インフルエンザQ&A
(2001年 12月NHK総合にて放送)



Q インフルエンザと風邪は違うのでしょうか。
 かぜはインフルエンザ以外のウイルスで生じ、喉の痛み、鼻汁、くしゃみや咳などが中心で、熱も高くなく、重症化することはほとんどありません。
 
 インフルエンザは感染力の強いインフルエンザウイルスが原因なので、一気に流行し、症状も39℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が主で、更に喉の痛み、鼻水なども見られます。
 時に、気管支炎や肺炎、小児では中耳炎、痙攣や意識障害などを併発し、重症化することもある、怖い病気です.
 
Q 風邪やインフルエンザの治療法はどのようなものがあるのでしょうか。

どちらも基本的には、安静にし、休養を。特に睡眠を十分に。水分を十分にとってください。
 かぜ薬は、発熱や鼻汁、鼻づまりなどの症状をやわらげることはできますが、ウイルスや細菌に直接効くものではありません。
 インフルエンザに対しては3種類の治療薬が保険適応となりました。これらは発症後2日以内に使用しないと効果がないのでインフルエンザかなと思ったら、早めに受診して相談しましょう。

 ワクチンで予防することが最も有効な手段です。
 特に65歳以上の方や基礎疾患を有する方は重症化しやすいので、接種を受けられることをお勧めします。

Q 予防接種は、どのように受けると効果的でしょうか。
いつごろ受ければいいか
 予防接種は、効果が現れるまで約2週間程度かかりますので、12月中旬までに接種をすまされることをお勧めします。2回接種では、1〜4週間あけて接種しますので、1回目は早めに接種しましょう。
 効果は約半年程度なので、毎年接種することをお勧めします。


Q 効果がありますか?
 65歳以上の場合、かからなくする効果は45%程度、重症化を防ぐ効果は約80%程度でした。


Q1回でもよい場合もあるのですか

 65歳以上の高齢者は1回の接種でも十分効果があることが確認されています。
 13歳以上64歳以下の方は、2回接種が望ましいのですが、医師に相談ください。


Q 受けることが好ましくないのは?
 ワクチン接種には不適当と考えられる方は以下のように示されています。
     (1) 37.5℃を超える発熱
     (2) 重篤な急性疾患にかかっている
     (3) 予防接種でアナフィラキシーショックを呈した者
 
 このほかに生理機能の低下した高齢者、著しい栄養障害者も医師にご相談ください。

Q 卵アレルギーの人は?
 できます。近年は高純度に精製されほとんど問題となりませんが、蕁麻疹、発疹、口腔のしびれ、血圧低下などが現れる可能性がありますので、注意して接種する必要があります。


Q 副反応にはどんなものがありますか?
 一般的に副反応は軽微で、注射部位が赤くなったり、脹れや疼痛をきたすことがありますが2〜3日で消失します。
 
 発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などもまれに起こります。極めてまれですが、死亡は約2,500万接種あたり1件です。


Q 費用は?
 65歳以上の方は、予防接種法による自治体の補助の対象となりますので、各自治体に問い合わせ下さい。
 そのほかの方は、従来どおり、費用も全額自己負担となります。
 
Q ワクチンが不足したこともあったようですが、対策はどうなっているでしょうか。
 
秋田県では、一昨年は4万本確保して若干不足気味でした.昨年は6万5千本で8千本ほど余りました.今年は8万本を確保しているのでまず不足するとは考えられません.


こちらもご覧ください

厚生労働省・インフルエンザ対策キャンペーン