度高かった。本県を含む東北北部が梅雨明けしたのは7月16日で平均より12日も早かった。

 今年は特に熱中症多発が心配である。体温の調整機能が低下、あるいは未発達な高齢者や乳幼児は特に注意が必要。喉の渇きや体温の上昇を自覚しないまま危険な状態に陥る可能性もある。家族や地域の人々の目配りも必要。

 県内は7月後半から最高気温30度C以上の真夏日が続く。7月19日-25日の1週間に113人が熱中症の疑いで搬送された。真夏日が少なかった昨年7月と比べると2倍近い。全体の7割が65歳以上の高齢者で、このうち90代と80代の3人が死亡した。高齢者がいかに酷暑に弱いか、明確である。

 乳幼児の搬送は比較的少ないが、県外では死亡例も出ている。
 福岡県では保育園児5歳が送迎バス内に長時間取り残されて死亡。千葉県では母親が車内に残した1歳児が亡くなった。
 真夏の車内は短時間で温度が急上昇するので危険。JAFによれば、外気温35度Cで15分ほどで車内は40度に達する。眠っているとか、短時間だからと車内に残してはいけない。親がすぐに戻れないこともある。パチンコに興じて忘れていた、などの事象は聞くに耐えない。

 熱中症リスクは気温だけでなく、湿度、日射、風なども影響する。国際指標「暑さ指数」が毎日、環境省の熱中症予防情報サイトで公表されている。指数が一定値を超えると予想される場合、前日や当日の早朝に「熱中症警戒アラート」を発令している。県内では7月21日に初めてアラートが出たが、湯沢市の畑で90代男性が倒れ死亡した。高齢者は自分の感覚に頼る傾向があり危険である。謙虚に参考にすべきである。
 
 過去5年間に県内の熱中症による救急搬送数は8月が多い傾向にある。ここ数日を見ても今夏も意識する必要があるだろう。
 喉が渇いていなくても1時間にコップ1杯程度の水分を補給し、涼しい場所で休憩するように心掛けたい。大量の汗をかいた際は塩分も忘れずに取ろう。

 屋外だけでなく屋内で発症する場合もある。エアコンだけでなく、扇風機を使い、生体に備わっている温度調節機構も最大限利用したいものである。

 今夏も昨年に続き熱中症対策とCOVID-19感染予防が求められる。マスクは熱中症のリスクを高める。秋田ではまだ感染はそれほど心配はない。屋外で人との距離が2m以上離れているときなどはマスクは不要である。


8/3(火)快晴暑い 34度C? 外来 飯川病院  COVID-19予防注射担当外来
1:20起床,いつもの如く、新聞入力、自炊3冊。5:00可燃ゴミ廃棄。散水、収穫。6:45バス飯川病院。8:45-13:30外来、疲弊。14:00飯川病院、18:45まで勤務。COVID-19予防注射担当外来。19:15帰宅、夕食。20:30就眠。歩数計10654歩。竿灯なく市内平穏。

暑さ対策=エアコンではない 扇風機も併用し体温調節機能を有効に働かそう(2)
 汗を分泌する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類がある。体温調節に関与しているのはエクリン腺でほぼ全身にあり、環境、体調によって大量の汗を出す。一方、アポクリン腺は腋窩や陰部にあり、出す汗の量は体温を下げるほど多くはない。アポクリン腺から出る汗は皮膚面の細菌によって匂いが作られ、異性を惹き付けるのに有用と考えられている。中には香しい体臭を持つ女性がいるという。会ってみたいものである。会うだけでは嗅げないか??

 エクリン腺は、生まれたときは未発達で、徐々に汗を分泌するようになる。エクリン腺の数は生後2歳半くらいまでに決まり、大人になっても変わらない。また、エクリン腺の数は、幼児期に過ごした環境の影響を受けるといわれ、熱帯地方で育つと多くなり、寒冷地方で育つと少なくなる。だから、エアコンなどで過保護に育てるとエクリン腺の発達が未熟に終わる。確かに、最近の小児は体温調節能が悪く、環境の影響を受けやすい、とされる。要するに恒温動物から爬虫類等の変温動物にやや近くなっている。

 エクリン腺の機能は、環境で高まり、汗をかきやすくなる。これを暑熱順応といい、季節によっても変化する季節順応という現象もある。発汗機能はこれらに大きく関与する。
 日本のように四季がはっきりしている場合、寒冷から暑さまで約半年かけて生体が順応するようにできている。だから、あまりに安易に暖房や冷房を用いることによって季節順応能が劣化する。暑くても寒くてもある程度は自然の移ろいに任せる方が健康のためにはいい。

 発汗機能には性差もあり男性のほうが汗かきである。女性は卵胞ホルモンが増加する初経ごろから発汗量が少なくなり、閉経後男性と変わらなくなる。更年期障害の一症状として多汗などの愁訴が増えるがこのためとされる。

 一方、高齢になると発汗の機能が低下して体温調節能が低下する。だから熱中症になりやすい。
 だから高齢者は特段の注意が必要である。
――――――――――――――――――――――――――――
 ■水分摂取。生活で飲み物からとるべき水分量の目安は1日約1.2リットル。1時間おきにコップ1杯の水を飲むイメージで暮らす。スポーツドリンクを水で薄めたもので塩分も補給する。
 ■エアコンだけでなく扇風機を併用するのがいい。
 ■温度や湿度の調節を自分の感覚だけに頼らない。温度計や湿度計をみて、意識的に冷房や服装を調節するようにする。
 ■室内での運動や屋外での軽い散歩を欠かさない。体の外に熱を逃す能力は、運動習慣で改善する。
 ■酷暑では倦怠感があって動きたくなくなるが、そんな時は無理しないで横になる。骨格筋の弛緩によって熱の産生を抑えることになる。
 ■マスクは呼吸による排熱を妨げる。人が少ない外などではマスクをする必要がないから外せばいい。


8/2(月)晴れ暑い 健康クリニックドック 飯川病院 
 1:00飯川病院で起床,新聞・文献チェック他。9:00-11:30健康クリニック。14人、結果判定13名、11:45飯川病院に。読書、データ整理。微睡。昼の検食手違いでなし、弥た高で。14:00-18:30勤務。本読。撒水。19:15帰宅、夕食、21:00就寝。歩数計積算6207歩。

暑さ対策=エアコンではない 扇風機も併用し体温調節機能を有効に働かそう(1)
 汗をかくのは不快だし臭いも気になるが、発汗は生体に備わっている体温を一定に保つ重要な機能なのだから、熱暑を乗り切るのに上手に利用したいものである。しかしながら、メディアでは適正に冷房を、エアコンを用いることばかりが強調されている。

 人間は気温の高い環境下や運動で汗をかく。それは、体温の異常な上昇は生命に直結する危険があるからで、体、特に熱に弱い脳を冷やすための重要な機能である。そのために脳の近くに体の温度調節に関与する内分泌器官の甲状腺という臓器が置かれている。

 汗をかくと体が冷えるのは、汗が蒸発するときに気化熱で体表や皮膚を冷やすからである。体重約70kgの人が100m?の汗をかくと、体温が 1°C上昇するのを抑えるといわれる。これは我々が生きるためにとても重要な防御機構である。
 体温を一定に保つための汗は「温熱性発汗」という。他にも、「精神性発汗」、「味覚性発汗」がるが、後2者の発汗量は少なく体温調節機能はない。
 発汗は他の動物にはみられない人間特有の体温調節機能である。これは、ヒトが、体温調節をするために発汗機能を発達させたためである。例えばネコやイヌは全身に汗をかかず、 肉球など体の一部に少し汗をかくだけ。そのため発汗ではなく、頻呼吸で鼻の奥の海綿静脈洞を冷やす。脳にいく動脈はこの網目状になった海綿静脈洞を通るため、血液は十分に冷やされて脳に届く。もし、ネコが暑くて汗をかいていたら気持ち悪くて抱っこできない。

 馬はやはり発汗により体温調節を行っているらしいが、私はヒトを対象に診る医師なので馬のことはよく分からない。詳細は不明である。

 ヒトはどのようなメカニズムで、汗をかくのか。
 温熱性発汗の場合、大脳にある視床下部が体温の上昇を感知し 「 汗を出して体温を下げよ」という指示を出す。その指示を受けて全身に分布している交感神経の末端からアセチルコリンという神経伝達物質が分泌される。このアセチルコリンが皮膚にある汗腺にくっつくと、汗腺は汗をつくり分泌する。

 興味深いことに、通常、交感神経の末端から出る物質はノルアドレナリンで、発汗の場合だけアセチルコリンが分泌される。ノルアドレナリンは血管収縮作用で汗を止める。このように私たちの体は絶妙な体温調節の機構を持っている。

 だから、この発汗機構を夏を乗り切るのに用いないのは不自然であり、安易にエアコンを用いることは発汗機構を狂わせることにもなる。
 エアコンが中心になると電力も足りなくなる。
 発汗機構と扇風機を上手に用いれば節電のためにも健康管理のためにもより有用である。


8/1(日)快晴一時小雨暑い 飯川病院日当直 外来レセプト点検
 1:00飯川病院起床、読書、新聞、画像データ整理など。竿灯中止で市内は平穏。8:42バス飯川病院、9:05日当直業務、午前は微睡などゆっくり、入院患者対応。12:00検食。13:30-14:30外来レセプト点検、散水。読書、18:00検食、20:00就寝。歩数計5811歩。

?電力不足の可能性 今夏及び今冬に予想されているが
 今年の夏と冬に電力が不足する可能性がある、という。
 電力の需給逼迫は今年1月にも起きた。
 経産省や電力業界は当面の供給は勿論のこと、中長期的に需給を安定させる策を講じる必要がある。

 今夏について予告は出ていたが現実にどうなっているのか、最近の事情の報告はないようである。熱暑を迎えていてメディアでは冷房を適正に使って熱中症を予防してほしいというが、エネルギー事情は大丈夫ということか??
 来年1-2月はより深刻になる予想で、厳寒厳冬になれば、東京電力管内では、北海道や東北から容量ギリギリに給電してもらっても0.3-0.2%の不足に陥る可能性がある、という。沖縄を除く西日本も3%ぎりぎりを見込んでいる。

 電力を安定的に供給するには、需要を3%以上の供給余力が必要とされる。東北から九州の地域で7月の予想は3.7%だった。

 供給量低下の原因は、太陽光の増加で稼働率が下がった古い火力発電所を大手電力が休廃止したことが大きい。

 このため経産省は、以下の方針を明らかにしている。
―――――――――――――――――――――――――――――-
 ■冬に予定される発電所の補修時期をずらしてもらう
 ■休止中の火力の再稼働を求めることも検討する
 ■余力が3%を切ることが予測されたときに出す「需給逼迫警報」の前段として「警戒モード」を新設し、節電に向けた早めの準備を呼びかける体制もとる。
 ■次年度以降、火力発電の休廃止を事前届け出制にするなどして、需給に大きな影響を与える場合は実施を一時見合わせてもらうしくみを検討する
―――――――――――――――――――――――――――――-

 しかしながら、脱炭素社会に向かうには、以下の方針も求められる。
―――――――――――――――――――――――――――――-

 ■大量の二酸化炭素放出する古い火力は続けられない。
 ■原発も、抱えるリスクの大きさや国民の不信、放射性廃棄物の問題を考えれば、当てにするわけにはいかない。
 ■再エネの拡大を急ぐべき。太陽光だけでなく、風力や地熱などをバランスよく組み合わせる。
―――――――――――――――――――――――――――――-

 年初の逼迫の教訓も生かし、今回は早めに不足の可能性と対策が示された。
 しかしながら、社会的に危機感を感じられない。

 発電量には上限がある。ならば、電気を使う消費者や企業も、生命や健康確保、経済活動に不可欠な分野以外では節電に努めるべきである。
 都会の夜の状況を見ても相変わらず明るい。とても節電に努めているようには見えない。


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   年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
  月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。
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