徒然日記
2016年7月分

 日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。

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先月の日記          来月の日記


7/31(日)快晴・猛暑33.8℃  飯川病院日直 
1:00起床、書類、読書などいつもの如く。撒水、野菜収穫、8:40クロスバイク出勤、9:00-17:00飯川病院日直、患者は平穏であった。午前は新聞チェック、データ整理中心に。本読みなど。17:30迎えあり帰宅。19:00夕食、20:45就寝。Blu-ray Disc:「日本の味」、「ヒストリア:日本刀」、「漫才大行進:#6」、「アナザーストーリーズ:よど号事件」、「英雄たちの選択:人見絹枝」、「浮世絵:中山道」、「コズミックフロント:宇宙で最も寒い場所」をながら視聴、徒歩積算9281Km。

四季2016(9) 夏の紫外線対策(3) 子供の紫外線対策
 私は紫外線対策についてあんまり意識してこなかったし、皮膚が衰え始める30代頃からの問題と考えていたが、最近の考えはそうではなさそうである。スーパーの薬局には子ども用の日焼け止めクリームがたくさん並んでいてびっくりした。

 考えればそうかもしれない。子供の時から防御対策をせずに強い紫外線を浴ぴ続けると、大人になってから皮膚の老化が進み、皮膚がんのリスクも増える、という考え方である。皮膚科の医師の意見も総じてその方向にあるようだ。

 一方、紫外線には、骨の発達に不可欠なビタミンDも含まれる。かつて母子手続には、「外気浴か日光浴をしていますか」という項目があり、乳児を太陽光に当てるよう薦めていた。しかし、小児科医らから紫外線による皮膚がんのリスクの指摘を受け、厚労省は1998年に「日光浴」という言葉を削除した。妊婦が日焼けを避け、母乳へのビタミンDが不足になっているとの指摘もあり、妊産婦は夏にも15分ほどの日光浴が必要だという。
 紫外線から子どもを守るためにはどんな対策をすればいいか。
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▼強烈な紫外線が注がれる季節の午前10時?午後2時はなるべく外に出さない。
▼外で過ごす際には直射日光を浴びないよう木蔭等で過ごさせる。
▼帽子はつばの広いものを、衣服はなるべく長袖を用いる。
▼紫外線避けの日傘も用いる。
▼さらに日焼け止めクリーム。「SPF」は、海や山に行くなら30以上、「PA」は、日常生活2+、海や山なら3+が推奨される。皮膚が弱い子供は、ベビー用の低刺激性日焼け止めクリームがよい。
▼特に紫外線を浴びやすいのは水遊ぴとかプール、海水浴など。最近は、上半身を広く厦うシャツ型水着も登場。紫外線カット生地で作られているのもある。ただ、プールの場合、水への影響から日焼け止めクリーム禁のところもある。
▼子ども用の紫外線カットの眼鏡やサングラス着用。
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 私は、それでも、夏休み中など、程よく日焼けして外で遊んでいる子供たち、ラジオ体操に集まっている子供たちに出会うと健康的に思える。これぞ元気な子供達、と思う。
 もし、これ以上子供と紫外線の関係が取りざたされると子供は一層外遊びしなくなるだろう。その結果、ゲームやスマフォの時間が増さないか?とも思う。

 また、海辺やプールなどでは、子供達、若い女性たちは大正時代の女性が着たような、ほとんど素肌を露出しない水着になっていくだろう。しかも、帽子を深々かぶり、サングラスをかけて。これじゃ孫であっても全然可愛くは見えない。
 夏目雅子の、社会に衝撃を与えた、あの海辺でのカネボウ化粧品のコマーシャル、あんなのが見られなくなるのは、枯葉マークのジジイの立場からも寂しい限りである。


7/30(土)快晴猛暑 
0:30起床、新聞や文献読み。データ整理。5:00収穫、散水ほか。本日も暑くなりそう。午前早めに外に出て庭木の伐採など。11:00以降は暑くて作業続行困難。書斎の整理などに。13:30-16:00飯川病院医局で過ごす。クロスバイク往復。汗びっしょり。17:00庭の草刈りなど。孫たち来訪、自衛艦あさぎり見学したという。19:00夕食、20:00就寝。徒歩積算9275Km。Blu-ray Disc試聴なし。

四季2016(8) 夏の紫外線対策(2) 日焼け止めクリームの効用
 夏本番、日焼けが気になる人も多いだろう。自然が豊かなリゾート地、海辺などは紫外線が強いことから対策は一層必要となる、とされている。

 私自身の最近の体験からも、日焼けは基本的には火傷であり、皮膚の健康上でも無視できないのだ、と言う認識に近くなってきている。今までは真夏の太陽が好き、炎天下が好き、という考えで薄着にし、休日などには上半身裸で作業していたが、発想の転換が必要なようである。

 イメージとしてアルミホイルなどを腕に巻けば紫外線はカットできると理解できるが、皮膚に塗るクリームは透明であり、光は通すはず。しかも、薄く伸ばして塗るので、あんなのになんで紫外線防御作用があるのか、にわかには信じられなかった。
 しかし、調べてみて一部理解できた。無知であった。紫外線量は地域によっても異なり、気象庁の紫外線分類データでは7-9月は那覇は極端に強いとされるインデックス10、札幌は6程度とされ、地域差も大きい。秋田は7程度か?と思われる。

 日焼け止めクリームには大きく分けて2種類あるようだ。
▼フェノール系化学物質等により紫外線を吸収しエネルギー変換して放出するタイプ。皮膚上で化学変化を起こすのでアレルギー反応が出ることもある。
▼酸化チタンや酸化亜鉛などで紫外線を乱反射・散乱させるタイプで、皮膚への負担がより少ない。?

 紫外線、日焼け止めクリームの使い方などを調べてみた。
 まず、紫外線について。紫外線は、オゾン層でブロックされて地上まで届かないUV-C、届くUV-AとUV-Bの三種に分けられる。紫外線の約9割を占めるUV-Aは皮膚の奥まで達し長時間かけて障害を与える。夏場に多いUV-Bは短時間で皮膚に炎症を起こす。

 本日、スーパーマーケットの薬局にて日焼け止めクリームを買ってみた。初体験なので安いのを選んだ。箱の説明書には「SPF30」、「PA+1」とある。「SPF」はUV-Bを防ぐ効果を示し、国内では「50十」が最大。「PA」はUV-Aを防ぐ効果で4段階あり、4+が最も大きい。
 通勤や通学などの日常生活では「SPF」が20?30の製品、レジャーやスポーツでは40?50を一つの目安におけば良いらしい。
 2度塗りが良く、2-3時間毎に1回塗りなおすのがよいという。

 紫外線カットの日傘は、紫外線を1/2ほどにするらしい。
 衣服の色によっても紫外線の害に差があリ、黒い服は紫外線を吸収するが、夏場は暑苦しい。最近は生地へフェノール系化学物質、酸化チタンなどを含ませたハイテク生地が開発され、明るい色調の紫外線カットウエアも販売されている。

 私は、「程よく日焼けした小麦色の皮膚は健康的」と、つい先日まで思い込んでいたが、不勉強であった。「日焼けはやけどであり、皮膚を障害し老化を促進し、時にガンを引き起こす」、という認識を持った。

 なお、「皮膚の日」という記念日がある。ほとんど知られていないが、「イイヒフ」の語呂合わせで11月12日である。なんとかこじつけて夏を迎える前に「皮膚の日」設定すればもっと知名度が上がるのに、と思った。


7/29(金)快晴32度・東北梅雨明け 大曲中通病院外来 飯川病院ボランティア  
0:29起床,文献・新聞チェックその他。5;00可燃ゴミ処理、7:35Taxi、8:10こまち、徒歩、9:10-12:15大曲中通病院外来。Taxi駅に、14:00飯川病院ボランティア。生保会社スタッフ来訪。19:00Taxi帰宅、夕食、20:30就寝。Blu-ray Disc:「不思議な物語:美人税」、徒歩積算9268Km。

四季2016(7) 夏の紫外線対策(1) やっと関心を持ち始めた 
 本日、秋田も梅雨明けしたと考えられる、と気象庁が発表した。これまで以上に日差し強くなる。

 私は外見に関してほとんど興味がなく、現役退職後は髪や髭は2?3け月は放置したまま、スキンケアなど興味も関心もなく、鏡も見ることはほとんどない。

 もともと真夏の日差しが大好きで、真っ黒に日焼けするのは健康の秘訣と楽しみ、今まで紫外線対策など全く考えたことはなかった。ここ数年、クロスバイクを趣味に炎天下を走り、家庭菜園・園芸などで日差しに当たる時間が増えてきた。それとともに、かつては見られなかった紫外線による皮膚炎と考えられる皮膚病変も生じるようになってきた。
 特に両側の前腕、硬い、うなじ、上眼瞼の皮膚は侵されやすいようである。

 私の皮膚問題は、▼炎天下で過ごす時間が増えた、▼老けた、▼抗凝固薬、抗不整脈薬を服用している・・・に関連していると思われ、無視できなくなってきた。

 梅雨明けを機会に紫外線対策について考えてみた。
 紫外線は、ごく少量であれば、皮膚でのビタミンDを活性化し、骨を強くしてくれる優れもの。しかし、夏期には日照時間が長く、日差しも強烈になる日本では、夏場は過剰な紫外線によって皮膚が損傷し、目に入れば白内障や網膜傷害を起こす。健康管理上は要注意事項になる。

 皮膚の表面は大体、1ケ月で新しく入れ替わる、しかし、深い層には光老化の影響がしっかり保持されたままになる。人間の皮膚は代謝が活発で、加齢によっても皮膚のキズなどの修復能力はそれほど低下しない。しかし、皮膚に刻まれた紫外線の痕跡は光老化となって、シワ、シミ、タルミ等の変化をもたらし、場合によっては皮膚がんの原因となる。
 人の年齢を推定するのは、顔のタルミや頬のシミ、額のシワ、毛髪の色、首筋の色素沈着やシワ、眼力、声質、歩く姿勢など、外見からすべて判断される。したがって、紫外線から皮膚を守ることは人生の重要な因子の一つとなる。ほとんど、それが人生のすべてという人も見受けられる。

 特に夏場の8-9月に日中外出するときは、日焼け止めクリームをまんべんなく塗り、斜めからの紫外線を防ぐために縁の広いサングラスを用いると良いとされ、なるべく日陰を歩く。日傘は男性であっても必須の生活上のアイテムになる。


7/28(木)朝小雨、以降快晴 外来 飯川病院
0:30起床、新聞・文献など。データ整理。小雨、7:10飯川病院着、8:40-14:10中通病院外来。輸血、心身症対策で手間取り疲弊。14:30飯川病院、勤務、19:30帰宅・夕食。20:30就寝。Blu-ray Disc:「英雄の選択:坂上田村麻呂」、「団塊スタイル:鳥居ユキ」、「昭和は輝いていた:デュオ」。歩数計9259Km。

徒歩通勤2016(5) 朝の楽しみが増えた 7時の鐘と喫茶店
 3ケ月ほど前にクロスバイクを改造して普通の軽快車のように扱えるようにしてから、通勤に自転車の選択が加わった。大部分は徒歩であるが、激しい降雨、積雪期は車、小雨ならバス、休日出勤の際はクロスバイクにしている。

 徒歩通勤はマンネリ化し、いささか苦痛になりかかっているが、なんとか予定の7-8割は歩いている。積算できる万歩計の数値は本日の段階で1160万歩/1213日となっており、この3年余は1日平均9563歩歩いている。冬季間はそれほど歩けないから、年間を通じてこの程度は悪くないと思う。これを積雪期前に1日平均1万歩にしたいものだと思っている。

 徒歩通勤は往路だけで、帰宅は病院を出るのが18:30過ぎなので夕食とかへの影響を考えて復路は、家内の車に便乗かバスにしている。
 
 朝の歩行時の楽しみもいろいろある。
 気温、日照時間の推移、季節に応じた空の様子、樹木・草花の変化、季節の花々などを楽しむ。その他、時折旭川のコイたちに餌を与えること、千秋公園のハトたちに餌をやることなどは通年の楽しみである。
 気温はこれからまだ右肩上がりであるが、日照時間は右肩下がりである。晴れた日の空はひたすら青く高い。早朝の空、雲の様子からはもう秋の息吹が感じられ、私はちょっと寂しくなり始めた。
 
 最近、徒歩通勤の際に加わった楽しみは、千秋公園の一角で朝7時に鳴らされる鐘の音を聴くこと、その鐘舎の傍に開店した喫茶室に立ち寄りジュース等を楽しむことである。

 通常は千秋公園に近づきながら離れた所で鐘の音を聴くのであるが、朝の作業が順調に進んだ時は10分ほど早めに家を出る。その時、鐘つきの時間に丁度合う。鐘つき担当の方に聞いたところ、朝7時なので7回打つことになっているのだという。なお、鐘つきの方は僧職にあるのではなく、市役所から依頼を受けた一般の方なのだという。
 じっくり鐘の余韻を味わう。心洗われる時間である。


 もう一つ、鐘舎のすぐ脇に3け月ほど前に瀟洒な喫茶店ができた。秋田で話題になった芸妓さん関係の店で、朝7時から営業している。通りしなに何度か中の様子を伺ったが一度も客が入っていたためしがない。それで、先月から私が時折立ち寄って、ジュース等を注文している。
 その時のスタッフとの会話から、「早朝はまったく客がこない、散歩している方々は少なくないがどうしてなのだろうか?」と問われた。私は、この時間帯に散歩している方々は、早く帰宅して朝食を用意したり摂ったりしなければならないからだろう、とコメントした。
 私の場合、始業時間に1時間以上も前にここを通過するが、それでものんびりコーヒーを味わう時間はない。だから時間のかからないジュースをオーダーする。

 なかなか早朝に利用者を確保するのは困難だと思う。今後どのように運営されていくのか。時折利用しながら見守っていきたいと思う。


7/27(水)早朝小雨午後快晴暑い 屋根塗装評価  飯川病院ボランティア
1:00起床、新聞・文献・本読み。13:15バス飯川病院着。ボランティア。19:10帰宅。本読み、19:30夕食、20:50就眠。歩数計9250Km。Blu-ray Disc視聴:「サイエンスゼロ:iPS細胞」、「100分で名著:武蔵(5)」「フランケンシュタイン:放射能」、「サイエンスゼロ:iPS細胞」。

医療2016年(14) 切除不能肺がん治療薬「オブジーボ」(2)
 厚労省は本日7月27日、2年に1度の改定を待たずに高額薬の価格を値下げする仕組みづくりの検討を始めた。まず、1人あたり年約3500万円かかるとされる「オブジーボ」の値下げを年内に決める方針を表明したという。

 厚労省は「薬価の抜本的な見直し」を提案した。
 高額な薬でも安全性や有効性が認められれば保険が適用され、患者の自己負担は1-3割ですむ。さらに「高額療養費制度」があるため、保険からの支出はうなぎ上りに増え続けている。
 「高額療養費制度」は、医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、その分が払い戻される制度。自己負担の限度額は、一般所得者は、8万100円+総医療費が26万7000円を超えた部分の1%となる。自己負担限度額は所得や年齢などによって異なる。
 たとえ、「オブジーボ」を投与された患者が自己負担額が月額20万円としても薬剤費用月額300万円から見れば自己負担額はとても少ない。我が国の患者は恵まれている。

 今回、薬剤の値段を見直し、適正な使用の確立、一定の病院や医師のみが使用できるようにすること、などが提示された、という。中医協の委員からは「目の前に愚者がいて、助けられるのに使えないことがないように・・」との懸念も出たが、大きな異論はなく、「国民皆保険を壊さないようにしないといけない」という意見が主流だった、という。

 上記のニュースに触れ、薬剤費高騰への危機感は政府も厚労省も、中医協もにも共有されていることでホッとしている。私は、多少の温度差はあるかもしれないが、心ある全医師の気持ちでもある、と予想する。
 今までは、国民皆保険は財政的に限界を迎えつつあるのに、関係者のコスト意識はどうなっているのか??右肩あがりで次々と負担を増やしていいのだろうか??日本医師会もなんでアクションしないのか??と私は感じていただけに、本日のニュースは嬉しい。有効な対策を示せるかは、まだ未知数である。

 薬が高額になるのは医療の発展が背景にある。
 肺がん治療薬のうち従来型の抗がん剤である「シスプラチン」、「ドセタキセル」は月約3-5万円、細胞内の物質を狙い撃ちする分子標的型の「イレッサ」の場合、薬代は平均的な男性患者で月約20万円、「オブジーポ」は免疫を賦活しがんを攻撃させる新しいタイプの抗がん剤で開発コストが高く、それが薬価に反映し、薬代は月300万円を超える。

 「オブジーポ」は悪性黒色腫、年500人程度の患者に使われると予想されていた。昨年12月に患者数が数万人規模の肺がんの一種にも使えるようになった。さらに8月には腎細胞がんにも認められる予定とされる。頭頸部がんにも使用の承認申請があった、というから投与対象者はさらに増えていく。

 「オブジーポ」は一例であるが、今後も同様の高額医薬品は次々と開発されていく。対策は急務となっている。


7/26(火)晴れ 外来 飯川病院 相模原市障害者施設殺傷事件発生
0:00起床、なんとなくバランス感覚不調な気がする。文献読みなど。3:00以降のニュースで相模原市障害者施設殺傷事件発生を伝えている。わが国では稀な大量殺戮の重大事件。5:00収穫、他。5:15可燃ゴミ収集所に、7:10体調考慮しバスにて飯川病院着。新聞チェック、微睡他。8:45-12:45中通病院外来、体調改善傾向。13:00飯川病院、微睡とる。14:00-18:15勤務、19:10帰宅、夕食、20:30就眠。Blu-ray Disc:「ヒストリア:京都の旅」、「パナマ文書:追跡の記録」、「未来世紀ジパング:ペルー」、「久米書店:時代劇はなぜ滅びるのか」観る。

医療2016年(13) 切除不能肺がん治療薬「オブジーボ」(1)
 我が国の薬価制度は一定のルールのもとに厳格に運用されてきていたが、2000年頃から有効性が高いが、薬価もとても高い薬剤が登場した。私は他の方々の気持ちなど分からないが、少しでも医療経済に関心のある臨床医ならば果たしてこれでいいのか、疑問に思っているハズ、と推定できる。

 高額な薬剤は医療費も押し上げている。2000年以降は高額医療費は他の医療費に比して大幅に伸びている。薬剤費は年間約40兆円の医療費の2割弱を占めており、2015年度は前年同時期を9.0%上回るなど大幅に増加傾向にある。これが医療保険附政を圧迫している。しかし高価薬に対して医療界の反応は鈍かった。

 そのために、厚生労働省は高額な薬剤が適正に使用されるように、病院や医師向けのガイドラインを作る方針を固めた。その対象薬としては、新型のがん治療薬「オプジーポ」などを想定している。
 
 指針から外れた使い方をした場合は公的保険を適用しない仕組みにして、医療費の伸びを抑える。明日27日に開かれる中医協で、厚労省から指針づくりの方向性が提起される。薬ごとに各分野の学会などと協議しながらガイドラインを作る、という。
 まず当面は、進行性肺がんの治療薬の「オプジーボ」と高脂血症治療薬「レパーサ」の指針づくりを進める。

 指針ではこのような高額薬が使用できる環境を専門性の高い医師や副作用が起きた場合に対応できる高機能な病院とし、投与前の検査にて薬が効きやすい愚者などに限定することを検討している。

 「オプジーボ」は2014年に皮膚がんの一つである悪性黒色腫の治療薬として発売された。その当時は500人ほどの適応患者しかいなかったと思われるが、昨年12月に肺がんの治療薬としても承認され、対象患者が数万人規模に拡大した。「オプジーボ」は治験段階で対象薬に比して生存期間を延長させる優れた効果が証明された。しかし、一人あたり年間3500万円程度の薬剤費がかかると試算されている。

 本年4月4日、霞が関の財務省会議室で、日本赤十字社医療センター化学療法科の某部長は、財政制度等審議会のメンバーら約50人を前に「がん治療のコスト」について発言した。某部長によると、仮に5万人がオプジーボを1年使うとすると、薬代だけで年1.75兆円。日本の年間薬剤費約10兆円とされる薬剤費が、2割近く跳ね上がる。医療費や薬剤費は約4分の1が国費でまかなわれている。国の社会保障費への影響も数千億円規模になる。「これでは国が滅びかねない」とまで述べた、

 「オプジーボ」はこれまでの抗がん剤と作用が異なる。患者自身の免疫に働きかけてがんを抑え、有効例では効果持続期間が長い。「オプジーボ」は肺がん縮小効果は2割程度しかないが、著効した患者の場合、治癒する可能性もある。効くかどうかを事前に調べる方法がなく、薬のやめどきも決めにくい。このため、医師は「使いたい」という患者の希望を拒みにくい。

 患者の生存期間を1年間程度伸ばすために、国がこれだけのコストをかけることがいいのか否か、私はにわかには答えられないが、今の所、「否定的」な考えである。


7/25(月)快晴 健康クリニックドック 飯川病院
0:30起床、新聞、文献収集その他。7:20徒歩飯川病院、途中強度の疲労感あり。9:00-11:30健康クリニックドック14名。12:00飯川病院、微睡。14:00-18:50病院勤務。散水、19:15帰宅、夕食、20:45就寝。Blu-ray Disc:「コズミックフロント:人類初の宇宙ステーション計画」、「BS世界のドキュ:ダイアナVSエリザベス」、「ガイア:食卓が変わる」、「団塊スタイル:シニアこだわりの旅」観る。歩数計9231Km。

「映画:日本の黒い夏?冤罪」(2) 監督 熊井啓 日活 2000年作
 この映画は、1994年夏、長野県松本市で生じた松本サリン事件の記録をもとに、警察権力とマスコミによる冤罪捏造過程に注目し,真実を求めた家族や人々の活動も描いた、社会への問題提起する作品である。

 事件は紆余曲折したが、地下鉄サリン事件を機に一気に解決に向かった。

 本映画はドキュメントではなく事件にヒントを得て作られた映画である。映画では警察による取り調べの状況、加熱過剰とされたマスコミの取材活動などが描かれるがそれらの中には、誇張されて描かれている箇所もありそうである。例えば、サリンの拡散は白い霧状のガスとして描かれている点などにも見られる。しかし、映画としてリアリティを出すためにはやむをえない技法だと思う。映画は完成度を増すためにフィクションを加えることは許される。だから、作品をそのような視点で見ることも必要である。

 エンディングは事件によって被疑者とされたK氏と重い後遺症が残った妻との平穏な日々の様子を描いて終わる。

 この点はちょっと物足りない。被疑者であったK氏の心は決して晴れていないはずである。
 決してハッピーエンドではないのだが、このような終わり方では社会への問題提起が弱まってしまう。
 私は事件解決後に、警察、マスコミ各社がどう行動を起こしたか、そのことにこそ興味がある。

 私は、わが国で生じたこのようなテーマを映画として積極的に取り上げて、残して欲しいと思う。
 今はどのような事件であってもほとんどリアルタイムで事件の報道がある。しかし、そのニュースは断片的であり、警察の発表をほぼ鵜呑みにした画一的内容になっている。大衆の多くはさらに情報に乏しく、マスコミ報道をそのまま受け入れてしまう。この時にメディアの報道姿勢は大きな影響を持つ。大衆の一部は、メディアの情報を鵜呑みにして凶暴性を発揮し、被疑者やその家族たちを攻撃する。そんなことが繰り返されてきた。
 善良な市民が警察の誤った捜査とマスコミ報道によって真犯人に仕立て上げられる危険はないとは言えない。

 被疑者の嫌疑が晴れて放免されても、失った社会的な立場、傷ついた心などはまず戻ることはない。マスコミの世論形成に及ぼす影響はとてつもなく大きいが、責任感はとてつもなく小さいように思える。
 わが国の過去にもマスコミが国家権力に迎合した報道を行い、わが国を戦争に導くような世論形成に加担したという暗い過去がある。その過ちを自ら認め、国民に謝罪したという事実は私が調べた範囲ではないようである。

 「メディアは権力の監視役である・・」という言葉はメディア側からよく聞かれるが、誤った報道を通じて「自らが権力者の片棒を担いでいないか?」、という自省の認識を持って欲しい。

 警察は権威にかけて、メディアは他社との競争の中で個人の人権など考慮には置かないようだ。
 この映画の中でも、「人権とはなんですか??単なる言葉だけなのですか?」、「メディアの実態を見て幻滅しました・・・」などとの言葉が語られる。

 「映画:日本の黒い夏?冤罪」は存在感のある作品である。


7/24(日)快晴 当直明け 暑くて主に室内作業 
 1:30起床。新聞チェック他、宗教、歴史勉強。データ整理他。微睡。7:00検食。
9:30クロスバイク帰宅。暑い、自室の整理、終活廃棄など。雑誌類廃棄。Blu-ray Disc:「N響定期:歌劇サロメ、演奏会形式」、「映画:日本の黒い夏」など観る。19:00夕食、20:30就寝。Σ9221Km。

「映画:日本の黒い夏?冤罪」(1) 監督 熊井啓 日活 2000年作
 映画『日本の黒い夏─冤罪』は松本サリン事件を題材とし、2000年に制作された。事件の概要と自らも被害を受けた第一通報者への長野県警の取り調べの推移を中心に据えている。第11回日本映画批評家大賞受賞作。監督の熊井氏は2001/3月「日本の黒い夏―冤罪・松本サリン事件」も上梓している。

 「松本サリン事件」とは1994年6月27日深夜、松本市の住宅街でオウム真理教の信徒が猛毒ガスのサリンのをまき、8人が死亡、約600人が重軽症を負った。実行犯7人のうち4人の死刑判決を受けた。教団の土地取得にからむ訴訟が原因で裁判官官舎を狙ったとされる。

 この映画の制作のきっかけとなったのは、この事件の報道を高校生の目で見て納得できないとして自ら制作した長野県某高等学校放送部制作のドキュメンタリービデオ『テレビは何を伝えたか』であったとされる。この作品は第43回NHK全国高校放送コンテスト・ラジオ番組自由部門で優勝した。

 この映画は松本サリン事件の第一通報者であるK氏に対する「警察の強引な任意同行と熾烈な自白強要」と、「報道機関機関の過熱取材と誤報」の実態を描いた作品である。

 本作品は4月下旬にTV放送されたもので、我が家の録画ハードディスクに収容されていた。折しも私は最近、「謝罪とは何か・・・」について考えていて、警察の誤認逮捕、マスコミの誤認報道についても、何故謝罪がないのか疑問に思っているので、考える上で参考になった。

 松本サリン事件は、その実行には極めて専門的な知識が必要であって、第一通報者であるK氏のごとく「素人」では不可能であったが、最初からK氏に焦点を絞り、確証を欠いたまま自白に追い込む警察の捜査手法が明らかになった。極めて社会性が濃厚な訴えを持つ高レベルの作品に仕上がっている。

 1995年長野県松本市の某高校放送部生は松本サリン事件報道の検証ドキュメンタリーを制作していた。NHK長野放送局をはじめとするテレビ局が取材を拒否する中で、ローカルテレビ局「テレビ信濃」は取材に応じた。高校生の目でテレビ局の報道の実態が観察された。

 被疑者不詳の殺人事件として捜査していた長野県警松本警察署は事件の第一通報者であるK氏の自宅を家宅捜索して何種かの薬品を押収する。その中に青酸カリがあったことで、マスコミは「青酸カリから毒ガスを発生させた」とK氏を犯人と断定するような報道を行った。その後、毒ガスが「サリン」と断定された。

 物的証拠がないまま、警察はK氏の逮捕を企図していたが、1995年3月東京の地下鉄サリン事件が生じ、犯人から松本の事件も自分たちが起こしたと自白があり、事件は一気に解決した。


7/23(土)雲ひとつない快晴 飯川病院日当直 
 1:00 起床。文献・新聞チェック他、貴重な週末を楽しむ。午前は外仕事。枝裁断。まさかり振りすぎて頸に来た。12:30クロスバイク飯川病院、日直当直に就く。蓄積データバックアップ作業数時間。Blu-ray Disc:「知恵泉:イザベラバード」を再度見直す。「カストロ&ゲバラ」、「中国農業事情:安全な食を求めて」、「浮世絵ツアー:中山道」など観る。18:00検食。微睡。20:00就寝。歩数計積算9212Km。

医療2016年(12) 高脂血症治療薬「レバーサ」について
 悪玉のLDLコレステロールが遺伝的に多い「家族性高コレステロール血症(FH)」という病気がある。この病気は、生まれつき悪玉LDLが肝臓で十分に分解されないため、若いうちから動脈硬化が進み心筋梗塞などの危険性が増す。一般的に用いられる高脂血症治療薬は不十分な効果しかもたらさない。

 FHの診断基準は、@LDLが180mg以上、A手足などに黄色いしこりか、皮膚に黄色腫がある、B2親等以内に、FHか、男性なら55歳未満で、女性なら65臓未満で心筋梗塞などを起こした人がいる、のうち二つ以上が当てはまる場合。

 今回、保険で認められた「レバーサ」はLDLの分解を妨げる蛋白質「PCSK9」の働きを抑える。従来の薬と併用するとLDL値が何と平均で7割低下した、という。日本動脈硬化学会は診療指針で、FH患者についてはLDL値を100未満にするよう求めている。

 レパーサは今年4月から公的医療保険が使えるようになった。価格は1本12万2948円で、4週間に1回3本(約37万円/月)か2週間に1回1本(約25.5万円/月)投与する。患者の自己負担は1-3割、それでも10万円-7万円/ 月かかる。治療は継続的に行う。国内の愚者は数10万人とみられるが、正しく診断されているのは1%以下とする推計もある。
 FHは、年齢と共に心筋梗塞などのリスクが高くなるため、早期診断と継続的治療が求められる。

 このように劇的な効果が期待できる治療薬であるが、薬価が極めて高価である。
 同じく高価なC型肝炎治療薬、黒色種・肺がん治療薬があるが、これらの場合には治療期間が限られる。

 FH患者にとっては「レバーサ」の登場は薬効の面からは朗報であろうが、一方ではいつまで継続治療すればいいのかわからない。したがって、医療費の点から誰しもが用いることができない状況と思われる。考えようによっては経済状況から患者が二分される酷な状況が生じてしまった、とも言える。また、「レバーサ」使用例は現在はまだ少ないと考えられるが、今後増えるとすれば、治療が長期に及ぶために保険診療上でも大きな負担となる。

 私は「レバーサ」についてどうあるべきか、考えを持っているわけではないが、上記のような二つの点で危惧を持っている。

 「レバーサ」使用については厚労省、学術団体、専門学会、中医協等の関係者が薬効だけでなく、医療経済的な視点を含めて、より具体的指針を示してほしい、と思う。


7/22(金)雲ひとつない快晴 大曲中通病院外来 飯川病院ボランティア
0:00 起床。文献など読む.録音データ整理。5:00収穫、キウリナスはピーク過ぎた。ゴミ処理他、7:35Taxi、8:10こまち、9:10大曲中通病院外来。病院駅間往徒歩。迎えの車で帰宅、14:00飯川病院ボランティア。微睡、文献読み、新聞チェック。19:00帰宅・夕食、近所の家に往診。20:00就寝。Blu-ray Disc:「中国教育熱」、「BS歴史館:松尾芭蕉」、「100分で名著:武蔵(3)(4)」、「サイエンスゼロ:超巨大噴火」、「知恵泉:イザベラバード」。Σ9202Km。

医療2016年(11) やっと高額医薬品の検討開始 医療界もコスト意識に目覚めた
 最近、とくに昨年から、優れた効果があるものの、超高額な新薬が相次いで登場しているて保険診療が認められている。
 私はこのような高額の薬品が導入されることは病む患者にとっては朗報とは思うが、国民皆保険制度がどうなるのか、と疑問と不安を持っている。
 わが国の医療を支えているのは国民皆保険制度である。しかし、これから先、医療経済の面、国の財政の面から、このまま存続するとは考え難い。

 最近の高額薬の例は以下の如くである。
―――――――――――――――――――――――――
銘柄・       価格    適応疾患
――――――――――――――――――――――
▼ ソバルディ    61.799円/ 錠 c型肝炎
▼ ハーボニー    80.172円/ 錠   c型肝炎
▼ オブジーボ 150.200円/瓶20mg  黒色腫 切除不能の肺がん
▼ レバーサ    22.498円/注射1回分  高脂血症
※厚生労働省資料より いずれも保険適用時点の価格
――――――――――――――――――――――

 上記薬剤の中の「ソバルディ」の場合、1錠61,799円で、併用薬を含め12週間連日服用する。約546万円かかるが、健康保険と自治体の補助があるために患者負担は月額1−2万円である。「ハーボニー」の場合は約670万円かかる。

 「オプジーポ」は、もし、肺がん患者約5万人に1年間使うと、医療費が最大1兆7500億円増えるとの試算が公表された。驚異的である。

 1%ほどの自己負担で治療が受けられる夢のような世界、それが日本なのだ。だが、こうした高価な薬の増加は医療保険財政、自治体の財政を圧迫する。この様な認可を進めていくと日本の国民皆保険制度は破綻するだろう。

 「ソバルディ」、「ハーボニー」の認可にあたって、厚労大臣がこれらの治療によって肝臓ガンの発生が抑えられるから長い目で見れば医療費抑制につながる、と述べた。松原日医副会長も「当面医療費は増加するが画期的な治療薬。将来的には医療費か削減され、必ずプラスになる」と同じ内容の意見を述べた。
 私はそんなことはないと思っているが、大臣、日医副会長の発言の根拠を示してほしいと思う。

 C型肝炎の罹患者は最近は医療衛生の発展によって若者の患者は少ない。一般的に中高年が多い。そんな中で、80歳超の高齢者も投与を受けているが、この方々は他の疾患も多数抱えていて、C型肝炎由来の肝がんに罹患する可能性は少ない。

 私は予てから、次々と健康保険の対象薬が増えていくことに疑問を持ってきていた。まるで青天井である。厚労省の役人、中央医療審議会の委員達、それに常日頃から国民皆保険制度の検事を主張している日本医師会も上記の発言にあるように異議を唱えたことはない。コスト意識が欠如ている、としか思えない。

 今回、中央医療審議会の委員からは、上記のごとくの高価な薬は、▼本当に必要な人への使用に限る、▼対象となる病気の一部だけを保険適用する、▼対象の疾患を追加する場合はその時点で薬価を見直すルールの導入、などの対応を求める声が上がっている。

 日本の医療界もやっと医療に関してもコストを意識し始めた、と思う。遅まきながら朗報である。


7/21(木)快晴 外来 飯川病院
1:00起床。新聞・文献等。7:30徒歩、途中千秋公園の鐘つき見学、飯川病院着。8:45-13:00中通病院外来。13:20飯川病院に、微睡、14:00-18:30勤務。19:10バスにて帰宅・夕食。20:20就寝。Blu-ray Disc視聴(-)。歩数計9195Km、実際には約8Km分計測できず、残念。

謝罪とは何か(14) 優良企業の謝罪(5) 東芝決算粉飾不正その後 
 私は企業内部の問題について興味はほとんどないが、超一流企業の中でも「企業運営の優等生」とされた東芝の粉飾会計にはびっくりした。

 粉飾で利益を水増しすると納めるべき税金も増えるはずだが、それを超えてどんな利益が企業にもたらされるのであろうか。

 おそらく経営陣は赤字を隠すことにより、社会的信用度、ブランド力を失うことを恐れてのことだと思う。これらが失えば銀行からの借り入れも不可能になることが経営上第一の問題になるからである。しかし、結果として、これらを失ってしまった。松下幸之助の言葉、「いくら粉飾したところで、誤魔化し切れない。正直こそが、処世の一番安全な道」、が今更ながら心に響く。

 企業の内部事情は他に知られない閉鎖社会である。経営陣の中には企業外から一定数の理事が就任しているが、一般的に発言力は少ない。

 大企業として経済界に君臨した名門企業東芝は2008年のリーマン・ショック時に生じた巨額赤字をきっかけに、トップ主導で利益至上主義の社風に変貌した。企業の対応として間違った方向ではないが、行き過ぎがあった。原発部門、パソコン部門、家電部門等、各部門には達成不可能なほどの非常識なノルマが課されていたことが明らかになった。力を入れていた原発部門は2011年の原発事故で打撃を受けた。各部門は未達成部分を粉飾という形でつじつまを合わせなければならなくなった。

 東芝の会計処理は2014年金融庁の証券取引等監視委員会に、損益の計上をめぐって不正会計の疑いを指摘する一通の内部通報が届いたことから発覚した。監視委員会は東芝から届いた文書で通報内容を確認した。東芝は意図的でないと軽く考えていたが、次々と粉飾が明らかになっていった。

 調査は、弁護士や公認会計士からなる社内の段三者委員会に委ねられたが、当初の粉飾会計の額は500億円ほどと試算されたが、原発事業では利益の水増し額は1500億円と、社内調査の3倍にまで膨らんだ。

 粉飾問題の背景に経営トップの圧力があった。経営陣が各部門に収益目標の達成を強く追っていたこと、上司の意向に逆らえない企業風土が存在していたことも明らかになった。
 東芝の組織的な利益水増し問題は、歴代3社長の辞任に発展した。
 東芝の本年3月期の赤字は予想値5500億円よりはるかに多い7100億円であった。

 東芝の偽装から2年後に発覚した三菱自動車の燃費偽装も全く同じ経過であった。
 達成不可能なほどの高い目標が指示されていたが、到達できないとデータの粉飾に走った。三菱の経営陣に東芝の経験が生かされなかった。

 東芝も三菱も一番の打撃は製品を愛してきたユーザーが離れていくことだろう。
 いかに社会に対して謝罪を繰り返しても、道義的・倫理的な背信で失った信用を取り返すのは至難である。


7/20(水)快晴 飯川病院ボランティア 
0:00起床、いつものごとく。5:00頃より花壇、ダリア世話。8:30-10:30立木伐採枝裁断。以降は文献チェック、13:10クロスバイク薬局経由飯川病院ボランティア、18:00DIY店経由18:30帰宅・夕食、20:50就眠。歩数計9190Km。Blu-ray Disc:「経済フロントライン」。

家庭菜園・園芸2016(5) 醜いアヒルの子?? キウリのはずがかぼちゃ?
 2011年から小規模菜園・園芸をやっている。畑はご近所の畑の一部を2け所借りている。だから、立場上手抜きはできない。かなり頑張っているがそれで草ぼうぼうで、週末には草刈りと草むしりに追われる。

 5月3日にトマト、キウリ、ナス、枝豆、さらにネギを植えた。6月15日頃からキウリが収穫できた。7月に入ってから収穫量が増え始めた。嬉しい悩みが続く。

 今年の畑で小さな異変が起きた。
 7株植えたキウリの苗は一斉に成長したが、途中から一本だけ徐々に巨大化していった。小さい頃は姿・形はキウリと同じであったが、徐々に茎は太く、葉も大きくなり、花も巨大である。

 これは一体なんなのだ?? 半信半疑のまま成長を見守っていたが、果実はまん丸で色は白く、キウリとは明らかに異なってきた。実が小さい時にはメロンか??メロンなど選んだつもりはないが、と思っていた。

 実は徐々に大きくなってソフトボール大になった。昨日、じっくりと実を眺めてみたところ、実の近くのつるの太さがメロンとは全く異なり、ずんぐりと太い。これはカボチャなのだろう、と昔の事を思い出し、理解した。
 ただ、カボチャにしては形がメロンそっくりで皮はスベスベ、カボチャ特有のくびれはない。図鑑で見ると「夢味」という品種に近いように思える。まだまだ変化していくようなので判断はまだ出来ない。

 カボチャの苗を購入したつもりも、植えたつもりもないが、何でカボチャが生えたのか?販売店で間違って並べたのか? 私が不用意にカボチャの苗を掴んでしまったのか? などなど、どちらも考え難かった。

 はた、と思い付いたことがある。
 私が購入したキウリの苗はカボチャの苗にキウリの苗を接木した接木苗だった? 確かに苗売り場では2?3割高かったような気がする。昨年も接木苗を選んだような気がするが、今年は接木苗か否かを意識しないで購入した。
 多分、そのうちの一本がうまく接合されず、もともとのカボチャの方が生育してしまった? のだろう。

 接木苗を植えた場合はそれほど稀なことではないのかもしれないが、私にとっては初めてのこと。フーン、こんなこともあるのか? と感心しつつ、今はこのカボチャは美味しいのか? と、その成長を楽しみにしている。

 カボチャを世話しながら、アンデルセンの童話「みにくいアヒルの子」を思い出した。私は「どんな子であっても童話にあるようには嫌わないからね、安心して大きくなって・・」、という心境である。
 


7/19(火)晴 外来 飯川病院
1:00起床、データ整理、本読みなど。5:00可燃ゴミ収集所に。収穫。7:30徒歩飯川病院着。8:45-12:55中通病院外来、13:15飯川病院、微睡。14:00-19:00勤務、19:30夕食、20:30就眠。Blu-ray Disc:「そこまで委員会」、「世界は今」。歩数計9180Km。

天皇陛下の生前退位(2) 陛下は最もお気の毒な境遇の方 解放してあげたら? 
 今の陛下は03年1月に前立腺がんで手術を受け、現在もホルモン療法を続ける。周囲が「象徴としてのご活動は他の皇族方にお任せになっては」と勧めたが、陛下は「象徴としての地位と活動は一体不離」と述べられ、同意されなかったと言う。

 陛下は皇后さまに支えられ、国民と共に歩む平成の象徴天皇像を打ち立てた。東日本大震災後の被災地をたびたび訪れているのもその一環。「体が続く限り、国民のために活動するのは当然、というのが陛下の信念」と、関係者はこう説明している。陛下は、自ら老いを自覚する一方、公務軽賊には慎重姿勢を貫く。

 宮内庁は09年以降、地方訪問時のあいさつの省略や、一部を皇太子さま等に振り分けるなど、公務の負担軽減策を随時実施している、という。

 陛下は、ご高齢でもあり、TVで時折お姿を拝見するが、健康面では万全とはお見受けできない。会見ではお言葉が出なかったり、式典で段取りを忘れることもあった、という。陛下は昨年の誕生日会見で「年齢を感じる」と述べている。
 政府関係者は「今すぐ退位しなければならない健康上の問題があるわけではない」とコメントしているが、関係者は極めて無責任である。比較的早い段階で象徴としての活動が難しなることも予想される。

 天皇陛下はご高齢だけではなく、病歴から見て満身創痍、と言っていい状態だと思う。

 主な体調異変は 
▼2003年前立腺がんのために前立腺摘出手術。
▼2004年7月から、残存がんの増殖を抑えるホルモン療法を開始。
▼2008年2月、副作用のため骨粗しょう症になる可能性あり、と宮内庁が発表。
▼2008年12月体調不良で一部の公務をI取りやめるた。胃や腸の出血があり「精神的、肉体的ストレスが原因」と発表。
▼2011年11月、気管支肺炎で東大病院に入院。
▼2012年2月、心臓冠動脈のバイパス手術。術後は経過順調。

 私は健康人であっても、公務を今後も続けられるのは困難だと思う。77歳の誕生日会見で「耳が遠くなった」ことを告白された。その後は体調に関するお話はないが、多分、高齢に伴う諸変化のほか、体力・気力は一層減退されている、と推定できる。いまは気力をふりしぼって公務をされているのだと、思う。私には痛々しく見えてならない。

 生前退位には法改正が必要とのこと。確かにそうだろうが、これ以上の公務をお願いし続けることは、「高齢になって疲れ果てた名馬に、死ぬまで働け・・」と鞭を当てているに等しいと思う。

 私は、もういいじゃないか、皇室典範の改正は後付けでもいい。すぐにでも激務から解放してあげるべきだ、と思う。陛下にはことの推移をゆっくり見守る時間的余裕はない。
 今まで生前退位など考えもしなかった関係者の怠慢を指摘したい。状況の把握に問題があるし、前例がないから、となんら準備してなかった、とすれば、問題である。
 


7/18(月)海の日休日 曇り後快晴 
 1:15飯川病院で起床、新聞、文献収集その他。Blu-ray Disc:「久米書店:池上」、「Cool Japan:ネコ」。9:30帰宅、ネコ給餌とパンを使った捕球訓練。10:00-14:30庭の草刈り、立木の下枝切除。ノーゼンカズラ開花見事。微睡、新聞ファイル化、文献検索その他。19:00夕食、20:00就寝。歩数計9169Km。

天皇陛下の生前退位(1) ご高齢に配慮し直ちに実質的対応に着手すべき 
 天皇陛下は現在82歳で今月になって生前退位の意向を示された。近代の皇室にはないことだけに、各界に大きな話題を提供した。

 皇室の話題など、私にとっては遠い、別世界のことであり、生前退位のことなど知識もない。だから特に考えることなどないし、考えることも不遜なことと思うが、今生陛下をお一人のご高齢の方と捉えることが許されるのであれば、日頃の医療活動を通じて経験したことなどから、いろいろな考えが湧いてくる。

 生前退位に対し、天皇について定めた法律「皇室典範」があり、生前退位はできないなどと、宮内庁や政府の関係者は発言しているが、私は陛下自身が心身の衰えを自覚して、限界を感じた本心から発せられたお言葉だと思う。それを、法による制限があるから、と片付けるのは納得し難い。

 私は、陛下がご高齢になるのに生前退位すらも念頭に置ていないと言う皇室規範こそが問題であって、一切検討していないとすれば、周辺の方々の職務怠慢だと思う。それを盾に、高齢の天皇の希望を受け入れないことは、人道的にも問題と思う。法の整備は後回しでいいから、出来る範囲から実質的な生前退位に向けた動きを開始すべきだと思う。「皇室典範」の整備は後にしてもいいと思われる。

 天皇の公務の多さが先々から指摘されていた。天皇の地位は定年のない終身制となっている。私から見れば他に例のない、例えようのない厳しい地位である。高齢に達したとき、その姿はどうあるべきか、「皇室典範」にあるからと、今まで検討もされてこなかったとすれば驚きである。

 今生陛下は昭和天皇に続き長寿となった。
 陛下は2010年77歳の誕生日会見で「私も高齢者の一人」とし、耳が遠くなったことも告白。公の場で自らの加齢現象を語るのは異例で、周囲を驚かせた。

 今生陛下は現在82歳で、記録によると、6-7世紀の推古天皇以降の最高齢は昭和天皇の87歳で、江戸時代初期の後永尾天皇84歳に次ぐ歴代3位となる。昭和天皇の場合は、69歳から冬の宮中祭祀で拝礼を取りやめたり、儀式次第を変更したりして負担軽減を図った。その後は公務の最中に居眠りをされることも少なくなかったという。1987年4月に宮内庁はさらなる負担軽減案を申し上げたが、その際、昭和天皇は「長生きするとろくなことはない」と不満を漏らしたという。これは、高齢の方々にほぼ共通する心理である。

 不整脈などで今生陛下が体調を崩すことか続き、宮内庁は2009年、公務の一部負担軽減策を発表した。だが、翌10年、陛下は誕生日会見でこれ以上の負担軽減をするつもりはない旨明言した。2003年には「象徴としての地位と活動は一体不離。実践から離れた象徴はあり得ない」と述べられたこともあり、宮内庁はその後は目立った軽減策を打ち出してはいない。

 たとえ陛下の意向であろうと、お膝元の宮内庁が陛下の年齢を考慮した対策を国に提案できなかったのは職務怠慢だと思う。尤も、詳細は不明だが、退職した侍従長、宮内庁長官、皇室の主治医とも言われる皇室医務主管・・・等の年齢を見ると総じて年寄りが多い。
 もちろん陛下をサポートする職務の方が若すぎても問題があるだろうが、天皇陛下のお気持ちを受け取れていなかったのではないかと思われる。


7/17(日)雨 雨読雨聴に徹す 飯川病院当直
0:00起床、文献検討等など,いつもの如く淡々と。蓄積データの整理中心。ネコ室破壊されたパイプ棚修理。畑収穫。16:00プリ飯川病院へ。17:00当直業務に。18:00検食、20:00就寝。Blu-ray Disc:「池上、世界を変えた本:ケインズ、雇用・利子」、「池上:ニュース解説」、「SFリアル:サイバー世紀の戦争」、観る。歩数計9162Km。

謝罪とは何か(13) 優良企業の謝罪(4) 三菱自動車の燃費不正(2) 
 三菱自動車では2000年と2004年に大規模なリコール隠しが発覚し、経営危機に陥った。グループ企業の応援を得て経営改善を図り、企業体質の抜本的な改善を誓ってきたが、それ以降もさまざまなほころびが生じていた。

 なぜデータをごまかし、それを見抜けなかったのか。
 多くは内部告発から発覚するのであるが、三菱自動車の場合は提携先、OEM車の提供を通じて近い関係にある日産自動車から不正の端緒を得たらしい。報道によると昨年11月に疑義があったらしいが、それを確認するのに5カ月を要した。

 上層部が真剣に対応を考えていたかわからない。こののろさも非難の対象となった。

 今回のデータの改ざんは単に倫理的、道義的なレベルの問題では済まない。データ改ざんが行われた4車種はエコカー減税の対象車である。車種によっては減税の区分が変わる可能性もある。本来なら国や自治体に納められるはずの税が左右された、とすれば顧客と会社との関係では済まない。国民全体への背信行為にも等しい。三菱では日産ブランドの車を含め62万5千台のユーザーには謝罪と補償をする、というが、今回の背信は顧客への対応にとどまらない。

 企業の社会的責任は単なる企業&顧客のレベルでは済まず、広範に及ぶ場合が稀ではない。三菱自動車は軽自動車を岡山県で生産しているが、関連企業33社1800人に影響が出て、自宅待機が出たほか、100人ほどが職を失ったとされる。また、全国の販売店では一気に契約量が落ち込んでいる。これは地域の経済活動にも大きな影響を与える。あるユーザーはマスコミの取材に三菱のマークが入って車を持っているのが恥ずかしい、とまで述べていた。

 4車種はすでに生産や登録を中止したが、軽自動車以外の試験でも国内で定められた方法とは異なるやり方をとっていたことが判明している。不正の対象が広がれば、部品メーカーや販売会社にも深刻な打撃となりかねない。

 自動車業界では自動運転車の開発や運転技能のアシストによる安全性の追求や、燃費を含む環境対策は互いにしのぎを削っている。車のコンセプト自体が変わろうとしている。もはや一般人が理解できる範囲の機能ではなく、ユーザーは各社の製品に身を委ねるしかない。そこで不正が相次ぐようでは、業界全体への信頼が失われかねない。

 企業の謝罪は倫理的、道義的なレベルでは済まない。ユーザーには経済的な負担を押し付けたことになる。このような場合は謝罪とともに賠償が発生する。三菱では当該車のユーザーには10万円、その他の車には3万円返金するという。2000億円ほどの多大な損失である。その他、エコカー減税に対する国への補償も生じるはずである。それにしてもこのような多額の補償を計画できる企業の余力というのは何だろうか。

 このように企業の不正は補償によるダメージとブランドイメージの低下という大きな代償を払わなければならない。場合によっては会社が消滅する可能性もある。


7/16(土)晴れ 家内東京 飯川病院午前外来 
 0:30起床、録音データ他整理。5:00収穫、トマトがとれ始めた。7:10家内駅に送りレガシー飯川病院に。9:00-12:30午前外来、大学循環器医不在のため。15:00伐採した樹木の枝を運び帰宅。ネコ関連対策、伐採樹木枝落とし。息子一家来訪。19:00夕食、21:00就寝。Blu-ray Disc:「ガイア:保育園落ちた」.「団塊スタイル:代謝をあげて」、「らららクラシック数編」観る。歩数計9157Km。

謝罪とは何か(12) 優良企業の謝罪(3) 三菱自動車の燃費不正(1)
 三菱自動車で燃費不正をしていたことが4月20日に明らかになった。
 三菱自動車は2000年にリコール隠しがあって経営が悪化し経営再建を進めてきた。「三菱よ、またか!!!」というのが正直な感想である。

 三菱自動車の売れ筋は軽自動車にシフトた。国内では人気が今ひとつであったが、東南アジアでは販売は伸び、経営再建のめどがついていただけに、今回のデータ不正は社会的に厳しい扱いを受けるだろう。今回は、場合によっては会社の存続が危ぶまれる事態となるだろう、とされた。

 三菱自動車の首脳陣は翌日の4月21日、記者会見を開き「燃費を意図的に操作したのは確か・・」と認め謝罪した。

 不正とされた内容は、不正なデータを国に届け、カタログにも載せ顧客をあざむいた、というもの。
 具体的には以下の如く。
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▼開発した車の燃費値が目標に届かなかったので、国に提出する試験データを改ざんした。
▼走行試験をせずに、机上の計算だけでデータを取得していた。
▼国内で義務付けられた測定方法でなく、短い時間でデータを得られる米国式の方法を長年使っていた。
▼過去10年間に販売した20車種全てで何らかの不正があった。データ改ざんは軽自動車の4車種と普通車の「パジエロ」など5車種。
▼国に対する申告値の不正、ユーザーに対する不正、OEMとして販売している日産自動車に対する責任は免れ得ない。
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 自動車業界では、燃費性能向上競争がとても激しくなっている。三菱自動車は軽市場でスズキやダイハツ等の大手に販売台数で水をあけられて、燃費性能をアピールして巻き返そうとしていた。しかしながら、技術開発が追いつかす、目標達成が難しくなったため、開発現場の担当者がデータ改さんに走った、と言う。会社側は、経営陣は不正に直接関与していないと説明している。

 各部暑が閉鎖的で情報が共有されず、上司に「出来ない・・」と言えない企業体質の問題もあったらしい。

 不正の温床は、燃費のデータは各メーカーの自主申告値である。ここに不正が生じる余地がある。
 自動車のカタログを見ると「10・15モード燃費」が記載されている。これは、国土交通省が定めた試験方法で測定された燃費。各社同じ条件で測定しているので、燃費を比較する目安になる。しかし、この値は各メーカーの自主申告値である。その値は本当に信頼できるのか??国土交通省ですら疑っていないのだろうか。

 三菱の不正はここに問題があると思われる。

 私は自動車業界が燃費検査機関を立ち上げ、同じ規格で測定を行い、その値を国に報告し、カタログに掲載すればいい、と思う。


7/15(金)晴れ 大曲中通病院外来 飯川病院ボランティア
0:30起床、文献・新聞チェック他。5:00可燃ゴミ提出。トマト初収穫ほか。ネコ世話、7:40Taxi、8:10こまち。9:10-12:15大曲中通病院外来。14:00飯川病院ボランティア、19:10帰宅、夕食、20:30就寝。Blu-ray Disc:「バクモン:電動アシスト自転車」、「林関連番組2種」、「名曲の裏側」、「疲労とは:中枢の感受性」、歩数計9151Km。

家庭菜園・園芸2016(4) ダリア開花す(1)
 秋田市雄和にある国際ダリア園には、世界14カ国からの約700品種、7,000株のダリアが植えられている。花をつける9月から10月にかけては何度訪れても見飽きることはない。球根の予約販売もしており、春先に頒布される。

<a href="http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/0e/b3d38deddf1bbf40b013f0523e12506d.jpg"><img src="http://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/28/0e/b3d38deddf1bbf40b013f0523e12506d_s.jpg" border="0"></a>
(国際ダリア園 園より提供の絵葉書より画像を引用)

 花は暑さに弱く、東北・北海道が栽培に適している。一方、球根は寒さに弱く、秋には全部掘り起し、5月頃に植えなければならない、と言う。贅沢な花である。大きく育った茎は太さが数cmもあり、実に力強い。僅か数ヶ月でここ迄育つのかと驚く。土作り、追肥などかなりの手間がかかっていると思われる。

 それ以上に、これだけの量のダリアの球根を秋に掘り出し、仕分けし、凍らせないように維持し、春に園を区分けし植え直す、こんなことをダリア園のスタッフはコツコツとやっていると考えると、気が遠くなる。入園料400円は決して高くない。自分で栽培してみて維持する苦労が理解できた。

 我が家でも、かつて球根を数種類購入して花壇に植えたことがあるが、うまく育たなかった。
 私は昨年ダリア栽培に初挑戦した。国際ダリア園に予約して10株を入手した。
 散水だけは十分やった。このうち8株が成長して開花した。見事な花が咲いた。ただ、支柱と固定が不十分であったためか、茎が花の重さに耐えられず、ちょっとした風で折れてしまった。綺麗だが、不自然な、人工的な花になってしまった。

 霜が降りる前に球根を掘り出した。茎が見事に成長したのに、掘り出した球根は予想に反して小さく弱々しく、増やすために分割できるほどのものは一つもなかった。肥料が足りなかったためであろう。反省した。

 5月初旬に箱から取り出したが、乾燥しきった球根は掘り起こした時の半分ほど、大部分は鉛筆のごとくになっており、果たしてこんなので芽が出るか、自己流での保存だったから失敗、すべて失ったのか、とガックリした。

(開花した2種 花の勢いは今一歩)


 こんな球根で本当に目が出るのか??疑問を感じながら5月初旬に8株を植えたが、自然の力、土の力、ダリアの生命力は大きかった。植えてから約二ヶ月、なんと、これらのうち6株が成長した。私の保存法もあながち間違いではなかった。そのうち2株が数日前から開花し始めた。

 何で花はこんなに美しいのか?人はなんで花を愛でるのか?自分もダリア、バラ、ボタンなど栽培しているが、疑問は解けない。 


7/14(木)降雨激しい 外来 飯川病院
 0:30起床。夜半から降雨、激しい。文献,新聞、録音データなど処理。5:00ネコ対応など。7:10バス飯川病院着。8:45-13:00外来+ドック関連処理。微睡、14:00-18:45飯川病院。19:00夕食、20:00就寝。Blu-ray Disc:「林先生初耳学」、「ワカコ酒;キンメ煮付け・焼き豚」、「孤独のグルメ:一人すき焼き」観る。Σ9144Km。

家庭菜園・園芸2016(3) 収穫たけなわで、追われる日々
 2011年から小規模ながら家庭菜園・園芸をやっている。まだ勤務が結構あるから週末と早朝に世話している。畑はご近所の畑の隣を2け所借りている。だから、立場上手抜きはできない。かなり頑張っているがそれで草ぼうぼうである。週末には草刈りと草むしりに追われる。

 私の園芸は子供の頃の経験をもとに全て自己流である。さりとて偏屈で助言もされたくないからご近所の方とはかち合わないようににしている。ご近所の方は農家だから早朝から夕方まで働いている。だから、私は早朝5:00前後とかんかん照りの日中に作業する。こそこそ隠れてやるから時間配分も、日中の日照りも大変である。

 今年は5月3日にトマト、キウリ、ナス、枝豆、さらにネギを植えた。6月15日頃からキウリが収穫できた。

 昨年はカラ梅雨で早朝作業の中に散水作業が必要であったが、今年は苗が小さい頃に数回散水しだけで、梅雨になってからは適当に降雨の日があり畑の土は乾ききることがなく、6月に入ってからはほとんど散水はしていない。その点はとても楽であった。

 7月に入ってからキウリ、ナスの収穫量が増え、中旬になってからトマトが採れ始めた。昨年より本数を減らし、かつ時間差もつけたが、毎日収穫量が増え追われるようになってきた。嬉しい悩みが続く。


(今朝これだけ収穫した)

 キウリ、ナスは漬物、炒め物、おつゆの具などでかなりの部分私が消費しているがとても食べきれない。さりとてよそに差し上げるのも押し付けがましく気がひける。私は適宜飯川病院に届けている。病院の検食にキウリ・ナス料理が出てくると、これは私の作品かな?とほくそ笑む。

 私などたいした努力はしていないが、土、水、太陽とのコラボ、楽しい日々である。


7/13(水)快晴 暑い 飯川病院ボランティア
0:00起床。新聞・文献チェック、歴史関連書籍他。5:00野菜収穫、トマト色づく。ダリア二本に開花あり。日中は直射日光強く外仕事なし。網戸修理、ネコよけDon’t Cat取り付け、など、文献検索。12:00届け物持って息子宅に行くも分からず迷う。13:30飯川病院ボランティア。Blu-ray Disc:「昭和偉人伝:佐伯勇」、「コズミックフロント:木星」観る。19:10帰宅、19:30夕食、20:15就眠。歩数計9137Km。

参議院選挙(5) 東北の状況(2) 秋田だけはなんで自民が議席を確保できたのか?
 参院選は与党の自民+公明党が改選121議席の過半数を制した。しかし、東北地方の様相は異なった。東北6県の中では改選前は岩手を除き5県が自民+公明党を占めていたが、改選後はただ一県秋田県の現職が再選された。他の県ではかなり実績を持った議員が落選した。
 
 厳しい判断を受けた自民+公明党であったが、秋田だけはなんで自民が議席を確保できたのか?これは興味深い現象である。

 今回の参議院選の論点は数多くあったが、私の感覚で重要度を並べてみると、以下の如くである。

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 経済政策 > 社会保障政策 > TPPと農業政策 > 原発再稼働 > 東日本大震災・原発事故復興 >>> 安全保障・憲法・・・
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 秋田を除く東北5県では、自民党+公明党の、東日本大震災・原発事故復興政策、TPPと農業政策が被災者達、農業農業従事者の方々の支持を得られなかったためだと考えられる。
 岩手、宮城、福島はこれで理解できる。

 山形、青森はTPPと農業政策で支持を得られなかった。 

 TPPと農業政策は秋田でもほぼ同じ条件下にある。 しかしながら、自民党現職の候補(52)が民進党元職(46)を50.000票余りの差で破った。
 私は、県内JAグループの政治団体・県農協政治連盟は、安倍政権のTPPに反発していただけに、もっと厳しく票が割れる、どんでん返しもありうると思っていただけに、意外であった。

 秋田の政治的な歴史を見ると自民党にとって磐石な県であった。今回の選挙では、JAグループは過去になかった自主投票とした。しかし、自民党現職候補の地元である「JAあきた湖東」と「JA大潟村」のみは推薦にしたなど一枚板ではなかった。JAグループの選挙団体の方針は中途半端であった。
 この中途半端が良かったのだろう。秋田の農家は自民党+公明党から離れられなかった。もし本当に自民党+公明党の政策に反旗を、となれば民進党他の候補を推薦しただろう。JAグループの票は適当な受け皿があれば相当流れた可能性があるが、今回の選挙ではその動きは限定的であった。

 一方、民進党元職(46)にとっては思ってもいなかった最高のチャンスであったはずであった。しかし、民進党自体の農業政策がTPP反対を示すだけで力がなかったこともあり、民進党元職は農政ビジョンを示せなかった。
 
 国政選挙といえども選挙は人気投票の様相もある。秋田の浮動票の多くは、かつての野球のスターであった自民党現職に流れたと考えられる。一方の民進党元職はアナウンサーとして知名度は大きかったが、前者の実績は長く残るのに対して、後者はTVに登場しなくなった時点から忘れ去られてしまう。

 秋田の参院選の結果は従来と同じになった。しかし、日本の農業政策の有り様によっては今後の選挙については予測困難となる。


7/12(火)快晴 外来 飯川病院
0:00起床,昨夜は寒い。新聞、文献読み、その他いつものごとく。5:00可燃ゴミ。徒歩7:30飯川病院。8:45-13:00中通外来。微睡、14:00-18:45飯川病院。Blu-ray Disc:「そこまで委員会:イズムの世界」、「世界は今」観る。19:10帰宅、19:30夕食、20:15就眠。

参議院選挙(4) 東北の状況(1) 自民の議席確保は秋田だけ 
 参院選は与党の自民+公明党が改選121議席の過半数を制した。
 1人改選区32議席のうちで自民党が確保できた議席は21議席であったが、東北地方に限って見ると、秋田の一議席を確保できただけで、その他の県では議席を確保できなかった。

 以下の如くが結果である
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    改選前 ?? 改選後
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@ 山形: 自民 ?? 野党
@ 青森: 自民? ?? 野党
@ 福島: 自民 ?? 野党
@ 岩手: 野党 ?? 野党
@ 宮城: 自民 ?? 野党
@ 秋田: 自民 ?? 自民
ーーーーーーーーーーーーーーー

 東北地方には他の地域にない特別の事情があったからであろう。また、秋田には他の東北5県とは異なる事情があったと思われる。何だったのだろうか。

 自民党が勝利したのは、全国的視点で見れば世界経済の不透明感が増す中で有権者は前向きの政策を提示した「強い政治」を望んだからだろう。さらに、自民党の選挙戦略には憲法論議を封印して国民の不安を和らげたなど、巧妙さを感じられた。

 それなのに、自民党がなぜ東北で議席確保できなかったのか??
 野党共闘による候補者一本化が効果を上げたこともあるだろう。しかし、自民の政策自体が東北地方の住民には説得力を持たなかったため、と考えられる。

 その中でも、農業政策と東日本大震災からの復興政策で自民が有効なプランを打ち出せなかったことによる、と考えられる。

 自民党は「TPPをてこにして農政新時代を切り拓く・・・」と訴えた。しかし、東北の農業関係者のTPPへの反発は強かった。国民全体に対する説得としてはTPPに対する説明は、一般論として耳当たりのいい言葉に聞こえているかもしれないが、現実に農業に従事している当事者達にとっては不安材料にしかならなかった。自民はTPP導入後の農業のビジョンを各論的には何も示していない。だから、先行き不透明である。これでは票を入れられない。

 また、東日本大震災+原発事故復興政策も「被災地に寄り添う」などの言葉は被災者には白々しく聞こえた。東北三県の復興をそっちのけに東京五輪に意識が移ったと誰しもが感じている。岩手出身の私に取ってもそのような感は否めない。特に国立競技場関連のドタバタ劇、エンブレム問題をはじめ、五輪の予算が当初6000億円だったのが1兆8000億円にまでみるみる膨れ上がったことを、被災者はただただ呆れて見ているだけであった。これでは被災者は、その関係者は票を入れられない。

 秋田県ではただ1県自民党現職が再選された。
 秋田だけはなんで自民が議席を確保できたのか?


7/11(月)快晴 健康クリニックドック 飯川病院 
 0:30起床、歴史本、医学文献等など中心に読書、録音データ整理。5:00百合の球根を畑に植えた。7:20徒歩飯川病院着、鯉に餌。9:00-11:15健康クリニック、12名。12:00飯川病院で文献読みなど、微睡。14:00-18:45業務。Blu-ray Disc:「コズミックフロント:宇宙の果て」、「イッピン:大館曲げわっぱ」、「100分で名著:五輪書(2)」、「知恵泉:大谷光瑞」、「アナザーストーリーズ:JFK暗殺」視聴す。Σ9120Km。19:10バス帰宅、19:30夕食、20:15就眠。歩数計9120Km。

参議院選挙(3) 経済問題を表に出したことで改憲提案可能議席を確保
 参院選は与党の自民+公明党が改選121議席の過半数を制して一層優位になった。
 民進党は改選43議席を下回り32席、共産党は改選3議席を上回り6席に。
 秋田県でも自民党現職が再選された。

 民進、共産など野党4党は32の改選1人区で候補者を一本化し、改憲阻止や安全保障関連法の廃止を訴えたが、首相が改憲発言を封印したため議論は空回りしてしまった。しかし、結果的には改憲4党とされる勢力は改憲発議も可能な議席を確保した。

 自民党が勝利したのは、世界経済の不透明感が増す中で有権者は前向きの政策を提示した「強い政治」を望んだからだろう。

 だいたい、今回の選挙は、首相がアベノミクスの再加速を訴えたが、野党側は批判するだけで対抗できる対案を欠いた。政策的には腰折れ野党と言われても止むをえない。

 自民党の選挙戦略には巧妙さを感じられた。今回の選挙は、改憲勢力が「3分の2」の議席を獲得するかどうかが焦点だった。だが、まだ改憲論議は深まっていないと判断して改憲論議を引っ込め経済対策や消費増税先送りを前面に出した。改憲論を前面に出すと警戒感が出て結果が変わったかもしれない。そのため、今回の選挙は改憲が支持されたと言えない。巧妙な選挙手腕であった。

 しかし、議会政治は基本的には数の勢力で決まる。だから、今回の選挙で改憲が支持されたわけではない、と言っても議席数から見てやろうとすればごり押しで進めることすらも不可能ではない。

 かつて小泉内閣は衆議院を解散して郵政民営化の是非を前面に出して選挙を行った。結果として自民党は大幅に議席を増やしたが、小泉総理は数の論理で選挙時に裏に隠し強調していなかった規制改革、民営化などを押し通した。それによって我が国の労働環境は大きく変化し、医療は崩壊した。

 選挙をメディアは「闘い」、「勝利」、「敗北」などと表現しているが、私は不遜な表現だと思う。



7/10(日)曇り時々雨 参院選投開票日
 O:10起床、新聞、文献チェック。録音データ整理。5:00畠と庭見回り、キウリ収穫、草むしり、ダリアの添え木追加、茎固定、ネコ世話。午前は晴れ間を見て庭木の剪定、枝落としとその処理。11:00-14:00孫来訪、ピアノ練習のため。以降は雨で外仕事無理。読書と録画音楽に集中。15:30投票に。Blu-ray Disc視聴:「らららクラシック:未完成交響曲、アヴェヴェルムコルプス、シェーラザード」視聴。19:00夕食。20:00就眠。歩数計9109Km。

謝罪とは何か(11) 優良企業の謝罪(2) 不正の多くは経営陣から
 かつての「立派な企業」とは、単に利潤だけを追求する企業ではなかった・・ように思ってきた。

 日本の産業が発展してきたのは、各現場を担当する技術者、職人が、他人が見ていなくても手を抜かず、ごまかさず、各人が納得できる品質を追求する、真面目なもの作りの姿勢ゆえであった。その結果を営業部門が世に問い、管理部門が持続可能な環境を用意した。

 近年は市場第一主義で、現場の意欲と管理部門の発想の乖離が問題なのかもしれない。企業の不正の多くは現場からの発想でなく、経営陣の方から生じているようだ。その問題点が明らかになりつつあるからか、近年技術部門出身の企業のトップが誕生してきている。
 なぜブランド企業においてこんなに幼稚な不正が横行してしまうのか。
 今まで不正を指摘されてきた有名ブランド企業は経営的に決して切羽詰まった状況にはない。むしろ余力が充分ある企業が多い。

 私自身、こんなに不正が次々に明らかになると、「まさか・・」から「やはり」に感じかたが変わってしまう。その最たるのは、東京電力の不正と隠蔽体質で、事故直後から5年余経った今に至るまで、まだ新たな事実が明らかになる。そのたびごとに社長が謝罪しているが、謝罪する方もされる方も馴れ切って、もはや形式的謝罪と言っていい。謝罪の意義が乏しくなっている。

 フォルクスワーゲン(VW)の不正には驚いた。
 米国の排ガス規制をクリアするために、テスト時のみ排ガス浄化能力を最大化する不正なソフトウエアを開発し搭載していたという。これは悪質である。「ここまでやるの?」、と感じた。とても根が古い。販売台数世界一を目指しての不正だというが、なぜ世界一になりたいのかという企業哲学は何なのだろうか。世界一信頼を置けるメーカーとしての評価に近い地位にいたと思われるが、そのポジションは魅力なかったのか?
 VWは米国の担当局にどのように謝罪したのかは報じられていないが、VWが1.5兆円を支払うことで和解した。大きな代償を支払うことになったが、信用失墜の影響は今後ボディブローのごとくに効いてくるだろう。

 企業の不正は打ち立ててきた信頼が大きいほど、その歴史が長いほど社会に与える影響は大きい。

 企業のトップに座る人に求められる資質は、短期的評価を目指すのではなく、コツコツと努力を積み重ねる人、現場の気持ちがわかる人、人間の弱さを知り、他人への思いやりに満ち、倫理観が強い人・・と並べるのは簡単であるが、そうした立派さが失われようとしている。


7/9(土)降雨・午後晴れ 歯の治療
0:15起床、新聞文献チェック他いつもの如し。録音データ大量整理。夜半から降雨。8:30雨の隙間狙ってキウリ・ナス収穫、ネキに土もり。居間の内装、自室の整理など。Blu-rayインデックス作り。読売日響+辻井氏の協奏曲楽しむ。 15:30歯の治療。草刈り、樹木の下刈りなどで疲弊。17:00夕食。20;30就眠。歩数計9098Km。

謝罪とは何か(10) 優良企業の謝罪(1) 企業の社会的責任とは
 この数年間、「立派な会社」の信用失墜が大きな社会問題となった。
 私の新聞、雑誌、文献などから集めたファイルからこの2年間の代表的な事件、懸案を提示してみた。数多いが、その中から以下をピックアップした。

 @ 三井住友建設、日立テクノロジー、旭化成建材:横浜市のマンション傾斜問題。データの改ざん。不正は組織的。
 @ タカタ:エアバック関連。 
 @ 科血研:承認書と異なる手順で血漿分画製剤を生産し、 その隠蔽を続けていた
 @ 東芝:6年間で計1500億円以上の利益を水増ししていた。不正は組織的。3代にわたり社長が水増しを指示、部下たちも従った。
 @ フォルクスワーゲン(VW):排ガス規制逃れ。
 @ 三菱自動車:燃費不正。
 @ スズキ自動車:燃費不正。

 いずれも長い間、信頼を集めてきた立派なブランド会社である。

 最近の企業は能率第一主義、利益至上主義に転化した。
 「いいものを作れば信頼を得ていい企業になり、さらに業績が伸びる・・・」から「売れる物を作る企業がいい企業だ」への企業価値感の変化である。「自分たちの企業が世界に貢献し、人々を幸せにする」から、「ひたすら企業業績を上げて経済的に上位の企業に・・」である。市場を意識し企業理念が食い破られた、と言うべき「企業の有り様の変化と企業人の人間性の有り様の変化」である。
 もちろん企業の厳しさ、競争社会の厳しさは理解できる。しかし、培ったブランド力の喪失は、時には命取りになる。

 企業には社会的使命があり、その使命は社会から「信頼」を得て「give & take」の関係で企業、社会の双方が利益を得て成り立っていく。それが長期間に渡って維持された時にはその信頼感は堅固なものとなる。多くの有名企業は企業名そのものがブランド化していて、社会から信頼を得ている。上記リストの企業は不正が発覚するまでは厚い信頼感を得ており、「まさか・・」の驚きを社会に与えた。

 東日本大震災の時に、社員をボランティアとして被災地に派遣した企業があった。例えばある総合商社は、約6千人の社員のうち延べ1200人を1年間交代で送り出した。社員に有給のボランティア休暇を与え、旅費や宿泊費、ボランティア保険、装備まで負担した。背景には、惨状を目の当たりにした経営トップが「企業も社会を構成する一員である以上、できるだけの支援を行うべき」との発想を持ったことがあるようだ。寄付などの形でお金を出した企業も多い。
 欧米諸国では、企業による組織的なボランティア活動が根付いている。しかし日本では、ボランティア活動は個人やNPO法人の活動と捉えられがちだった。東日本大震災時には企業人の中に新しい社会貢献の発想が生まれてきた。喜ばしいことである。

 企業の社会的責任とは何か??
 困難な命題であるが、原発事故を通じて東京電力が「企業としての社会的責任を纏うしていなかった」ということが明白になったことを見れば、企業の社会的責任の概要が言葉を労せずとも理解できる。



7/8(金)曇り 大曲中通病院外来  飯川病院ボランティア
 0:00起床。文献読みなど。新聞雑誌スクラップ入力。録音データ整理、5:00可燃ごみ集配所に提出。7:40Taxi駅に。8:10こまち、病院まで徒歩、橋の欄干に七夕飾り。9:10-12:15大曲外来。13:30飯川病院ボランティア。生保会社スタッフ来訪。病院前の樹木一部伐採。 BR disk視聴:「アナザーストーリーズ:MANZAI1980」、「あらすじ:トムソーヤ・銀河鉄道の夜」、「コズミックフロント:100年前の大予言」観る。19:00帰宅、夕食、20:30就寝。歩数計9090Km。

久しく意識しなかった七夕 大曲丸子橋の七夕飾りが懐かしかった

 七夕といえば、織姫・彦星の伝説や、七夕飾りが思い浮かぶ。
 子どもの頃、地域の子供会が中心になって七夕飾りを作り、短冊に願い事を書いてつるした思い出がある。子育ての時には我が家でも笹竹を買って毎年七夕飾りを作ったものである。

 幼い時に私も短冊に願い事を書いたが、当時は夢があったな、などと思う。
 4人いる孫たちはそれぞれ七夕飾りを作ってもらったのだろうか?自宅ではなくて学校や保育所でやってくれたのかな・・・??
 五色の短冊に何か願いごとを書いたのか??と、思いを馳せたがどうだったのだろうか。このような季節感のある催しは大事にしたいものである。大人になっても思い出、記憶はずっと残っている。

 老夫婦の生活では暦上では一応意識はしたが、何らアクションには結びつかない。
 第一、夜に時々空を見上げるが天の川が見えない。輝度の高い星がちらちら見えるだけである。天の川が子供の頃は美しく見えたものである。夏の澄んだ夜空、天の川があまり綺麗で見事で、恐ろしささえも感じたものである。
 それだけ空気が汚れたのか??それだけ世の中が明るくなって星を見るのに適さなくなったのか??と思うが、私自身の視力の衰えの問題かもしれない。

 本日は大曲中通病院の診療応援の日であった。駅から病院までは約20分歩く。その中間ほどに丸子橋がある。そこの欄干に七夕飾りが飾ってあった。
 何となくイメージとして七夕を考えて懐かしく思ったのであるが、その思い出が現実味を帯びた。


 町内の子供会が作ったのであろうか???? それにしては、ちょっと立派であった。本日夕方にでも、みんなで集まって川に流すのだろうか??昔はそうしたものである。
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7/7(木)快晴 七夕 外来 飯川病院
0:30起床。新聞チェックし文献、歴史書を読む。5:00資源ごみ集積所に。7:30徒歩飯川病院着、8:40-13:30外来。微睡、14:00-18:45飯川病院。川辺地区健康講話の打ち合わせ、担当者来訪。BR disk視聴:「ここまで委員会:あの事件の真実:佐村河内氏、スノーデンetc」、「今世界は:バングラデシュてテロ関連」「経済フロントライン:英国EU離脱関連」。 19:10夕食、20:30就眠。歩数計9080Km。
捜査放置

謝罪とは何か(9) 国家権力の謝罪(3) 大阪府警の不祥事の謝罪
 私は自身の職質の経験もあってから、国家権力、特に司法系の職種には不快な気持ちを持っているほか、社会から隔絶された環境の中でいろいろな隠蔽や捏造などがあるのでは?と思っていた。

 いろいろな事件をファイリングしているが、大阪府警の不祥事が飛び抜けて多い。 
 具体的には、2009年6月、厚生省村木局長の虚偽文書発行の疑いで逮捕された事件からである。逮捕、164日間の勾留をされながら一貫して無罪を主張し、結果的にに無罪となった。この事件では、村木氏の逮捕に深く関わった検察官が逮捕されるという極めて異例の事態となった。

 その後、大阪府警で物証の捏造や紛失が相次いで明るみに出た。
 大阪府警の全65署で犯罪を認知した件数を過小報告していた。その数5年間で8万件と全体の一割に及ぶ。犯罪を届けても適正に処理されていない実態が明るみに出た。
 
 最高裁が審理のやり直しを命じた2011年には母子殺害事件で、鑑定予定の71本の吸い殼が、保管先の警察署でなくなった。廃棄の経緯は不明のまま。重要な物証であったが、犯人特定のための鑑定はできなくなった。

 2012年に強盗強姦事件で遺留品だったたぱこの吸い殼が警察の保管場所からなくなったことを知り、ある警部は、自宅近くで拾った吸い殼を証拠に置き換えた。

 証拠の握造は、飲酒運転の取り締まりでも明るみに出た。警部補が、検挙時にアルコール検出値を水増しした容疑で逮捕された。犯罪のでっちあげである。

 事件の証拠品の紛失や摸造が相次いだ大阪府警は、2012年から証拠品のリストとつき合わせて点検。同年12月に117事件で301点が紛失していたと公表した。しかし、リストにない事件の証拠品などが新たに見つかり、再調査を始めていた。

 2016年6月、大阪府警は最終調査結果をまとめた。
 それによると、1975-2012年に起きた計2270事件の捜査と証拠品計8345点が放置れたまま時効が成立していた。この中には殺人事件は10件あり強盗、強姦などの重要犯罪の放置は503事件に上る。
 そのうちの222事件については捜査を始める際の受理簿もなかったという。
 
 メディアが取り上げたこれらの事象を追ってみても、府警の責任者が公式に謝罪をしたという記載は見られなかった。今回、時効を迎えたことが分かった356件の事件に関し府警は被害者や遺族に会い、時効に至ったことを陳謝した、というが、これこそ個別の問題として処理すべきでない。
 府警はあるべき職務を纏うしておらず、社会の期待に背いている。全容を公表し社会に対して謝罪と再発防止のための方策を提示すべきである。

 使命感が強い??はずの現場がなぜ不正に働くのだろうか。府警を始め警察組織は社会から隔絶された特殊な環境にある。内部の調査だけでは片手落ちである。第三者を含めた監視組織が必要と思う。
  


7/6(水)降雨 飯川病院ボランティア 
 0:30起床。文献・新聞チェックなど。収穫、降雨にて外仕事なし。11:00プリウス飯川病院着、院長外出のためにボランティアで代診。18:00宅、文献・新聞チェック,、夕食、20:20就眠。BR disk視聴:「池上:外国旅行の注意事項」、「久米書店:内館牧子」、「サイエンスゼロ:熊本地震」、「100分で名著:武蔵(1)」,「知恵泉:島津斉彬」、「ジョブス vs ゲイツ」。歩数計9070Km。

徒歩通勤2016(4) 山口県通過 福岡県に
 平成13年3月から徒歩通勤を始めた。歩行実績が積算できる歩数計「新・平成の忠孝」の積算開始が4月7日からだったから約3年3ケ月かかって本日Σ9070Kmに達し、山陰の山口県の海岸線762Kmを終了し、九州の福岡県に入った。
  
 山口県に入ったのが3月29日、山口県の海岸線は762Km。東京を発って北上、北海道を廻って日本海側を南下してきたが、いままで通過した18都道府県の中では北海道に続いて2番目に長い。

 山口県は1日平均歩行距離7.9Kmであった。島根県は約5.3Km/day、鳥取県は約5.0Km/dayであった。若干増えた。天候が徐々に歩行に適してきたためで、目標値に近くなった。

 私は旅行嫌いで、山口県は私にとっては遠い存在である。詳細は忘れたが、佐賀の学会に出席する際、往路の全行程をJRで往復したことがあるが、その時に通過しただけである。東京駅から寝台車であったが、秋田からの所要時間はほぼ24時間かかった。腰が痛かったことだけ覚えている。
 
 山口県は海岸線を進む毎に、萩市、長門市、下関市、山口市、光市、岩国市と通過する。ほとんど名前しか知らない馴染みのない地名であったが、通過するたびに地図で確認、産業、輩出した著名人などについて学ぶことができた。

 いま通過中の福岡県の海岸線は佐賀までの距離が461Kmである。結構長い。
 最近、多少意欲の減退も感じている。無理せず1け月半かけて通過したい。


7/5(火)快晴 外来 飯川病院 
1:00 起床。文献など読む.蓄積データ整理。5:00可燃ゴミ出し,畠庭に散水、ネコ世話、7:30徒歩飯川病院。8:45-12:45中通病院外来。13:00飯川病院、微睡。14:00-18:00勤務。BR disk視聴:「コズミックフロント:N.アームストロング」,「知恵泉:島津義久、杉原千畝」,「団塊スタイル:森山良子」。19:00車帰宅、夕食、20:45就寝。歩数計9066Km。

参議院選挙(2) 秋田の状況 うっちゃりはあるか?

 参院選の投開票日まで1週間切っているのに、選挙カーにも出会わない。実に静かに進んでいる。
 秋田では自民の現職、野党4党が共闘推薦の前議員、それに新人の3名が立候補している。

 今回の参院選は、与党の大きな伸びを防ぐため野党4党が共闘して候補を絞ったことが特徴である。本県を含む全国32の改選1人区全てで統一候補を擁立した。野党候補が競合して共倒れになるのを防ぐため、初めての試みである。確かに「自民1強」へ対抗する方法としては面白い。

 野党の協定づくりに関わったのは、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」、という。これは、学生グループ「SEALDs」のメンバーや、学者らが昨年末に結集した市民団体で、野党共闘を強く求め、全国での統一候補擁立の原動力になった。新しい政治の流れになるかもしれない。

 新しい試みであるが、野党3党は基本政策で異なる部分が少なくない。この共闘は憲法改正発議阻止のためである。そのため、アベノミクス、TPP、原発再稼働などの方針では必ずしも一致していない。その点をついて首相は共闘に対し批判を強めている。しかし、自民と公明はずっと共闘しているではないか。首相に野党共闘を批判する資格はない。

 秋田の選挙は、有権者の側から見ると選択肢がとても狭くなり、どう投票するか迷ってしまう。3候補者がいるが、実際には大きく二者択一となる。与党の候補か、与党以外の候補かということ。後者を選んだ場合にもう一度択一することになる。

 自民党は全国的に1人区の多くで優位に戦いを進めている。かなり議席数を伸ばすよう予測されている。秋田でも自民の現職が一歩リードしているとの予測である。

 私は新聞を中心に3候補の主張をフォローしているが、活字で見る範囲では個性、主張に迫力を感じない。物足りない。
 3候補揃っての立会演説会など企画されていたのだろうか? 直接姿を見ながら、顔の表情を見ながら主張を聞けば文面からとは異なった印象を持つだろう。あれば是非聞きに行きたいものである。

 多分、この状況では投票率は上がらないだろう。だとすれば前回の参議院選の流れと大差ないことになる。結果は自民の現職かな・・と思う。
 ただ、選挙は水物でもある。予想に反した思いがけない結果が出たこともある。
 資料によると、1998年の参議院選は全体に盛り上がりを欠き、その前の参議院選の投票率45%前後が予想されたが、フタを開けてみると予想に反して投票率59%に!!! 結果として橋本総理は経済政策の不備を突かれて退陣することになった。こんなこともあったのだ。

 私は、小さな可能性であるが、最後のどんでん返し、うっちゃりはないだろうか、と興味を持って見ている。


7/4(月)小雨曇り快晴 健康クリニックドック 飯川病院 レセプト 
 0:30起床。文献処理。新聞チェック。録音データ整理。7:10バスにて飯川病院着、9:00-11:00健康クリニックドック診察14名。11:30飯川病院に移動。微睡。14:00-18:45勤務、19:00夕食、20:30就眠。BR disk視聴:「100分で名著;歎異抄(4)」,「BS世界のドキュ:チェリノブイリ負の遺産」,「あらすじ名作:金色夜叉」。歩数計Σ9058Km。

参議院選挙(1) 投開票日1週間切ったが低調に見える
 参院選の投開票日まで1週間切っているのに、私には全然盛り上がっていないように見える。選挙カーにも出会わない。勿論 、メディアでは各党党首が声を枯らして演説する姿が報じられているが、受け止める有権者の反応はイマイチ?に思われる。

 なんで低調なのだろうか。今の日本は懸案事項は枚挙に暇がないほど山積みなのに・・である。
 与党の主張はわかりきっているが、野党が争点を見出せないからだ、と思う。

 だから、有権者は今回の参議院選によって政治がどう変わろうとも、日常生活は結局何も変わらないのだという冷めた気持ち、閉塞感があるのではないだろうか。

 安倍首相はアベノミクスの成果を大々的に誇りつつ、現段階では腰折れさせられないから、と言って消費増税を再延期した。他方、民進党はじめ野党はアベノミクスは失敗であると攻撃し批判してはいるが、それに比較できるような成長戦略や財源確保の道筋は語らない。いや語れないのだ。初めから比肩できるような代案はなかった。だから腰折れ的になるし、遠吠え的である。アベノミクスは失敗だという論議、国民の生活感だけから言っているだけ。アベノミクスは思ったような成果を上げられていない、と私も思う。経済政策には途中途中で難題が降りかかってくる。だから、正解はないと思う。発生した懸案にどう対応したか、するか、結果はどうなったのか、だけである。

 消費税増税延期に対しても、多分、野党も増税できる状態ではないと思っているだろうし、こうすれば消費税は上げられたと言える代案がないから、その判断を追及できない。

 首相は消費税増税延期を決めた後も選挙対策として、耳当たりの良い政策を次々と表明している。いずれも財政の裏づけのない計画である。こんなバラマキを考えて国民の関心を引いていると今後の日本の経済の運営に大きな影響し、財政再建は一層遠のくし、国民生活にもじわじわと影響してくる。その対策に対しても野党は代案を出せない。

 年始から安倍総理はあれほど憲法改正への挑戦をにおわせたのに、この参院選では憲法改正を前面に出さずに引っ込め、主張は封印している。そのことは有権者を安心させる効果が明らかである。選挙戦略としては勝れている。その結果、野党連合の選挙対策は、ただ3分の2の改憲勢力の阻止を唱える防御の姿勢にしか見えなくなった。

 投票率は多分低いのではないだろうか。18歳まで選挙権を広げたが、若者を引き込んで変革の起爆剤にしようとする姿勢も感じられない。だから、高齢者デモクラシーはまだまだ続く。
 低投票率だと与党優位になり、場合によっては首相が語らずとも改憲発議可能議席に届くのではないだろうか?


7/3(日)快晴
 0:00起床。本読み、文献読み、整理。5:00-8:00畑草取り、豆まき、追肥など。草刈り一部、庭木の枝払いなど。日差し他で以降はデータチェックなど。午後はBR disk視聴:「読売日響+スクロバチェフスキ:ブルックナーNo8」他視聴とインデックス作り。17:00庭木伐採、草刈り。19:00夕食。20:00就眠。 歩数計Σ9050Km。

謝罪とは何か(8) 国家権力の謝罪(2) 職務質問の経験
 私は若い時に職質を3回受けた。1、2回目は学生の時で大した職質ではなかった。
 3回目は幼かった子どもたちを向浜の遊園地で遊ばせ、車の中で本を読んでいた時に、車の前後を覆面パトカーに挟まれ、私は突然免許証の提示を求められ、刑事らしい男から約10日間のアリバイ、行動を追求された。追求が厳しく、うまく対応できず、警察に連れて行かれるのではないかと思ったが、この間に他の警察官が無線連絡して私の素性が判明したためか、まもなく放免された。すごい迫力、圧迫感がある男で、私は心に傷を受けたが、一言の謝罪らしい言葉もなく去って行った。

 これは社会的には許されないことである。完全に言葉と権威による暴力行為に相当する。これで謝らないですんでることはおかしい。この時以降、警察、検察、裁判官へ不信感を抱くようになった。

 当たり前の平穏な毎日を過ごしている人間にとって約10日間の自分の行動をその場で説明なんか出来ない。生活記録はつけていたが、時間まで記入した記録をつけ続けてきた背景でもある。

 病院医療は人的にも物理的にも余裕がなく、過酷である。
 私共医療人はいつ自分がミスを犯すか不安を抱えながら業務をこなしている。ミスという中には種々のグレードの事故的なもの、患者や家族との意思疎通からくるトラブルもある。
 患者、主治医、医療界、司法界も大きな犠牲を払った福島県立大野病院の事件、判決前は警察への異状死疑いの情報提供が異常に増えたが、無罪判決とともに急激に減少した。この時期、いかに医療関係者が神経をすり減らしているかがわかる。

 私ども医療関係者は常に安全を求められ、神経をすり減らしている。人は過ちを犯すものである。どんなに注意していても一定の割合で副作用や合併症が生じる。われわれに落ち度があって患者に何らかの被害が及んだ際には民事による損害賠償が科せられ、さらにそこに過誤があれば刑事罰すら科せられる。

 医療人と患者は人としては対等である。一方、官憲は国家権力を背景にしているからそれだけで対等ではない。国家権力は合法的に死すら強要すらできる力がある。

 リアルタイムに判断を求められる医療、一方、判断する時間的余裕があり、誤った判断だったと後に評価されても罪を問われない、警察、検察、裁判所。
 これは差別でないか?と思えてならない。


7/2(土)曇り時々雨 歯の治療
 1:00起床、各種データチェック、新聞文献PDF化。本読みほか。5:00-8:00畑の草むしり、畠収穫、ネコの世話など、その後降雨でデータ処理。BR disk視聴:「読響シェーラザード」見る。独奏Vn素晴らしい。ハードヂスク音楽関係のインデックス作り。15:30-16:00歯科受診、治療。19:00キウリ中心の夕食。20;40就眠。 歩数計Σ9040Km。

謝罪とは何か(7) 国家権力の謝罪(1) 福島県立大野病院事件を機会に考えている
 謝罪とは何かについて考えている。国家権力の場合はどうだろうか。
 その中でも理解できないのが、警察、検察、裁判所の司法系の誤逮捕、誤起訴、冤罪の時の謝罪等の対応である。

 明らかな判断ミス、過誤と思われる警察、検察、裁判官は、後に誤った判断だと分かった際にも、何故業務上過失の罪が問われないのだろうか。特に警察の捜査の段階では、白を黒と言わせるような厳しい追及を行い、得られた情報から検察へ送付する資料を作成するとのことであるが、明らかなでっち上げの場合もある。彼らは誤った判断をして無罪である被疑者に被害を与えながら、何故罪が問われないようだ。過誤というべきであるが、彼らは法的に特別に庇護されているのだろうか。

 2004年12月に福島県立大野病院で帝王切開手術を受けた女性が死亡し、手術を担当した産婦人科医師が業務上過失致死などの罪に問われ逮捕された。県警、検察側は強気の見解を出し続け、マスコミはこの産婦人科医を「犯罪者」、「人殺し」などと報道し激しく糾弾した。福島地方裁判所は、検察の禁固1年、罰金10万円の求刑に対し、「医療ミスによる過失はない」とし無罪を言い渡した。
 妥当な判決であったと思う。
 この件は福島県の調査委員会は医療過誤を認める調査報告を公表し、担当医師を減給処分にした。この調査報告書がマスコミを介して問題とされ、それを切っ掛けとして福島県警は業務上過失致死などの疑いで執刀医を逮捕したものである。

 この医師の逮捕は犯罪性、悪意共にないはずの医療現場への司法の不当な介入で、医師を逮捕、拘束するという、私共にしてみれば青天の霹靂と言ってもいいほどの大事件であった。日本医師会も、県医師会も産婦人科学会等も抗議の意を表明していた。
 医師は休職中であったが判決後同病院に復職した。

 この事件は、結果的に病院の産婦人科医師の減少に結びつき、産科医療の崩壊の大きな一因となった。その影響は産婦人科領域だけの問題にとどまらず医療崩壊の一因にもなり、我が国の医療に及ぼした影響はとてつもなく大きい。今でも産科医の数は減少したままである。

 私はこの事件当時、県医師会役員でかつ医療事故担当でもあった。この事件をきっかけに国家権力の医療への介入について考察し、現在に至るまで経過を追ってきた。

 その中で未だに解けない疑問は警察、検察、裁判官の誤判断時の対応についてである。
 もう一つ、マスコミの犯罪性についても問題と思っている。

 なぜ司法関連職種は間違いが明らかになっても社会や関係者に謝罪しないのか??
 マスコミの報道の犯罪性についても私は問題と思っている。


7/1(金)曇りのち快晴 大曲外来 飯川病院ボランティア
1:00起床、文献検索、新聞チェック,本読み他.5:00可燃ごみ処理、5:00剪定作業若干。収穫、撒水等。7:40Taxi駅へ。8:10こまち、9:10-12:10大曲外来。駅往路徒歩、14:00飯川病院ボランティア。アサガオネット装着。BR disk視聴:「団塊:友人つくり」、「若冲:特別編」、「ありえへん世界」、「池上:ニュースこうだったのか」、「サイエンスゼロ:微生物で発電」、「久米書店:リターンズ」。19:00帰宅。19:00夕食、20:30就眠。歩数計Σ9034Km。

新年を迎えてから6ヶ月経過?!! 時間は誰しもが平等に持つ宝 有効に用いたのか
 本日7月1日を迎えた。新年を迎えてからもう6ヶ月も経った。

 高齢の方々は「時間が過ぎるのが早い!!」と言う。同感である。
 私は年とともに時間が過ぎるのが早くなっていることに気づき、何故だろうかと考えてきた。その過程で知ったのが時間感覚の推移には一定の法則性があることで、発見した研究者の名をつけて「ポール・ジャネの法則」とよばれている。

 私はこれとは別に、年寄りは身体的活動、脳活動が鈍くなって行動も思考も時間がかかるためで、それを本人が気づかず、気づいた時に時間の経過の早さとして具体的に感じるためだ、と思っている。

 今は他人の挨拶や講演を聞くことは一切ないが、かつてはそのような機会が多くあった。高齢の来賓、高齢とは私以上の年齢の方を指すが、話のテンポは一般に遅い。遅いだけでなくクドイ。間合いも大きすぎる。聞いている私はかなりイラつくのであるが、ご本人にはそのような様子はない。同じ時間を共有していながら各人で時間感覚は異なる。高齢者の場合は、自分の鈍さに気づかない。時間の方が先に行ってしまう。だから気づいた時にはかなり時間が経っていることになる。
 浦島太郎の物語はこの時間感覚のズレ現象を如実に表してる。その意味でも傑作である。

 人生はすごく不公平に出来ている。この世に生まれた瞬間からあらゆることが不平等である。ただ、例外は一つだけ、それは時間、と言われる。誰もコントロールできず、平等に過ぎ去っていく。しかしながら、その時間ですら感覚的には不平等で人それぞれである。

 生きている今の瞬間までは多少の不平等はあったとしてもそれほど大きいものではなかろう。
 ただ、この瞬間以降の時間は決定的に不公平である。それは「死」とともに時間が停止するからで、しかも、この時間の停止がいつ来るかわからない。

 医療が発達した現在ですら、いや、将来もそうだろうが、個人の「死」を規定するのは医療なんて小さい影響力しかない。全て「運」だと思う。それが私の今の実感である。



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   年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
  月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。
  日曜・祭日もほぼ同様ですが、病院には午後出かけます。時間的に余裕無いのが悩みです。


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