徒然日記
2012年1月分

 日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。

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先月の日記          来月の日記


1/31(火)曇り・寒波・吹雪  外来
2:30起床。新聞チェック、徒然他. 5:40-6:30除雪、7:00病院着、回診他。8:45-13:10外来、比較的余裕。16:00帰宅、新聞チェック、夕食、20:25就寝。

なんか変だが,まあいいか(5)ビワ メロン マグロの異様な価格
 私はビワが好きである。楽器の琵琶も良いが、枇杷と書かれる果物のビワの方である。
 ビワの旬は6月頃だろうか、わが家でも時折購入する。形良く、色も良い。そして味も良い。サイズも鶏卵より一回りほど小さくて50g程度と手頃な大きさで、何となく平安朝的「雅」のイメージである。ここまでは良いのであるが、実際には種が大きくて食べる果肉部分が半分程度と少ない。こんなに魅力的な果物なのに実に悔しい。それに、私は剥いて貰うことが多いが、数分経つと果実が茶色く変色する。この点とても残念である。悔しくて種をかじってみたが実に苦い。焼いてもダメであった。
 ところが、2004年に千葉県農業総合研究センターで「種なしビワ」が誕生した。2008年に市場に出始めたが、1個5,000円の高値が話題になった。翌年には1個1,600円、8個の箱入りは、5,000円ほどになったというが、この調子で安くなっているのだろうか。まだかなり希少で秋田ではまだ売られていないらしい。ビワの種の部分にまで果肉が満ちているというのはビワ好きにとって夢のようなものである。希少であれば価格が高くなるのはやむを得ない。品種改良にもかなり経費や人出がかかったかもしれない。そうは言っても、これ程の値段では手に入れる気にはならない。味とか変わりないというので安いので十分だろう。

 2008年、夕張メロンが2ヶで250万円で落札された事も話題になった。近くの食品関連の有限会社が落札し、店内に展示後1カット100円にて販売したという。その後のシーズンは50万、150万、100万の価格が最高値であったとのこと。これは何だろう。私は県内産メロンで十分、理解出来ない世界である。

 昨年暮れは青森沖でとれた260Kgのクロマグロに5.649万円の値段がついた。年初はご祝儀相場として高値が付く。21万円/Kgと言うことになるが、2008年2.2万円、2009年7.5万円だったからかなり異常である。香港の寿司チェーンと競り勝って落札したのは国内の寿司関連会社で、寿司の数え方は分からないが2ヶで1万円でも赤字とのことであったが、通常の250円ほどで客に提供されたという(この項赤旗よりデータ借用)。私はマグロは無くても何ら困らない。大衆魚で十分である。

 いかにご祝儀値段と言ってもこんな事が成り立つわが国は何かおかしくないか。


1/30(月)曇り・降雪・寒波 外来 
2:00起床、新聞チェック、本読み、徒然。7:00病院着。8:45-12:30外来、余裕あり。16:00帰宅、本読み、新聞、文献チェック、夕食、20:30就寝。

由紀・安田ファイナル・ツアー 希望の席をギリギリ確保出来た

 先日、チケット先行販売のお知らせ、と称する書簡が届いた。
 由紀さおり・安田祥子のデュオが、25年の活動に一区切りを付けるために、ファイナルコンサートとして全国を回っている、とのことで、それのプロモーション企画会社からの優先販売のお知らせであった。

 私は過去に2回、1回目は能代で、2回目は大曲会場でこのデュオを聴いている。二人の歌は勿論のことながら、ピアノ伴奏した小原・・とかというピアニストが素晴らしく、機会があればもっと聴きたいと思っていた。今回の先行販売は座席は先方へお任せで指定できないと言う事だったので申し込まず、一般発売初日にプレイガイドで購入する事とした。

 私が好む座席は一階の最後列の通路側で、一般的には人気のない座席である。
 私は他人との距離、座席前のスペースを過剰に気にする。そのために前後左右に挟まる座席はイヤで、耐え難い。だから、ベストの座席は最後列通路側と言うことになる。で、かなわない時は最小限通路脇の席を選ぶ。席を選べない時は買わない。指定席を購入していても自由席がある際には,あるいは空席が出来たら好みの席に移って聴く事もある。

 先日、28日土曜日が発売日であった。その日はある病院の午後日直に当たっていたのでその途中、正午頃に秋田駅のプレイガイドに立ち寄った。驚くことに、大部分の座席が販売済みで,残り少々、私の条件に合う座席は1席だけ残っており、何とか購入出来た。スタッフに聞くと朝,8:00の開店時に既に数10人が並んでいて午前中は大変でした、とのことであった。すごい人気である。私は甘く考えていたがファイナルコンサートと言うのも大きいのかもしれない。あと数分遅れたら入手できなかったと思われる。

 私は音楽の好みはかなり広い。何でも聴くが,その中でも童謡・唱歌は大好きなジャンルである。 記憶の彼方にある懐かしい感覚が甦る。歌いつがれていくべきこれらの曲を集中的に聴く機会はそうあるものではない。その意味でこのデュオの存在は大きかった。過去の2回のコンサートも素晴らしかった。

 この二人、姉妹デュオと言っても声質・歌唱力は全然異なる。デュエット部分では目立たないがソロになると違いは歴然としている。「建前と本音」ほどの違いがある。その対比がとても面白い。前回聴いてから10数年経つ。どの様に二人が変わったのか,勿論私も変わったはずだが、とても楽しみである。

 由紀さおりは最近米国でブレークしているという。「音楽に国境はない」と一般的に言われているが、そうは言っても共通に通用するのはホンのホンの一部,微々たる数の作品でしかない。彼女の何がブレークの因になっているのだろうか。それについても会場で感じ取りたいものだ,と思う。


1/29(日)曇り 除雪 
1:50 起床、本読み、文献・新聞チェック。録音データ整理。7:45-8:45除雪、昨夜は殆ど降らずスムーズに進むが優に1時間はかかる。書籍文献の整理。本読み。午睡若干、夕食、21:00家内帰秋、21:15就寝。

秋田の雪(3)早朝の除雪は近所迷惑だろうが・・・
 ここ2日間、19:00のNHK-TVニュースは北陸・上越・東北地方の大雪ニュースから始まっている。
 今年は「ブロッキング高気圧現象」とかで北太平洋に高気圧が居座っているために日本上空の低気圧が行き場を失って停滞、結果的に厳寒、降雪がもたらされているのだという。

 本日29日は午前7時半ごろ、北上市付近を走行中の東北新幹線「はやぶさ」がブレーキ系統の故障で緊急停止し、その影響で県内の列車のダイヤが乱れた。「こまち」上下2本が運休、奥羽線では特急「つがる」と普通列車計23本が、羽越線は寝台特急「あけぼの」と「日本海」の上下計4本が運休した(この項、さきがけon the Web)。

 家内は29日朝に盛岡に向かい、本日夜帰秋したが、乗車した「こまち」は定刻に運行された。

 私も連日除雪である。除雪機の故障が直って最高に嬉しい。私は患者様と呼ぶことはないが「除雪機さま、さま。何とか今シーズン持ちこたえて・・」と祈るような気持ちである。ポータブルのガソリンタンクに20L用意すれば大体1シーズン足りるのであるが、本日の除雪でもう空になった。まだ1月末であることを考えると補充が必要である。こんな事は珍しい。

 勤務時間が7:00からで、除雪に大体1時間要するから5:15には始めなければならない。しっかり防寒対策して始めるので寒さはそう感じない。小型とは言え古い除雪機だからかなりの音がする。近所で灯りが付いているところは無い。こんな時間から騒くするのは辛いのであるが、近所の道路も含めて除雪しているので許して戴く。

 私にとってもエンジン音は騒い。耐え難い。で、ここでもノイズキャンセリングヘッドフォンが役立っている。騒音が半減する。風が強い日の除雪は吹き飛ばしたはずの雪がモロに自分に戻ってくる。これは辛い。こんな時重宝しているのはハーレーで使っていたフルフェイスのヘルメットと、セーターの袖で作ったリング状の襟巻き、破れた靴下で作ったリストバンドが寒さよけにとても重宝である。 勧めてもやる方はいないだろうが一応紹介しておく。

 それにしてもこの寒さと雪、いつまでかなと思う。


1/28(土)寒波 晴れ曇り 降雪5cm 飯川病院日直  
2:00 起床、新聞チェック、文献読み。積雪なし。8:30盛岡に向かう家内送り、病院へ資料取りに寄る。12:00トピコでコンサートチケット購入、12:30ー17:00飯川病院日直。17:45帰宅、降雪5cm。英語関連の本読み、夕食、20:30就眠。

マイペース(6)TVは嫌いなんだけど(2)良かった3作品
 退職してから半年過ぎた。早いものである。私のプライベートな時間、自宅で過ごす時間が随分増えた。
 私はTVは嫌いで、ニュース、音楽関連番組以外は積極的に求めて見る番組はないが、家族、同居人はTV好きなので徐々に接する時間が増えつつある。

 そうは言ってもドラマ等はまず見ないし、長篇ものは見ない。有名な大河ドラマや朝の連続ドラマを見た記憶はない。多分今後も見ないだろう。

 そんな中で、ほぼ全部見たTV作品は三本ある。「アルプスの少女ハイジ」「ペリーヌ物語」「赤毛のアン」である。

 ■「アルプスの少女ハイジ」は幼い長女が好んで見た。当時2−3歳だったろう。具体的放送時間等は忘れたが、録画した記憶はない。私も一緒に見ることが出来た時間帯の放送だったと思われる。そのころ私共が宮古市から秋田に移り住んだ時期に当たり、私に時間的に余裕があったのだろう。なかなか良い番組だと思った。ハイジのキャラクター商品、主題歌他が入ったレコードも購入した。後者は今でも良い状態で残っている。

 ■「ペリーヌ物語」は家内がとても好んでいる作品で、休日や夜間に何度も何度も繰り返してみていたから私も見ることになった。何時放送されたのか全く知らない。最初はビデオテープでややぼけた画像で見ていたが、再放送を録り直したのかどうか分からないが、最近はDVDで比較的クリアな画像で見ている。これもなかなか良い作品だと思った。

 ■「赤毛のアン」は最近数ヶ月、夕食時に家族でみた。その日に放送されたのを録画したものである。最初の頃はアンがあまりにも多弁、セリフがあまりにも飛躍し、夢が大き過ぎて、付いていくのが辛かったが、アンが成長していくと共に次第に落ち着きを取り戻し、逆に常識的レベルになり、物足りなさを感じてしまった。アンの成長に合わせて登場人物が年老いていく微妙な表情の変化が素晴らしい。

 私はドラマをを好まない。特に俳優が演じた作品にはどうしても乗れない。
 その点、アニメは良い。と言っても、最近の他のアニメはコンピューターグラフィック多用のために 手が込みすぎて画面も、人物も、付随音楽も煩すぎてダメである。

 私が受け入れることが出来た上記3作品の特徴を挙げてみると、■時間がゆっくり流れている■背景が田舎の自然で、適当にデフォルメ化、かつ単純化されている■画面の切り替えが頻繁でない■人物、顔の表情、その中でも目の表情が単純■こころの動きが顔に微妙に表現されている■声優が見事である■全体に音が静か・・等である。

 3作品とも共通して「お爺さん」が重要な役目を果たしているのは注目すべきである。謹厳かつ実直、黙々と働く「お爺さん」像はどこかやさしく、暖かい。


1/27(金)曇り 書類処理 映画「純愛」
2:00 起床、文献チェック他本読み。積雪殆ど無し。7:00病院着。回診、外来無いので患者対応、退院総括、紹介状返事など。16:00帰宅、新聞読み。夕食、18:10文化会館に。18:30-20:20秋田市文化会館小ホール映画「純愛」鑑賞。20:50Taxi帰宅、21:30就寝。

マイペース(5)TVは嫌いなんだけど(1)私とわが家のTV事情
 退職してから半年過ぎた。早いものである。私のプライベートな時間、自宅で過ごす時 退職してから半年過ぎた。早いものである。私のプライベートな時間、自宅で過ごす時間が随分増えた。結果的に私とTVとの関係も若干変わった。

 私はTV嫌いである。部屋にTVがついているだけでも嫌、TVをじっと観ている人を見るのも嫌である。だから一人で過ごしている時間は全く見ない。本とラジオ、ミニステレオで十分である。
 この10数年ほどの事を思い出してみると、月に1-2回中通リハビリテーション病院の当直があった。学会関連、医師会関連の出張でホテルに宿泊した頻度も少なくない。この間、TVにスイッチを入れたのは、2003年2月1日のスペースシャトル「コロンビア号」が大気圏に再突入する際に空中分解した事故の時のみだけだった。早朝2:00頃であったが、ラジオで事故を知り,TVと同時放送とのことだったのでスイッチを入れた。

 職場では各患者の枕元や,医局談話室にTVがあり興味がある場合は若干立ち見する。それでも今は各局で繰り返し繰り返し放送するので世界中の大きな出来事の瞬間などは結構見ている。フィギアの荒川静香がトリノ五輪大会で逆転優勝した瞬間は病棟のTVで見て、神がかり的演技に感嘆し涙が出た。大震災の画像も見たが正視に耐えない。

 我が家では、賄いの石井さんがTV好きで我が家にいる時間は殆どつけている様である。ドラマ、バラエティ、麻雀など、私が最も忌避する番組が好きらしい。最近は私が帰ると居間のTVを消して自分専用の小型TVでイヤフォンを使って見ている。それ以上にTV好きなのは家内である。幸いなことに、美術、自然、風景とか花とか、比較的静かな番組を好むので私も何とか耐えられている。私が長い時間過ごすコーナーはTV画面が見えない位置にある。

 自宅のTVの周辺器機は結構揃っているようだが私は操作法が分からない。一人の時に何とかNHKニュースにたどり着ける様になったが、他は全くダメである。録画システムも3機種ほどあるようだが区別も付かない。ブルーレイとDVD、ハードディスクとどこが違うのか?どれがどれなの??それらが早朝に勝手に動き出して驚くこともある。
 数日前に「フレッツ光TVテューナー」セットが送られてきたが一体これ以上並べてどうするつもりなのか?と心配になる。


1/26(木)曇り・降雪2-3cm 外来 
2:00起床、新聞・文献チェック他。除雪不要レベル。7:00病院着、回診。8:45-13:30外来,比較的余裕。看護学院から講義の依頼が来た!! 16:00帰宅、夕食21:30就寝。

国民皆保険制度(19)医療費亡国論の再燃
 24日から通常国会が開催された。最大のテーマは消費税法案の成否である。「不退転の決意」と「マニフェスト違反だから解散、解散・・」の対峙となる。今回消費税は社会保障の改革とリンクさせて「税と社会保障の一体改革」と称されている。

 消費税増税は国の経済状態の改善のため、社会保障の改革は国民のいのちを守るものだから直接は結びついていないが、政治上の手法として無理矢理リンクさせている。社会保障はお金がかかるものであるからやむを得ないが。

 日本の医療・社会保障の状況を一言で言えば、■国民医療費のGNPに占める割合が常に低い■平均寿命・健康寿命で見て大きな成果を上げている■日本の社会保障に対する国家支弁率がきわめて低い■患者の窓口角担は極端に高い■長年の医療費抑制策で医師不足他で医療の現場が混乱■国民の健康・いのちの保障が危なくなっている、ことである。

 日本の医療が抑制に回り始めたのは、古いことであるが1983年に「医療費亡国論」が出されたこと契機に、我国の社会保障が悪化へ向かったと言える。当時は国家財政は破綻していなかったのに、である。結果的に医療崩壊が進み2008年になって国は医師数抑制・医学部定員削減の閣議決定をようやく見直した。

 一方では、医師が過剰になる可能性があるので、増員は慎重でなければならない、との意見を抱く有識者がいる。しかし、その根拠には触れていない。具体的には医学部定員が2011年度の「8923人」とすると、2022年には総医師数が必要医師数を上回るとの推計もある。また人口10万人当たりの医師数がOECD平均になるのは2026年と試算している。しかし、何をもって必要医師数を決めているのか、その根拠は不明である。医療は生きているから変化していく。それに、OECDの平均医師数も徐々に増えていくからイタチごっこであり、私は簡単に平均値に到達しないと考えている。

 医学・医療の複雑化の一端を知見数の増加で見ると、明治維新から199O年までの約12O年間にえられた医学の知見と、1991年から2000年の10年間に発見された知見量を比較すると、後者の方が100倍も多い。この評価の方法を私は知らないが、学術関係者の間では常識になっている。立場は違っても評価に大きな差は無いだろうと思う。

 特に遺伝子の構造解明が可能となることで医学知識が飛躍的に増加した。癌も代謝も動脈硬化もバイオの時代になったのである。
 OECD諸国は将来のバイ才技術の発達を予見し、医師数を次々に増加させている。日本の視点とは大きく異なっている。医療は人手を必要としている。

 わが国は医療費亡国論以来落ち込んだ医療・社会保障を慌てて修復しようとしているが、国家財政が破綻しかかっている時期の改革だから、改革と言っても今より良い状況になる可能性は少ない。


1/25(水)降雪10cm・寒波 外来 
2:00起床。新聞・文献チェック、徒然。5:10-6:10除雪。軽い雪で楽であった。7:00病院着、回診他。8:45-14:00外来。紹介状記載。16:00帰宅、21:00就寝。

野田首相(6)首相の指導力(2)資質でなく周りの力関係なのだ
 「強い指導力」を「決断力」と解し、求めることはいろいろな弊害をもたらす。

 一つは「独裁・暴政」、一つが、「ボピュリズム」である。理性的判断ではなく、情緒や感情によって態度を決める大衆を重視し、その支持を求める手法がポピュリズムである。これは小泉首相のやり方であった。政治内容よりもリーダーへの支持を源泉とする。失政だったと言わざるを得ない結果を日本にもたらした小泉氏を再び首相に、と言う声は今も絶えることはない。ボピュリズムは集団的熱狂に向かいうる可能性を秘める。ヒトラーがそうだった。彼に指導力があったという評価は少ない。

 問題を単純化し、思考や議論を回避することなく、野党や国民に語りかけ、考えさせるのがリーダーの役割である。その調整力が指導力である。

 首相権限の強さは個人的資質ではなく、政権基盤や野党・官僚との関係、人気と世論の支持率、財界や米国からのサポートなどをどれだけ持っているかによって決まる。自民党が安定していた時代の歴代の首相たちは,一部に例外はあるものの、長い時間をかけて培ってきたこれらの資源を有効に利用して強力な政治力を発揮してきた。歴代の首相達は指導力があったと評価されるが、必ずしも個人的資質ではなく、政治的環境がなせた技であった,と言うべきと思う。だから、その後の不安定な政治環境の中で首相をつとめた数人に、私は真の意味での強い権限すら求める事は出来ないと思う。調整力としての指導力なら発揮は不可能ではない。

 東日本大震災に関して、菅首相は強い指導力を発揮すべきだったと説く論評も多い。また調査委員会等で明らかにされた隠れた実態も驚くばかりである。首相は政治家であって物理学者でもなく業界の人間でもない。国の危機管理の責任者であるが原発そのものに関しては素人である。個別の項目、即ち海水注入中止命令,ベント、データの隠蔽の判断など十分な専門的知見の背景の元にやったことだろうか。専門家はどう関与したのかその点がまだ見えてこない。
 指導力のある首相なら大震災それに続く原発の問題は大きく変わったのだろうか。時間的に余裕がない状況の中では首相決裁も必要だったと思うが、誰が首相であっても一定程度のリスク管理が出来るようにしておくことの方が重要である。
 
 首相の指導力欠如が招いた事態,人災だ・・とまとめるのは問題を曖昧にするだけである。メディアも「首相の指導力欠如」と曖昧な表現をせずに具体的に問題点を述べればいい。



1/24(火) 曇り・寒波 外来 
0:30起床、文献・新聞チェック,PDF化。7:00病院着、降雪無し。回診、紹介状等。8:45-14:10外来。入院患者検査2件。16:40帰宅。録音データ整理他、夕食、20:15就 眠。

野田首相(5)指導力とは何か(1)首相の指導力
 最近特に気になることがある。

 首相の指導力についての論評である。指導力がないとか、指導力をもっと発揮し自分の考えをハッキリと述べ決断すべきだ・・などと言うもの。最近のメディアを介しての識者の論調は万事この調子で、首相に強い指導力を要求している。首相の能力を論じるのに「指導力が欠如」と一言で片付ければ事足りると言う雰囲気である。
 私はこのような論調には危恨を抱く。

 指導力とは何だろうか? 例として出して申し訳ないが、時に話題になる「指導力不足教員」「指導力不足のコーチ」などの場合は、教育・育成能力が不足していることを指すから分かりやすい。しかし、政治家の場合は指導力とは何だろうか?
 小泉首相を含め、以前の首相は指導力不足なんてあまり言われなかった。小泉首相以後の首相は総じて指導力不足首相と言われている。一線を画する小泉首相に果たして指導力があったのだろうか?私は否である。

 指導力は決断力か、そんな雰囲気で論じられているように思うが、そうでは無かろう。鳩山氏は論外、小泉首相の郵政改革問題、菅氏の消費税問題、大震災対応、野田総理のTPP協議参加問題、一体改革論議・・それなりの決断して来たがこれは指導力欠如のゴリ押し、暴走である。
 例えば「税と社会保障の一体改革」であるが、これは人類が初めて経験する重大な問題である。少子化・高齢化、経済の伸びの鈍化の中でわが国がどのような施策、過程でこれに対峙していくかは、他国も注目している。人類の有り様が問われているのであって「首相の指導力」という様な妙なもので解決できる問題ではない。あくまでも「今後わが国はどのような道をたどるのか」、わが国の先進的立場にある方々の英知を集めた科学的・論理的解明の結果・予測がバックになくてはならない。諸外国の英知も欲しい。これに予期せぬことが加わってくるから難解である。

 個人的な知識、感情・情緒、政治指針などによって決めるのは極めて危険である。これは指導力などではなく暴政である。小泉首相の時代は正にそうであった。首相に指導力が欠如していたからである。
 私は政治家の指導力というのは「自分の考えをハッキリと述べ、決断する」ことではなく、困難な問題を解決していくための調整力なのだと思う。政治的判断は公平な判断はあり得ない。益を得るもの、割を食うものが必ず出る。だから調整なのであって、その結果を受けて最終決断は首相の専権事項としてやればいいのだ。


1/23(月)晴れ 外来 
2:00起床。本読み、新聞・文献チェック他。降雪なし。7:00病院着,路面は除排雪が進み徐々に広くなっている。8:45-11:30病欠した医師の代診で外来。入院2名対応。16:00帰宅、いつもの如く、文献読み、筋トレ若干、夕食、20:15就寝。


マイペースで(4)日本医事新報 2年半分読みPDF化した
退職してからもう半年も過ぎた。早いものである。
 私のプライベートな時間、自宅で過ごす時間が随分増えた。そのかなりの部分を読めずに積んであった書籍、雑誌、文献を読むことに充てている。医学関連の月刊誌・週刊誌等は一時は5種類以上定期購読し結構読んでいたが、ここ10年ほどは日本医事新報一冊に限定していた。その一冊すらも十分に読んだとは言えず、2年以上にわたり100冊以上が書棚に並んでいた。それを半年かかって全部に目を通し、重要な文献は精読し、更にPDF化して本体は廃棄した。書棚がその分空いた。

 私はかねてから「学ばなくなったら医師資格返上する・・」と言ってきた。日常の業務に必要な分は学び続けて来たが、自分でも不十分と思えるような期間が5年以上もあり、内心忸怩たる思い、悔しい思いをしてきた。だから、退職後何をやりたいのかと問われたときに、「医療医学の勉強をし直したい」とした。
 
 さて、何から手をつけるかと考え、医学・医療面を広範に網羅している日本医事新報を読み廃棄することにした。古いのは目も通さずに捨てたが、最近の2年間分ほど残してあったが量的にもちょうど良かった。

 私にとって日本医事新報は物心つく頃から親しんできた医学雑誌である。医師である祖父が定期購読していたからである。祖父がよく診察机で読んでいたし、古くなったのはトイレの落とし紙、リンゴやナシ、ブドウの袋づくり、薪のたき付けにも用いられていたから、私の生活の中に当たり前にあった本である。何が写っているのか皆目分からなかったが、写真とかを見て未知の世界に思いを馳せたりしていた。

 そんなこともあって、私は医師になった1971年からまず医事新報から、と今までずっと途切れることなく定期購読してきた。私の「慢性骨髄性白血病」関連の学術論文、「車よ驕る事なかれ」の随想各一編を投稿し掲載された。私にとって医事新報は50年以上も身近にあった、最も身近な医学関係の雑誌と言うことになる。

 この半年かけて大量の学術論文、総説、エッセイなどを読んだ。実際に役立てる機会はもう無いかもしれないが自身のためにはかなり役立った。とても充実感がある。その中の大事な項目はPDF化してディスクに収めたので必要に応じて直ぐに呼び出して見ることが出来る。私にとって大切な図書館である。


1/22(日)快晴 
 1:30起床。新聞・文献チェック。録音データ整理、再生装置整理。午睡。庭の氷はがし、融けつつある道路の除雪等。 文献・録音データ整理、 20:00駅往復、夕食、21:15就寝。

マイペースで(3)私の早めの帰宅で困っている一人
 退職してからもう半年も過ぎた。早いものである。
 私の生活のパターンやペースも決まってきた。一日の時間配分も大きく変わり帰宅が4時間ほど早くなった。

 勤務医の時は、業務処理を優先して時間を決めていたために早朝から夜まで職場で過ごす事が多かったが、今は担当している患者が不調でない限り、職場にいる時間を8時間にしている。
 7:00に出勤し15:30に部屋を出る。帰る準備、着替えなどは時間外に行うべきなのだが、私は昼食・休憩時間を取らずに業務処理しているから、ちょっと早めに帰宅準備する。週末は患者が具合が悪いとき以外は病院には行かない。最初の頃は内科系の病棟の看護師も戸惑ったようであるが、今は問い合わせや報告は時間内に来る様になった。

 私のプライベートな時間が随分増えた。
 私はおおいに満足しているのであるが、大きく迷惑を被っているのは賄いの石井さんであろう。彼女は30数年育児をはじめ、わが家の家事の殆どをやってくれた70代の方で、私は恩人と思っている。

 かつては私は夕食を摂ってすぐに寝たから私と接する時間はそれほど無かった。それが私の退職で一変した。特に雪が降るようになってからは帰宅は16:00頃である。自室に暖房を入れられない事情があるので私も居間で過ごす。いままでは誰にも邪魔されることなく気ままに切り盛り出来ていたのが、不機嫌で小うるさい私が家にいる様になって自由度が大きく減った。いわゆる「定年退職亭主在宅症候群」ならぬ「定年雇い主早め帰宅症候群」で、かなりつらい状態に陥ったと思う。

 ■居間のTVをつけられない■不用意に音を立てられない■不用意に話しかけられない、返事は嫌みたっぷり■照明を点けられない■うろちょろ出来ない■掃除・洗濯など自由に出来ない■・・・、と気の毒なほどである。今のところは私が日中居ないからまだ良いのだが、状況が変わって帰宅がもっと早くなれば「もうガマン出来ません。おひまを戴きます・・」と北海道に戻ることになるだろう。

 私はTV嫌いで、部屋にあるTVがついているだけでも嫌、TVをじっと観ている人を見るのも嫌である。彼女にとって居間のTVを点けられないのは辛いらしく、最近、自分専用の小型TVを買って自分のコーナーでイヤフォンを使って観ている。
 退職で私の生活は大きく変わったが、気の毒な犠牲者が一人発生した。彼女はもう歳である。私もこれ以上プレッシャーをかけないようにしたい、とは思っているのだが・・・。


1/21 (土)晴れ 寒波若干緩む  
2:00起床。いつもの如く。古書、新聞文献PDF化。8:45盛岡に向かう家内を駅に送り、病院に立ち寄る。入院患者は安定。10:00帰宅、録音データの整理。庭の氷はがし。微睡。夕食。20:00就寝。

2012年日本の経済を考える(4)増税先送りしてきた足跡を振り返るべき
 昨年末に国の2012年度予算が闇議決定された。税収入を上回る国債発行によって賄う予算になっている。こんな異常な事態が3年も続いている。結果として国債発行残高は間もなく1千兆円になる。これは先進国中で群を抜いてトップである。

 ただ、日本の場合は国債の9割以上を国内で消化しているため、すなわち、諸外国に借金しているのではないために、それほど深刻ではないと言われている。しかし、経済は一つの国単独で考えることは出来ない時代だから、このままでいいはずはない。国際経済のバランスが乱れた際に、わが国の国債を保有している金融機関や生命保険会社なども影響を受けるし経済は低迷する。そうなれば額が額だけに深刻な事態に陥ることになろう。

 EU諸国の国債の評価が下げられたが、EU諸国では国債を互いに持ち合っているから、信用度が低下するとその国のみならず購入していた国が打撃を被ることになる。経済破綻したギリシャの国債は大きく信用を失い、金利を2%程度から18%にしても売れない状況になっている。評価が下がると言うことは国債が売れないと言うことで、国が必要な収入を得ることが出来ないことであるし、売れたとしても金利支払いで運用が行き詰まる。

 野田政権は消費税をまず8%、ついで10%と段階的に引き上けようとしてるが、国民感情に配慮したものだろうと思うが、何か小手先調である。さらに、導入時期を明言したのは評価すべきだが首相判断で予定を半年遅らせたし、更に、増税の条件として政治改革や行政改革をリンクさせたり、社会保障に充当すると言った目的税とするように譲歩を重ねたことには疑問が残る。条件が整わなければまた先送りにされ兼ねない。私はもう躊躇出来ない段階に至った、と正当な路線で事を進めるべきでないのかと思う。

 欧州各国の財政状況はわが国とは異なっている。だから、各国の内情を知らずして比較は出来ないが、消費税率はギリシャ23%、イタリア21%、英国20%、仏19.6%、独19%である。独を除いて2010年以降に増税されている。増税の背景は経済的破綻の防止であり、この消費税率でも財政維持が困難な国もある。

 経済成長すれば税収入が伸びる、歳出を十分削減すれば何とか乗り切れる、として今まで先送りしてきた長い歴史を見直す必要がある。もうそんな論議を繰り返す余裕はないのではなかろうか。経済成長も歳出削減も期待薄である。


1/20(金)超快晴厳しい寒気 患者家族面談、書類処理 
1:00起床。文献・新聞PDF化。降雪なし。放射冷却現象を伴い寒気厳しい。外に駐車したプリウスのフロントガラスが両面凍結、視界確保に難渋した。7:00病院着、回診他、10:00入院患者家族面談。書類処理。16:00帰宅、いつもと同じ文献等処理。夕食、20:30就眠。

2012年 日本の経済を考える(3)消費税を全て社会保障に??おかしい
 新年の総理の挨拶にもあったが,社会保障と税の一体改革に不退転の決意で望むとの総理の意向は今回の内閣改造に明快に表れた。消費税増税に前向きな岡田氏を副総理として迎えたことである。菅氏が与謝野氏を迎えたのは驚きであったが、今回の岡田氏の起用はそれに相当するほどのインパクトがある。
 
 ところで、菅政権が退陣して与謝野氏はどうなったのであろうか。自民党を離党して「たちあがれ日本」を結成、さらに離党して菅政権に経済財政担当大臣として入閣、その後???である。離党離党の度にゴタゴタを引き起こして来たが、それだけ氏の消費税増税による国の財政再建への意気込みがぶれていないからであろう。自民党の消費税10%は氏が主に作りあげた。菅氏の消費税に対する意気込みに誘われ入閣したのは、氏にとっては一貫性のある信念の実現に向けての行動であったのか、と思う。はそれだけあったのだろうが大震災・原発の対応不手際から前面に出せずに終わった。いま氏はじっと野田内閣の税と社会保障の一体改革を見つめているのであろう。
 
 野田内閣は菅氏以上に消費税問題を強く打ち出してきている。もう元には戻れない。だから背水の陣的な布陣である。民主党のマニフェストにはなかった消費税問題、小沢氏等は相変わらず反対している。更に造反者も出るかもしてない。民意だって厳しい。消費税の税率引き上げを介して、今厳しい状況にある財政再建をとにかく軌道に乗せるのが野田氏がかかげた目標である。内憂外患が多い中、困難に立ち向かう首相の行き方を私は評価したい。

 ただ、最近、新内閣が発足してから消費税増税の矛先を社会保障にのみに用いる目的税化するような方向に舵を取っている。私はそれではダメだ、と思う。
 消費税増税の第一の目的は財政再建にあるべきで、社会保障に「全て」を充てることによって財政再建にも間接的影響はあるかもしれないが、社会保障関連予算は天井はないのだから一層膨らんでいく。むしろ悪循環のもとになると思う。
 国家の財政は一層悪化し、国民皆保険の維持は一層困難にならないのだろうか。


1/19(木)晴れ・寒波 外来 2:00 起床、文献・新聞PDF化。降雪なし。7:20病院着、回診。 8:45-14:30外来,混雑して疲弊。16:00帰宅、文献・新聞チェックPDF化、古書PDF化。夕食、20:30就寝。

ラジオ深夜便1:00am「青春リアル・スピンオフ」(2)若者達の意見は刺激的でもある 
 日曜早朝1:00amからのラジオ深夜便「青春リアル・スピンオフ」は面白い。この様な形で意見交換が出来る環境を羨ましく思った。

 今までの話題をまとめて聴いているが、意見の発信者として、仕事上のストレスとか,人間関係、家庭内トラブル、心身に問題を抱えている方々が登場する頻度が高い。この様な方々が土曜23:30-23:55のNHK教育テレビ「青春リアル」を、何か得るものがないかと模索しながら観て、一部の方達がそのまま1:00amにNHKラジオを聞きながら番組あてにメールを送っているらしい。だから,若者一般というよりはかなり偏った立場や考えを持っている若者達の意見であろう。そうと分かって聞いていても、若い世代の人達もいろいろ悩み、真剣に考えているのだな、と感心する。

 よく中壮年あるいはそれ以上に高齢の方々のから「最近の若者達ときたら・・」等と言う。その発言の影には多かれ少なかれ若者達への非難や批判が含まれる。
 正しいか否か分からないが,エジプトのピラミッドの文字を解読したらそこには「近ごろの若い奴らと来たら・・・」と書かれてあったと言うし、かの兼行さんもそのようなことを言っている。卑近な例では研修医を指導する少しだけ先輩の指導医達からも聞かれる。何時の世も代わりはないようだ。

 今は使われていないが、かつて1980年代中盤からバブル期にかけて用いられた新語に「新人類」というのがある。当時、従来とは異なった感性や価値観、行動規範を持った若者を指して「呆れた連中」という意味で使っていた。今は当時新人類と呼ばれた世代が社会を担っていて同じような趣旨のことを言っているから面白い。そのうちの一部は呆けているかも。

 より若い世代の価値観は異なっていて当然である。異なっていなければ進歩もない。時代は動いているのであって若者達はその中で従来にない新しい生き方を模索するのは当然でもある。ただ、私は人間社会は兼好法師の頃からそれほど本質的に変わったと思っていない。

 要するに、先輩の方々が若者達のより自由な生き方を快く思わないのは、若者達に問題があるのではなく、自分たちの方が若さと行動力を失い、ついでに自分が通過してきた過去を忘れているからではないだろうか,と思う。年寄りのやっかみ、と言って良いのかもしれない。

 私は若い世代の方々とのコミュニケーションは皆無と言って良い。なおかつ、旧人類である。だから若い方々の声が新鮮に,刺激的に聞こえるのだと思う。
 半年以上も定時に放送されているのに何で番組プログラムには掲載されていないのだろうか?


1/18(水)曇り 降雪無し 外来
0:20起床、文献チェック他、古書PDF化数冊、7:00病院着、回診他。8:45-14:00外来、16:00帰宅、文献チェック他、古書PDF化数冊、夕食、20:30就寝。

ラジオ深夜便1:00am「青春リアル・スピンオフー君の思いを受け止めた」 面白い番組だ

 私は早朝から起き出している。かつては出勤時間までずっと業務をこなしていたが今は自分の自由時間として読書、文献読み、音楽などを楽しんでいる。この間、NHK-FMでラジオ深夜便を録音しながら聴いている。録音はiPod shaffleに移して通勤時や自転車でのポタリング中に聴いている。

 ラジオ深夜便はNHKからガイドブックが出版されており、その月の放送内容を知ることが出来る。番組内容を再確認したりするのに便利なので、3年ほど前から定期購読している。
 ところが,昨年5月頃から日曜の1:00amから番組表にない「青春リアル・スピンオフー君の思いを受け止めた」と称する番組が放送された。若い司会者が視聴者から送られたメールを次々と読み上げる。「こりゃ何じゃ」と言うのが最初の印象であるが、聞くとはなしに聞いているとなかなか面白い。

 これはNHK教育テレビで毎週土曜23:30-23:55に「青春リアル」として放送された内容についての意見交換番組のようである。意見はメールで届けられるとのことだから10−30代の世代にほぼ限られている。
 意見交換する話題として,例えば■「休職があけても会社に僕の居場所はありますか」■「どうしても朝に起きられない自分」■「父が死んだ後の家族の形は、このままでいいのでしょうか?」■「福島をずっと見ています」■「どうすれば友達が出来ますか」■「発達障害の私はどうすればいいのでしょう」等々の話題について、寄せられた意見をほぼリアルタイムに次々と紹介している。結論は無い。意見交換だけである。

 読み上げられる意見は玉石混淆であるが、そこには編集とかの作為的修飾はないから面白い。ほんのほんの一部の方達の意見であることを前提に若干値引いても、若い方々もいろいろ悩み、真剣に考えているのだな、と感心する。

 私は自分の子供達を除くと若い世代の方々とのコミュニケーションは皆無と言って良い。 新聞や雑誌などを介して若干触れるだけである。だから若い方々の考え方など全く分かっていない。だからこの番組が新鮮に聞こえるのだと思う。
 この番組2,3回分聞いたら興味が高まった。昨年5月以降ほぼ毎週放送されているので本日録音データから最近までの分を抜き出してまとめてみた。20回数回分ある。今後聞くのが楽しみである。

 まともな時間帯の放送でないので一般的ではないが、不眠とかで機会があったら一度聴いてみる事をお勧めする。日曜の1:00amから60分である。


1/17(火)曇り 外来  医局新年会(欠)
1:20起床、文献、古書など処理、PDF化。7:00病院着、回診他、8:45-14:15外来、16:00帰宅、歴史関連読書、新聞。夕食、20:30就寝。

秋田の雪(2)平年の3倍近くの積雪で除排雪に苦慮 
 咋年暮れから寒波襲来、低気圧の居座りなどあり秋田地方は結構雪が多かった。除排雪があまり進まない状態に年明けには雨が降ったために道路は雪がシャーベット状になり特に路地は大変な状況になった。

 今冬、秋田市は平年の3倍近い積雪に見舞われている。秋田市が排雪場として一般に開放している雄物新橋下流側河川敷は今月15日で満杯となったと言う。同所は昨冬も1月30日に満杯で閉鎖となっているが、今期は半月も早い。それだけ降雪量が多いと言うことである(秋田魁新聞)。

 わが家でも12月24日に除雪機を初稼働した。以後正月休暇までほぼ連日路地の除雪に追われた。1月3日に除雪機が故障した。雪の季節は始まったばかりだから、ガックリ来たがホンダで修理引き受けてくれた。30年前の製品であったが1週間後に治って戻ってきてホット肩の荷が下りた。50mほどの細く長い「胎盤ヘソの緒」道路の袋小路でやや広めの庭があるわが家にとって除雪機は自動車以上に大事である。今夏は新しい除雪機を購入する事にした。

 秋田の市街地は年始に一端消えかかったが、上旬の降雪でまた振り出しに戻って、通勤路、それにつながる路地はひどい状況になっている。道路は両側に積み上げられた雪で狭くなり,車がすれ違えない状態の所もあるし、路地から道路に出ようとすると積み上げた雪が邪魔になって左右の確認が困難な場所もある。また、深いわだちが出来ていてハンドル操作しなくても車が走る所もある。自動操舵装置付きの未来の自動車のようだ。

 秋田市は年が明けてから除排雪にかなり力を入れているようである。車道にまで積み上げられた雪はカッター車で垂直に切られ排雪されて道幅が戻ったところもある。わだちもかなり処理されている。雪を満載したトラックが多数走っている。本日の帰路、近所の交差点で一時停車した車の先頭は私以外は3台とも雪を満載した運搬車であった。
 ただ、路地は悲惨な状況にある。週末に向けてやや気温が上がるらしいがその時には一層大変になる。

 転倒して大腿骨、手首等を骨折し搬送される患者も例年以上に多い。私も2回ほど積雪に覆われた凍結路に不用意に足を踏み出し転倒したが、何とか怪我はしないで済んでいる。
 今冬の長期予報ではやや暖かめで降雪もそれほどひどくはない,とされていたと記憶する。今からでもそんな状況に戻って欲しいものである。


1/16(月)曇り・降雪若干 外来
0:10起床。寝不足感あり。文献検討.徒然。録音データ整理。古書PDF化。除雪は不要で助かる。7:00病院、8:45-14:00外来,混雑。16:00帰宅、新聞チェック、データ整理、夕食、21:00就寝。


秋田ゾンタクラブ新春チャリティパーティー ささき絢子シャンソンコンサート
 1月15日正午、秋田View Hotelにおいて秋田ゾンタクラブの新年チャリティパーティが行われた。

 国際ゾンタクラブは女性の地位向上を目的とし、68ヶ国の会員数は33,000人で、ユニセフ、UNHCR等の国連関連の活動とも直結し、種々の活助を行っている。秋田ゾンタクラブは創立21年目、現在会員数は19名で家内が副会長をしている。小さいながらも各種の奉仕活動をしていて、今回も3人の方々が表彰された。

 今回のコンサートはランチョンショーと言うべきもので、盛岡在住のシャンソン歌手ささき絢子氏の独演であった。シャンソン!!!? 本音はあまり乗り気でなかったが副会長である家内の手前もあり、収益は種々の支援活動に寄付されると言うことなので出席することとした。

 私は今回で3回目の出席で、席は指定されている。今迄は不本意ながらNo1テーブルでちょっと著名な方々と一緒であった。これも協力の一つと耐えたが,会話を維持するのに難渋した。今回は希望通りNo29テーブルと末席で気楽であった。

 驚くことに、300名もの、9割以上が若くない女性で占められていた。氏は初めて聞くお名前であるが、自主企画のホールコンサートやディナーショー、ラジオのパーソナリティーを務めるなど、幅広く活躍されており、盛岡のコンサートに足を運ぶ秋田のファンの方も少なくないという。それで主催者も驚くほどの盛況になったのであろう。

 プログラムは枚数が足りないとのことで召しあげられ私の手元にない。だから曲目などは記載できないが10曲ほど歌われた。結構見事な歌唱で私は感心して聴いた。曲の合間のトークも楽しく聞けた。
 ただ、バックの音響設備は、ご本人が持参されたとのことであるが、音量は十分であったが音質が今ひとつであってとても残念であった。


1/15(日)曇り 病棟拘束 秋田ゾンタクラブ新春シャンソンパーティ
1:30起床、まだやや体調不良。新聞チェック、文献・録音データ整理。10:40病院回診他。12:00-15:00 秋田ゾンタクラブ新春シャンソンパーティView,いつもの如く中座し病院に。16:30帰宅。午睡若干、20:00夕食、20:45就寝。

少資源国日本(4)食料、エネルギーなど どうする?

 少資源国日本は、かつては経済力を背景に諸外国から物資を買い漁って湯水の如く使ってきた。品物が無くて手に入らないと言うことは殆ど無いのではないだろうか。1970年代初頭の第一次オイルショックの時の騒動はもう殆ど忘れ去られている。

 が,わが国がいかに脆弱なバランスの上にあるのか常に認識しておかなければならない。教育も広報も足りないのではないかと思う。家庭における教育、実践が重要であるが、子育て世代がその感覚に乏しい。

 ■エネルギー少資源国日本は、やがて物質が枯渇していくという厳しい状況の他に、購買能力が高まった国々と競合して入手しなければならなくなるから、将来厳しい状況に陥るのは確実である。更に、政治や軍事上の状況変化による入手困難に直面する可能性がある。
 わが国としてはまず備蓄が必要である。原油等は現在国内10ヶ所でタンク備蓄が行われ、194日分備蓄されている。供給が途絶えても半年分は何とかなるが、その間に解決しない時はどうなるのだろうか。エコカーが次々と出てくるが実際の走行はカタログ値の半分程度でしかない。私のプリウスはこの季節10Km/L程度である。エコカー購入時に自転車も購入するのが良い。

 ■レアアースは茨城県にある国家備蓄施設で7種類備蓄中と言う。調達先の分散化が必要である。レアアースの如く中国一国からの供給体制は心許ない。今、国ではカザフスタン、ベトナム、モンゴル、オーストラリアに対してレアアースの採掘等開発協力を進めている、国内温泉地で採掘も検討されている。都市鉱山からの抽出は重要である。国内にある金、金歯等を全部回収すると何と世界一の金保有国になるとのこと。

 ■新素材,代替品を考える。ステンレスは鉄+クローム+ニッケルで作る。錆び難く需要が多いが、ニッケルの代わりにスズで代用した製品を世界中に供給している。強力磁石は自動車用モーター,MRI等に重要であるが、レアアースの使用量を削減した製品、あるいは殆ど使わない技術も開発中という。同じ発想は自然エネルギー化にも重要である。

 ■自給率向上と無駄の排除・節約こそ最大の安全保障である。TPP参加は自給率を一層低下させる可能性がある。現在わが国は6.400万トンの食料を輸入していると考えられるが、一方で2.000万トンの食品が廃棄されている。パーティの廃棄食品は36%にも達するというデータもある。賞味期限に対する誤解も廃棄に関連しているとされる。
 地球上で年間20億トンの穀物が生産されている。穀物中心の食事なら100億人分とされるが、肉食中心のアメリカ人の平均カロリー摂取量でみると28億人分にしかならない。現在世界の人口は70億人で食料は不均等に消費されている。飢餓状態にあるのが11億5千万人、肥満人口11億人。年間1.000万人餓死している。

 TPPは自給率も高く,かつ大量消費国アメリカの需給バランス維持にとって良い制度である。これにわが国が安易に乗ると食料面のリスクは一層悪化し,食料がレアアースと同じように兵器化してしまう。


1/14(土)曇り・寒波 
 1:10起床。新聞・文献チェックほか。古書PDF化。積雪5cm程度で早朝の除雪不要、10:00微睡。古書PDF化など継続。午睡他、19:00夕食、21:00就眠。本日は休日出勤しないで済んだ。

孫の眼から学ぶ(2)新生児のより眼は強度の近視のため ヒトは100人100様の世界にいる
 新生児は2か月ほどで、両眼で対象物を見つめられるようになり、3か月程で動く物体を目で追う。3歳児の視力は0.8ー1.0程度、6歳で大部分が大人と同じ視力をもつようになるとのこと。

 目から入った光は眼底にある網膜で電気信号に変えられて、視覚伝導路と呼ばれる神経繊維の中を伝わって大脳に伝えられ、はじめて光、あるいは像として認識される。視覚伝導路は未完成状態で生まれ、物を見ることによる光刺激を受けながら徐々に発達していく。視力の発達には時間がかかるものだが、子供の知的発達のことを考えると理解しやすい。

 幼児は知能を含めて高次の脳機能脳が未発達だと思っているから、大人は赤ちゃん言葉や幼児言葉でコミュニケーションを図る。これは子育ての当たり前の姿である。ただ、その際、乳幼児が自分たちと同じものを見て、同じ音を聞き、同じ味を感じ取っているのではないことを忘ているのではないだろうか。幼児には幼児特有の世界があって、その中でのみ生きている事を理解しなければならない。

 新生児は「より眼」である。だから一層可愛さが増すのであるが、ド近眼の眼で一生懸命見よう見ようと頑張っている姿のなのだろう。だから乳幼児と眼でコミュニケーショーンを図ろうとするなら、顔と顔が接するほど近づいていなくてはならない。ついでにスキンシップもあれば一層いい。

 私たちは,自分の5感を情報源としている。ここで誤解されやすいのは、他人は自分と同じ様に感じとっていないのだ、という事。他人の感覚など理解出来るものではないが,恐らく5感の感度は恐らく個々人で異なっているだろう。これに、更に、知能、性格、育った環境,文化等が加味されて統合される。そのことを考えると、私たちは一人一人かなり違った世界に住んでいる,と言うことになる。 

 幼児が自分の感覚を表現するようになると大人の感覚では理解し難い事象に気付く。鏡文字もその一つである。形として記憶されていても左右・上下感覚を欠いているからだろう。


 2歳2ヶ月の孫はやっと喋り始めた。「コーメイ」という名で呼ぶと良い返事が返ってくる。自分で自分のことは「メメちゃん」という。しかし、私が「メメちゃん」と呼びかけても無視される。「コーメイ」と呼ぶと返事が返ってくる。このことから自分のことも「メメちゃん」と言っているのではなく、「コーメイちゃん」と言っているのだが、言葉が未発達で発音できていないだけであることが理解出来た。

 孫にとって「ジージのプリウス」は「ジジのプシュ」と可愛く表現する。だからと言って周りのものが「ジジのプシュ」と言ってはならない。本人にはそのつもりはないのだから、あくまでも「ジージのプリウス」と正しく,繰り返し教えなければならない。

 孫が生まれてから人間の、特に乳幼児の発達過程は実に素晴らしい,と思う様になった。また、ヒトは100人100様の世界にいると言うことも再確認できた。
 私にとって興味津々の世界がまた増えた。


1/13(金)降雪・寒波続く 患者死去
0:00病棟より電話あり起床。新雪さらに7-8cmあり、また早朝に除雪必要。0:25病院着、回診他対応。2:15見送り、3:00帰宅。5:00−6:00除雪、6:50病院。回診、患者関連資料整理。全般に体調不良、寝不足か。16:00帰宅、午睡、夕食、21:00就寝。

孫の眼から学ぶ(1)新生児にとって母はアンパンマン だから子供はアンパンマンが好き
 私は小1から高3まで年に2−3回ネコの新生児を観察する機会があった。仔は生まれたばかりは3日開眼もしない。開眼しても数日は殆ど見えていなさそうであったが、それが視力のためなか知的な未発達のためか分からなかった。約10日ほどで離れた場所にいる私を認識したからかなり早く視力が完成していくようであった。

 わが家には今のところ、2歳2ヶ月と2ヶ月の孫がいる。私は希にしか会うことはないし、会えば会ったでテンポが合わず直ぐに疲れ果ててゆっくり相手出来ない。しかし、孫が生まれてから乳児や幼児、子育てに関心が高まって文献もいろいろ読み始めている。自分の子育ての頃は余裕がなかったからか,あまり児の発達に関心を持っていたわけではない。それでもちゃんと成長した。

 年長の孫はアンパンマンが大好きで、iPadを用いて一人でソフトを選び,ページめくりして楽しんでいる。子供は総じてアンパンマンが好きらしいが、現実離れしたあの変な形と色のイラストが何でこんなに好まれるのか,不思議に思っていた。2ヶ月の孫は抱き上げるとじっと私の眼を見る。しかも、寄り眼である。
 
 人間の視力の発達に関して若干学んでみた。どうやって判定したのかなど、これから勉強したいが、 ファンツ(1962年)と言う研究者 によれば、新生児は強度の近視で、生後1カ月程までは眼前で動かした手がわかる程度、2ヵ月で0.01、8カ月0.1 、1歳半0.4、2歳0.5〜0.6、3歳で0.8、7歳で1.0と言われている。

 誕生直後から抱っこしたり顔を近づけた場合、新生児は相手の眼を凝視する。これで見る者に可愛い・・との気持ちがわいてくることになるが、これは乏しい視力のもとで本能的に備わっているコミュニケーション手段と考えられる。

 しかし、新生児にとっては色彩はなくモノクロの世界だから、ぼやけた白いのっぺらぼうのぼけた像に眼だけが2つの黒い点として認識できるだけらしい。勿論、授乳の際に母親の目をじっと見るが、決して母親を明快な形で見ていない。見えているのは白いうちわに眼を書いたようなものと思われる。色彩の中で最も早く感知できるのは赤とされ、口の動きを認識する様になるらしい。

 私は新生児は母親をアンパンマンのように認識していると思っている。だから、可愛い我が子を抱くときは大人がびっくりするほどアイラインを強調すれば良いし、やや大きくなったら口紅、頬紅をたっぷり塗れば一層喜んでくれる,と思う。そうなれば面白いのだが・・。


1/12(木)降雪・寒波続く 除雪 外来 
1:05起床。古書・文献他PDF処理。昨夜から降雪7-8cm、5:15-6:15除雪、吹きだまりは10cm以上の積雪。風強く除雪機で飛ばしても自分に戻って来て雪まみれに。6:50病院着、回診+病棟業務、8:45-14:30外来。重症者回診、総括など。16:10帰宅、本読み、新聞チェック。夕食、20:00就眠。

少資源国日本(3)食料、エネルギーなど 入手はいつまで可能か
 小資源国日本で何が重要なのかと言えば、まず食料品,エネルギー、鉱石・・と続くのであるが,実際には軽重はつけられない。全ての輸入品がある程度のバランスで最小限入手できなければ大変な事態を迎えるであろう。にもかかわらずとても不安定な状況にある。

 まず、食料であるが、重量ベースで言えば自給率は40%程度でしかない。個別品目では、主食米のみは何とか100%自給が続いているが、蕎麦10%、大豆6%、小麦11%、果物60%、魚50%、牛さんのお肉43%,豚さんのお肉55%・・・と心許ない数字が続く。お肉は数字上で自給率が随分高い様に感じられるが、飼料の輸入をも併せて考慮すると11%、6%に激減してしまう。日本の食料は今後本当に大丈夫なのだろうか。TPP問題は食糧自給率にどう影響し,供給は安定するのか,不安定になるのか、未だ分からない。

 エネルギーに関しては更に悲惨な数字で、自給率は総体で僅かに4%にすぎない。原油99.6%、ガス96%、石炭100%が輸入で、油が切れることを油断と言うが,油断出来ない状況にある。原発事故で再稼働が困難になるから電力供給が逼迫する。加えてイラン問題で早速10%ほど原油輸入が減少する。

 鉱物資源は殆どが輸入に頼っており、加工して何とか国の経済を維持しているが、ここも脆い状態にある。

 自給率云々以前の問題も差し迫っている。すなわち、現代生活を支えている資源が地球上から枯渇する日も遠くない,と言うことである。現在分かっている埋蔵量を年間使用量で割ると枯渇するまでの期間になる。原油40年、天然ガス70年、ウラン85年、鉄・銀14年、金17年、銅36年、鉛24年、鉄120年、アンチモン13年、タングステン62年、ニッケル46年、クローム123年、コバルト123年である。これは今後の採掘技術で多少は伸びる可能性はあるものの大きな期待は出来ない。
 木材は自給率20%で世界中の木材伐採が現状で続くと530年で0本になる。木材には未だ余裕があるが、二酸化炭素の1/3を吸収して地球環境をまもっていることを考えると100年ほどで大変な事態が招来すると考えられている。

 次の問題点は資源があっても、稀少になるにつれ価格が高騰する、と言う現実である。今世紀になって未だ10年余にしかならないが、原油は2.7倍、ウラン8.4倍、ニッケル1.9倍、アンチモン4.1倍・・・となる。これは食料品も同じである。カネを払えば手に入るかもしれないが、各国と競り合わなければならなくなる。日本の経済は今の段階で破綻しているが、こんなことで大丈夫なのだろうか。

 私は楽観的なふりしているが悲観的にものを考える方である。こんなデータを調べ、並べると日本の政策、外交、国民の生活様式はこのままで良いのかと疑問に思う。孫・子の代は大丈夫か?若い世代に安心して子供を産み育てよ,と言えるのだろうか?
(文中の数値は東大月尾嘉男名誉教授の放送と魁新聞の記事,ブリタニカ年鑑を参考にした)


1/11 (水)寒波・吹雪 外来 
1:45起床。ドックなど。7:00病院着。回診+病棟業務、 8:45-14:25外来。15:00重症患者対応、16:00帰宅、本読みほか,夕食20:30就寝。

少資源国日本(2)レアアース・レアメタル埋蔵は中国・ロシア 日本に都市鉱山
 2010年9月7日の尖閣諸島沖事件を機に明らかになったのが中国によるレアアース・レアメタル輸出禁止措置である。レアアース・レアメタルはわが国の産業には欠くことが出来ないため、産業界には大きな衝撃が走った。

 レアメタルとは100以上ある元素のうち、 埋蔵量が極めて少なく、その一方で先端技術に欠かせない重要な金属のことである。
 地球上で最も豊かにある元素は酸素,次いでケイ素等と続くが、豊かな元素ほど地球上にほぼ平均的に分布している。一方、レアアースは微々たる量しかなく、分布は何故か一様でない。含有量から言えば、例えば、光ディスクに必須なジスプロシウムは元素の中で0.004%しかなく、MRI、電気自動車等に用いられる強力な磁石に用いられるネオジムは0.0022%とされる。

 レアアース・レアメタルの分布は、何故か、実に不公平なことに、あの中国に偏在している。レアアース全体としてみればその埋蔵量は中国に36%、 ロシアに19%である。現在の生産量は何と97%が中国産である。例をあげれば、タングステンは中国が埋蔵量が67%で生産量が75%、アンチモンは埋蔵が56%、生産量88%となっている。埋蔵量の数値からみれば他国にもあるから生産量が増える余地は残っているが,現状では中国が一気に供給を担っている。だから、今回輸出禁止措置を発動したことは軍事的な脅しに相当するほどの揺さぶりとなった。

 乏資源国の日本としてやるべきレアアース・レアメタル対策として、■備蓄、■国内生産、■廃品からの回収が重要となる。   
 備蓄に関して、国は既にレアアース7種類を茨城県の国家備蓄センターに備蓄を開始している。
 国内生産の可能性も実際にはゼロではなく、温泉地が注目されている。草津温泉でスカンジウム、別府温泉ではリチウム、タングステン、セシウムなどの採取の検討が始まるらしい。

 わが国で重要なのは世界一とも言われる埋蔵量の都市鉱山からの回収である。埋蔵量の推計は,金が6.800トンで世界の埋蔵量の16%、銀は6万トンで22%、インジウムは1.700トンで16%、タンタルは4.400トンで10%に相当するというから、豊資源国と言うことになる。
 都市鉱山は含有量が高い。例えば、世界一高品位の金鉱石は九州にあって,1トンの鉱石から60gの金が採取できるが、これは通常の金鉱の倍量に相当する。都市鉱山の場合、1トンの携帯電話器に300gの金が含まれる。ただ、この回収技術がまだ十分とは言えず、コストは高くなるらしい。この分野では秋田大学の鉱山資源学部のノウハウ、小坂鉱山の製錬技術も注目されている。秋田県の活性化のためにも進めて欲しい分野である。
(文中の数値は東大月尾嘉男名誉教授の放送と魁新聞の記事を参考にした)


1/10(火)曇り・寒波 外来 除雪機修理完了
2:00 起床。文献、古書チェック,PDF化。7:00病院着、積雪1-3cm。回診、8:45-14:00外来。50回以上も繰り返される新年の挨拶が煩わしい。16:00帰宅。除雪機が修理完了し戻ってきた。浴室のオーディオ不調で対応。本読み、夕食、20:30就寝。

少資源国日本(1)国の政治・政策,国民生活はこれで良いのか?
 一昨年、2010年9月7日、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に2度も体当たりした。石垣海上保安部は乗組員を逮捕し、石垣簡易裁判所は船長の拘留期間延長を認めたが、これに対し中国は種々の方法を用いて釈放を迫った。那覇地検検事は日中関係を考慮して・・と言って船長を釈放した。菅首相は官邸の関与を否定しているが、そんなことはあり得ない。理解しがたい、異様な解決方法をとったものだと思う。あれから1.3年経つ。中国側からどんな要求、脅しがあったのか明らかにして欲しい。

 この事件を契機に一気に明らかにされたのが中国によるレアアース・レアメタル輸出禁止措置である。中国側による一方的な輸出禁止措置によって産業界には大きな衝撃が走った。ついに少資源国日本に対して資源の取引が武器に変質してしまった。最近発射された北朝鮮のミサイルとは異質の,新たな脅威となった。

 私はレアアース・レアメタルの重要性については一応は知ってはいたが、この中国による日本向けの輸出禁止措置が出るまでこれほど逼迫している状況を知っていたわけではない。

 資源が乏しいわが国にとって原料を輸入して付加価値を付けて輸出することで経済が成り立っている。しかし、製造業分野では途上国が生産の実力を付けてきており,わが国の産業もかなりの部分途上国で生産するようになった。国内で生産が成り立つ分野は高付加価値を持った先端技術部門中心と言うことになる。この分野ではレアアース・レアメタルは貴重である。これらに関してはわが国には殆ど埋蔵が無く少資源国より乏資源国と言うべき状態である。

 同じように,諸外国に頼っている物品や資源は多い。水・食料、エネルギー,鉱物資源、木材・・など枚挙に困難しない。これらも世界中で潤沢にあるわけではない。各国の国内事情、外交上の問題などから輸入が滞る可能性はいくらでもありうる。その時、わが国の国民生活、産業は大きなダメージを受ける事になる。現に、原発事故で電力事情が逼迫している上に、米国のイラン制裁への同調することで原油の輸入が1割ほど減る可能性があり、これも不安のもとになっている。食糧事情が逼迫した時、生産国は自国民のことを第一に考えるのは当然である。

 わが国は少資源国である。私共の生活や産業は実に脆い基盤の上に成り立っている。政治が,外交が、国民の生活様式が少資源国としてこのままで良いのか,と思う。海外から潤沢に入ってくる時代は終わるし、国家間で獲得を競い合えば価格は暴騰する。わが国はもっと省資源国として変わらなくて良いのだろうか。新年を迎えその感を強くしている。


1/9 (月)振替休日 晴れのち曇り 飯川病院日直 
1:30起床、文献、新聞などチェック。古書PDF化。7:00病院、回診、書類他。8:30ー17:00飯川病院日直。17:10病院、重症者を再度回診,検査オーダーなど。19:00帰宅、録音データ整理等。夕食、20:45就寝。

2012年 日本の経済を考える(2)国の増収対策 具体的かつ有効な方法は? 
  国の経済の危機的状態を改善させるには、節約と増収対策の双方必要だ、と言うことは誰でも分かる事。これに関して、具体的な方法とは何だろうか?誰しも納得できる様な方法論はあるのだろうか?
 私もこの点を知りたいのだが,ハッキリ言って皆目分からない。教えて戴きたいものである。政治は混迷を続けていて国のリーダー達は何を考えているか分からないが,政治がまともならわが国の経済はどう舵を取っていくことになるだろうか。

 増収対策であるが、それの障害になっているマイナス要因ならサラサラと出すことが出来る。まず、貿易関連であるが、欧州各国の債務危機が世界経済を重苦しく覆っている。リーマンショック以降、顕著になった各国経済の問題点はまだ続いている上に,ギリシャ問題を切っ掛けにEU全体の足並みが乱れている。その結果として歴史的円高が生じて日本経済の足を大きく引っ張っている。こんな状況下で外需の向上はなかなか期待出来ない。

 目を内需の状況に向けてみる。国内の生産・投資・雇用・消費は小泉政権の失策もあるが長期にわたって低迷を続けている。だから、内需にも期待しがたい状況にあった。この中で今のところ唯一と言って良い内需拡大の機会は、皮肉にも東日本大震災への復興特需ということになる。復興には国、県、自治体の投資が行われる。それに加えて,被災者の自立に伴っても需要が増え、企業の設備投資も伸びてくれば地域経済は再生してくるはずである。その効果が全国に及び国の経済が活性化する。実に残念なことであるが、大震災にそんなことを期待せざるを得ない状況にある。

 ただ、東日本大震災の被災地は広域であり、大事な漁業の中心地とはいえその経済活動は地味である。だから、阪神淡路大震災の復興とは同義に考えられない。人口密度が絶対的に異なり,経済活動も全く異なる。復興には膨大な金がかかるが、それに見合った,イヤ、この際必ずしも見合わなくとも良いのだが、投資に見合う地域活性化が期待出来るのだろうか。復興特需は確かに生じるだろうが、砂に水を撒くようなものになるかもしれない。
 要するに、東日本大震災の復興特需は経済活性化の起爆剤にならない様な気がしてならない。だとすれば、日本の経済にとって負担になると言うことである。

 だから、ザッと考えて外需、内需とも厳しい状況にあると言うことである。
 上記の考え方が間違っていることを期待したい。


1/8(日)快晴・曇り・寒波 
 1:30起床。新聞、文献、雑誌など読み必要部分をPDF化。12月分のラジオ録音データ整理。10:00近所の方が中型ブルで道路と敷地を除雪,感謝。納戸棚づくりなど、自宅の修繕など。14:00来客あり歓談。午睡若干。19:00夕食、20:30就寝。比較的ゆっくり出来た一日。

2012年 日本の経済を考える(1) 節約と増収対策の双方必要 
 今わが国の経済はとても厳しい。逼迫した状況にある。
 先進国の中でわが国ほど国家財政が負債を抱えている国はない。国債という形で1.000兆円もの借金がある。

 国の会計はもう完全に破産状態と言っていい。ただ、ヨーロッパの厳しい経済状況にある国々と違って,日本の国債は2011年3月の時点で5%のみが外国の保有で、95%は国内の金融機関や保険会社が保有している状況だから同列には論じられないが,国債を保有している金融機関も他国の経済状態の影響をもろに受けるから、破綻の崖っぷちに立っている状態にあることは同じで、リーマンショックのような事態が生じると問題点が一気に吹き出してくる可能性があり、決してまともな姿ではない。

 わが国の借金は2005年頃まで右肩上がりに順調に多くなってきている。問題なのは1990年以降国の収入が減少したにもかかわらず、支出は増加し続けていることでありその財源は国債発行に頼ってきたことを読み取ることが出来る(図は朝日新聞による)。
 2001−06年小泉首相のもと、厳しい歳出抑制策、競争原理の導入で国債発行額は抑制されたのであるが、この間,産業界を中心に弱肉強食の社会、雇用環境の変化が生じ、リストラが社会問題となり、勝ち組・負け組に二極化された。医療界では一気に医療崩壊が進んだ。

 小泉首相は自身の任期中には消費税は封印し,節約と競争原理の導入で社会の活性化を図り国を立て直そうとしたのであるが、実際には急速な変化について行けず、社会の活力は低下し,国の収入は一層減少した。小泉改革は失敗した。
 その後の自民党政権で再び国債発行額は再増加、民主党政権でも同様の足跡をたどり,歳出は税収の倍額となり,その分国債で埋める異常な状態が続いている。

 私は話は単純だと思う。要するに、節約と増収対策の双方必要だ、ということにつきる。それをどのように両立させるか,それも急いで、である。


1/7(土)曇り・寒波・降雪15cm  除雪 重症者回診 
 1:20起床。新聞、本読み、徒然など。昨夕から今朝にかけて10cm以上の積雪となった。11:00-12:10除排雪。中途で諦め、13:00−15:00離秋の長女送り病院、重症患者回診他。15:30再度除雪、一段落。除雪器具,電気器具修理他。夕食、20:00就寝。午後散髪予定であったが除排雪のために諦めた。顔面頭部は毛だらけである。

2012年の干支「辰・竜・龍」  
 今年は辰年で、動物としては竜であるが、竜は十二支の中で唯一つ想像上の動物である。竜の身体は、鹿の角、駱駝の頭、鬼の目、蛇の身体、鱗は鯉、鷹の爪、虎の掌、耳は牛に似ている,とされ、いいとこ取りの発想で作られたのであろう。強い魔力を持ち口からは炎を吐く。

 竜は古代中国の時代から神獣とされ、水中に棲み、嵐や雷雲を呼び、竜巻となって飛び回るとされている。竜巻を始めとして竜宮城、竜神、登竜門等と、強い,豪華、権威などを表す言葉の中で使われている。皇帝のシンボルとしても用いられている。英語では「Dragon」であるが、原始宗教と関連してギリシャや英国でも類似の伝説的仮想の動物が存在していたと考えられる。ドラゴンも通常通用する言葉となっている。秋田県では旧八竜町にドラゴンの名を冠した診療所がある。

 実在の生き物としては魚類の一種の「竜の落とし子」は竜の姿に似ていることから、その様に呼ばれるようになった。想像上の竜とは似つかないほど小さい。だから「落とし子」と言うことか。オスが育児嚢で卵を保護する繁殖形態が知られている。英名は「Seahorse」であり、「Seadragon」は別物である。

 立ち泳ぎし、他の魚類に比較して運動能力は高いと思えない。生存競争の厳しい自然界の中で良く生きられるものだと思う。しかし、図鑑などで調べて見ると、動きは遅いものの捕食時の動きは速く、餌となる生き物に吻をゆっくりと接近させて瞬間的に吸い込むとある。意外に獰猛な捕食者で甲殻類なども積極的に攻撃し、激しい吸引音をたてて摂食するらしい。私は水族館で何度も「タツノオトシゴ」を見たがそんな性質があるとは知らなかった。

 タツノオトシゴ類は人間の食用にはならないが、日本各地で「安産のお守り」として干物を妊婦に持ち歩かせる風習があり、中国では干物が漢方薬として珍重されている。最近絶滅が危ぶまれている.理由は海洋汚染と乱獲で,年間2.500万匹も取引されている。日本国内で養殖研究が行われ産業として事業化も計画されている。

 竜といえば,昨年11月に来日したブータン国王夫妻のことが思い出される。この国は本来の国名は「ドウック・ユル(雷竜の国)」と呼ばれていて国旗にも白い竜の姿が描かれている。世界中の国旗の中で最も複雑な文様である。白竜は清浄を表しているとされ、四肢がつかんでいる宝珠は富と繁栄のシンボルとされている。富でない幸せの追求を国是としている国だが、掴んでいるのが富と繁栄であるのが面白い。国王夫妻は福島県相馬市を訪れ、ある小学校で157人の生徒に「竜はみんなのこころの中にいて経験を食べて成長するのです。だから私達は経験を積むほど強くなるのです」と貴重な言葉を述べられた。

 辰年の新年に竜についてちょっと考え、ブータン国王夫妻の清楚でかつ柔らかな笑顔を反芻した。


1/6(金)曇り・寒波降雪若干 外来代診 ドック結果説明 
1:30 起床。新聞PDF化、録音データ整理。7:00病院着、重症者対応。9:00-12:30内科医休暇で外来代診、及び人間ドック結果説明4名分。外来自体は混雑無し。患者関連書類処理。16:00帰宅。録音データ整理続行、新聞チェック。夕食、20:20就寝。

2012年首相の年頭記者会見を読んで
 昨日、1月5日の新聞紙上は各界の代表者の新年の挨拶、所信などが掲載されていた。年明けからの各新聞社の社説も読み応えがあった。私は毎年、元旦からしばらく続くこの時期の論説などを好む。
 その中ではやはり注目すべきは首相の年頭記者会見である。

 自分のファイリングを明けてみると、2011年は菅首相で、■開国元年、■最小不幸社会、■不条理を正す政治、の3項目を強調した。2010年は鳩山首相が■初心に返り、国民のための新しい政治を作りあげる正念場の年、とした。ちなみに、2009年は麻生首相、2008年は福田首相、2007年は安倍首相であった。それ以前の5年は小泉首相であったが、小泉以降は毎年異なった首相が登場し、改めて異常を感じる。

 野田首相は1月4日年頭の記者会見にのぞみ、今年の政権運営について、■震災からの復旧・復興、原発事故対応、■日本経済の再生。■社会保障と消費税の一体改革とした。

 日本の経済にしろ,消費税にしろ社会保障のあり方も過去の自民党政権が取り組むべき課題であったが次々と先送りしされてきた課題である。東日本大震災は事実上想定外の災害であったが、野田政権は菅政権の対応の拙さを引き継いでいる。あえて困難な政策に取り組む姿勢は評価しなければならないと思う。
 民主党は昨年暮れ、消費税率を8%を経て10%まで2段階引き上げる方針をまとめ、早々に協議に入る様与党に呼びかけるとした。これに対して野党は、民主党は消費税を上げないとマニフェストに記載して政権交代を果たした以上、国民の信を問うべき、到底話し合いに応じる事は出来ない,と息巻いている。そうなれば野田首相がやるべき事は国民への強力な話しかけ、説明である。

 確かに言葉上では谷垣氏の言うことは理屈には合う。それに、民主党内には小沢氏を中心に消費税増税に強い反対論があり、離反者が出るなど党内の結束も乱れている。自民党は政権を失ってから機会ある毎に解散総選挙と言い続けていてチャンス到来と考えているのだろうが,今年もまた同じ事を聞かされ,読まされ続けると考えると不快である。私も消費税増税の最終決定前には国民の信を問うことは必要と思う。しかし,協議にも応じないというのは党利党略のためであり、国、国民を無視した方法論である。

 政権交代を果たした先の衆議院選挙において、消費税の是非が主たる論点であったならば民主の方針変更は決定的に問題となるが、自民は消費税問題で下野したのではない。マニフェストに反する政策となれども政権を担当して以降、これ以上わが国の経済を危険域にし、人口も減る中で次世代に負担させる事は出来ない、との判断は正しいと思う。早急に税収増に手を打たないと支出削減しかない。医療界は1%の削減でも衝撃が走るだろうし、これは他の分野でも同様であろう。

 この重要な1年に、どの政治家がどのように振る舞ったか、そのことが次の審判の判断基準になるだろう。


1/5(木)曇り・降雪・吹雪 外来 
1:15起床。いつもの如くデータ整理。古書のPDF化など。7:00病院、8:40-14:30午前外来、混雑。患者関連書類とか処理、16:00帰宅。息子一家盛岡への岐路1時間ほど立ち寄る。夕食、20:30就寝。

今期は雪が多い 4駆のエコカーと除雪機が欲しい 
 咋年暮れ頃から寒波襲来、低気圧の居座りなどあり結構雪が多かった。除排雪があまり進まない状態に年明けには雨が降ったために道路は雪がシャーベット状になり特に路地は大変な状況になった。

 秋田地方気象台によると、12月の降雪は秋田市で99cmで、ここ60年の中で歴代5位に相当する量で、平均気温も1.8℃で平年より1℃ほど下回った,と言う。
 秋田市には除雪に関する苦情や間い合わせは一日500件ほどあったという。市は12月26日、1月4日の2回、委託業者に全市一斉除雪を指示し連日除排雪を進めている。関連車両は計1.444台で、市は今年度、除排雪関係の費用を11憶7千万円、うち、業者委託費用に約9億3千万円を計上したと言うが、4日現在すでに約8億1千万円を消費した。 市によると、主要幹線道路・生活幹線道路を優先していて、4m未満の狭い道跡は後回しとなるが、挟い道跡も含め、今月5目までに除雪を完了する予定、としている(数値は魁新聞)。

 私も12月24日に除雪機を初稼働し,以後連日路地の除雪に追われた。また、年末年始も連日出勤したが、約6Kmの行程のうち除雪されている、と実感したのは竿灯通りと広小路だけで、路地は年末は積雪で,新年にはシャーベット状の雪で難渋した。私も市の除雪対策はどうなっているのだ、と疑問と不満をいだいていた。3日早朝には病院脇でプリウスが埋まってしまった。

 雪の季節を迎える度に4輪駆動のエコカーがあればいいといつも思う。最近次々とハイブリッド車が発売されるが、私が知る範囲では4輪駆動車はまだ無いようである。燃費の良さを強調するためと思うのだが,残念である。北国では需要はあると思うのだが。

 3日にわが家の除雪機が故障した。未だ雪の季節は始まったばかりだから、私はとても焦っている。私の力だけでは、胎盤道路と称している狭くて長い路地の除雪は困難だからである。幸いその後はどか雪がないのでホッとしている。ホンダが修理のために持って行ったが、30年前の製品なのでやってみないと分からないという。同程度の小型機器は秋のうちに完売されているから入手できない。ここ数年、夏に除雪機購入を考えていたのであるが、いつも踏み切れないままだましだまし使っていた。今夏はどちらにせよ購入せざると得ない。

 4駆のエコカーと新しい除雪機が欲しいが、おいそれとは買えない。今期が歴代何位に相当するようなどか雪年にならないことを願うのみである。


1/4 (水)降雪・吹雪く 仕事始め 外来  
1:00起床、新聞、年賀状追記、徒然。7:00病院着、回診、8:45-14:00外来。混雑。新入院患者他対応。16:00帰宅。新聞その他データチェック,整理。夕食、20:45就寝。

2012年の医療はどうなる 診療報酬改訂プラス0.004%の意味
 今回の診療報酬改定について、いつもの如く財務大臣はマイナス改訂を主張、小宮山厚労大臣が「医療の再生に必要」とプラス改訂を求め、結果的にプラス改訂をなしえた。
 小宮山大臣は皮一枚で首がつながったと喜んでいた。確かに、プラス改訂の意義はとても大きい。最終的に財務省も2年前と同様、苦しい袖を振った事になる。

 2年前のことと並べてみる。
 2009年12月23日、政府は2010年度の診療報酬を0.19%引き上げることを決めた。診療報酬本体をプラス1.55%、薬価・材料価格をマイナス1.36%で、ネットでは0.19%のアップであった。
 今年は2011年12月21日、2012年度診療報酬の改定率を全体で0.004%引き上げることに決めた。内容的は診療報酬本体プラス1.379%、薬価・材料価格マイナス1.375%で,その差額が0.004%と言うことである。介護報酬の改定率はプラス1.2%と決定した。

 0.004%の引き上げは100円が100.004円になることである。こんな微々たる値上げが話題になる業界は殆ど無いだろう。
 私は2年前0.19%という小幅なアップに不満であったが、決断力の乏しかった政権交代後の鳩山内閣がなしえた初の快挙と評価した。

 今回の診療報酬改定は上記の如く前回の1/5程度と更に微々であった。この結果を受けて、日医の原中会長は22日記者会見を行い、「財政難や東日本大震災の影響がある中で、プラス改定としてくれたことは高く評価をしたい」とし、都道府県医師会並びに郡市区医師会の強力な後押し、民主党議員達の多大の尽力に感謝の意を示した。

 私は今回はプラス改定とは言えないレベルと思う。据え置きと評価すべきである。小数点3桁の改訂は記憶にはない。また、後発医薬品の値段の引き下げの約250億円分が含まれていないから実質的には値下げになる、という指摘もある。だから今回の0.004%はプラス改訂にしたと言うことを示す、政治的な駆け引きの数値であるように思えてならない。

 今回の改訂の背景として財政難や東日本大震災の影響があることは確かである。ならば無理矢理プラスにせず本当に0%で良かったのではないのだろうか。民主党のマニフェストには医療費をOECD加盟国平均まで引き上げると明記しているから、少しでもプラス改訂にしたのは党の方針としては当然であるが、社会保障を重視したと言うことで政権維持の手段に用いる数字にならないよう願っている。また、消費税率値上げの伏線として用いられる可能性もある。

 診療報酬本体プラス1.379%がどのように配分されるのか、それによって各医療機関への影響が異なってくる。これから進められる中医協の協議に注目したい。


1/3(火)(年始休暇最終日)曇り降雪 飯川病院日直
 2:30起床、年賀状対応、文献整理その他。7:00病院へ。メイン道路はかなり除雪進んでいる。未除雪の病院駐車場でプリウスが埋まり隣人の助けを受けた。回診、処方、明日の検査オーダー。8:30飯川病院日直へ。除雪機を息子が操作して始動用の綱が切れたという、厳しい!!! 17:10-18;10病院、長女駅に迎え帰宅。息子夫婦男鹿に移動。 文献、新聞チェック、夕食、20:00就寝。

私の年末年始 雪かき・餅つき・孫・日直で終了 ウワッ除雪機故障した 本日で年末年始体制は終了する。
 この6日間病棟に重症他で6人残り,新入院が2名あって連日対応した。31日、1日、3日は飯川病院の日直、30日は餅つきでほぼ終日参加,2日は孫の相手。だから予定していた家の整理などは2割程度に留まった。日直の3日間は音楽を聴きながら、論文読みとか読書が十分出来たのでこの間の時間には満足したが、慣れない環境で時間を過ごすのは気持ちの上では落ち着かない。

 1日夜に盛岡在住の息子夫婦が孫と犬一匹連れて帰省した。1ヶ月前に私も生まれたばかりの孫を見に行ったが、この間の2人の成長ぶりに驚いた。長男は2歳ちょっとであるが片言しゃべり始めた。喜びや不満の自己主張もでてきた。だから、聞かねばならない,話しかけなければならないから大変である。愚図ったときは一層大変になった。長女はまだ1ヶ月半でホギャホギャと泣く。だっこするとじっと顔を見るがヒゲ面が気に入らないらしい。とにかく二人とも目が離せず、実に大変である。

 息子はジジ・ババに孫を抱かせねばならぬ、と言う気持ちも無いわけではなかろうが、それ以上に一人で2人の子供と犬の世話をさせている嫁に少しだけでもゆとりを,と言うことだろう。だから、私も頑張ったのであるがすぐに疲れ果てダウンしてしまう。だから殆ど役に立ったとは言えない。嫁さんの頑張りには出産の大事業に加えて、女というか母の強さというのか、ほとほと感心してしまう。彼女は4人の子供を一人で相手にしている,と言うと語弊もあろうが、実に大変そう。今は専業主婦だから何とかなっているだろうが,働きながらの子育てをしている職場の方々の大変さは予想だにできない。改めて女性は大したものである,と思う。子育て環境はもっともっと良くなる必要がある。

 本日午前、息子が操作しようとした途端に除雪機が故障した。彼が生まれた1979年冬に購入したから30年以上用いた機種である。全体にガタが来ていた。ソッとソッと使っていたのであるが、彼の筋力に負けたらしい。なおらないと厳しい冬になる!!! 午後、息子一家は男鹿の嫁の実家に行った。ちょっと寂しいが「孫は来て良し、帰って良し」であった。

 わが家では家内は比較的ゆっくり出来たようである。この点は良かった。
 大きく割を食ったのがネコ2匹である。犬が居るのを知って一匹は二階に避難し降りてこない。もう一匹は外で過ごしている。
 明朝から通常の仕事が始まる。除雪機何とかなおらないかなァ。祈る気持ちでいる。


1/2(月)(年始休暇二日目)晴寒気緩む 
 1:30 起床、徒然ほか。年賀状追記など対応。10:00積雪温暖化にて路地が厳しい。除雪したが我が家の除雪機は非力で溶けかけた雪には向いていない。もう30年も用いているので全体にガタが来ている。今年は夏に購入しようかと思う。14:00−16:00病院、回診、レセプト対応など。16:30帰宅。孫の相手、入浴などで大変。19:00夕食、20:30疲労で就寝。

年賀状 誤算 私のもくろみが外れた
 1月1日、飯川病院日直を終了して帰宅、まず驚いたことは年賀状が予想外に多かったこと。私のもくろみがほぼ100%外れ,とても焦っている。

 私は第一線を退いたので、現役の誰にも,例えハガキ一枚の程度であっても時間的にも経済的にも負担や迷惑もかけるべきでない,と言う考え方で退職後はいろんな会合にも出ないでひっそりと過ごしていた。いままで年賀状の交換をしていただいていた方も当然同じように考えているだろうから、今年はたいして来るはずもない,もしかしたら2-3割程度だろうと考えて、いつもの1/3程度しか用意しなかった。

 それが、ほぼ例年と同じ程度だったから大変である。まだ賀状は販売されているのだろうか。何としようか、明日はまた日直だし、まだ具体的に動いけないが,心配している。

 そういうことで、今年は大部分の方々に賀状による新年のご挨拶は出来ないか、大幅に遅くなりそうである。
 立場が変わった私に先年までと同じように扱っていただいたと言うことは、昨年の漢字で選ばれた「絆」の大切さ、有り難さを改めて教えていただいたようなもので,感謝である。

 なお、私はこの今年の漢字で選ばれた「絆」に関して清水寺の貫主が揮毫した字の旁の部分をハネている事に対して若干疑問に思う旨を記載したが,調べて見たところ「絆」は書体によっては書き順が異なることもあるという。だから問題はないと言うことになる。間違い、と指摘したわけではなかったが、また無学を晒してしまった。


2012/1/1( 日 )(年始休暇初日)快晴  飯川病院日直
2:30 起床、新聞チェックほか,ほぼいつもと同じ。6:45病院に、降雪ないも路面は轍ででこぼこ。市の除雪対策が見えない。重症者対応他対応数件、8:30飯川病院へ移動、日直に就く。17:00病院、書類対応。18:00帰宅、夕食、20:00息子一家来訪、20;30疲労にて就眠。

2012年元旦 飯川病院日直 今年も宜しくお願い致します
 秋田地方は12月後半から、曇天、寒波、降雪が続いたが、昨日から青空が続いている。
 新年の早朝は雲のない快晴でスタートしたが、陽が昇るにつれて若干雲が出始めてきた。
 早朝からいつものごとく私はワンパターン生活が始まった。
 昨夜は22:00頃まで紅白を見ていたので、やや遅め、2:30起床した。新年を迎えられた喜びと共に早速新聞チェックから始めた。昨年までは年始勤務の職員の労をねぎらう「新年おめでとうファックス」を各部所に送ったが、今年はゆっくり、と言っても7時前であるが、病院にでかけ、重症者回診を済ました。 本日も飯川病院の日直である。

 2012年の初日として特別変わったことはないのだが、退職後初の新年である。やはり開放感は大きい。

 まあ、なんだかんだで始まった新しい年の初日。我が家は夫婦とも完全とは言えないがまずまずの体調で迎えることが出来た。息子一家が今晩,数日後には長女も来るらしい。それも楽しみである。
 今年一年がいい年になるよう,こころから願っているし,そうしたいものだ、と思っている。


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   年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
  月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。
  日曜・祭日もほぼ同様ですが、病院には午後出かけます。時間的に余裕無いのが悩みです。


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