徒然日記
2016年11月分

 日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。

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先月の日記          来月の日記


11/30(水)曇り 飯川病院ボランティア  
 12:30起床、文献新聞チェックPDF化など。10:00志摩水道、水洗トイレ通過、さすがプロと感心。11:07バス飯川病院着、ボランティア。外来対応など。19:00迎えあり、惣菜屋に寄って帰宅・夕食、20:00就眠。歩行計14.471歩、Σ10,316Km。BR視聴:「ガイア:消すな職人技」、「ヒストリア:幻の大仏の旅」。「団塊スタイル:お得な制度」。

トイレを詰まらせた 兼好法師「その道を知れる者は、やんごとなきものなり」
 私は家事分担として調理以外を受け持っている。ゴミ出しも担う。台所からは生ゴミは出さない。全てコンポスト処理する。早朝にコンポストに廃棄し、バケツは外の水道でざっと水洗いし台所に戻す。

 先週末外の蛇口が凍結した。風呂の残り湯でざっとバケツをすすぎ、その汚水を1Fの水洗トイレに流した。固形のものはほとんど入っていなかったはずだが、その時からトイレの流れが悪くなった。完全な詰まりではなく弱々しく流れる状態であった。やはり何かが引っかかったのであろう。
 これならば何日か水だけ流していると通過するだろうと考え、2Fのトイレのみ使用することとし、連日時間を見ては水を流した。しかし、状況は全く改善しなかった。
 昨日、日用品店でトイレ詰まり専用通水用具パッコンバーを購入、本日朝から30分ほど試みるも改善しなかった。

 諦めて、我が家の水回りを全てお願いして来た「S水道会社」に電話したところすぐに来てくれるとのこと。20分ほどで来てくれた。
 専門家は全ての行程での詰まりを想定するらしい。屋外のルートには異常なさそうとのことで、持参のパッコンバーでパコパコと便器に加圧してしていたが、ものの1分もかからずに通過した。ずっと見ていたが、私と大差ないことをしていただけである。これが見よう見まねの素人対処法とプロが自信を持って対応する違いかと感心した。

 ここで、兼好法師の徒然草第51段「亀山殿の御池に・・・」が思いだされる。
 「亀山殿の御池に、大井川の水をまかせられんとて、大井の土民におほせて、水車をつくらせられけり。多くの銭を給ひて、数日に営み出してかけたりけるに、大方めぐらざりければ、とかくなほしけれども、終にまはらで、いたづらに立てりけり。

 さて、宇治の里人を召して、こしらへさせられければ、やすらかに結ひて参らせたりけるが、思ふやうにめぐりて、水を汲み入るる事、めでたかりけり。万にその道を知れる者は、やんごとなきものなり。」

 法師の論点は、「プロの技術は素人のそれと比較して段違いの差があるものだ」、と言うことである。

 私はなんでも自分で処理しようとする傾向があるが、今回は技術差を見せつけられ、反省した。
 ただ、今回、水洗トイレの構造や水が流れる仕組みについて十分勉強できた。今まで、水洗トイレの水がレバーを押すだけで強く吸われていくパワーは何に由来するのか理解できていなかったが、便器の近くに細い部分があり、その部分を通過した水の重さでサイフォンの原理で便器内の水が吸われるように流れる構造になっていることを初めて理解した。

 要するに、水洗トイレは水に溶けない物質は一切受け付けない構造であることを理解した。反省しきりである。
 同時に長年疑問に思っていたことが解けた喜びもあった。


11/29(火)寒波・小雨・曇り  外来 飯川病院  昨年秋田市で初雪観測。
 0:30起床、文献新聞チェックPDF化など。柿を干す作業。文献整理など。
7:10バス飯川病院着、トイレ床のタイルで滑って転倒、左肩肘強打。運良く今回も大事に至らず。8:45-12:30中通病院外来。12:45飯川病院、14:00 -18:40飯川病院、入院患者対応。19:00夕食、20:30就寝。BR視聴:「そこまで委員会:トランプは変わるか」、「世界は今:トランプ」、「池上:日本世界のランキングは」。歩行計Σ10170歩、10305Km。

ネコ談義2016(7) ネコの暖房 昨冬はヒーターマット、今年はこたつ
 我が家は家ネコが2匹と風除室ネコが5匹がいる。

 私は一般的に動物は好きだが、イヌ・ネコで比較すればネコ優位である。

 我が家には家ネコとして「クロ」と「プチ」がいる。
 咋年春に、妊婦ネコが我が家の周りをうろついていた。腹をすかした妊婦ネコは気の毒で、外で餌を与えた。一時姿を消しホッとしたが、GW連休過ぎに子ネコ5匹を伴ってまた戻って来た。出来ることならこのまま他所に行って欲しい、と願っていたが去らず、ネコ嫌いの近所の方から石が飛んでくるのでやむなく風除室に入れた。一匹は里子に出たが現在は母親を含め5匹が風除室をねぐらとして生活している。

 これら5匹はまだ家ネコとして認知していない。風除室ネコとして、私とは内縁の関係と言っていいだろう。当初の方針が間違っていたが、今更なんともできない。ずっと保護してやらねばなるまい。
 5匹とも性格が異なり観察していて飽きることはない。人懐っこさからは「小さい方」>「ゆきね」>「テツ」>「しまじ」>「グリ」の順である。表情の豊かさ、タレント性からは「ゆきね」、精悍さは「テツ」である。「テツ」の声は気のせいかワンワンワンと聞こえる。

 風除室は4畳ほどの広さで、広さとしては十分であろうが、床を除く4面がガラス、屋根部分がプラスティックで覆われている。だから、夏は暑く、冬は寒い。

 夏は窓ガラスを開けて網戸にして風を入れ、扇風機を回しているが、日中は40℃にも達した。ここまでくると全員肩呼吸・頻呼吸でぐったりし見るからに気の毒である。熱射病死されても困るので昼間は隣接の18畳の居間を解放した。居間と言ってもエアコンもないが、風除室の激暑よりは過ごし易いようである。休日は私もこの環境でネコどもと一緒に激暑に耐えて来た。

 冬である。夜間は風除室で過ごさせるが、風除室は外気とほとんど同じ気温でとても冷える。家ネコの「プチ」は暖房の効いた部屋でぬくぬくと過ごしており、風除室ネコから差別だ、とクレームが来そうである。

 昨冬は暖房として11月下旬から2枚のヒーターマットを用意した。電源スイッチは光センサーで朝になると自動的に切れ、夕方暗くなるとオンになるようにした。昨冬はこれでネコ団子状態で乗り切ったが、子ネコ達も体格が大きくなってヒーターマットに乗り切れない。
 今年は止む無く70cm角の家庭用コタツを用いることとし、安全を考えて新調した。通電は光センサーによる自動と、外気温によって私どもが任意に選べる2wayとした。温度調整はほのかに暖かい程度にセットした。

 風除室ネコ達はコタツの中に入ったり上に登ったりして、今の所はのびのびと過ごしている。その表情は満ち足りているように見え、一安心である。


11/28(月)降雨のち晴れ降雨 健康クリニック 飯川病院 病院玄関で転倒
 1:30起床、文献・新聞など。いつものごとく。7:10バス飯川病院着。8:55病院玄関前で濡れたタイルで滑って転倒、大型の植木鉢に側頭部打つ。運良く今回も大事に至らず。9:10-11:00健康クリニックドック。11:15飯川病院、微睡など、14:00-18:45勤務。入院患者処置+インフワクチン6名。19:10車帰宅、夕食、20:15就寝。Blu-rayながら視聴:「久米書店:広島がすごい」、「サイエンスゼロ:セルロースナノファイバー」、「アナザーストーリーズ:そして女は伝説と、シルビア、ジャクリーヌ、美空」、「コズミックフロント:アイボールアース」。歩行計Σ11176歩、10297Km。

家庭菜園・園芸2016(7) ダリア、冬眠に入る
 昨年から畑にダリアを栽培している。
 昨年、3月頃に国際ダリア園から届いた10株を植えた。私にとってはダリアは初体験の年であった。見よう見まねで発芽予定の側の先端を上にして植えた。その後何人かの方からアドバイスがあったが、植える深さが浅すぎたようであった。しかし、もう何ともしようがない。とにかく発芽を願って水だけは十分に与えた。
 そのうち8株が発芽し、背も低く茎も弱々しかったが、見事な花をつけた。
 11月下旬には球根を掘り出した。芋のごとく丸々と立派な球根を期待したが、せいぜいごぼう程度の太さしかなく、球根も株分けするほど増えていなかった。肥料が足りなかったためであろう。堀起こした球根は凍らないように新聞で覆い、箱詰めにし書斎の隅で凍結を防いだ。

 2年目となる今年は5月14日に球根を箱から取り出した。球根は乾燥しさらに萎縮して鉛筆のごとくの太さであった。保存に失敗したか??こんなちゃちな球根で本当に芽が出るのか??と思いながら昨年より深めに植え、水だけは十分に与えた。自然の力は大きい。そのうち5株が発芽し、7月中旬から開花した。追肥は一回のみとしたが、今年は茎も立派で背も高く立派であったが、茎が弱く花を自分で支える力がなく、支柱を次々と追加しなければならなかった。

 今月初めまで次々と見事な花をつけた。

 今月下旬になって葉や茎が枯れ始めたので11月29日にすべてカットし、球根を掘り出した。茎は直径5cmほどにまで成長した。今年の球根は昨年に比較しサイズも大きく、芋状になっており、数も増えていた。来年には株分けして栽培出来そうである。
 今年の最大の反省点は株間が50~70cmと狭すぎたようで、互いに花が絡み合った。最低1mはあける必要がある。

 ダリアは暑さに弱く、東北・北海道が栽培に適している。一方、球根は寒さに弱い。土作り、追肥、支柱立てなど、かなりの手間がかかる。しかし、花は美しい。人はなんで花を愛でるのか?花に何を求めて栽培するのか?自分でもやっているが、まだ疑問は解けない。
 人は何をもって見えるものに美を感じるのだろうか? この世にはあまりにも美しいものが多すぎる。私は明らかに美と判断する閾値は低いようである。そんな自分は恵まれている、と思う。


11/27(日)降雨曇り 
 1:00起床、新聞チェック、医学論文読み,整理、PDF化。午前はネコ防寒等対策。大量に蓄積した家族等のスナップ写真、画像データの整理開始。午後は除雪機2台整備、プリウスタイヤ交換。午睡若干。 写真、画像データの整理、蓄積データ整理。夕暮れ後はBlu-ray視聴「NHKのど自慢」見る。19:00夕食、20:30就寝。Σ10288Km、9822歩。

秋田から東京を考える(3)  人口減対策、東京一局集中対策の地方創生はどうなった??
 2年前に政府が熱っぽく「地方創生」策を打ち出し担当相まで指名した。しかし、その熱気はどこへ行ったのか? 政府の看板政策が何だか分からない「1億総活躍」に変わっってしまった。両者の内容は互いに重なるところが多い。

 私は、「1億総活躍」よりは「地方創生」のままの名称で突き進む方が良かった、と思う。「1億総活躍」は何を言いたのか分からない。

 「地方創生」の究極的な目標は、日本の深刻な人口減と、東京への人口集中に歯止めをかけることだった。名称変更した要因は実績が全く乏しいことにあるが、簡単に方針変更するような内容ではなく、日本の将来の舵取りに関与する最重要な政策であった。

 中央主導で進められた。企業の地方移転は、税制優遇措置までつけたのにごく一部にとどまっている。国が模範を示すはずだった政府機関の地方移転は、文化庁の京都移設以外に成果はない。

 東京圏は昨年、転入が転出を12万人上回リ、4年連続で転入超過が拡大した。若者の転入は就学と就職である。だから、大学の地方移転は効果が期待できる。「恵京一極集中の是正」とは裏腹に、首都に人が集まり続け、東京の居住環境は悪化している。東京圈は4年後の五輪を前に、一層人口が集中していくだろう。

 政府は、無責任にも地方自治体に「地方創生」の政策立案を丸投げしたが、自治体は乏しい知恵を総動員して手探りで仕事づくりや移住受け入れの戦略を立てた。これは評価すべきである。
 
 既に地方では結婚対策や観光振興などは形になりつつある,高齢者の地方移住も具体的に動きだしている。
 多くの自治体は、地方に安定した仕事をつくり、結婚、子育てできる本来の事業を地方に定着させることを求めている。それらは国主導でなければ不可能である。
 「地方創生」の政策に魂を吹き込むには、国主導で地方への機能移転しかない。 一局集中を是正するには、働く人の働き場所を変えること、すなわち転勤を促す環境をつくり出すことが効果的であり、現実的である。
 国は自ら旗を振り、自治体に丸投げして戦略をつくらせた責任を纏うすべきである。

 地方創生は、人□減、東京一極集中を是正する素晴らしい政策であった。
 国は継続的に財源を確保し、柔軟な姿勢で支援すべきなのは言うまでもない。

 地方振興策に東京都がどのように関与していくのか、小池知事の施策からはまだ見えない。東京と地方は持ちつ持たれつの関係にあるが、私から見れば東京が地方に依存している状況に甘んじているように見える。


11/26(土)快晴、温暖、午後降雨 外仕事中心冬支度他
1:00起床。いつもの如く資料整理中心。読書。午前は除雪機整備充電、車の冬支度、ガレージの整頓、ダリヤ球根掘り、ネコ室暖房電気回路改良。書籍、新聞等廃棄準備。午後はダリアの球根掘り。外回りの掃除他。夕暮れ後は文献データ処理中心。19:00夕食、20:30就寝。歩数計10280Km、14682歩、ちょこまか終日歩いていた。

秋田から東京を考える(2)  過度の一極集中が悪循環のスタート
 東京は人口1200万の世界一のメガポリスである。

 いま、東京は大きな困難をむかえている。
 東京への一極集中は地方の活力低下と表裏一体である。
 私の外来に通院する患者に対し、今後の生活をアドバイスするために、あるいは緊急時の対応をアドバイスするために家族関係を聴取する。それによると夫婦のみ二人で秋田に残り子供達は大部分東京圏にいて寂しく暮らしている方々が多い。国民の約8分の1が首都圏に吸い込まれていくという日本の現状が、秋田市の病院の外来からもうかがえる。

 住民票の追跡調査によると、毎年19-24歳の若者たちの東京への移動が多く、12万人ほどの転入超過となっている。30代以降は転出転入のバランスが取れている。要するに、就学や就職で地方から若者が集まってきてそのまま残る、という状況を示している。東京は地方の健康な若者の転入によって活力が維持されている。

 しかし、地方も少子高齢化、人口減が進んでいる。したがって、近い将来、地方の若者が東京に出てくるという流れが停滞し、人材供給も期待できなくなる。

 東京自体が少子化、高齢化も迎えており、衰退・消滅の危機も考えなければならない。
 早々に手をつけなければならないのに見えない。一時、話題を集めた地方創生とか一億総活躍社会を論じる中で東京一極集中の問題点が語られ、地方分散の声が上がる。しかし、ほとんど実現していない。

 例えば、幼児施設の整備の困難さは時折話題になる。老人問題も深刻である。施設を新たに作るための土地が少ない。後者の場合は、都内では十分な対応できず、他県に施設をもとめている現状である。一方、かつて一世を風靡したマンモス高層住宅地は過疎化を迎え、かつ、インフラの老朽化が問題になっている。

 機能的に高度の文化を持つ東京の現状は厳しい。
  
 少子高齢化問題は地方も東京も共通の問題になっている。少子化は地方の場合と東京の場合では事情が異なっている。地方の実態は直接見る、感じ取ることができるが、東京の実態は隠れていて、よく見えない。実際には東京の方が深刻である。

 地方の少子化は子供を産む年代の若者の絶対的減少によっている。
 東京の場合は若者の絶対数は多いが、東京は日本で最も出生率が少ない。多忙と貧困がその原因になっているのではないかと思われる。子供を産み育てる環境としては劣悪ということである。
 賃金問題をとって見ても一見高所得のように思えるが、今や非正規労働者が増加し、最低年収200万円以下の若者が多くなっている。しかも東京は物価が高い。住居費、交通費等への出費が増え、結果的に可処分所得は思った以上に少ない。

 東京の高齢化、少子化は深刻である。


11/25(金)曇り寒波 大曲中通病院外来 飯川病院ボランティア
1:30起床、新聞文献チェックPDF化、徒然他。6:00可燃ゴミ出し。7:35Taxi駅に、渋滞で8:10こまちに遅れ、8:10こまち、10:00-12:15大曲中通病院外来、13:30飯川病院ボランティア。18:50車帰宅、19:00夕食、20:30就寝。歩数計10268Km、9290歩。Blu-rayながら視聴:「池上:マッカーサーなど」。

秋田から東京を考える(1)  小池知事の都民ファーストという姿勢には疑問
 小池氏(64)が女性初の都知事に就任したのは熱暑が続く8月であった。高い指導力を期待されて就任した小池知事、その後の働きは東京五輪、豊洲問題を含めて連日マスコミを賑わしている。その働きは目覚しいものがある。私は、少なくとも悪しき印象は持っていないが、知事が問題を掘り起こす毎に問題が深みを増し、「どこで落し前をつける」のか心配になるほどである。

 就任会見では、自身が本部長となる「都政改革本部」を新設すると発表した。私は詳細は理解できていないが、都政には知事の力も及び難い伏魔殿があるという。これに対抗するために外部委員も入れて都が関わる業務や予算などを点検し、情報公開を進めて都民を味方につける、ということだろうと思う。改革の対象は、都政の事業や組織の廃止、経営形態も含めて対応を検討すると言うものであったが、その際、「都政を都民ファーストに改善していく」と話した。

 この「都民ファースト」と言う言葉に私は嫌な感じを持った。
 「都民ファースト」とは何を意味するのか?多分、都政を都民のために取り戻す、という意味で用いたのだろうだろう、と思う。それならば理解できる。

 何しろ前任者たちは国政をも意識した独自政策を打ち上げて注目を集めたが、都知事といえど地方自治体の首長である。知事の職務の範囲は地方自治法で決められている。法では「住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する」と定める。

 にもかかわらず、歴代都知事は通常の地方自治体の業務に収まらない問題にも口を出してきた。
 象徴的なのは、石原元知事が12年4月に沖縄県・尖閣諸島の購入計画である。何で東京都がこんな重大なことに口を出すのか、聞いた時に大変なことになると思ったものだ。
 舛添前知事が取り組んだのも「国家間の外交を補完する都市外交」だった。これらはいずれも都の業務ではない。
 今から振り返るとただ目立つスタンドプレーだった。

 何で「都民ファースト」に対して私が嫌な感覚を持ったのか??
 それは東京都は単独では自立できない最大の欠陥自治体だからである。もちろん地方の自治体も東京の恩恵を受けているから持ちつ持たれつの関係にある。例えば、ライフラインひとつとっても、食料も水も電気も都で賄っているものは一つもない。さらに人材、ほとんど地方から集まっている。

 一方、都道府県別名目総生産額は91兆円で国内総生産額の20%も占める。ちなみに秋田は3.4兆円。
 要するに、都は旺盛な経済活動で生きているが、地方がコケたら息の根が止まる。逆に、地方は東京がコケたらやっていけなくなる。いま東京都は一見華やかだが、見方によっては瀕死の状態にある、とも言える。

 だから私は「都民ファースト」に対し違和感を覚えるのだ。


11/24(木)寒波と曇り 外来 飯川病院 通勤路初凍結
 1:00 起床、文献処理、徒然。7:25徒歩飯川病院着、滑って危ない。寒くてセーター必須。8:45-13:40外来+健康クリニックドック10名分判定。14:00-18:45飯川病院、入院患者処置+インフワクチン接種。18:50車で帰宅、夕食後、20:30就寝。Blu-rayながら視聴:「世界は今:アメリカ、韓国事情」2回目。歩数計10251Km、8569歩。

介護保険2016(3) 岩手県の介護施設の現況を通して考える
 岩手県の介護施設の現況を岩手日報の記事を参照して考えてみる。

 岩手県の調査によると2015年度に岩手県内で廃止・休止した介護事業所は86力所だった。多くが経営難や介護人材の不足を理由に挙げている。県は昨年4月の介護報酬引き下げも影響したとみている。
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15年度に廃止・休止した岩手県内の介護簒秦所の内訳
▽ 居宅介護受領事業所25ヵ所
▽ 通所介護19力所
▽ 訪問介護19ヵ所など。
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 全国老人福祉施設協礪会が介護報酬改定前後を比較調査したところ、特別養護老人ホームー施設あたり月額54万円の減収となっていた。岩手県内の事業所も一様に経営が厳しくなったという。これでは人件費の改善は困難である。

 岩手県の事業所の数自体は介護需要に応じて増えており、県が指定する介護事業所は4月現在8200箇所、で前年同月に比し200箇所増えている。各施設ごとの介護人材の不足は続いていて十分機能しているとは言えない。
 へー、こんなに沢山の事業所があるのか!!! と驚く。勉強不足であった。

 岩手県内介護福祉士養成校の今春の卒業者数は計151人、一方、入学者数は計98人にとどまる。要するに介護福祉士の人気自体が落ちている。その背景は、業務内容が厳しい、にもかかわらず給与が少なく、自身の生活も成り立たない・・などなどである。

 岩手県は、介護職に再就職する際の準備金として最大40万円を貸し付け、県内で2年間働けば返済を免除する、と言う。国の取り組みに呼応して介護士の確保に力を入れている。
 これがお隣の県の実情である。秋田県の現状はどうなっているのだろうか?
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 介護保険制度について
 この制度は、介護が必要な高齢者を社会全体で支えるため、2000年に始まった。40歳以上が保険料を支払い、原則65歳以上の要介護認定を受けた人が費用の一部負担でサービスを利用できる。
 15年3月末時点で要介護認定者は606万人。総費用は16年度予算ベースで10兆4千億円と、2000年の約2.9倍に膨らんだ。高齢化を背景に対象者が増加しているためである。65歳以上の保険料も当初の金額から倍近くに上昇し、現在は全国平均で月5500円。

 厚労省はいま介護費用の抑制を考えている。
@ 2018年から一部の人を対象に利用時の自己負担を現在の2割から3割に増やす。介護保険の利用者負担は原則1割であったが、昨年8月から年280万円以上の所得がある人は2割になった。さらに年収370万円以上の人を3割にしたい考え。
@ 高額介護サービス費では、一定の収入がある人を対象に、負担限度額を現行の月37.200円から44.400円に引き上げる。
@ 40〜64歳が支払う保険料の計算方法を見直し、収入に応じた「総報酬割」という仕組みにする。大企業の社員は負担が増えるが、中小企業は負担が減る。
@ 車いすなど福祉用具のレンタル価格は、全国平均に一定額を上乗せする。
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 うーん、一層厳しくなる。


11/23(水)寒波 曇り 勤労感謝の日 iPhone7プラス入手
1:00 起床、新聞・文献読みとPDF化、他諸々。本日から長袖セーター着用。本日夕方にiPhone7プラス入手するのでその件に関して予習。午前は居間など整頓。13:00-14:30庭仕事、されど降雪寒波で頓挫、ガレージ整理。不用品廃棄。17:00iPhone7プラス入手,
バックアップからリカバリー操作。なんとか可能に。Blu-rayながら視聴:なし。19:30夕食、20:45就寝。歩数計12599歩10269Km。

介護保険2016(2) ヘルパーの働きを見直し待遇改善を 
 介護の費用は、2025年には今の2倍以上になると試算されている。
 大変な事態になる。有効な介護費用抑制策を導入しなければやっていけなくなる。

 私は、細かな計算はできないが、なんでもネガティブ思考で経費を抑制する、という今の考え方では展望は生まれて来ないような気がする。
 国は介護保険利用者の自己負担増を検討している。
 しかし、施設介護から在宅介護に今一層シフトさせるというならば、そのシステムをドラスティックに作り上げなければ小手先の方策のレベルにとどまる。
 いい方法はないだろうか。私はヘルパー増と待遇改善がその鍵を握ると思う。

 古き良き(??)時代は施設介護または家族の犠牲による在宅介護が中心であった。2000年に開始された介護保険制度は介護の社会性をうたった画期的制度であった。
 今は73%が介護を受けながら在宅で暮らしている。その際、立派な理念を持つ介護保険が十分に利用されているのかというと決して十分ではない。
 ほぼ全介助状態で最も手のかかる要介護度5でも限度額の64%しか使われていない。軽度の要支援1の方々は限度額の40%の利用にとどまっている。
 要介護度5でも利用率が低い理由は、利用者の自己負担費用、患者の家族環境、個人の考え方もあろうが、ヘルパー不足で在宅介護が十分機能していないことにもあると思っている。
 
 要介護3の比較であるが、介護施設の経費は約15万円、在宅の場合はその半分程度である。だから、一人でも多く在宅で暮らすことにすれば、高齢者の医療費や介護費用は大幅に減らせる。その際、鍵を握るのはヘルパーの活動であり、ヘルパーを支えれば介護保険の給付は結果的に抑制できるはずである。

 在宅介護がヘルパー不足で十分機能していない。ヘルパーの方々は低い人件費で働いている。給与は10数万円だという。この程度ではヘルパー自身が生きていけない。志を持って就業しても意欲が減ってくるのは当然でもある。 

 ヘルパーの就業の増加は地場産業として、地域の経済活性化にもつながる。 
 在宅介護は我が国の社会保障費の軽減のためにも、患者にとっても住み慣れた自宅で過ごせるというメリットがあり、ヘルパーの待遇改善が伴えば、ヘルパーにもプラス、地域のためにもなる。 

 高齢になると医療や介護問題はこの長命社会の中誰もが問題となる。本人たちにとっても、子供たちに決して人ごとではない。好きで病気になるわけでない。セフティネットにマイナスの手をつけることはどうなのか、と思う。


11/22(火)曇り寒い 外来 飯川病院 早朝東北太平洋岸に地震、小津波
 0:30起床。新聞・文献読みとPDF化、本読み、他諸々。5:00可燃ゴミ出し。6:00前後に東北太平洋岸に地震、小津波。動いていたから気づかず。7:30徒歩飯川車病院着。8:45ー13:00外来+紹介状発行。13:20-18:50飯川病院。Blu-rayながら視聴:「そこまで委員会:世界の闇」、「世界は今:アメリカ、韓国事情」。19:20帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計10.245Km、15.998歩。

介護保険2016(1) 膨れ上がる介護保険費用
 私の担当している外来は高齢の患者が多い。自活できずにショートステイやグループホームに入っている方も少なくない。その場合、家族が付き添ってくる場合もあるが、多くはヘルパーに付き添われてくる。ヘルパーは20代から60代のさまざまな年代である。その際、患者はろくに話も通じないからヘルパーから患者の情報を聴取する。時にヘルパーにいろいろ話をうかかう。

 慢性的な人手不足に対する不満の声も聞かれる。普通に介助しているのに、入所者に嫌味を言われ気分を害され、叩かれたり、引っかかれたりすることもある。深夜勤務で生活のリズムを崩す人もいる。特に苦労するのはお風呂の介助。若いヘルパーでさえ、フラフラになることもある、という。

 なぜ、こんなに厳しい仕事を続けられるのか?と聞くと、「やりかいがある」、「人の役に立ちたい」、「・・・」と続く。うーん、感心する。しかし、リストラにあったから、生活上の問題、他の就業場所が得られなかったから・・と言うのもある。

 ヘルパーの置かれている状態はとても厳しい。社会的地位が低い、給与が安すぎる、仕事は過酷・・・と状況が並ぶ。ヘルパーは重労働でしかも責任が重い。この大変さに見合う報酬が出せる仕組みをつくらないと、なり手はどんどん減っていくだろう。今、志を高くして頑張っているヘルパーも、職場環境がこれより後退すれば、継続が無理、と考えられる。

 このような話を聞くと、介護保険について考えなければならなくなる。
 介護保険は制度化されてから16年、介護施設の経営の困難さ、従業員の確保が厳しいという話題には事欠かないが、国レベルで介護保険の収支を考えると、介護保険料9兆6000億円あり、2000億円ほど黒字になっている。へー、黒字なんだ、と驚く。

 介護保険料は平成12年2900円 いま5000円程度と決して安くはない。半分税金、半部保険料で賄われている。
 一人当たりの介護経費は増えていない、と言う。なんで保険料が高くなったのかというと、高齢化で利用者が増えているからである。

 介護の費用は厚労省の資料によると現在9-10兆円であるが、将来これが21兆円にまで膨らむ、と予測して危機感を煽っている。
 これが本当なら大変な事態になる。有効な抑制策を導入しなければやっていけなくなる。
 国は介護保険利用者の自己負担増を検討しているが他の方法はないだろうか。


11/21(月) 晴れ 健康クリニックドック 飯川病院 
 0:45起床。文献・新聞等処理、蓄積データ処理。徒然。7:20徒歩飯川病院、新聞チェック、9:00-11:25健康クリニックドック14名+結果説明1。12:00飯川病院。新聞、医学論文チェック。14:00-17:45勤務。入院・外来患者対応若干。18:30バス帰宅、19:00夕食。 20:15就寝。Blu-rayながら視聴:「そこまで言って委員会:大統領選、海空陸上の大事故検証」。歩数計10.231Km、15.179歩。

経済2016(6) 本:財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済 上念司著 講談社α文庫 2016年9月

 日本経済は1000兆円に及ぶ債務を抱え、世界一の借金財政・・と一般的に言われており、経済健全化が必要である・・・。
 しかし、先日聞いた経済アナリストの森永卓郎氏の考え方は私が従来抱いてきた内容と一線を画するものであり、日本の経済は世界的に見て健全である、と述べた。私は無知を恥じ、ショックさえ覚えた。 
 ただ、私にはまだ氏の言われることを理解する能力はない。さらに勉強しなければならない、と感じた。森永氏の主張と類似した文献を探し、上記の書籍を得て急ぎ読んでみた。

 著者の上念 司氏は1969年生まれの経済評論家。著作に「日銀貴族が国を滅ぼす」、「全国民必読 経済ニュースのウソを見抜け!」、「アベノミクスを阻む7つの敵」、「地方は消滅しない!など多数。

 一部表現を変えたが、著者は「まえがき」で、「政府が約1000兆円の借金を抱えており、マスコミも国民の不安を駆り立てているが、同じ日本政府が700兆円近い資産(このうち、換金することのできる金融資産だけでも300兆円以上)を持っており、世界一の金持ち政府といっても過言ではない」としている。
 また、危機を煽る財務官僚は、ほとんどが法学部出身で、経済のプロではない。大新聞やテレビ局がこうした評価を無批判に報道しするのは経済担当の記者も、経済の専門的な教育を受けていない人ばかりで、財務省の発表を書くだけだからで「官」との「共謀者」だとしている。 

 筆者は、一問一答方式で全33問にわたって、世の中に流布している様々な「常識」などを、歯切れよく解説、論破している。
 例えば、経済大国の米国の政府資産ですら150兆円ほどしかなく、700兆円もある日本政府は世界で一番の金持ち政府であると言っていい。しかもその7割がたは金融資産であり、必要があればいつでもに換金できるものである、とのこと。
 借金の総額は問題ない。名目成長率が上昇すれば、政府債務の負担は減っていくので、財政健全化よりも経済成長をさせることこそが国の運営のためには必要である。

 私はいま経済も勉強中であるが、どれだけ政治やメディア、学者から偏向した情報を与えられ、それでイメージを形成してきたのか、それを痛感した一冊である。
 その面では、、NHKが経済アナリストの森永卓郎氏の意見をラジオで取り上げたのは画期的でないのか、と思った。

 私は日常からメディアを疑がってかるように心がけているが、国の借金に関してはいかに己が無知にされていたか、改めて痛感した。


11/20(日)曇り 町内公民館掃除当番 飯川病院当直3時間交代
 0:30起床.新聞チェック、医学論文読み,整理、PDF化。9:30公民館掃除当番、班メンバー数人集合。10:30-11:30秋田ゾンタクラブバザー品の運搬手伝い、帰宅後微睡。NHKのど自慢楽しむ。庭のw柿一部収穫、16:00飯川病院へ、当直医の都合で一時交代。健康クリニックドック判定終了。Blu-rayながら視聴:「ワイルドジャパン(1):本州」。19:20帰宅。夕食、20:30就寝。歩数計Σ10219Km、11816歩。

医療2016年(16) 高価薬「オプジーボ」(5) 私など手が震えて扱えない
 私は、官邸が乗り出して値下げを無理強いしたことはフェアでないと思う。

 予定外の薬価変更は実際には問題が大きい。
 製薬業界の立場から見ると、研究開発に費やした経費の回収も遅れる、経営予定も立たない、創薬のインセンティブが低下する、 ・・・などの影響を持つ。製薬業界の新薬開発意欲がそがれてしまえば、患者、医療関係者にとって不利益になりかねない。
 
 販売元の小野薬品工業は今回の値下げについて不服意見の提出を検討する、という。結果がどうなるかわからないが当然のリアクションだと思う。

 この薬価問題は開発メーカーに非があるとは言えない。メーカーの姿勢は理解できる。薬価の決定権を握る国が制度の不備を放置し続けてきたことで起きた問題で、猛省すべきは厚労省である。厚労省は今回の問題を受けて薬価設定のルールを抜本的に見直すという。いいことだが。遅きに失したね。
 
 私は対象疾患が広くする際に、製薬業界の立場を考慮した範囲で価格改定を同時に行うのがいいと思う。

 「オプジーボ」は高額医薬品の一例であるが、今後も同様の高額医薬品は次々と開発されていく。対策は急務となっている。

 医療の現場はガーゼ一枚までも、マスク一枚までも倹約して経費削減に努めている。
 そんな立場にある私など、もし「オプジーボ」のバイアルを扱うことがあれば、恐ろしくて手が震えるだろう。薬剤師や看護師が点滴を作る際に手を滑らして割ってしまったらどうするのか??たとえ、半額に値下げしてもその気持ちは変わらない。その損失を取り戻すためにどれだけの時間が必要か、考えるだけでゾッとする。
 なんか、倹約志向の医療現場に、高価な宝石を扱う様な、場違いの難問が迷い込んだ様に思ってしまう。


11/19(土)晴れ 飯川病院午前外来  
1:00 起床。新聞・文献PDF化。各種の録音資料再検討。9:00バス飯川病院着、午前外来
は予想外の患者数。13:00井川町診療所長来訪歓談。健康クリニックドック判定半分。Blu-rayながら視聴:「林修今でしょ講座:電子レンジ、男性更年期など」、「林修:初耳学x2」。16:30帰宅。19:00夕食。20:00就寝。歩数計Σ10.209Km1.0214歩。

医療2016年(15) 高価薬「オプジーボ」(4) 厚労省に問題の根源あり
 私は最近の肺がん治療についてはよくわからない。
 まだその評価は一部の専門医の文献しかなく、まだ一般化されて居ないが、文献で見る限り「オプジーボ」は医療現場での評価は高い。
 「オプジーボ」は作用機序として、ヒトの免疫力を引き出すことでガンの増殖を抑制するという、従来の抗がん剤にはない作用機序を持つ。しかし、製品化は難航した。手掛けたのは業界中堅の小野薬品工業KKで、発売に至るまでの過程は紆余曲折し、茨の道であったという。私は小野薬品工業KKの業績を評価する。

 同じ様なことが自動車業界にもあった。マツダのロータリーエンジンの商品化成功である。どこの大手企業もなし得なかった夢のエンジンを実用化したのは意欲十分な一企業であった。私はマツダの業績を評価し、マツダルーチェロータリーセダンを購入した。本当に静かで、力強いエンジンであった。オイルショックのためにロータリーエンジンの研究開発、改良が頓挫したのは残念であった。私は「オプジーボ」も評価しているが、これに関しては使われる立場にはならないことを望んでいる。

 「オプジーボ」は先進的な薬剤であり、その開発には多額の費用が費やされた。さらに適応患者が年間500名程度と少ないことから、薬価は1バイアルあたり約70万円と高額になった。
 それが、難治性肺がんにも適応され、対象患者が年約15.000人に、すなわち患者数が100倍以上になったが、当初誰も年間3500万円もかかるという費用の問題点に気づかなかった。国民皆保険堅持をうたっている日本医師会も問題を感じて居なかった??信じ難いことである。「オプジーボ」問題は徐々に認知され始めたが、それとともに薬価の点で異議が唱えられ始めた。

 この問題は国会でも問題にされ、その際、諸外国の薬価も比較された。塩崎厚労相は「米国が約30万円、英国が約14万円と日本の半値以下」と答弁し、このこともあって価格改定の動きに結びついた。

 国が定める薬価の改定は原則2年に1度だが、厚労省は「オプジーボ」は医療保険財政への影響が極めて大きく、緊急的に対応する、と説明した。当初、値下げは17年度に最大25%にとどめ、18年度にさらに引き下げる方針を示していた。
 しかし、首相官邸の強い意向があって、異例の大幅値下げに踏み切ることになった。年間販売額が予想以上に増えて1.500億円を超えた場合、薬価を最大50%下げられるという特例を適応し、今回の改定で1バイアルあたり約36万5千円と半額まで大幅値下げとなった。その結果、来年度予算で医療費を200億円弱を抑制できる見込みとなった。多分、安倍総理はホッとしていることであろう。


11/18(金)快晴 大曲中通病院外来 飯川病院ボランティア
 0:00起床.新聞、文献PDF化、読書。徒然他何時もの如く。5:30可燃ゴミ提出、7:40Taxi駅に、8:10こまち、9:10-12:10大曲中通病院外来。片道徒歩。13:30-18:30飯川病院ボランティア。19:00taxi帰宅夕食。20:00就寝。歩数計Σ10201Km10446歩。 Blu-rayながら視聴:「ガイア:ウニとマグロ」、「団塊スタイル:防災」。

医療2016年(14) 高価薬「オプジーボ」(3) 薬価が半分になる
 2000年頃から登場した高額な薬剤は医療費を押し上げている。高額薬品のためで医療財政を圧迫している。ここまで来て、政府も厚労省も中医協もやっと腰を上げた。私は遅きに失した、と思う。

 進行性肺がんの治療薬「オプジーボ」を使うと、一人あたり年間3500万円程度の薬剤費がかかる。仮に5万人が「オプジーボ」を1年使うとすると、薬代だけで年1.75兆円。日本の年間薬剤費が、2割近く跳ね上がる。

 「オプジーボ」は2014年に皮膚がんの一つである悪性黒色腫の治療薬として発売された。その当時は500人ほどの適応患者しかいなかった。昨年12月に肺がんの治療薬としても承認され、対象患者が数万人規模に拡大した。
 「オプジーボ」は肺がん縮小効果は2割程度、著効した場合、治癒する可能性もある。月に300万円以上かかるが、日本には「高額療養費制度」があって、「オプジーボ」を投与された患者の自己負担額が月額20万円程度である。こういう薬剤が登場した以上、医師は「使いたい」という患者の希望を拒みにくい。

 患者の生存期間を1年間程度伸ばすために、国がこれだけのコストをかけることがいいのか否か、私は「否定的」な考えである。コスト・ベネフィットの関係は全く成り立たない。

 今、国民皆保険は財政的に逼迫しつつあるのに、関係者のコスト意識はどうなっているのか??右肩あがりで次々と負担を増やしていいのだろうか??日本医師会もなんでアクションしないのか??と私は常々疑問を感じ、危惧していた。「オプジーボ」に関しては驚くとともに呆れていた。

 薬が高額になるのは厚労省の政策、製薬会社の思惑が背景にある。

 すなわち、「オプジーボ」は悪性黒色腫に対し保険で使用できる製品であった。年500人程度の患者に使われると予想されていた。
 対象患者が5万人以下と少ない疾患の場合、厚労省は薬価を高めに設定する。これは、新薬の開発の意欲を維持するための方策でもある。開発費用が高額で、製薬会社の利益の確保、画期的新薬ということで利益率を他の薬物より6割り増しにした。その結果、一バイアルあたり72万円に設定された。

 もし、「オプジーボ」が肺がん治療薬として先に世に出たら薬価はもっと安く設定されたはずである。利益を追求する製薬会社は希少疾病から承認を得て、後に適応を広げていく。これは製薬業界の常套手段となっているが、製薬会社が利潤を追求する私企業である以上責められない。
 


11/17(木) 小雨のち晴れ 外来 飯川病院
 0:30起床、新聞、文献PDF化など。6:00資源化廃棄物大量提出。7:10バス飯川病院着。8:45-13:20外来+人間ドック判定一部。14:00-18:30飯川病院、入院患者対応+インフルエンザワクチン6名。19:00バス帰宅、夕食、20:10就寝。歩数計Σ10193Km11612歩。Blu-rayながら視聴:「英雄選択:浜口梧陵」、「コズミックフロント:海底巨大鉱床」、「昭和偉人伝:山野愛子」、「あらすじ名作:車輪の下」。

経済2016(6) 日本経済は良いのか?悪いのか?(2) 我が国の債務ゼロ??本当か
 国の借金は現在の時点で、1.172兆円あるが、政府の資産は679兆円もある。さらに、法人資産等を含めた連結財務として実質的に広い政府の資産を考えれば、資産がさらに増えて、純債務は439兆円となり、しかも、この純債務は前年より12兆円も減っている・・・・。

 これは、私が抱いているイメージと大きく異なる。日本の資産を入れて考察する機会はあまりなかった。

 さらに、我が国のバランスシートの計算には日銀の状況が含まれていない。日銀のバランシートを見ると、保有国債は現在359兆円である。国債は購入先に元金と利子を返済する必要があるが、日銀が国債を買った場合に限ってはその国債が日銀券に変わり流通するから、実質的に見て日銀の保有国債を国に返しているのと同じ、すなわち、日銀は負債がないのと同じ、と見ることができる・・のだそうだ。
 だから、国の純債務は439兆円から日銀分の359兆円を引くと国の本当の負債額は90兆円のみ、となる。
 さらに、日銀は毎年80兆円国債買うから、今年の政府の実質借金は10兆円のみ、となる。この程度の借金は国際的に問題になるようなレベルではない。すなわち、日本は世界一財政が健全な国であり、しかも、来年は無借金状態になると考えられる。

 財務省は国の資産が679兆円だとしても、これは売却できない資産で、借金の返済には役立たない。と主張する。財務省は、例えば、道路は売れないと主張しているが、民営化した企業の株式は政府がかなり所有していて、この株式を売却することはいつでも可能であり、道路そのものを売ることに等しい。
 もう一つ、日本が多額の保有しているアメリカ国債の売却は、一般的にNYダウに影響するから売り難い財産とみなされているが、少しずつ売れば問題はない。
 財務省が売れない資産としているものはほぼ全ていつでも売れる資産である。

 日銀は国債の購入と放出の微妙なコントロールを通じてインフレの予防をする。これが国の中央銀行の責務である。日本の財政状況であれば十分コントロール可能と考えられる。
 経済アナリストの森永卓郎氏の話を聞き、我が国は「借金もたくさんあるが、貯金も十分ある」、という状態だという。こういう考え方の話は初めてである。

 私は、
@ 日銀の債務は本当にチャラにできる、という考え方でいいのか? 
@ 売却可能な資産は確かにあるとはいえ、それを売却すると国の財政は悪化していくことにならないのか?? 
@ などなど・・・、疑問はいろいろ感じている。

 私には、まだ氏の言われることを十分理解する能力はない。さらに勉強しなければならない、と感じた。


11/16 (水)小雨小雪 寒い 飯川病院ボランティア
0:00起床、文献チェック。徒然他。録音データ整理など。6:00金属廃棄物初めて提出。13:10バス病院着、飯川病院ボランティア。インフルエンザワクチン接種10名。Blu-rayながら視聴:「昭和は輝いていた:森繁」、「久米書店10184:バカの壁」。19:00帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計13842歩Σ10184Km。

経済2016(5) 日本経済は良いのか?悪いのか?(1) 森永卓郎氏の意見は前者
 日本経済は1000兆円に及ぶ債務を抱えた借金財政で世界的に見て、最悪とまで言えないが決して良くない・・と一般的に言われており、財務省は経済健全化に躍起になっている。特に今年春の消費税増税延期は国の将来に悪影響を及ぼしかねないと力説してきた。

 一方、国の予算編成を見ると、政府は今年度も借金を増やす方向で予算を編成した。来年度も同様な方針にあるとされており、デフレ抑制、景気高揚策という目的はあるにせよ、私などは安倍総理をはじめとする政府の首脳たちは経済的感覚がずれているのではないだろうか?とまで疑ってきた。

 ところが、数日前に経済アナリストの森永卓郎氏の考え方を聞く機会があり、氏の意見は私が従来考えてきた内容と一線を画するものであり、日本の経済は世界的に見て健全である、と確信を持って述べていた。私はそれを聞いてそんな見方もあるのか、と無知を恥じたとともににショックさえ覚えた。

 森永氏の意見の概要は以下のごとくである。

 日本の経済は決して悪くはない。それどころか国際的に見て最も良い状態にあると考えられる。財務省は、地方交付税の抑制、高齢者の医療費抑制のために本人負担を増やすなどの施策を主張している。財務省は、世界の中でも財政状態は最悪に近く、財政再建のために消費税増税延期は大きな痛手になっている。将来的にも健全化のためには消費税以外にない、としている。

 本当か?
 これは国際的国際の位置付けを見ることからも誤りだとわかってくる。日本の国債はマイナス金利下にある。長期国債金利が低いのはドイツと日本くらいである。国債は信用度が低くなると金利が上がる。その例として、ギリシャは一時国債金利が40%にまで上昇した。金利低いのは経済が健在であるという証拠でもある。

 財務省は最近、一般会計や特別会計などのわが国全体のバランスシートを発表した。それによると、借金1.172兆円あるが、政府が抱えている資産は679兆円もある、とされる。さらに、法人資産等を含めた連結財務として実質的に広い政府の資産を考えれば、資産がさらに増えて、純債務は439兆円となる。しかも、この純債務は前年より12兆円も減っている・・・・。

 ここまでが前半分の論旨であるが、森永氏の考え方は一般的に通用している考え方、私のイメージとは大きく異なっている。経済関係も勉強中で各種の文献を読んでいるが、このような考え方に触れたことはなく、私にとっては大きな驚きである。


11/15(火)降雨 外来 飯川病院
0:00起床。文献・新聞等処理、徒然。自炊本読み。5:00可燃ごみ処理、提出。6:47雨模様でバス飯川病院。8:45-12:55中通外来。数の割には難渋、疲弊。13:15飯川病院、14:00-17:50飯川病院。インフルエンザワクチン接種1名。新聞、医学論文チェック、18:50帰宅、夕食、 20:15就寝。歩数計10172Km、10705歩。Blu-rayながら視聴:「コズミックフロント:プラネット9」、「ガイア:ニッポン観光」、「団塊スタイル:辺見マリ」。

四季2016(16) スーパームーン
 11月14日の夜、スーパームーンを見た。 天候の関係で北海道、北東北日本海側、沖縄以外では見え難いとされていたが、秋田では見事な月を見ることができた。

 スーパームーンとは何なのか?
 月の公転軌道が楕円であるため、月と地球との距離は約36万km~40万kmの間で変化している。その最接近のタイミングと満月となるタイミングが近いと、月が特に大きく見える。今年の11月14日の場合、20時20分ごろに月が地球に約35.7万kmまで最接近し、その約2時間半後の22時50分ごろにちょうど満月となる。普段の満月よりも、最大14%も大きく見え、明るさも30%増す、という。私は幸運にも十分見ることができた。

 スーパームーンという呼び名は人が勝手につけたもので、月はそんな言葉で呼ばれていることなど知らないだろう。名前は占星術に由来し、天文学的用語ではない。近年の天文ブームもあって一つの天文現象として一般に普及してきている、ということ。

 だから、定義は諸説ある。科学的な定義が決まっていない。

 @ 一年のうちで最も大きく見える満月、というソフトな考え方もある。この考えでは今年はスーパームーンが3回あることになる。
 @ 月の近地点通過と満月の組み合わせを指す。これによると、今年のスーパームーンは68年ぶりの現象で、次に同様に見えるのは2034年、約20年後とされる。

 月の明るさ、大きさは大気の条件の影響を受けるので、言われなければスーパームーンに気づくことはないと思う。その差は一目瞭然!・・と言われるが、真っ暗な空に浮いているだけでは比較できないから判断できない。大きさを比較できる対象物と共に同じ条件で撮影して大きさ比べるとわかりやすい。

 (わが家で撮影した20:00頃のスーパームーン。対照物は写せなかった。Canon EOS Kiss x8i )

 私は通常帰宅時間が19:00前後でちょうど月の出を見る機会が時間帯である。また、活動時間が早朝なので西側に浮かぶ月を目にすることが多い。私の生活の中は月と共にあると言っていい。法然和尚の「月影の 至らぬ郷は無けれども ながめる人の心にぞすむ」は大好きな詩である。
 
 月は満ち欠けがある他に、のぼる時間も微妙に変わっていく。季節や天候の状況で見え方、色調に差が出る。夏から秋にかけての月は暖かい。厳寒期の青白い満月は冷たくドラキュラでも出そうで恐怖感すら覚える。
 月が昇ってくる際は空気の影響をもろに受けるから、夏の湿気が多い時は大きく、乾燥期の冬季はやや小さい。夏はいつもスーパームーン調の月を年間を通じて味わっている。だから、スーパームーンは特別なことではない。

 しかし、昨夜、天候にも恵まれ、生涯に二度と見ることができないスーパームーンそのものを十分見る幸運を味わった。


11/14(月)快晴温暖 健康クリニックドック 飯川病院 スーパームーン
 0:45起床。文献・新聞等処理、健康クリニックドック判定終了。蓄積データ処理。徒然。7:00検食、9:00-11:25健康クリニックドック。12:15飯川病院。新聞、医学論文チェック。14:00-17:45勤務。18:30バス帰宅、スーパームーンが美しい。19:00夕食。 20:15就寝。Blu-rayながら視聴:「サイエンスゼロ:新瞑想法」、「100分で名著:カント(4)」、「フェルメール盗難事件」、「昭和の選択:石橋湛山」。歩数計10163Km、8219歩。

次期米国大統領トランプ氏(4) クリントン氏は何故信任されなかったのか
 米国次期大統領結果には驚いた!!!
 クリントン氏 vs トランプ氏、大方の予想はクリントン氏の優位で選挙日を迎えた。

 両候補とも積極的に支持を集めていないようで、選びたい候補でなく、どちらがマシなのか?と言う選択であった。選挙の状況は毎日のごとく新聞で見ることができたが、見るのも嫌になるような低レベルの、罵り合いの汚い選挙戦であった。これが良識的な国、米国なのか??
 それでも、私は最終的には消去法でクリントン氏かと予想していた。

 私は米国の苦しみの実態を理解していなかった。
 米国はGDPは相変わらず世界第一である。しかし、米国の中間層、貧民層は厳しい落ち込みを実感していた。そのことが私には感じ取れなかった。

 昔の栄光は影を潜めたとはいえ、米国及び米国大統領は世界の指導者である、と国民の誰しもが感じていて、そのことを誇りにも思ってたはず、と私は思っていた。その点から言えば、経験豊かな老練な、常識的な政治家の方がベターなはずであったが、国民は政治経験のないビジネスマンの方を選出した。

 国民は従来路線の継続でなく、変化を求めたのだ。米国は従来の栄光を捨てたのだ。
 今回の大統領選は、革命経験のないこの国にとっては革命に匹敵するほどの変化を、民主的な方法でなしとげた、と言える。

 何故、クリントン氏は、豊富な資金力と、豊富な政治経験がありながら信任されなかったのか??その点を考えてみた。

@ 候補としての魅力に欠いた。9月中旬の調査で非好意的が55%であった。これでは大統領候補として初めから不適格であるが、当選確率はそれでも73%。なんでこんな確率が出るかと言うと相手がトランプ氏だったから。
@ メール問題、財団問題よりも彼女に対する嫌悪感が強かった。スピーチが下手で心からの発露で言葉を選ぶのでなく、頭で考え尽くした言葉を並べた、説教調の演説が多い。大統領のスピーチは国をまとめるのに重要な位置付けとみなされており、米国民は歴代の大統領の名演説を楽しんできた。この点でも彼女は指導者にふさわしくない、と判断されたのだろう。
@ カリスマ性にかける。なんとなく信頼を置けない、民衆には分かり難い影の部分が感じられる、と言う。
@ 初の女性大統領誕生についても夢を強調したが、米国人にとっては性別など大した問題でなかった。そんな夢の問題でなく生活そのものの方が重要だった、ということ。米国は男尊女卑の考え方が根強い社会なのだ。だからこそレディファーストという習慣が役に立つ。
@ クリントン氏にとってオバマ大統領の全面支援を受けたこともマイナス因子だったと思う。オバマ時代を含む既存政治への失望と怒りの格好の標的となった。

 もし、の仮定が許されるなら、サンダース候補だったらトランプは次期大統領には選ばれなかったのでないだろうか。


11/13(日)午前曇り午後降雨 飯川病院当直
1:30起床、新聞、文献チェック。医学雑誌のPDF化、録音データ整理など。終日ファイト湧かず、トロトロ微睡何度か。16:30プリウスにて飯川病院当直へ、18:25検食、家内東京より帰宅、20:00就寝。歩数計10157Km。Blu-rayながら視聴:「久米書店:お墓は誰が守るのか」。

健康食品等の有効性の根拠は?(2) 特定保健用食品(トクホ)
 特定保健用食品(トクホ)の制度は1991年に開始された。当時、根拠があいまいな「健康食品」が多かったことから、基準を満たした商品を国が「健康にいい」、とお墨付きを与えたのがトクホである。許可されれば、商品に「血圧が高めの方に適する」などの効能を表示できる。

 健康ブームに乗りヒット商品も相次ぎ、昨年度のトクホ商品の総売り上げは6400億円、現在の許可・承認件数は1271件と大きく市場を成長させた。

 私は自然科学やドキュメンタリー番組を中心にTV番組を録画しておき、文献のチェックなどの際にながら視聴しているが、トクホとかの健康食品、健康器具等の宣伝があまりにも多く驚いている。
 トクホや健康器具の発想には「苦労せずに健康維持」したいという中高年の方々の考え方が見え見えで、メーカーはその点を突いて業績を伸ばしているが、許可後のチェックが不要な承認制度は問題ないのだろうか??と思っている。
 私はトクホ許可の際の、有効性に対してのチェックについても疑問を感じている。科学的な有効の評価、あるいは危険性はないという証明はどのようになされているのか?発売後の再チェックは不要なのかな?と思う。

 トクホは、メーカーが有効成分の分析結果を示し、効果と安全性の審査を経て国が許可する。トクホは当初は2年ごとに審査をやり直す更新制だったが、政府による規制緩和によって1996年に4年ごとの更新制になり、翌年に更新制が廃止された。
 2011年に販売中のトクホ商品の安全性に疑いが出されていた。

 日本サプリメント社が自社のトクホ6商品の有効成分が規定値以下だったと消費者庁へ報告した。同社はこの事実を把握しながら、1年以上にわたり販売を継続していたこともあり、消費者庁はメーカーの責任は大きい、と本年初めて販売許可を取り消した。

 消費者庁はこの不祥事を受けてトクホ全商品について最新の成分調査の提出をメーカーに指示、更に店頭で一部商品を抜き打ち調査を始めることを決めた。

 トクホ商品の成分の安全性、危険性のチェックは当然であるが、安全性のためには有効成分の含有量も重要である。だがそれを見過ごした背景に、国による更新制から永久許可制への切り替えがあった。消費者庁も「現制度では企業の良識に期待せざるをえない」と認める。

 このトクホの問題を振り返ると三菱自動車の燃費のごまかし事件と重なる部分がある。私は企業の良識に頼っていてはダメだ、と思う。企業の構成員各人は良識的人間であっても組織の中では良識を失った行動をとりやすい。個人の責任が問われ難いこともあるが、そのため企業は往々にして社会的責任に反する行動をとりやすい。


11/12(土)快晴・温暖 タイヤ交換2台 庭掃除 
1:00起床、家内カレンダー購入で東京に。新聞チェック、徒然他いつもの如し。PDFデータ整理。午前中はネコ用こたつ対策など。12:30-16:00タイヤ交換2台+ガレージ、庭掃除。Blu-ray視聴なし。歴史関係の勉強に集中。19:00夕食、20:30就寝、歩数計Σ10151Km。8396歩。

健康食品等の有効性の根拠は?(1) 水素水
 近未来に水素の時代が来るとされている。自動車などの燃料として水素を燃やす「燃料電池車」はすでに実用化されているが、まだ目が飛び出るほど高価である。
 水素は燃やした後は水しか残らない。有害な排ガス、温室効果ガスも出さない。究極のクリーンエンジンとされている。水素が持つイメージは大気中では希少なガスであること、無臭、無味であることに尽きる。

 しかし、水素自体は有害なガス、温室効果ガスも出さないが、水素を製造する段階で巨大なエネルギーを必要とする。有効な水素製造法ができれば別だが、近未来の水素はまだ排気ガス、温室効果ガスを排出する、と考えるべきである。

 かなり実用化している電気自動車はクリーンとされているが、発電の段階で温室効果ガスを出す。同様に太陽電池、風力発電ですら作る段階では地球をかなり汚している。

 電気自動車、ハイブリッドカーに乗っていても結局は地球温暖化に寄与していることになる。

 近年、「水素水」と称する不思議なドリンク商品が店頭に並んでいる。効能として、「老化、疲労の原因となる体内の有害な活性酸素を除去する」、「がんを予防する」、「ダイエット効果がある」・・・とあり、健康飲料と誤解して購入する勣きも広まっていた。
 私も試供品とかで10本ぐらいのドリンクが手もつけられず棚の上に並んでいるが、興味もないし、効能も期待していないから放置している。一部は賞味期限が切れている。

 「水素水」ブームの発端は2007年、水素分子が動物実験で「治療効果のある抗酸化物質として作用した」とする論文が発表されたことに由来する、という。その後、飲料メーカーなどが「水素水」の名を使った商品を次々と発売し、人気女優が「美容に良く、愛用している」などと発言したのが、ブームに拍車を掛けたようである。

 「水素水」とは、「水素ガスの濃度を高めた水」のことだろう。水素濃度がどのくらいあれば「水素水」と呼べるかという基準もない。「水素水」のつくり方は、@水素ガスを水に溶かして充填する、@化学反応で水素分子を発生させて濃度を高める、B水を電気分解し、水素分子を発生させた陰極側の水を使う、などの方法がある。

 それが2016年6月になって国立健康・栄養研究所がホームページ内の「健康食品の有効性情報」に、ヒトでの有効性について信頼できる十分なデータは見当たらない」との見解も示した。要するに、飲んでも効果があるとはいえないということ。単なる清涼飲料水でしかない。

 私は、何を今更・・、そんなことは初めから分かっているのじゃないか、と思う。
 確かに水素水を飲ませると脳の代謝に有効だとする学説もあるから、一蹴することは出来ないが、少なくとも現状では健康飲料としての位置付けは与えられないのではないか、と思う。

 水素は体内で腸内細菌によって多量に作られている。その医学的作用は明らかになっているとは言えない。
 結論として、何か一つで健康になるような健康食品はない、と思う。


11/11(金)曇り冷え 大曲中通病院外来 飯川病院勤務 
1:00起床、録音、PDFデータ整理。新聞処理。微睡、5:00可燃ゴミ集積所に。7:25家人の買い物の車で大曲。8:50-12:10大曲中通病院外来。13:00飯川病院着、院長不在のため13:00-18:00勤務。健康クリニックドック判定半分程度。19:00Taxi帰宅、夕食。20:00就寝。 歩数計Σ6946歩、10144Km。Blu-rayながら視聴:「団塊スタイル:一人暮らし」、「昭和は輝いていた:角川映画」、「池上:ニュース解説3時間」。

次期米国大統領トランプ氏(3) 世界を束ねる「よりまともな国」であって欲しいが
 米国大統領選の結果には驚いた!!!

 トランプ氏は指導者の資質を欠くと厳しく評論されながらも最終的に信任を得たことは、米社会に私など想像できない今までの政治へ不信感があることを示している。

 クリントン氏は、豊富な資金力と、オバマ大統領夫妻の全面支援を受けるなど組織力で
トランプ氏を終始圧倒した。しかし、「愛は憎悪に勝る」などと観念的な方針を述べた訴えは経済的に悩む中間層に十分に響かず届かなかった。候補としての魅力にも欠いたようだ。初の女性大統領誕生についても夢を強調したが、米国人にとっては大した問題でなかった。そんな夢の問題でなく生活そのものの方が重要だった、ということ。
 
 クリントン氏にとってオバマ大統領の全面支援を受けたこともマイナス因子だったと思う。8年前、世界的に注目されて誕生したオバマ政権の間に米国は偏狭な文化か浸透していった。オバマ政権とは一体なんだったのか?オバマ個人の問題でなく、時代の流れの結果だと思う。彼の政治的足跡は厳しく検証されるだろうが、そんなことを待つまでもなく多くの中間層は評価が終わっている。その結果がクリントン氏を見限る因子の一つだったと思う。格差拡大に有効な手を打たないオバマ時代を含む政治への怒りが重なった。
 
 トランプ氏は次期大統領に決まったもののその力は全く未知数である。国をまとめ上げる指導者として行動が求められるが、おそらく過去の発言が足を引っ張ることになるだろう。経済保護主義への回帰、イスラム教徒やヒスパニックの移民排斥、パリ協定からの離脱、日米同盟見直し、TPP反対、オバマ氏が発した大統領令を全て撤廃、などを訴えたトランプ氏の勝利は、米国の変容も象徴した。現に、TPPは空中分解するだろう。その動きも報じられている。

「米国を再び偉大にする」と唱えるトランプ氏はまだ具体的方策を語っていない。確信ある政策を決めてはいないと考えられる。にもかかわらずメディアはトランプ政権に不安と恐れを論評している。まだ早いじゃないか?・・と私は思う。

 いま、資本主義自体が爛熟期を迎えており、グローバル社会の中で米国の優位性を盛り返すほどの力がないと考える。米国とはいえもう絶対的優位性には陰りが見え、微妙なバランス感覚で諸外国と付き合わなければならない。トランプ氏がどのような経済政策を打ち出してこようと、米国の言う通りにはならないからそう世界の経済はそれほど心配はないと考える。
 ただ、「もはや世界の警察官ではありえない」は本当だろうが、世界を束ねる「よりまともな国」としての立場は欲しい。この点では、私もトランプ氏に不安を感じている。


11/10(木)曇り寒波 外来 飯川病院
0:30起床、文献・新聞チェックなど。7:30徒歩飯川病院着、寒くて上下ともに重ね着。8:45-13:15外来。13:30飯川病院、14:00-19:00勤務。Blu-rayながら視聴:「『コズミックフロント:地球の不思議』後半、「そこまで言って委員会:日米間の悲しい事件、福竜丸など」、「世界は今:米国大統領選大詰め」。「ガイア:古着リメイク」、19:15帰宅、夕食、20:20就寝。歩数計Σ14820歩、10130Km。

次期米国大統領トランプ氏(2)米国は、世界は、日本は、世論を読みきれなかった
 米国大統領選の結果には驚いた!!!

 私は、いずれ、トランプ氏は消えていくと読んでいたが、党内をも二分しながら支持を集め、指名獲得したのには驚いた。しかしながら、その後もトランプ氏はずっと劣勢と伝わっていた。特に投票日2週間ほど前の女性侮蔑発言の影響は大きいとされていた。一方その後にクリントン氏のメール問題をFBIが再調査するという流れもあって、二人の評価は揺れ動いていた。投票直前になってFBIが調査しないことを名言した。クリントン氏自身の問題は大きく影を及ぼしたと考えられるが、それでも最後まで暴言を繰り返すトランプ氏の失言もあってクリントン氏が逃げ切ると予想されていた。
 個々人の有権者の意見は別にして、トランプ氏の当選を明快に予想したメディアはなかった。

 当確判明後に世界のメディアは一斉に「まさかの逆転勝利・・」、「衝撃的・・」と論評した。このように表現することは、米国、世界、日本も、世論を読みきれていなかった、ということである。
 
 現地に行ってその空気を直接知ることができれば別であるが、私どもがこの大統領選について知ることができるのはメディアを通じてのみである。メディアの記述の多くは意見をはっきり述べる方々の声の伝達、集約である。その中には、学識者あり、政治評論家あり、両候補の支持者たちの声でいずれの力強い意見が並んだ。

 実際には、選挙結果から見て、メディアに対して自己の気持ちを表現しなかった大衆が多数いたということである。いわゆる隠れトランプ氏支持者である。
 メディアに登場する人物も登場しない人物も、それぞれの人生を生きている。特に、今の米国は決して政治・経済の流れから離れて生きられる状況にはない。殆どが経済の低迷のあおりを受けている。それほど今の米国の持つ問題点は大きい。政治への無関心層は殆どいなかったのではないか。

 選挙の主人公は激しく動くいた。その度ごとに優劣が変化した。メディアは大衆も多分同じように動いているだろうと、都合のいい道具にしてしまった。光が当たっている人、陰に潜んでいる人・・、たくさんの人がいる。世論といっても、それに反映されない多くの人のそれぞれの人生が埋もれていることを、今回の大統領選を通じて再確認した。

 米国大統領選は獲得総投票数で決まるのではない。最終的集計でクリントン氏の得票数が多かったという。各州ごとの集計で確保された選挙人の数で競うから、総得票数は当否に直接関連ない。広大な国土であり、各州の抱える問題点も十把一絡げにはできない。どんな州がトランプ氏を支持したのかの地図を見ると工業地帯が多かった、とされている。斜陽の地域に暮らす人々はビジネスマンのトランプ氏に夢を、生活を託したのだ、と思う。


11/9(水)曇り・降雪寒波 米国時期大統領にトランプ氏選出
0:30起床。新聞・文献・医学論文PDF化・録音データ編集他。本日は天候も悪く寒波。うっすら雪。本日は飯川病院も休み、米国大統領選挙速報を聴きながら、ネコ用こたつの安全を考慮しつつ調整。夕方までかかり8割方完成、今夕から運用。米国時期大統領にトランプ氏選出、正直驚いた。19:00夕食、20:20就寝。DVDながら視聴なし。歩数計Σ10127Km。8840歩。

次期米国大統領トランプ氏(1)米国は政治家よりビジネスマンを選んだ!!!
 本日は水曜日で午前は家事中心、午後は飯川病院ボランティアの日であるが、急速に寒くなってきたために風除室のネコたちが気の毒である。本日は米国大統領選挙の開票が行われる日でもあり、その経過をNHK-AM第一放送を聞きながら昨日届いたこたつをネコ用に応用する作業を急ぐことにした。

 結果として、ネコ用こたつとしてはほぼ満足するのができたが、米国の大統領選の、歴史的選挙経過の実況中継に付き合うこととなった。
 結果には驚いた!!!

 共和党の大統領候補に立候補した候補の中で末席に近かったトランプ氏がぐんぐん台頭してきたのに驚き、米国は国を挙げてジョークを楽しんでいるのか?面白い国だ、と思ってきた。いずれ、トランプ氏は消えていくと読んでいたが、みるみる支持を集め、5月には共和党の指名獲得したのには驚いた。
 両候補とも積極的に支持を集めていないようで、選挙の状況は毎日のごとく新聞で見ることができたが、見るのも嫌になるような低レベルの、汚い選挙戦であった。それでも、私は最終的にはクリントン氏かと予想していた。

 午前10時頃から速報が入り始めた。最初からトランプ氏が優勢であった。午後に至ってもそれに変わることはなかった。それでも、最終的にクリントン氏が優位に立つ時が来る、と思っていたが、クリントン氏の劣勢はますます開いていった。
 午後4時には私もクリントン氏の挽回困難と納得し、こたつの部品を購入のために外出したが、5時頃戻って見るとラジオはトランプ氏の当確インタビューが行われていた。
 
 急ぎTVを点けた。私はその画面で見たトランプ氏の表情は昨日までのそれとは全く異なって柔和であり、笑顔も自然であり、同時通訳で伝えられた挨拶も至極まともなものであり、私は奇異に感じると共に、今までほとんど感じていなかったほんの少しの期待感を抱いた。

 今回の大統領選挙は低レベルの罵り合いの繰り返しで終始した。結果は驚くものであったが、驚いたということはそれだけ私は米国の苦しみの実態を理解していなかったことでもあった。トランプ氏の暴言に対し批判もあったが、最後まで続いていたことは、それなりの背景があったからで、声なき声が氏には聞こえていたのだろう。

 米国の印象は経済的に落ち込んでいるものの、国際レベルから見てGDPは相変わらず世界第一である。しかし、米国の国民とっては他国民には感じ難い厳しい落ち込みを実感しているということで、そのことが外から見ていた私には感じ取れなかった。

 昔の栄光は無くなってたとはいえ、米国大統領は世界の指導者であるべきである、とは国民の誰しもが感じていて、そのことを誇りにも思っているはずである。にも関わらず国民は老練な政治家でなく、政治経験のないビジネスマンを選出した。

 国民は渋滞路線の継続でなく、変化を求めたのだ。


11/8(火)曇り、午前から雨 外来 飯川病院 ネコ用こたつ届く
1:00起床。文献、新聞・徒然。5:30家庭ゴミまとめ。7:30徒歩病院、手袋を初着用。8:45-13:40外来。14:00-18:30飯川病院、19:00帰宅、夕食、 20:00就寝。歩数計Σ10120Km。13105歩。Blu-rayながら視聴:『昭和偉人伝:宮川泰』、『コズミックフロント:地球の不思議』。

実用品と贅沢品(2) 外食で千円(??)以上は心に傷
 私はケチである。物品は大事にし、一度得たものは簡単には手放さない。
 特に食品についての考えは格別で無駄を徹底して排除したい、と思う。

 「食」には、生命維持の欲望・本能を充足させることは必須であるが、人にはそれだけでは満足できない要求部分がある。私自身の感覚を考えてみると前者については当然強いが、後者の方はもちろんゼロではないが比較的小さい様に思える。もっとも、よその方々の感覚など知りようがないから推定である。
 私は、我が家の薄味の食事だけで両者を十分に充足できている。食品の味、グレード、賞味期限など私にとって気にする因子ではない。変質しているか否かだけが判断材料である。
 私は食は楽しむという目的は小さい。生きるためのものである。

 ついでに加えれば、私は外食が大嫌いである。出かけるのも待つのも嫌である。食事は可能な限り家で済ませたい、と思う。食事の対価があまり見え見えなこともある。時代とともに変わってきたが、外食の時には1000円(??)以上のものを食べると、つい、亡母の姿がチラチラして後ろめたくなる。

 新聞、TV、雑誌には料理、食材の記事が溢れている。ため息が漏れるような美しさをたたえた料理が多々ある。が、私はほとんどみることはない。いずれも見事とは思うが食指がわかない。心が痛むからである。

 私は幸いなことに、今のところは食事を作る必要はない。家事分担でそれ以外を担当している。もし、更に家族構成に変化があれば、私が残るようなことがあれば生きるためには手をつけざるを得なくなる。でも、最小限のことはできるだろう。

 腹が減っても、空腹を満たすだけの行動ができなくなると誰かの力を待つしかなくなる。そんな状態は悲しい、と言わずして、何と言おう。そうなれば、空腹になること自体がもの悲しい。ものを食べる行為も、もの悲しい,もっと悲しいのは、待つしか術のなくなった自分の姿である。

 最近、子供の貧困が問題になってきている。十分食事ができない子供達もいる、という。看過でき難い。その辛さは予想できる。なんとかしてあげたい。
 一方、ここ数日の間に、鳥取で五輝星というブランドのズワイガに一匹130万円、江差りんご「サン富士」特選28個で120万円などの記事も報じられていた。多分、セリのご祝儀価格で特別だろうが、一体、どこの世界の、どんな方が食するのだろうか。私が予想できない世界がある。


11/7(月)曇りのち快晴 健康クリニックドック 飯川病院 
0:20起床。文献・新聞等処理、徒然など。7:20飯川病院。9:00-11:00健康クリニックドック14名。11:20飯川病院、微睡や読書。14:00-18:30勤務。19:00帰宅、夕食。20:00就寝。歩数計Σ12164歩。Blu-rayながら視聴:具体名忘却喪失。4時間分ほど視聴。

TPP2016(2) 衆議院での審議は不十分 大臣の発言撤回について
 貿易や投資の自由化を進めれば、どの国でも追い風を受ける産業がある一方、逆風にさらされる分野も必ず生じてくる。政府として、政策としてグローバル化を進めていくなら、国民全体へプラスとなるよう交渉を進めることは当然であるが、負の影響を受ける産業に理解を求め、必要な対策をとる。これが基本だ、と思う。ただ、そこには税金が使われる。TPP議論を聞いていてこれがバランス取れた案のようには思えない。

 高い成長が期待されるアジア太平洋地域の能力を生かすことは欠かせない。世界貿易機関(WTO)での自由化交渉が先進国と新興国の対立などから暗礁に乗り上げているだけに、TPPが持つ意義は大きい。

 米国大統領選挙の推移を見ながら感じることは、米国の自由貿易推進策で工業・農業の従事者が被っている現状が浮かび上がってくる。米国では民主党政権がもたらしてきた自由貿易に対して大きな不満を持っているようだ。労働者の方々はかつての米国の古き良き時代を回顧している。このことは数日後に迫った大統領選挙に大きな影響を与える可能性がある。

 米国内の状況を見るにつけ、わが国でも痛感するのは説明不足である。日本政府は5月中旬、参加者を広く募って初の公開説明会を東京都内で開いた。これまでより交渉の状況を伝えようとする姿勢は感じられたが、事前の周知が足らず空席が目立ち、時間の制約から質疑も不十分だった。このような試みは評価できる。東京以外でも説明会を開き、インターネットで中継するなど工夫してはどうか。

 駆け引きを伴う通商交渉で手の内を全てさらすわけにはいかない。それでも、説明に努める政府の姿勢こそが、政府への信頼を増し、TPPへの理解にもつながる。

 TPP承認案と関連法案の対象は広範囲に及び、国民の暮らしに深くかかわる。
 だからこそ、その中身の徹底審議が求められるのに、衆院段階の審議はまだまだ十分とは言えない。

 なかでも、消費者の関心が高い「食の安全」では多くの論点が積み残された。牛肉や豚肉の輸入に関しては、TPP参加国に過度に譲歩し関税をさげ、安価な肉を輸入することで生じる農家の収入減を交付金で補填する制度を一層拡充するという法案も出されているが、これらは正しい選択なのか。そうなれば、国産肉は税金のソースをかけて食べることにならないか??私はこの点だけを取っても納得できているわけではない。

 山本農水相の軽々しい発言が問題になっている。
  TPP審議で「強行採決」に触れ、発言の撤回に追い込まれた。バカな発言だと思う。
 野党の追及で大臣は発言を撤回したが、私は問題発言は撤回させてはならないと思う。発言したという事実は消滅させてはならない。撤回でなく本人の手でしっかり修正させればいいと思う。その過程で、おそらくはさらに墓穴を掘るだろうがその方が一定の地位にある方々の資質を計るにもいい。


11/6(日)曇り寒い 当直明け 
1:00飯川病院医局にて起床、新聞・文献チェック,徒然その他。健康クリドックデータ処理終了。家人より入手したiPad2、使用環境調整と操作習熟。iCoudを介してパソコンとの間の共有機能が高まる。ほぼ満足。9:30クロスバイク荷台に乗せて帰宅、ネコ対応、午前は懸案のテーブル作成、難渋したがなんとか完成。NHKのど自慢楽しむ。午後は紅茶用ガラスポット修理など。一歩も外に出ず。19:00夕食、20:00就寝。Blu-rayながら視聴なし。歩数計Σ6200歩、10112Km。

TPP2016(1) 日本が中心になる?? TPP自体消滅しないだろうか
 TPP交渉の行方は、主導する米国とわが国にかかっていると言っても過言ではない。TPP交渉は参加12カ国でも大詰めを迎えているが、肝心の米国の状況が不透明で各国とも判断しきれずに膠着状態に陥っている。

 そんな中、日本では衆院特別委員会でTPP承認案の採決が強行された。失速しかかっている米国への「後押し」も理由に挙げられているが、私は両大統領候補が「TPPに反対」と明言しているので、採決を焦ることはなかった、もっと情勢を見てよかったのでは、と感じている。
 米国の承認がなければ協定は発効しないのだから、米国の様子を見ながら、時間を区切らず、国民の不安・疑問に答えるのがいい。報じられている審議の内容は農業問題、コメ問題に偏っていないか。TPPは著作権等の知的部分や医療の分野にも関係していたはずなのに、これらはどうなったのだろうか。

 TPPで重要な立場にある米国では、トランブ氏は自由貿易そのものをやり玉に挙げている。副大統領候補ペンス氏は「TPPから離脱する」と強気である。
 クリントン氏も「反対する」と明言している。両党の議員も相次いで「反TPP」に転じている。そのため、肝心の米議会がTPPを承認しようとする機運は急速にしぼんでいる。選挙が終わても、米議会にTPPを承認する政治的な意欲は生じないろう、とも言われている。

 TPPの発効には日米の批准が不可欠だが、安倍政権が採決を急いだのは米議会に承認を促したいからだ、という。しかし、いまの米国の現状はそんなに甘くなさそうである。米国では、TPP承認案などの法案を議会に提出するのは議員なので、議会が勤かなければ裁決もできない。オバマ氏が進めてきたTPPは、いま四面楚歌状態を迎えている。

 私はTPP自体が空中分解してしまうのではないか?とも感じている。

 TPP承認案は衆院特別委員会で自民、公明などの賛成多数で可決された。衆院本会議で可決後、参院に送られ、今国会で成立する見通しという。山本農相の問題発言を巡り、民進、共産両党が強く辞任を求める中、採決が強行された。
 審議不十分の印象が強いが、法案の採決が強行されたことは禍根を残す、と思う。議会民主主義だから数の力で押し切ることに違法性はないが、一強政府の進め方には不安が残る。

 特別委の論戦は、輸入米一つを取っても政府と野党の間でかみ合わなかった。国が管理する輸入米の入札で、不透明な取引が指摘された。輸入米が実質的に値引きされ国産米より安く売られていたとして、民進党などが再調査を求めたが、政府は明快な説明をしない。TPP発効によるコメへの影響を「ゼロ」とした政府試算もよく分からない。

 政府・与党は、参加12カ国の国内総生産の合計が世界の4割を占める巨大貿易圏が誕生することによる経済的メリットを強調してきた。国民が知りたいデメリットについては説明不足である、と私は思う。


11/5(土)降雨のち曇り 飯川病院日当直 iPad2入手
1:00起床、何時もと同じ.データ整理、読書中心。7:00軽朝食、文献・新聞読み。ネコ室掃除。家人よりiPad2入手、重く大きいが視力が落ちてきた私には快適。ネコ用にこたつ注文。11:50飯川病院日当直に。午睡若干。読書、新聞チェック。健康クリドックデータ処理一部。18:00検食、20:00就寝。歩数計Σ5700歩。Blu-rayながら視聴:「100分名著:堕落論」、「探検バクモン:世界的 サーカス集団シルク・ド・ソレイユ」、「世界が驚くニッポン:ウナギ・ヨーグルト」。

実用品と贅沢品 時計の場合どんな満足感が得られるのだろうか
 私はケチである。物品は大事にし、一度得たものは簡単には手放さない。
 文房具、はさみや小刀、建築木工などの生活用品の多くは、長く使って手に馴染んでいる物を今でも使っている。日常的に使っているうちにその用途に合わせた美、有用性が高まってくる。残念ながら私自身が得た文房具、子供たちが残していった文具などを集めるともう一回人生を送れるのではないかと思うほど集まっている。文房具の使用頻度は電子化の時代、どんどん減ってきている。
 私の持ち物の多くは、安物が多いが何度も何度も修理を繰り返し、大工道具などは機能と使い勝手双方から、私から見て美しさをもまとうようになった。それこそが「用の美」というもので、いわゆる嗜好的デザイン、デザインのためのデザインとは異なるものだ。このような道具を使っている時間は至福の時でもある。

 これとは別に、普段使いの用具のなかに、ため息が漏れるような美しさをたたえた製品が多々ある。それらは、大切に保存され、美術品レベルで保存されている。こう言うのをみるのは楽しい。
 
 その逆の例の一つとして腕時計を上げてみる。
 時計はピンからキリまでレベルがある面白い世界である。
 日々の暮らしの中で、高級な逸品と出合い、手にし、使い続けること、それが心の豊かさをももたらしてくれるのだろう。しかし、時計については私の感覚は全く異なる。私にとって時計を介して得るものが時間の確認だけだからである。より正確であるならそれでいい。

 本日の新聞によると大阪難波の高島屋大阪店に日本最大級の広さの時計専門売り揚が、オープンした、と言う。こだわりを持つ富裕層や愛好家は多いとみて、国内外からの来客を見込んでいるという。ここにはスイスの「ロレックス」、「アーミン・シュトローム」、フランス製の「カルティエ」、など、計62ブランド約3千点が並ぶ。
 「超」高額品の例として、「フランク・ミュラー」の時計は3億6396万円、1千年間調整がいらないカレンダーなど複雑な機能を備える。「リシャール・ミル」はピンクサファイアを使った婦人用時計で1億3500万円という。
 高島屋は昨年10月にほぼ同様の店舗を東京日本橋にも関いていて販売は好調で、年間の売上高目標の約52億円を計画通り達成できたという。

 どこの世界のことかと俄かには信じられないが、これが世の中の現実の一端なのだろう
         
 私は腕時計を購入したことは一度もない。第一、腕に付いていると邪魔である。私にとっては時計は時間を知る道具であって、期待するものはそれ以上でもそれ以下でもない。我が家の家族たちも、それぞれそれなりの付加価値がついた時計を使用している。所持していないのは私だけである。まあ、多少意見はあるが身の丈にあった範囲の品なら良いとしよう。

 かつて私は子供らのゲームについていたウオッチ機能を使っていた。今はスマートフォン、iPad等で十分である。

 高級品を好む方々は、感覚的に私が住む世界とは異なっているようである。私は時間そのものを大切にしているが、よその方は時計に時間の確認以上の何を求めているのだろうか。不思議な世界があるものだ。


11/4(金) 曇りのち晴れ 大曲中通病院外来 飯川病院
1:45起床。寝不足感あり。文献、新聞チェック、徒然。6;00可燃ごみ廃棄。7:40Taxi駅、8:10こまち。徒歩病院、9:10-12:15大曲中通病院外来。早めに戻り13:30-19:10飯川病院勤務に。院長学会出張のため。19:30Taxi帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計Σ9800歩。 Blu-rayながら視聴:「久米書店:石油埋蔵量は誰が決めるか」、「サイエンスゼロ:天の川銀河」。

米国大統領選(3) 投票が迫ってきた 両候補の泥試合がもたらす未来
 米国大統領選の投票が日本時間で8?9日と直前に迫ってきた。
 両候補の泥試合が続く。政策論議そっちのけの互いの足の引っ張り合いが続いている。

 共和党の中でトランプ氏が台頭してきたのに驚き、アメリカは国を挙げてジョークを楽しんでいるのか?面白い国だ、と思ってきた。いずれ、トランプ氏は消えていくと読んでいたが、みるみる支持を集め、5月には共和党の指名獲得したのには驚いた。
 トランプ氏の発言暴言は投票に向けて大幅に修正しなければ大統領としての資質が問われるだろう、従って、発言そのものが足を引っ張る等になるだろう、時間とともにクリントン氏が絶対的優位になるだろう、と私は読んでいたが、展開はそうではなかった。ほぼ互角に低レベルの選挙戦を戦ってきている。

 優勢を保っていたクリントン氏に投票日を前に国務長官時代の「私用メール問題」に対してFBIが捜査再開を公表したことで大きく風向きが変わった。劣勢であったトランプ氏はこれを機会に勢いを強めて大番狂わせを狙い、クリントン氏は総力戦で逃げ切りを図る構図になった。

 米国の大統領選は、州ごとに割り当てられた計538人の選挙人を獲得数によって決まる。某期間の分析では1日現在クリントン氏が259確保して優勢とされている。女性蔑視発言など、自らの「舌禍」で共和党幹部からも見放されたトランプ氏だが、最後の切り崩しに躍起になっている。

 選挙日前になって、FBIが捜査再開を公表した異様な展開だが、クリントン氏が受けたダメージは計り知れない。トランプ氏は大統領不適格者だ、と息巻く。なんでこの時期にFBIが捜査再開を公表したのか、理解に苦しむ。選挙後だと追求できない事情があるのだろう。
 それでも、私は最終的にはクリントン氏かと予想する。

 しかしながら、もしクリントン氏が当選したとしてもトランプ氏の影からは逃れれらず、苦境の統率となるだろう。長い歴史の中で蓄積したアメリカの不満がトランプ氏の口を通して次々と具現化したからである。
 この汚辱に満ちた罵り合いの大統領選挙が今後のアメリカに与える影響は計り知れないものがある。


11/3(木)午前降雨のち快晴 飯川病院日直 レセプト処理
 0:20起床,新聞整理。本読みなど。8:30プリウス飯川病院、日直。患者は平穏。午前午後と分けて外来レセプト点検。Blu-rayながら視聴:「昭和は輝いていた:この人この一曲」、「池上:ニュースそうだった?選挙関連」。18:00帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計Σ8389Km。

当HP「これからの医療の在り方--徒然日記」2016(3) 余談:遅筆
 当HPは満15年になる。更新時はミニ随想を必ず添えている。その数は5.000以上になった。

 ミニ随想を開始した頃は現役で働いており今から見てよく耐えられた、と自分で呆れるほど超多忙であった。当時の徒然日記の日常記録、スケジュール表を見ると驚くばかりである。さすがにこの頃は連日更新はできないこともあり、多い時には月に2-3回ほどは更新できなかった日もあった。

 現役を退いてからは脳梗塞発症した直後こそ更新できなかったが、その後はなんとか連日更新できている。ミニ随想を書けない日もあるが、時間的に余裕ができているから多忙を理由にはできない。だからミニ随想の継続は、私の連日の計画性を含め、私の気力のバロメーターの証となる。今日まではなんとか続けられたが、今後のことはなんとも言えない。

 私はパソコンで文章を作る。とても便利である。パソコンがなければこのような形での継続はありえなかったと思う。
 それでも作文に呻吟する毎日である。
 私は書くことを生業としてはいない。だから誰からも何からも追われることはないのであるが、これは自らに課した約束である。これの心理的負荷は決して小さくない。

 ミニ随想は連日早朝に、新聞などの資料の電子化作業の後にスタートするのであるが、スルスルと書きあがる事など殆どなく、方向性を決めた後は思いつくまま、とりあえず断片的な文章を打ち込んでおく。これを通勤時間、業務の間隙時間などを利用して考え、改訂していく。こんなことを繰り返しながら夕方にブログにアップするが、その操作を終わった時には小さくもない達成感を味わう。肩の荷が下りる。

 書けないときはつらい。書くべき内容がなかなか決まらないことも稀でない。こんな時は頻回に風呂に入ったり、読みかけの本を開いたり、蓄積したデータの整理をしたり、ピアノの上で寝ているネコのプチを無理やり起こしてスキンシップするなど、無性に別のことがしたくなる。要するに逃避行動である。別なことをやれば道が開けるかもしれない、と淡い期待を持ってしまう。こんな毎日である。

 私は自己満足的人間である。よその方々から見ればバカらしく見えであろう作業を連日続け、呻吟と満足感の繰り返しをしている。今のところ、生あるうちは味わい続けたいと思っている。


11/2(水) 超快晴 午後飯川病院勤務 飯川病院院長神戸学会に
0:30起床,新聞整理。本読みなど。11:45車にて薬局、珈琲店に寄った後飯川病院。院長出張なので勤務。外来患者対応など。15名。19:10健クリドック判定資料を医局に取りに、書店にて支払い、DIY店にてねじ釘購入帰宅、20:30就寝。Blu-rayながら視聴:「知恵泉:毛利元就」、「BSスペシャル:TVと戦争(1)(2)、クリミヤ戦争とロシアの関係」。歩数計9677歩。

当HP「これからの医療の在り方--徒然日記」2016(2) 雑感
(5)自分の弱気に抗する毎日
 私は人と競争・抗争することは好まない。だから、自己主張もしない。生きている人間に興味が乏しいからである。人と会話すると不快な後味が必ず残る。それが嫌だ。私の競争相手、対話の相手は私自身、抗する対象は私自身の弱気である。今のところは若干やる気の方が勝っている。最近は安易な方向に流れそうになり、抗するのが大変になってきた。だから、この当HPは2012年11月脳梗塞発症して更新できなかったがその後は連日更新できている。気力のバロメーターの証であるが、今後のことはなんとも言えない。

(6)ちょっとしたことをちょっと学び、一つだけ形にする楽しみ 
 普段感じている事、考えている事を一日一つずつ文章化していく作業は苦しいが楽しい。考えるだけだとすぐに霧散する。私には長文は無理。だから、小文にまとめる。
 何故連日か? 一旦不定期にすると多分頓挫する。だから、一日一話と自分に負荷をかけた。毎日の事だから深くは踏み込めない。適宜調べながら文章化していく。調べている間に当初考えていた事と別な結論になる事も希ではない。これは、書けばこそ味わえることで、大きな喜びを感じる時でもある。

(7)言葉で表現することが徐々に苦痛に
 断りきれず今年は2回講演した。何とか絶句しないで話し終えた。話すことはもともと不得意だが、今までは周到な準備で乗り切ってきた。そろそろ限界かも。
 キーボードはまだ打てる。気力さえ続けば作文はまだしばらく続けられそう。

(8)生活記録、小文は自史資料としても貴重
 私は日々届く情報や資料を蓄積するのを好む。文章、画像、音楽など、覚えきれないから最近はほぼ全てを電子的に蓄積している。
 何か調べたいことがあるとまず自分の資料に検索をかける。5000項目もあるから大抵これで間に合う。それから文献を探す。ネットでの検索は滅多にしない。
 日記の更新は、半ば楽しみ、半ば苦しみである。それでも今後も続けていく。

(9)私の文章は、私の文章とは言えない
 私はペンを握れば僅か数行のハガキでも悪戦苦闘し、数枚無駄にする。これは情けない事実である。
 私はパソコンで文章を作る。それでも構成に呻吟する毎日である。日本語入力ソフトは特別のものを購入しないでマックのOS付属のをそのまま用いている。これが私の語彙力より数段、数十段勝っている。とても便利であるが、自分で書いているという気がしない。自分の文章であるとの実感は乏しい。電気と機器を利用して淡々と記録しているだけ。この点は残念である。
 パソコンがなければ到底続けられなかった、と思う。いい時代に生きたものである。今後、人工知能の時代になるとキーワードを入れるだけで文章化できるようになるだろう。そうなるとどうなるのだろうか。
 時に本にしては?と勧められる。私にはその気はない。記録には嘘はないが、上記のごとく私の文章とは言えないから、である。先人の作品からも時折引用させていただいているが、記録にとっていないから先人の方々に申し訳ない。それに、読まれることのない本を増やして社会に迷惑をかけたくない。
 
(10)結論
 読んで下さった方々,コメントを下さった方々には心から感謝申し上げたい。
 いろいろあるが、今後もしばらく続けていく。


11/1(火) 雨のち曇り 外来 飯川病院
0:15起床,新聞整理。本読みなど。5:00可燃ゴミ出し。6:45次男の車にて飯川病院。8:45-13:30外来、13:45飯川病院勤務に、入院患者処置。18:45帰宅、夕食。20:30就寝。歩数計9082歩。Blu-rayながら視聴:「ETV:窯変」、「この差は:タレント猫など」、「林修今でしょ講座;電子レンジ」、「サイエンスゼロ:ディープラーニング」。

当HP「これからの医療の在り方--徒然日記」2016(1) 16年目迎えた
 当ホームページ、「これからの医療の在り方----徒然日記」は、2001年11月1日開設したので満15年を迎えた。本日は16年目のスタート日。

 この日は毎年ほぼ同じ記載になってしまう。今年もその例にもれない。変化に乏しい日々の積み重ねだから当然でもある。

 16年目のスタート日の雑感である。

(1)なぜ続けているか? 継続は力、という言葉にとらわれている
 今年もやりきった、と一人で悦に入っている。私は意を決して始めた事はなかな止めない。
 生活記録は通算で50年以上、そのうちの15年がこの徒然である。
 早寝早起き習慣は約30年、新聞・文献スクラップ蓄積は20年、ラジオ深夜便連日3時間蓄積は10年、岩手へ復興資金寄付は5年、映画・録画の視聴4年、徒歩通勤3.5年で距離蓄積Σ10.0000Km、などなど、自己満足だけの世界にどっぷり浸っている。

(2)「これからの医療の在り方」のタイトルが重荷に
 現在、医療外の分野を学び直している。医療面での話題が減ってきている。タイトル名が重荷になった。今更変えてもいつまで続けられるかわからないから、このままにする。

(3)記録に頼らねば記憶が保持できない
 記録をつけていないと全て忘れる。忘れてしまえば今の自分は呼吸して生きて居るだけ、になる。考えることは色々あるが、霧のごとくすぐ消えてしまう。だからメモを作り、その中の一部を文章化する。
 私の脳は鬆が通ってソフトになって居る。昔は脳軟化症と言ったものだ。記憶蓄積や保持が困難になった。MRI像を見ると全体に萎縮し、左には大きな梗塞巣が残っており、全体にも小梗塞が散在し、なさけない状況になっている。
 だから、私の身辺の記録はハードディスクに任せて電子データとして蓄積している。
 検索にて何月何日、何時頃に私が何をしていたか、何を考えていたかを知ることが出来る。私が生きて来た証しになっている。

(4)小さな毎日の積み重ねが楽しい
 今は嘱託医として細々と外来診療を続けている。他の時間は引きこもっている。人付き合いが辛く、怖くなってきた。時間だけは若干余裕が出てきた。
 家族達の動向を楽しみ、自然現象の移ろいを味わう。興味の対象は歴史、文化、政治・経済・・、と今でもまだ広がっていく。先人達の足跡は偉大である。それらを感心しつつ味わう日々である。こんな中で感じたことを小文にまとめ、形にする。これは苦しくも楽しい作業である。


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   年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
  月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。
  日曜・祭日もほぼ同様ですが、病院には午後出かけます。時間的に余裕無いのが悩みです。


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